この素晴らしい世界に銃声を!(旧)   作:大根の刺身

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この首なし騎士に敗北を

「コテツ、あの時の爆破はどうやったのですか?」

 

 今、俺達は冒険者ギルドで野菜スティックを食べながら雑談していた。カズマは情報収集してくるっと言い他の冒険者と駄弁っている。

 何だかんだ言いながらちゃんと仲間の為に働くカズマは充分リーダーとしての仕事をしている。

 

「聞いているのですかコテツ?墓場での爆破はどうやったのですか?」

「いや、だからなめぐみん、企業秘密だって、ネタバレなんてしたら罠の効果が薄くなるんだって。な?わかってくれよ」

 

 この前、墓場でウィズを爆破してから俺にどうやったのか気になるらしく、毎日のように聞いてくるようになった。

 最初はカズマ達も一緒に聞いてきたが、しばらくすると諦めたらしく、聞いてこなくなったがめぐみんは自分の領分が盗られたと思ったようだ。

 

「めぐみん、あれは爆裂魔法に比べて威力ないし、魔法では無いからゴースト系のモンスターには効果ないし、大型のモンスター相手じゃ足止め程度しかできないよ、このパーティーには火力が足りない、それを補えるのはめぐみんしかいないんだよ!そうだよ!このパーティーには容姿端麗、最強無欠のアークウィザードのめぐみんが必要なんだ!」

 

 面倒なのでとりあえず誉めておこう。まぁこの中にはいろいろと詳細を付ければ完璧何だが、付けたら爆裂魔法かけられそうだからやめておこう。

 

「あ、え、えぇ!そうですとも!このパーティーにはこの私が必要なのです!コテツはわかってますね!」

 

 えぇ、わかってましたよ、誉めれば調子に乗ることくらいは・・・

 

「ねぇねぇダクネス、コテツ詐欺師みたいな笑顔浮かべてるよ・・・」

「そうだな、めぐみんは浮かれて気づいてないようだ・・・」

 

 おい、そこのアホども詐欺師言うな。俺は嘘は言っていないぞ、まぁいろいろと言ってない事は有るけど。

 そんな事を話していたらカズマが帰ってきた。

 

「おい、アクアどうした?」

「別にー?カズマが他のパーティーに入らないか心配シテナイシー」

 

 そう言いながらもアクアは不安そうにカズマを見ている。

 

「いや、情報収集は冒険者の基本だろ?」

 

 そう言いながら野菜スティックを食べようとして逃げられるカズマ。

 

「むぅ、随分と楽しそうでしたねぇカズマ」

 

 めぐみんが机を叩き怯んだ野菜スティックを食べながら言う。

 

「何だこの新感覚は・・・・?カズマがよそのパーティと仲良くしていると、胸がもやもやする反面、何か新しい快感が・・・もしやこれが寝取られ・・・」

 

 おかしなことを口走るダクネスに若干あきれつつ、コップを弾いて野菜スティックを取る、俺もこの流れにのる。

 

「・・・カズマ、てめぇ他のとこ行ったら爆破するからな・・・」

「おい待てコテツお前まで何を行っているんだ!?しかも怖いわ!!情報交換は当たり前だろうが・・・」

 

 俺がそういい、フェイントを掛けて野菜をとる。皆の野菜をとる行動を見ていたカズマはバンッ!と机を叩き野菜スティックを取ろうとすると普通に避けられた。

 

「・・・・・・・・だああああらっしゃぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

「やめて!私の野菜スティックになにをするの!?」

「野菜スティックごときに舐められてたまるか!てか何で野菜が逃げるんでよ!!!」

「新鮮だからじゃね?ほら、新鮮のほうがうまいじゃん、魚にも活き作りって有るじゃん」

「はぁ・・・そう言えばお前らに聞きたいことがあるんだよ。・・・・お前らのスキルってどんな感じなんだ?」

 

 カズマがそう聞いてきた、まぁ仲間のスキルを把握しとくのはいざと言うときに役に立つだろう。

 まずはダクネスがスキルを言った。

 

「私は〈物理耐性〉〈魔法耐性〉それと各種〈状態異常耐性〉でしめているな、あとは〈デコイ〉という囮スキルだけだ」

「〈両手剣〉とは覚える気はないのか?」

「無い、こう・・・必死に剣を振るが当たらず、力及ばず圧倒されるのが気持ちいい」

「よし、お前は黙っていろ」

「・・・んん・・・っ!聞いておいてこの仕打ち・・・」

 

 ダクネスは頬を赤らめ、ハァハァ言っている。そんなダクネスを無視し次はめぐみんに聞いている。俺はふと思ったことを今だハァハァ言っているへんたrk・・・ダクネスに聞いてみる。

 

「なぁ、ダクネス」

「ハァハァ・・・ん?なんだコテツ・・・」

「防御固めすぎたらある程度知能のあるモンスターだと諦めて帰るんじゃないの?」

「!?」

「まぁ、人のスキル構成に口出しなんて、リーダーじゃない俺がすることじゃないからな、忘れてくれ」

「・・・・何してんだ?それよりコテツ、お前のスキルも教えてくれないか?」

 

 今度は頭を抱えだしたダクネスにアドバイスでもしようと思ったところでカズマからスキルを聞かれた。

 

「ん?あぁ、俺は〈潜伏〉を中心に、基本の〈短剣〉〈窃盗〉〈敵察知〉〈体術〉の他に〈罠設置〉〈罠解除〉〈罠隠蔽〉〈忍び足〉〈暗殺〉〈破壊工作〉変わりどころで〈応用体術〉後は最近〈両手剣〉覚えたな・・・攻撃のために。後は・・・まぁ、これはいいか」

「最後ら辺なんだか物騒だな・・・それにしてもいろいろ覚えてるんだな」

「まぁな、前は一人でやってたし」

 

 少し〈武器精製〉も言おうと思ったが止めておこう、一応特典だし、これ頼りにされたらたまったもんじゃない。

 

「あとカズマ、俺のスキルは参考にしないほうがいいぞ」

「え?なんでだ?」

「対人用スキルが多いからな、体術なんてゴーレムやらにしても意味無いだろ?」

「なるほど・・・だか何で対人用のスキル覚えたんだ?」

「趣味」

「あぁ・・・そうか・・・」

 

 何故だろう、俺を見るカズマの目がめぐみん達を見る目になったんだが・・・

 

「本当に・・・移籍しようかな・・・」

「「「「!?」」」」

 

 

 キャベツ狩りのクエストが終わって数日がたった、あの時の報酬が入りダクネスは鎧の強化を、めぐみんは杖を新調しうっとりとしていた。かくゆう俺も両手剣を買った、まぁ両手剣と言ってもダクネスみたいな大剣ではなく片手剣よりも刀身が長い剣だ。少々値が張ったが〈武器精製〉で作れるものよりいいものだ。

 そんな中、アクアだけは捕まえたキャベツのほとんどがレタスだったみたいで報酬がかなり少なかったみたいだ。

 その反面カズマの報酬はパーティー最高の100万エリスだった、しかし落ち着ける拠点を確保するために貯めると言う。

 

「カズマ、俺も住まわせてくれるなら協力するから遠慮なく言ってくれ」

「おう、わかった」

 

 

 

「カズマ!早速討伐に行きましょう!それも沢山雑魚モンスターが奴です!」

 

 突然めぐみんがそう言い出した。

 

「賛成だ、早くこの剣使ってみたい」

「そうだな、俺も試したいスキルがあるし」

「お金になるのにしましょう!ツケ払ったから今日のご飯の分のお金が無いの!」

「いや、ここは強敵を狙うべきだ!一撃が重くて気持ちいい、凄く強いモンスターを・・・!」

 

 どうやら皆クエストに行くことには賛成なようだ。

 

「あれ?なんだこれ?依頼がほとんどないぞ・・・」

 

 この前までは依頼が大量に張ってあった掲示板が今は数えるほどしか依頼が無い、しかも高難易度の物ばかりだ。

 ギルドの受付嬢に聞いてみると魔王の幹部が街外れの小城に住み着いた影響で、この待ち付近の弱いモンスターが隠れてしまったらしい。そのため魔王幹部に怯えない高難易度の依頼しか残っていない。

 

 

 流石に高難易度のクエストに行くのはまだ無理っとのことなので(約一名残念そうだが)しばらくは暇になった。文無しのアクアはバイトをし、ダクネスは実家に帰った。

 暇な俺とカズマはめぐみんに連れられ、たまたま見つけた古い城にむけて爆裂魔法を打つのが日課になっていた。

 一週間たった頃、それは突然やってきた。

 

『緊急!緊急!全冒険者の皆さんは直ちに武装し、戦闘態勢で待ちの正門に集まってください!!」

 

 その放送を聴き急いで正門に向かった。正門に冒険者が集まり、呆然としている。

 

 

 デュラハン

 

 

 人に死の宣告をし、絶望を与えるモンスターだ。

 正門に立つ黒い鎧のモンスターは脇に抱えていた首を前に突き出し、話し出した。

 

「俺は、つい先日、この近くの城に越してきたんだが・・・」

 

 プルプルと震えだし、叫びだした。

 

「ままままま、毎日毎日毎日毎日毎日っっ!!!お、俺の城に爆裂魔法を打ち込んでくる大馬鹿者は誰だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 デュラハンはそれはそれはお怒りだった。

 

「爆裂魔法・・・?」

「爆裂魔法使える奴って言ったら・・・」

 

 周りの冒険者は俺とカズマの隣にいるめぐみんの方をみた。

 めぐみんは冷や汗を流していた。そしてしばらく経ってため息をつきながら前に出た。

 デュラハンと対峙しためぐみんの後ろにカズマ達とついて行く、そして〈潜伏〉スキルと〈忍び足〉を使用しながらいつでも戦闘できるように武器に手をそえる。

 

「お前が毎日毎日爆裂魔法を打ち込んでくる大馬鹿者か!喧嘩を売ってくるのなら正々堂々正面から来い!こんな陰湿な嫌がらせしやがって頭おかしいんじゃないのか!?」

 

 流石のめぐみんもデュラハンに気圧され怯むが、いつものようにマントを翻し

 

「我が名はめぐみん。アークウィザードにして爆裂魔法を操る者・・・!」

「・・・めぐみんって何だ、馬鹿にしてるのか?」

「ち、ちがわい!」

 

 いつもの調子を取り戻してきためぐみんは続けて言い放つ。

 

「我は紅魔族の者にしてこの街随一の魔法使い!あなたは我が作戦に嵌ったのが運の尽きです!」

 

 まぁ、確かにこの街のウィザード系職の中で随一のバカではあるな・・・

 

「ほう、紅魔の者か・・・なるほど、どうやらそのいかれた名前は本当だったようだな・・・」

「私の名前に文句があるなら聞こうじゃないか」

 

 ヒートアップしていくめぐみんだが、後ろにいる俺達含め、眼中に無いようだ。

 

「まぁいい、俺はこの地に調査に来ただけだ、しばらくあの城に滞在することになるだろうから、もう爆裂魔法は撃つな、わかったな」

「嫌です、それは私に死ねと言っているようなものです。紅魔族は一日一回爆裂魔法を撃たないと死ぬんです」

「聞いたこと無いぞそんな事、適当なことを言ってごまかすな!」

「・・・フッ。余裕ぶっていられるのも今のうちです!こちらには対アンデットのスペシャリストがいるのです!先生お願いします!」

 

 啖呵を切っためぐみんはアクアに丸投げした。

 丸投げされたアクアもノリノリで啖呵をきりデュラハンに魔法を掛けようとするが、それより早く人差し指をめぐみんに向け

 

「汝に死の宣告を!お前は一週間後に死ぬだろう!」

 

 めぐみんに呪いがかかる寸前でダクネスがめぐみんをかばった。一瞬ダクネスの体が黒く光る。死の宣告、デュラハンが使うスキルで呪われた者は一週間後に死ぬスキルだ。

 

「ふむ、仲間を庇うとは流石クルセイダーだ、少々予定が狂ったがまぁいい・・・紅魔の娘よ、貴様の仲間のクルセイダーは一週間後に死ぬ!お前は自分の仲間が苦しむのを見て、自分の行いを悔いているがいい!」

 

 デュラハンが言った言葉にめぐみんが青ざめるなか、呪われた当の本人が叫んだ。

 

「な、なんて事だ!つまり呪いを解いて欲しければ俺の言うことを聞けと言うことだな!」

「えっ」

 

 ダクネスの言葉を理解していないのかデュラハンは素で答えた。

 

「く・・・呪いくらいで屈したりしたくないのだが・・・!見ろあの兜の下のいやらしい目を!あれは呪いを解いて欲しければ言うことを聞けと、すさまじいハードコア変体プレイを要求してくるものの目だ!!、私は行きたくない、行きたくないのだが・・・仕方が無い、ぎりぎりまで耐えてくるから邪魔しないでくれ!では、行ってくる」

「ええっ!!!」

「やめろ!デュラハンの人困ってる!」

「と、とりあえずこれに懲りたら爆裂魔法を打ち込んでくるのはやめろ!それと紅魔の娘、クルセイダーの呪いを解いて欲しくば、城の俺の部屋にたどり着けばといてやろう!まぁ城はアンデットナイト達がひしめきあっている。ひよっこ冒険者のお前達は果たして俺の部屋までたどり着けるかな?クククク・・・クハハハハッ!!!」

 

 そういいデュラハンは背を向ける・・・・今だっ!!

 俺は敏捷性を最大限活用し一気に距離をつめる。

 

「なに!?」

 

 向かってくる者がいるとは思ってもいなかったんだろう、デュラハンの一瞬対応が遅れた。大剣を持つ手を払い胴体をつかむ、そして一気に投げ飛ばす!!

 前スネークに憧れ友達と練習したなんちゃってCQCだ、普通ならうまくいかないだろう。だが今は〈体術〉と〈応用体術〉のおかげで無理やりそれっぽくしている。

 地面に叩きつけられたデュラハンに腰の短剣を抜きうち突き刺すが、キィン!と音をたて短剣が折れてしまった。

 

「あ・・・ぐえっ!?」

「・・・・」

 

 起き上がったデュラハンから蹴飛ばされ吹き飛ばされた。

 

 うわぁ・・・変な声でたな・・・っとぼやけていく視界の中で思っていると。涙目でめぐみんが駆け寄ってきた、遅れてカズマたちも。

 おいおい、紅魔族随一の魔法使いが簡単に泣くなよ・・・っと言おうと思ったが急に来た睡魔に抗えずに眠った。

 




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