この素晴らしい世界に銃声を!(旧)   作:大根の刺身

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閑話 コテツとちょっとした一幕

 

 新人受付嬢との一幕

 

 

 今日のクエストが終わりギルドに報告に来た。今回はカズマ達とは別の依頼を受けていた。

 ギルドはいつものように昼にもかかわらず冒険者達が酒盛りをして騒いでいる。

 俺は奥にあるカウンターで報告を済ませ、まだクエストが終わってないだろうカズマ達をいつもの席で待つ。

 

「あ、すいません。ネロイド一つお願いします」

「ネロイドですね。少々お待ちください」

 

 通りかかった酒場のバイトに注文をし、今回の成果を確認した。

 

「うん、これだけあれば大丈夫だろう」

 

 俺がニヤニヤしながら、見ているのは今回の報酬の一つ鉱石だ。

 リムパームと言うこの鉱石は、特殊な加工をすると、軽くて堅く、そして魔力を溜め込む性質を持ち、魔力タンクになる。

しかし非常に珍しく、今回は依頼人と仲良くなり少々譲ってもらった。もちろん、それなりのお金はかかったが・・・

 それで防具を作ってもらうつもりだ。

 その時だった

 

「あれ?コテツさん?今日は一人何ですか?」

「ん?あぁ、リンか。どうした?」

 

 リンは最近ギルドに入った新人の受付嬢だ。年齢は俺と同じくらい。働き者でしっかりしているが、良くミスをする。

 

「今日は休みなんか?制服じゃないみたいだが」

「いえ、先ほど終わったばっかりですよ、それより今日は一人何ですか?」

「まぁね、俺が欲しい物あったから別でクエスト受けたんだよ。それより、何か頼めよ。奢るから」

「え!いいんですか?」

 

 そう言うとリンは笑顔になり椅子に座った。

 

「何がいい?高い物以外なら大丈夫だぞ」

「あ、それじゃ私もネロイドで」

「おう、すいませーん!ネロイドもう一つ!」

 

 ネロイドをもう一つ頼む。ネロイドとはなんかこう・・・シュワシュワな飲み物だ。決して炭酸ではないがシュワシュワとしか言いようがないので詳しくは勘弁してほしい。

 

「それで?今日はどんなクエストに?またカエルですか?」

「いや、違うよ。カエルならカズマ達と行ってる」

「ならどんなクエストですか?」

 

 カエルじゃないと言うと心底驚いた表情をし、聞いてくる。・・・そう言えばこいつだったな、カエルハンターって騒ぎやがったの・・・

 少々嫌なことを思い出しつつ、リムパームを出して見せる。

 

「採集の護衛だよ。こいつは譲ってもらった奴だな」

 

 リンはリムパームを見ると驚いて叫んだ。

 

「りりり、リムパームですか!?そ、それって軽くて堅くそして魔力タンクにもなる。あの万能希少鉱石のリムパームですか!?」

「しっ!声が出かい!売ったら結構な値段になるからカズマ達には内緒で手に入れたのに知られたらどうする!」

 

 そう慌ててリンの口を塞ぎ黙らせる。ふぅ・・・危ない危ない。カズマはともかく、アクアやめぐみんに知られたら完璧に売られる。

 いや、報酬もカズマ達が受けた依頼より高いからバレたら何か言われるだろう。

 

「よ、よしリン、お、俺との約束だ。この事をカズマ達に言わないでくれ・・・頼む!」

「えーどうしようかなー」

 

 俺は頭を下げ頼むが、リンは乗り気じゃ内容だ。

 

「本当に頼む!せ、せめてめぐみんとアクアにだけはあいつらは絶対に少し渡せって山賊張りに言ってくるから!」

「・・・しょうがないですね。わかりました、私は黙っときますよ」

「本当か!ありがとう!恩に着るよ!」

「えぇ、ただしもう手遅れかもですけど」

「ん?・・・っ!?」

 

 後ろから何か堅いものが押し付けられた・・・いやな予感がする。

 俺は恐る恐る後ろを向くと・・・

 

「コテツ?今日はなぜ一緒にクエスト行かないかと思っていたら・・・なるほど、そう言うことですか・・・」

「め、めぐみん!?」

「えぇ、そうですよ。山賊みたいなめぐみんですよ」

 

 お、落ち着け、こう言うときこそ落ち着くのだ・・・・よしっ!

 

「め、めぐみん。これにはちゃんとした訳がな・・・」

「ほう、高報酬のしかも割と簡単な依頼を独り占めして、しかも女の子をナンパしてるのに何か訳があると!」

「い、いやナンパはしてないし、何を怒って・・・」

「だまらっしゃい!」

「はい!すいません!」

 

 俺がめぐみんから説教されているのを見てリンは笑い転げている。

 

「修羅場だ!リアル修羅場とか始めてみました!楽しいですね!」

「お前黙ってくれない!?」

「コテツ!話聞いているのですか!?」

 

 めぐみんが俺の頭をもち、めぐみんの方を強制的に向かされた

 

「コテツ、何も依頼の事を黙っていた事に怒ってるのではないのですよ」

「めぐみん・・・」

「私は・・・」

「ん?」

「い、いえ。何でも無いです!」

 

 最後の方、めぐみんが何を言ってるのかわからなかった。

 

「めぐみん、俺が悪かったよ・・・仲間だもんな。おいしい依頼を独り占めにして本当にごめん。次からは皆誘うよ・・・」

「えぇ、頼みますよ・・・・」

 

 謝ったのに何故か不服そうなめぐみんと話していると・・・

 

「ねぇ、コテツさん」

「何?リン?」

 

 リンから話しかけられた。

 

「・・・あれ」

「ん?・・・」

 

 リンが指を指した方にはアクアがいて、リムパームをまじまじと見つめそれを指で弾こうと・・・

 

「ちょ、馬鹿!止めろ!」

「え?なになに?」

 

 俺が止めるより早くアクアがリムパームを弾いてしまった。

 ここで説明しよう。リムパームは別名爆発石と言われ、特殊加工する前はある程度の衝撃を受けるとリムパーム内の魔力が暴走し、威力はそこまでないが爆発するのだ。

 ギルド内に響き渡る爆発音。そして目の前で消えていく希少鉱石・・・

 

「・・・・・・・・」

「ケホケホ。あーびっくりしたわ!なによこれ!ん?コテツどうしたの?何かあったならこの女神の私が直々に相談に乗ってあげるわ!どう?凄く光栄でしょ!さ、あなたの悩みを聞かせなさいな!」

「あ・・・」

「あ?」

「あんた最悪だ!この悪魔めー!!!」

「ちょっと!私に対して悪魔とはなによ!あんなのと一緒にしないで!」

「知るかぁぁぁぁぁ!」

 

 俺はそう言いギルドを飛び出した。

 翌日、ギルドに行った俺に待っていたのは爆発で壊れたテーブルの請求書と爆発テロリストというカエルハンターに続く新しいあだ名だった。

 爆発させたのはアクアだよ!

 

 ちなみに未払いだった酒場の代金はカズマが立て替えてくれていた。

 

 





 どうも、今度スクエニに運営が移管するゲームでダクネスと同じように動けない相手に攻撃を外した作者の大根の刺身です。

 この短編、コテツとちょっとした一幕では本編であまり登場しない予定のオリキャラとコテツ達のちょっとした出来事を書いていこうと思います。
 息抜きも兼ねているため本編の途中でいきなり入ったりする事もありますがご了承ください。

 誤字脱字、感想などお待ちしてます。
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