学園黙示録SCHOOL―LIVE! 作:楠葉遊鳥
やはりバタフライナイフの出番が作れない…
「あぁ…最悪」
妹を守れなかった自分の無力さと、変わり果てた世界になってしまった苛立ちを、美紀に八つ当たりしてから数十分位が経ったかもしれない。
「女の子に八つ当たりなんてあり得ねぇよな…」
吾を忘れて女の子に八つ当たりして我に返って怖くなり逃げたし、今は屋上の時計が飾られている時計台で寝転んでいる。
「ハァ…本当最低だよな…」
「おぉーいたいた」
「ん?」
自分1人の空間だと思っていたが他者の声が聞こえ、階段の方に首だけを動かし見てみると胡桃がヒョイっと時計台に登って俺の横に腰を下ろした。
「どうした胡桃?」
「どうしたじゃねぇよお前こそあんな風になって…どうしたんだよ?」
頭を持ち上げられポンと1段高い何かに頭を載せられた。その頭を載せられた物を触ってみると暖かく、目の前に俺の顔を上から見上げる様に胡桃の赤くなっている顔が見えることから今俺は膝枕をされている様だ。何気に何時も膝にしているサポターを外しているため、程よく肉づいた太ももに興奮してしまっていることはないしょである。
「今何かイヤラシイ事考えてないか?」
「うぅ考えました…いい肉付きの太ももです…ごめんなさい」
「正直でよろしい…」
「ん?」
何時もならこの返しをするとチョップやシャベルが旋毛にめり込むのだが、今回は頭を優しく撫でられている。
「なぁ士?」
「ど、どうした胡桃?」
「こんな世界になった時にこの屋上で士が私の事を助けてくれたの覚えてるか?」
「あぁ覚えてる…」
日常が爆ぜゾンビと言う存在が現れ、圭の安否確認の為に学校の屋上に上がった時に胡桃が想いを寄せていた奴ら化した先輩に襲われていたのを俺が助けたのだ。
「あの時私は士に救われた…確かに救えなかった人もいるけど、学園生活部の皆はお前に救われてるんだ…だから今度は士を救う番だ」
「俺を…救う?」
「あぁ辛い時は無理しないで泣いていいんだぞ?無理して心がパンクしたら大変だし…士さえ良ければ私が胸を貸すよ」
胡桃のその言葉に今まで胸の奥に蓋をして、考えないようにしていた辛い事がこみ上げて来た。
「だ、大丈夫!無理なんてしてない!」
涙が少しだけ出てきてしまったのを隠す様に、体を起こし胡桃に背を向ける形をとった。
「なぁ士?」
「ん、どうした?」
顔を上げると後ろにいたはずの胡桃が、いつの間にか前に移動していた。
「少しくらいは甘えたっていいんだぞ」
「胡桃?…」
そう言って胡桃は優しく、俺を包み込むように抱きしめてくれた。
「胡…桃…」
胡桃の背中に手を回し、お互いに抱きしめあった。胡桃の温もりを体全体で感じると、堪えてきた涙が一気に流れ出してきた。
「よしよし、辛かったよな…」
「うん…」
「苦しかったよな…」
「うん…」
「なぁ士?」
胡桃の呼びかけに顔を上げると、ゆっくり顔を近づけ胡桃の思いが詰まったキスをしてきた。
ネットショッピングでゾンビサバイバルガイドなる物があったので購入したので、それを参考に士や胡桃達の物語が書けたら嬉しいですね。