ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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東方サッカー 後半戦 ラスト 次元の違いの巻

スタジアムがどよめきます

観客のだれもが、そしてフィールドに立つだれもが

この一人の選手に注目しています

大魔王チーム最後の妖精メイドくんがベンチに下がり

キャプテンバーンくんが今入ります

 

【後半残り10分で1点負けてるもの

ここで出るしかないわ】

 

魔王チームのキャプテンハドラーくんに並ぶ巨漢

そして圧倒的な威圧感 期待せずにはいられません

 

【幻想郷のだれもが認める実力者

サッカーの実力は未知数・・・なんだけど】

 

さあ注目のポジションは・・・

あっとその前に先ほどのゴールでGKミスト萃香くん

気を失ったのかまるで動きがありません

バーンくんが歩み寄っていきます 治療でしょうか?

 

【萃香からなにかとりだしたようね

・・・瓢かしら?】

 

   グイ・・・

 

    ブフォ!

 

なんとバーンくん ミスト萃香くんに酒しぶきだ!!

 

‘〔・・・くぁ ・・・ん?〕’

 

【効果は抜群ね 目を覚ましたわ

そのまま酒をかければいいものを

あえて口に含んでから吹きかけるとか・・・】

 

〔‘お手数をおかけしました

もうしわけございませんバーン様’〕

 

「「よい おまえがその気になれば萃香の体を

自在に操れただろうに あえてしなかった

それを尊重したまでよ

・・・どうだ萃香 銘酒『大魔王』の味は?」」

 

‘〔酒霧とは味な真似を・・・ん、ひとあじ違うね

霧の萃香ともあろうものがみっともないところを

見せちまったよ・・・〕’

 

「「いや期待以上の働きであった

これよりはそこから余が打って出よう

門番の務めはそれよりも前だ」」

 

〔‘はっ!’〕

 

なんとバーンくんのポジションは まさかのGKです

これはどういうことでしょうか?

 

【考えられる可能性としては・・・

防御を強化することでより積極的に攻撃する為かしら

バーンの機動力を考えればあの位置からだって

いつでもオーバーラップで攻撃に参加できるもの】

 

なるほど攻撃と防御両方が強化されるということですね

 

「皆のもの!これからが本当の地獄だ!!

勝ち越しで凌ごうと思うな!

弱気をみせればそこをつかれる

求めるものは大魔王を打ち破った完全勝利のみ!!」

 

  \\\\おう!!////

 

「「うしろは余に任せよ 進め」」

 

  \\\\おう!!////

 

両キャプテンから檄が飛びます

 

さあボールが中央へ運ばれ大魔王ボールから

試合再開です

 

〔さあ いくわよ!〕

 

「ここだ!」

 

なんと開幕早々ハドラーくんのカミソリタックル!

レミリアくんかろうじてかわした

 

[バギ(真空呪文)!]

 

レミリアくんがバランスを崩しボールが

わずかに離れたところに風が割り込んだ~!

ボールがこぼれだまになった!

 

〔もらった!〕

 

早苗くんがすかさずボールをキープ!

流れは魔王チームにあるのか!?

 

【バーン加入で守備が補強されたことで

逆にどこかがわずかに緩んだのかもね】

 

〔ふりかえらず進みなさい!

守りはバーン達に任せて私達は敵ゴール前に詰めるのよ!!〕

 

〔はい お嬢様!〕

 

なんと大魔王チーム奪われたボールを無視するかのように

DFミスト萃香くんとGKバーンくんだけを残し

前進していくー!!

オフサイドルールのないこの試合これは大胆すぎる!

 

さあ早苗くんからFW妖夢くんへパス!

これをうけてはやくもペナルティエリアの中へ

さあ絶好のチャンスだ 妖夢くん二刀を抜いて・・・

 

      ニマッ

 

〔!!〕

 

     ピタッ

 

なんと妖夢くんフェイント!うたずに横に蹴った

万全を期したか シュートは走りこんできた

FW魔理沙くんに任せた!!

 

〔よし!!〕

 

正にバーンくんとの一対一!

ミニ八卦炉をとりだし

 

      ニヤリ

 

〔!?くらえバーン!!

これが今のあたしの全力!!

マスタースパークだ!!!!〕

 

至近距離からのマスタースパークさく烈ゥ~っ

 

    バチィィィッ!!

 

とったァ!!

 

  \\\\おおっ・・・////

 

大魔王チーム GKバーンくん

魔理沙くんのこの猛烈なシュート

マスタースパークをいとも簡単にキャッチ!!

さ・・・さすが大魔王チームのキャプテン

大魔王バーンくん 今までの沈黙と余裕 そして

メンバーからの期待は伊達ではありませんでした

観客席からも感嘆のため息がきこえます

 

【流石バーンね こうなると魔王チームが残り時間だけで

追加点は難しいわよ】

 

「「さあ 次はだれがうってくる」」

 

      ヒョイ

 

なんとバーンくん無造作にスローインだ

しかもこれは妖夢くんの真正面だ

 

「うて魂魄!

追加点でその男を幻想郷一のマヌケにしてやれ!」

 

〔望むところです……私は幻想郷を守る剣!

たとえバーンさんが相手でもこの剣でゴールを切り開く!!〕

 

       ズバァッ!

 

なんとボールが分裂ゥ!!

ボールまで切り裂いたのか!?

 

【すぐに元に戻るから問題ないわ それに・・・】

 

       バチィ!

 

【バーンには通用しないわ】

 

  ボム

 

そしてバーンくん 難なくキャッチしたボールを

またも無造作にうちあげた

まるで魔王チームをあざわらうかのようなプレイです

 

〔あたいたちをバカにすんなー!〕

 

「「たち・・・か」」

 

魔王チームDFチルノくんがオーバーラップ

ゴール前へとびこんできた

 

〔あたいは最強なんだから 勝つ!

いくわよ!アイシクルフォール!!〕

 

「「フッ・・・・・・懐かしいものよ」」

 

      バチィ

 

これもとめたぁーーー!!

 

【幻想郷最強の凍気も ものともしない

・・・ほんとにどうすればいいのかしら?】

 

 バカッ

 

そしてバーンくん軽くキック

こんどは霊夢くんの前だ

 

〔ひとりでだめならふたりでいくわ 魔理沙!〕

 

〔任されたぜ霊夢!〕

 

〔夢想!!〕〔スパーク!!〕

 

東方コンビのツインシュート!!

ボールは激しくゆれながらゴールへ!!

 

「「ほう・・・・・・ここか」」

 

            バシィ

 

バーンくん ツインシュートもワンハンドキャッチ!

これが大魔王の実力なのか

まったく揺らぎをみせません!!

 

     ポーーン

 

またも無造作にボールを放り投げるバーンくん

そのボールに駆けつけたのは

魔王チームのDF妹紅くんだ!!

 

【・・・これがバーンの狙いかしら?】

 

〔妹紅熱くなりすぎないで 闇雲にせめても通用しないわ!〕

 

〔わかってるさ慧音 前後半戦でかなり消耗した

今の私じゃバーンには通用しない なら!〕

 

妹紅くん ハドラーくんへのパスだ!

ハドラーくんへはミスト萃香くんがマークについた

 

‘〔鬼が勝負事で負けたままでいられないね!〕’

 

〔‘あのときはおまえの配下達に足止めされたが

今度はそうはいかん!バーン様をお守りする!’〕

 

ミスト萃香くんのパワータックル!

 

「どけ!今のオレに近寄るな オレの望みは

あの男からの勝利のみ!!」

 

速い!!ハドラーくん斜め前からのタックルを

猛スピードで振り切った!!

 

【すっかりサッカーに慣れた感じね

ドリブルのスピード安定感パワー前半戦とは別人のよう

あとはバーンただ一人・・・】

 

なんとハドラーくんバーンくんへむかって

ドリブルのまま一直線だ!!

 

「「よかろう・・・!」」

 

なんとバーンくんもハドラーくんへむかって

正面から走りこんでいった!!

 

「ウオオオオオッ!!!」

 

「「カーーーッ ハッハッハッ!!!」」

 

       ガッキィィィン

 

両者ボールを挟んでペナルティエリア中央で激突!!

 

【今スタジアム全体がたしかに揺れたわよ】

 

両者ふっとんだーーー!

 

ボールは・・・・・・真上にとんでいる!!

激突はまったくの互角!!

 

「ぬうううううううっ あ・・・足が!!!!」

 

ハドラーくんはうごけない!バーンくんは・・・

 

「「フハハハハ まったく大したものだ ハドラーよ

この余に力と闘気で互角の勝負ができるほどに成長するとは

・・・だが」」

 

        パアァッ

 

【あれは回復呪文の光】

 

    バァン ズオオッ・・・

 

バーンくんは立ち上がった!!

 

「「こと魔法力においては 余に一日の長がある

・・・余に比肩するほどまでに高めたその武に

敬意をもってこの奥義で応えよう」」

 

    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

 

バーンくん この試合ではじめて構えをとった!

そこにボールが落下してきた!!

 

      バン

 

「「天 地 魔 闘!!!!!」」

 

      カッ

 

「ウオオオオオオオオオオ!!」

 

  バチィィイイイン!!

 

ハドラーくんふきとんだーー!!

 

[ハドラーさまああああ!!?]

 

【うわ・・・痛そう・・・というか死んだ?

あ ジゼルがハドラーにとんでいったわ】

 

バーンくんが光輝いた瞬間 正直何がおこったのか

わかりませんがハドラーくんの顔面ブロックによって

ボールは魔王チームゴールのはるか上へ!

 

【バーンの攻・防・魔の3大超必殺技をあの陰陽球に

たたきこんだ必殺シュート・・・

もしハドラーが間に入らなければ間違いなく

魔王ゴールへ入ったはずよ けどあれだけ高く上がれば】

 

「「・・・見事だハドラー 最短の防ぎかたであった

勝利のために生命を捨てる覚悟がなければ

あの一瞬で思いつかぬ方法だ・・・

だが余に同じ手は通じぬぞ

・・・・・・・・・・・・・・・・ブロックよ」」

 

      ボオッ

 

ボールが・・・!?

 

     ゴアアッ

 

はるか上空へ飛んだはずのボールが炎に包まれ姿を変えた!!

 

【あれは・・・不死鳥!?】

 

    ゴオオオオオオオアアッ

 

すさまじい炎の不死鳥が急降下!!

狙いは魔王ゴール!!

GKレティくんこれは危ない!!

 

〔そうなる気はしていましたから 準備はできています

S.G.G.Kの誇りにかけて・・・

プラスの魔力とマイナスの妖力をキャッチの瞬間融合させる

私のメドローアキャッチで 止める!!〕

 

   ギュルルルル!!!

 

レティくんこのシュートをキャッチ!!

 

「「・・・面白いな だが・・・これでエンドだ」」

 

レティくんふっとんだ~~!!

 

        ズバッ!!

 

【いけない!】 フッ

 

バーンくんの天地魔闘が

魔王ゴールをつきやぶったーー!!

こ これは!?

 

【幽々子西行結界を!】

 

‘’うふふ~♪やっぱりこうなるのね‘’

 

なんと いつの間にか解説の八雲さんと

もう一人の謎の美女がゴールを突き破った

ボールの前へ文字通り躍り出たー!!

なんとも美しい美女二人の舞!しかしこれは~!?

 

    バシイィ!!

 

なんと二人の手でボールを止めたーーーー!!

 

【あぶなかったわ・・・

バーンが出ればこういうこともあるかと思って

何重にも備えをしてたけど・・・

ハドラーとレティが間に入らなかったら

私の無敵の隙間空間でも止められなかったわよ

じゃあ 解説席にもどるわ ありがとう幽々子】

 

‘’お疲れ様~♪‘’

 

          フッ

 

ピーーーーーーー!!

 

ここで後半戦終了のホイッスル!!

バーンくんの同点ゴールで5対5!!

決着は延長戦に持越しです

あ 八雲さんおかえりなさい お疲れ様でした

 

【ふう ただいま

穴があいた結界はうちの子たちが直すから

後半戦が終わったのはちょうどよかったわ】

 

八雲さん先ほどのお二人の美しい舞は

いったい何でしょうか?

 

【あれは私がSGGK(スーパーグータラゴールキーパー)

時代に切り札にしていた友人の西行寺幽々子と

二人がかりでおこなう西行結界よ

バーンのシュートが結界の外にでると色々と

面倒なことになるから どうにかするために

駆けつけたのよ・・・紙一重だったけど】

 

実に美しい光景でした

まさに後半戦の最後を飾るにふさわしい舞に

観客席から一際大きな声援と拍手がおくられています

 

【あらあら】




夜勤明けのウジョーです。
後半戦は終わりましたがもうちょっとだけつづきます
魔王VS大魔王もこれからが本番です

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