ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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女子プロレス編 デビュー戦に限り地の文はハドラーの台詞ではなく
リングアナウンサーの台詞になっております



女子プロレス編 デビュー戦 後編

〔殺伐としたリングに颯爽とボク参上!

ボク参上!!

ボク参上!!!〕

 

リングインしたメアリにミス十両のぶちかましだー!!

 

〔なんのーー!!〕

 

なんとメアリ 向かってくる十両に正面から体当たりだ!!

 

    ズガアアン!!

 

〔うわああああ!?〕

 

メアリふっとんだーーー!

 

「まあ そうだろうな」

 

    バッ

 

メアリ ロープをつかんでどうにか場外への落下をしのいだ!

 

『ジゼルは大丈夫でしょうか?

メアリがふきとんだときもまるで動きませんでしたが』

 

「オレが何か一言命じれば 戦うことも逃げることもできるだろう

だが それではいかん 打算を捨て自分の心からの行動が大事なのだ

戦うにしろ 逃げるにしろ・・・

答えはリングの上でジゼル自身が出すのを見届けるしかない」

 

〔うう・・・

まるで車にはねられたみたいだ・・・

ソニックさんやシュバルツさん以上の攻撃力、

これが女帝直下 ミス十両さんの本気のパワー・・・

けど!!〕

 

     バン!

 

メアリがロープの反動を利用してリングにもどった!

 

〔メアリ・ノートンは、ファンに勇気と希望を与えるため、

今日もリングで戦うのだ!〕

 

[!?]

 

「ほう どうやらジゼルは良き師、良き敵、良き仲間

そして良き戦に恵まれたようだな」

 

『それ 私が入る余地がないですよね

良き母もいれてほしいのですが・・・』

 

「見ろ 目をつぶり震えていたジゼルが

今はメアリの背から目をはなせないでいる」

 

さあ メアリの反撃だ!!

十両へ打撃の連発だ!

 

   ビシィ!  ドガ!  ズゴ!

 

チョップ! キック! エルボー!

だが十両の牙城はくずせない!!

 

    ガシィ

 

あっとメアリが十両につかまった

そしてロープへ振る!

 

   ブン!

 

  ダダ!!

      ドゴン!!

 

ロープからはねかえってきたメアリへラリアットだ!!

 

メアリダウン!

 

ここで十両が一二三(うたたね)へタッチ!

 

   パン! タタタタタ!

 

一二三、ダウンしたメアリにダッシュで近づき

 

   バッ   ズドン!!

 

そのままフライングボディプレスだ!!

 

〔うあ!!!〕

 

[メアリ!!!]

 

さあメアリ このまま実質1対2の厳しい戦いにのまれてしまうのか!?

 

〔なんの!〕

 

メアリすぐさま反撃!

一二三をリバースロメロスペシャルにとらえた!!

 

   ドン!!

 

しかし十両がすぐにカット!!

 

一二三脱出!

 

〔それじゃメアリ そろそろトドメといくよ~〕

 

     ズルズル・・・・・・

 

しかも今度は十両とともに

メアリを赤コーナーへひきずっていくー!

 

[ああ・・・]

 

    パン!!

 

ここで一二三 十両へタッチ!

 

  グワァ

 

すかさずメアリを片腕で抱え上げ・・・

 

   バッ!!

 

[メアリ!]

 

ここでジゼルがリング内へ飛び出した!

 

『ジゼル!?』

 

そのままメアリを助けに一直線にむかって・・・

 

    ドワッ   ドガア!!!

 

キングコングスラムで迎撃!!!

 

『ジゼルー!!』

 

ジゼルが投げられたメアリの下敷きになった!!!!

 

「あんな真正面からくればオレでもそうするぞ」

 

〔師匠!今こそあの技を!!〕

 

〔いくでゴワス!!〕

 

なんと十両こんどは一二三を抱え上げた!?

そして・・・!

 

      ドオゴオン!!

 

リバースパワースラムでメアリたちに覆いかぶせた!!!

これは十両の師 女帝神崎玲子がFWWWで見せた合体技だ!!!

これは決まったか!??

 

「・・・いや まだだ」

 

〔・・・く、おっりゃあああーーーー!!〕

 

メアリが一二三を押しのけ立ち上がった!!

そして十両のバックをとった!

 

    ガッ   グググ・・・

 

〔く・・・!!〕

 

しかしバックドロップの体勢から動かない!

やはりダメージは深刻か もう十両を投げるほどの力はのこってないのか!?

 

    ガッ!

 

なんと逆側にジゼルがついた!

 

〔いくよジゼル!

バックドロップのコツは!!

気合と共に!!!〕

 

[ヘソで投げる!!!]

 

   ブオン!!    ズドォオオン!!!!

 

ツープラトンのバックドロップが決まったーー!!!

衝撃でリングが激しく揺れています!!

 

[私 おへそ、ないけどね]

 

〔卵からうまれたもんね

ジゼル ちょっと離れて見てて

先輩らしいところも見せるよ!〕

 

ジゼルが青コーナーへもどります

おや?解説のハドラーさん 

いつのまにかジゼルの背が伸びているようにみえますが・・・

これは戦いの中でレベルアップしたということでしょうか?

 

「そうだ

頭一つ分、といった程度か

まだまだガキの姿ではあるが・・・」

 

立ち上がった十両と正面から向かい合うメアリ

あっと!そのまま組み合った!!

 

「メアリが身長差以上に低く組みにいったか

あれでは十両からは仕掛けにくいだろう

オレにも経験がある」

 

『ダイとあなたとの身長差はあの二人よりも大きいですからね』

 

   ブオ!

 

〔今だ!〕

 

    ガチィ!

 

〔なんと!?〕

 

〔千鶴!技を借りるよ!!〕

 

     ブン!!!

   ズドォオン!!!!!

 

[!?]

 

なんとメアリが十両の腕をとって投げた!!

もう回復したのでしょうか!?

 

「違う メアリのダメージはまだ大きい

ジゼルが回復呪文を使った素振りもない

今のは身長差と相手の体重を利用したあやつの技術によるものだ」

 

なるほど

十両すぐに立ち上がって一二三と交代です

メアリも下がってジゼルと交代しました

 

〔落ち着いてジゼル まずは一二三さんをよく見て!〕

 

[はい!]

 

〔師匠の猛攻を受けてもまだ戦えるなんて

見た目よりずっとタフだね

それじゃ ご褒美にいいものを味合わせてあげよう〕

 

[・・・ひょっとしてプリンかな?]

 

〔それは試合の後で熱々のラーメンつきでおごってあげるよ!!〕

 

一二三 非常に低いタックルでジゼルの足をとった!

 

「ジゼルは急に伸びた自分の身長に慣れてないな

ああもたやすく足をとられるとは」

 

    ガチィ!

 

[え!?]

 

〔メアリ!技を借りるよ!!〕

 

    ブン!!!

   ズドォオン!!!!!

 

[かはっ・・・・・・!]

 

なんとこれは!?

先ほどメアリが十両を投げた技を一二三がジゼルにかけた!!

 

〔ボクはアメリカのリングで自分より大きくてパワーのある相手と戦い続けてきた

そこで勝つために自分の力だけじゃなく

相手の力を利用するすべを体でおぼえてきたんだ

これぐらいならすぐに盗んで使えるほどにね〕

 

[相手の力を・・・利用・・・]

 

あっーーーと ダウンしたジゼル立てない!!

 

〔そんじゃ そろそろトドメを・・・

あれ?師匠がよんでる〕

 

ここでまたも一二三が十両とタッチ

十両がリングに入って ああっとコーナーのロープを

一段、二段と上がっていくー!

 

     ガタッ!!

 

『まさか!?』

 

さあコーナー最上段へ上がった十両!まさか!そこから!!

 

     バァァン!!!

 

とんだーーー!!!

スーパーヘビー級のフライングボディプレス!

いやマウンテンドロップが!!!

 

   ズズン!!!!

 

ジゼルをおしつぶしたーーーー!!!!

 

『ああ・・・』

 

〔ジゼルーーーーー!!〕

 

ああっとメアリがとびだした!

十両の下敷きになったジゼルの救出にむかった!

 

     バッ!!

 

それを一二三がカット!メアリあと2歩のところで止まった!

 

〔はなして一二三さん!ジゼルが!!〕

 

〔落ち着けメアリ!

本当に危なかったら師匠がすぐに試合を止めてるから!〕

 

   ワーーーーン!

 

レフェリーがカウントをとります!

 

    \\\ざわざわ・・・///

 \\あれってほんとにつぶれたんじゃ・・・///

 

   トゥーーー!!

 

『ジゼル・・・』

 

    \\\生きてる?///

  \\\あそこまでやらなくても・・・///

 

    ス・・・

 

おっと?レフェリーがカウント2.9でとめました

十両に動きがあったようです 自らの判断で試合を止めるのでしょうか

 

「いや 違う」

 

え!?

 

    グ・・・

 

「十両が動いたのは本人の意思ではない」

 

    ググ・・・

 

まさか 十両の体が少しずつ 浮いている!!

 

〔ジゼル!!〕

 

     バッ

 

ここでメアリが一二三から脱出

 

   ダッ!!

 

なんとダッシュでむかったのはジゼルの救出ではなく青コーナー!

一気に最上段に上がって・・・

 

〔ジーゼール!ジーゼール!〕

 

ジゼルへの大エールだー!!

 

   \\\ジーゼール!ジーゼール!///

 

なんと客席のぬいぐるみたちからもジゼルコールだ!!

 

  \\\ジーゼール!ジーゼール!///

 

「ストロングマンたちからもか」

 

  \\\ジーゼール!ジーゼール!///

 

『あそこからも!』

 

 \\\ジーゼール!ジーゼール!///\\\ジーゼール!ジーゼール!///

 

  \\\ジーゼール!ジーゼール!///\\\ジーゼール!ジーゼール!///

 

客席のいたるところからジゼルへの大エールだ!!!

 

「ほう なかなかの熱気だ

客席のエールとやらにこれほどの力があるとはな

魔王軍の勝鬨にも劣らぬぞ」

 

     グググ・・・!!!

 

大エールに応えるように十両の体が持ち上がっていくーー!!!

 

   シュウウーーーーー 

 

「熱気が渦巻いていく

その中心はやはり・・・」

 

『ジゼルですね』

 

      グググ!

 

ジゼルの姿が見えてきました

十両の巨体をその身一つで持ち上げていくーー!

 

[ハドラー様、 バンザーーイ!!!]

 

   グワーーーーッ!!!

 

ジゼルの十両挙(じゅうりょうあ)げだーーーーー!!!

 

   \\\\\\オオーーーー!!//////

 

十両をバンザイの体勢でもちあげきった

その体はさらに成長していたー!!

 

「身長や体つきはメアリと同じくらいか

どうやら会場の熱気だけではなく

十両からも熱を吸収し力に変えているようだ

このような火竜術の新たな応用をみせてくるとは」

 

『本当に成長しているのですね

無事なようで何よりです』

 

〔いくよー!ジゼル!!〕

 

メアリが青コーナーから大ジャンプ!!

 

〔ライダーキック!!!〕

 

  グラア…

 

 

  ドズズン!!!!

 

メアリのライダーキックが十両へ炸裂!

そのままジゼルが十両をバックフィリップ気味に投げた!!!

 

〔これがボク達の愛と友情のツープラトンだ!〕

 

[ふーー・・・]

 

十両ダウン!このまま抑え込めば逆転勝利となるか!

 

[う・・・うごけない]

 

あーーとジゼルは動けない

現時点で試合権があるジゼルと十両が倒れたまま動きません!

 

   ワン!

 

レフェリーが十両に対しダウンカウントをとります

 

   トゥー!

 

10カウントまでに十両が起き上がらなければ

ジゼル・メアリ組の逆転勝利となります!

 

   スリー!

 

 \\\たつなーー!!///

 

   フォー!

 

 \\\ねてろーーー!!///

 

   ファイブ!

 

〔師匠!〕

 

   シックス!

 

〔ジゼル!〕

 

 グ・・・

 

あーーっと十両が動いた!

 

   セブン!

 

半身を起こしたがまだカウントは止まらない!

 

   エイト!

 

さあヒザ立ちから立てるか!?

 

   ナイン!

 

ああっと 一気に立ち上がった!!

一転してジゼルがピンチだ!

一歩、二歩と十両が近づいてくるがジゼルは動けない!

 

『ああ・・・』

 

ついに十両がジゼルを捕まえた

 

    グ・・・・・・

 

ジゼルを抱え上げた十両がレフェリーを呼びます

ああっと試合を止めたー!!

 

    カンカンカンカンカンカン!

 

決着ーー!!

リングが激しく揺れ続けた激闘!!

制したのはチャンコ部屋の刺客ミス十両・染宮一二三組!!

大きな可能性を見せてくれましたジゼル!

ですがそのデビュー戦にはあまりにも高い壁だった!

 

「うむ ご苦労

上には上がいる 体でおぼえただろう」

 

    シューーー・・・

 

〔〔〔ジゼル(殿)!?〕〕〕

 

[うー・・・ ハドラーしゃま・・・]

 

なんと試合終了した途端にジゼルが試合開始時の小さな体に戻ってしまった!

ハドラーさんこれはいったい?

 

「どうやら試合中の急成長は戦いについていくための

一時的なものだったようだな

だが まったく同じというわけではない

オレの見立てではわずかに成長しているようだ」

 

 \\\\\\パチパチパチパチ!!//////

 

十両がジゼルを抱き上げ 一二三とメアリがロープを広げ

万雷の拍手をうけながらリングを下ります

おっと十両 この放送席に向かってきます

 

「やれやれどうやら役者が違い過ぎたか」

 

『これは手土産持参で礼を言わねばならないですね』

 

 

 

 

   ジゼルはレベルがあがった

 

   攻撃力があがった

 

   防御力があがった

 

   スキル ファイヤープロレスリングをおぼえた

 

   スキル効果 熱血タイプの敵・味方の数だけ自分の攻撃力UP




新型コロナと関係なくお腹壊して暑さにうだってるウジョーです

試合会場は熱いことこの上ない状態となっていますが
実際のところまだまだスポーツに限らず自粛ムードが続き
大会関係は軒並み中止とさびしいかぎりです

急に暑くなり体が慣れてこないこの時期が特に熱中症が多く
食べ物も痛みやすい今こそ 体調を整えて予防を心がけましょう

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