学園黙示録SCHOOL―LIVE! 作:楠葉遊鳥
まことにすいません。
俺達は学校の外で初めて生存者と出会った。
そして色々な事を話し合い、お互いに親しくなる事ができた。驚いた事に生存者の葛城凛の父親は自衛隊や母親はFBIで銃の扱いは母親に教わったらしく、彼女の得物のMP5FやベレッタM92は奴等化した特殊急襲部隊通称SATから拝借した物らしい。これで俺を含め飛び道具を持っているのが2人になり、近距離戦をする胡桃をめぐねぇの傍に置く事ができる。そして俺達がここに来た理由を話すと凛が手を貸してくれる事になった。今は食料を運び終え日用品の回収中で、胡桃達が服を選んでいる。俺は試着室の前に正座で後ろ向きに座らされている
「いいな絶対覗くなよ?」
「ちゃんと後ろを向いててね?祠堂さん」
「信じているぞ祠堂くん」
カーテンを締めそれぞれ着替えに入って俺は中を見ることは出来ないが、音を楽しむとするか。
「な、なぁ士」
「ん?」
呼ばれて後ろを振り返ると、試着室のカーテンの間から胡桃が赤面の顔を出していた。
「ど、どうした胡桃!?」
「いや…あのさ…士はどんな服が好き…なんだ?」
「へ?」
先程[絶対覗くなよ?]と言っていた胡桃が自ら試着室のカーテンから顔を出し俺の服の好みを聞いてくるなんて、何が起こっているのがわからず頭がフリーズしてしまった。
「だから…士の好みを…知りたいなぁって…」
「お、俺の…?まじで?」
カーテンの隙間から覗く顔が、小さくコクンと頷く。
「わかった…持ってくる…」
フリーズした頭のまま胡桃の服を選びに女性物の服のコーナーに向い、服を選び始めた。
「んー…どれにしようかな…お!」
ハンガーにかかった服を右から左にスライドさせ胡桃が着たら可愛い服を探していると、俺が着ているパーカーと同じ柄のパーカーワンピを見つけた。
「胡桃と…ペアルックか…よし!これにしよう」
パーカーワンピを持ち胡桃の待つ試着室に戻ると、胡桃はまだカーテンの隙間から顔を出して待っていた。
「持ってきたか?」
「おう!ほれ」
持ってきた服を広げると胡桃は林檎の様に顔を真っ赤に染めた。
「つ、士それ…」
「俺のと同じ柄〜」
「そっ、それじゃあ…ペア…ペア…」
「うんペアルックだよ」
「ッ…」
更に顔を赤くし俯いてしまった胡桃に服が気に入らなかったのかと思ってしまったが、スッと左手を伸ばし服を受け取ってきたのでホッと胸をなでおろした。
「着るからちょっと待っててくれ…」
首を引っ込め受け取った服に着替えだした。
今手を伸ばしカーテンを開ければ露出度が90%の胡桃が見れるが、流石に人としてどうなの?と思い後ろを向いた。
「良かった…まだ俺にも人としての心があるみたいだ…ん?」
ふと右側で何かが動いた気がしてゆっくり向きを変えると、それは群れと化した奴らだった。
「1、2、3、4…面倒くせ数えんの辞めよ…」
「祠堂くんどうかしたのか?」
「まぁ奴らが沢山こっちに来てる…多分こっちには気づいてないから凛達は試着室に隠れててくれ」
「祠堂さん貴方はどうするの!?」
「俺は適当に逃げるから大丈…」
「士こっち!!」
胡桃がいる試着室から手が伸び、俺を掴むと勢いよ中に引きずり込まれた。
「ちょっ胡桃?」
「凛、めぐねぇそのままじっとしてろ!」
「わかった」
「わかったわ」
ゆっくりと奴らの群れが俺達の入った試着室を過ぎていき奴らの相手をしないで済みそうになるが、今胡桃は下着姿で俺に抱きついている状態になっている。
(うぉぉぉヤベェ…く、胡桃の吐息が…いい感じに肉の付いた太ももが…意外に大きい胸が…それになんかスゲーいい香りがする)
胡桃の感触を体全体で感じ心臓が破裂しそうな程に早い鼓動を打っていると、胡桃も鼓動が早くなっているのに気付き顔を覗くと目が会った。すると胡桃は目を瞑り下顎を突き出してきた。
(こ、これはまさかこんな状況でキスをしろと言うのですか?)
胡桃のまさかの行動に驚いてしまったが、キスを待つ胡桃が愛おしくなり唇を近づけキスをした。
試着室で奴らの大群をやり過ごしてから数分後、俺は胡桃達とは別行動をとっていた。
理由は今胡桃達は下着を選んでいるからである。なので今俺はゲームコーナーに来ている。
「何か面白いゲームは…お!これは」
色々なゲームソフトが並ぶ棚を見ていると、気になるゲームソフトを見つけ手にとってみた。
「え〜っとゾンビがさ迷う学校で主人公となったプレイヤーが生存者の女の子達を助け出す銃ありゾンビあり恋愛ありのサバイバル恋愛ゲーム、恋愛黙示録アンデッドオブLOVEか…」
このゲームの主人公に妙な親近感がありそれを鞄に入れ次の予定はなく適当にぶらぶらしていると、ベンチや自販機等が置かれている休憩スペースに飲みかけのジュースや食べかけのスナック菓子の袋が散らばっていた。
「まさか…圭ッ!!」
確証がないが前々からここに生存者が避難しているかもしれないと予想していた。それにここにある飲み物やスナック菓子の数からすると、かなりの数の生存者が居ることになる。学校に圭は居なかったが、もしかしたらここに避難しているかもしれないと思った瞬間、何かが崩れた音が辺りに響いた。
「士ッどこにいる!!」
「どうした胡桃何があった!?」
姿は見えないが胡桃の声が聞こえ、こちらも大声で返事を返す。
「奴らがバリケードを壊して出てきやがった!!」
「こんな時に…めぐねぇ達は無事か?」
「あぁ大丈夫だ、士はどこにいるんだ!?」
「まぁちょっとな…それより胡桃めぐねぇ達を連れて先にバスに戻ってろ10分経っても俺が戻らなかったら先に学校に戻ってろ!」
少しの間の後何時もなら[何言ってるんだ!そんな事出来るわけないだろ!]と言うのだが、今回は間が少し永い気がした。
「わかった…気を付けろよ」
「あ、あぁ…わかった」
予想していた反応とは違っていた為少し驚いてしまったが、胡桃も俺の事を信用してくれているのだと思い、ここにいるかもしれない生存者を探しに奥に走って向かった。
リゼさんスマイル最高です!