この素晴らしい世界に銃声を!(旧)   作:大根の刺身

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この首なし騎士と決着を!

〈side カズマ〉

 

 俺達は慌てて正門前に駆けつけた。軽装備の俺を先頭に、アクアやめぐみんが到着する。重装備のダクネスは少し遅れている。コテツは何か取りに宿に行ってから来るとのことだ。

 

「お、やっぱりな。またあいつか」

 

 多くの駆け出し冒険者が遠巻きに見守る中、街の正門前には奴がいた。

 そう、あの魔王の幹部のデュラハンだ。

 先に来ていた冒険者達の顔色が悪いのはデュラハンの後ろには先日と違い多くのモンスターを率いている。

 朽ちて、ボロボロになった鎧を身にまとった騎士逹。

 鎧や兜の隙間から腐った体が見え隠れしている。

 デュラハンは俺とめぐみんの姿を見つけると、開口一番叫びを上げた。

 

「なぜ城に来ないのだ、この人でなしどもがぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 めぐみんを庇う形で前にでて、デュラハンに問い掛けた。

 

「ええっと・・・。なぜ城に来ないってなんで行かなきゃいけないんだよ?後、人でなしってなんだ?もう爆裂魔法を撃ち込んでいないのに、なにをそんなに怒ってるんだよ」

「爆裂魔法を撃ち込んでいない?撃ち込んでいないだと!?何を抜かすか白々しいっ!そこの頭のおかしい紅魔娘が、あれからも毎日欠かさず通っておるわ!それと城に鉄球が飛び出してくる罠も毎日仕掛けてあるがそれもお前たちの仕業だろ!」

「えっ」

 

 俺はそれを聞き、めぐみんを見る。

 めぐみんが、ふいっと目をそらした。

 

「・・・・お前、行ったのか。もう行くなって言ったのに、あれからまた行ったのか!」

「ひたたたたたた、い、痛いです!違うのです、聞いてくださいカズマ!今までならば、何もない荒野に魔法を放つだけで我慢出来たのですが・・・!城への魔法攻撃の魅力を覚えて以来、大きくて硬いものじゃないと満足できい体に・・・!」

「もじもじしながら言うな!大体お前、魔法撃ったら動けなくなるだろうが!てことは、一緒に通った馬鹿がいるだろ!一体誰と・・・・」

 

 俺の言葉を聞いて、アクアが、ふいっと目を逸らす。

 ・・・・。

 

「お前かぁぁぁぁぁ!」

「わぁぁぁぁぁーっ!だってだって、あのデュラハンにろくなクエスト受けられない腹いせがしたかったんだもの!それに私だけじゃなくてコテツも一緒に行ってたもの!」

「あいつもかよ!?」

 

 逃げようとするアクアの襟首を掴んでいると、デュラハンが言葉を続けた。

 

「この俺が真に頭にきているのは何も爆裂魔法の件ではない!貴様らには仲間を助けようという気は無いのか?怨念によりこうしてモンスター化する前は、これでも真っ当な騎士のつもりだった。その俺から言わせれば仲間を庇って呪いを受けた、騎士の鏡のようなあのクルセイダーを見捨てるなど・・・・!」

 

 デュラハンがそこまで言い掛けたとき。

 重い鎧をガチャガチャといわせ、ようやくやって来たダクネスとコテツが俺の隣にそっと立つ。

 

「・・・や、やぁ・・・」

 

 騎士の鏡と褒められて赤い顔をしたダクネスが、デュラハンに片手を挙げて・・・。

 

「あ、あれぇーーーーーっ!?」

 

 それを見たデュラハンが素っ頓狂な声を上げた。

 兜のせいでその表情は見えないが多分、何で!?っと言った表情をしているだろう。

 

「何々?ダクネスが呪いに掛かって一週間経つのにピンピンしてるから驚いてるの?帰ったあと、あっさり呪い解かれちゃった事も知らずに?プークスクス!うけるんですけと!ちょーうけるんですけど!」

 

 そう笑うアクアを見てプルプルと肩を震わせるデュラハンは俺達を睨みながら言った。

 

「・・・おい貴様。俺がその気になればらこの街の冒険者冒険者を一人残らず・・・くぶほぉ!?」

 

 デュラハンの台詞の途中で突然銃声がし、デュラハンが吹き飛んだ。

 それは俺の隣にいるコテツの方から聞こえた。ちらっと見てみると案の定コテツが銃を構えていた。腰だめに構え一発撃つ事にリロードをする。よくわからないが、ゲームでみるショットガンみたいだ。

 

「お、お前ちょっ、待っ・・あぎゃ!?き、貴様、ちゃんと最後まで・・・ぐっばぁ!?い、言わせ・・・ぐぁ!?」

「止めてやれ!コテツ!!デュラハンの人かわいそうだろ!?」

「えぇい!止めるなカズマ!ミツルギ撃退したと思ったらまた面倒な奴が来たんだ!さっさと終わらせたい!ってか何でくるの?キツいよ!?勇者(笑)からのボス戦とか聞いてないよ!?あんたちょっと時間置いて来いよ!空気読めよ!」

「コテツ!空気を読むのはお前だ!デュラハンの人カッコいいこと言おうとしてたじゃん!?もうちょっと待ったてもいいじゃないか!?」

「知るか!!アクアさーん!?さっさとやっちゃって!!」

「わかったわ!コテツ!!『ターンアンデット』!」

 

 アクアが浄化魔法を唱える。

 

「魔王の幹部が、プリースト対策も無しに戦場に立つとでも思っているのか?残念だったな。この俺を筆頭に俺様率いる、このアンデットナイトの軍団は魔王様の加護より神聖魔法に強い抵抗をぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」

 

 魔法を受けたデュラハンは光を浴びた部分から黒い煙を吹き上がらせている。

 自信たっぷりだったデュラハンは、体のあちこちから黒い煙を立ち上がらせ、身を震わせてふらつきながらも、持ちこたえた。

 

「ね、ねぇカズマ!変よ!効いてないわ!」

 

 いや、効いてるだろ・・・ぎゃーって言ってたし。

 

「く、ククク・・・説明は最後まで聞くものだ。この俺ベルディア。魔王軍幹部が一人、デュラハンのベルディアだ!魔王様からの特別な加護を受けたこの鎧とそして俺の力により、そこら辺のプリーストのターンアンデットなど全く効かぬわ!・・・効かぬのだが・・・な、なぁ、お前本当に駆け出しか?駆け出しが集まる街なのだろう、この街は?」

 

 言いながらデュラハンは手の上の首を傾けた。

 首を傾げる仕草だろうか。

 

「面倒だ。いっそこの街ごと無くしてしまえばいいか・・・」

 

 ○ャイ○ン並みに理不尽な事を言い出したベルディアは空いていた右手を高く掲げていた。

 

「フン、わざわざこの俺が相手をしてやるまでもない。・・・さあ、お前たち!この連中に、地獄を見せてやれ!」

「あっ!あいつアクアの魔法が意外に効いてビビったんだぜきっと!自分だけ安全な所に逃げて、部下使って襲うつもりだ!」

「ちちち、違うわ!最初からそのつもりだったのだ!魔王の幹部がそんなヘタレな訳がなかろう!いきなりボスがたたかってどうする、まずは雑魚を片付けてからボスの前にたつ。これが昔からの伝統と・・・」

「『セイクリッド・ターンアンデット』!」

「ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 何か言いかけた。ベルディアがアクアに魔法をかけられ悲鳴を上げた。

 ベルディアは火でも消すかのように、地面をゴロゴロと転げ回っている。

 

「いいぞー!!!もっとやれ!!!!」

「コテツ!?さっきからお前キャラ変わりすぎだろ!?」

 

 もう、こいつ誰だ?

 アクアは慌てた様子で、

 

「ど、どうしようカズマ!やっぱりおかしいわ!あいつ!私の魔法がちっともきかないの!」

 

 ひぁーって言ってたし、凄く効いている気がするが。

 本来のターンアンデットは、一撃でアンデットを消滅させてしまうのだろう。

 それが・・・

 

「こ、この・・・っ!セリフはちゃんと言わせるものだ!ええい、もういい!おい、お前ら・・・!

 

 ベルディアはあちこちから黒い煙を吹きながらも、ゆらりとたって、右手を掲げ・・・。

 

「街の連中を。・・・皆殺しにせよ!」

 

 その右手を振り下ろした!っと同じに

 

「『エクスプロージョン』っ!」

 

 ベルディアの背後にいた、アンデットナイトが爆発四散した。

 

「「「・・・・えっ?」」」

 

 誰がその言葉を言ったのだろう、もしかしたら俺を含めた全員かも知れない。

 

「よし!ナイスタイミングだ!めぐみん!」

「い、いえ、私にかかればこの程度の演出など・・・」

 

 こ、こいつら・・・

 

〈side out〉

 

 

 俺とめぐみん意外の冒険者が呆然としている。俺はめぐみんをおんぶしながら、こちらを呆然とみているカズマになぜか聞いた。

 

「ん?どうした?やらないのか?」

「あ、え、いや、お前めぐみんになにさせたんだ?」

 

 何って見ればわかるだろ

 

「今思えばベルディアさんに悪いことしたなぁーって思ってな、何か手を振り下ろそうとしてたし、後ろで爆発でも起きたらカッコいいだろうなと。ほら、あのデュラハン、シチュエーションとか気にしてたじゃん?だから良かれと思ってめぐみんにタイミングよく魔法使って貰っただけだけど・・・何かまずかった?」

 

 俺がそう言うとカズマは頭を抱えながら

 

「いや、まずくはないけど・・・」

「ならよし!ベルディアさん!これが俺にできる精一杯の謝罪だ!ごめんな!今回の事は八つ当たりだったから、謝るわー!」

 

 そう言うとベルディアは肩を震わせながらこちらを見た、心なしか怒ってるようにみえる。

 

「ふふふ、ふざけるなっ!!!」

 

 ベルディアはそう叫んだ。

 

「お前馬鹿じゃないのか!?謝罪だ!?俺の軍団全滅してるだろ!あれだけ格好良くしたのに台無しだ!」

「え、そ、そうか?爆発でいい感じで影できて格好良かったんだが・・・」

 

 そうだとしたらまたまた申し訳ないことをしてしまった。

 

「クソ!もういい!この俺自ら、貴様らの相手をしてやろう!」

 

 ベルディアがこちらへ着くよりも早く。他の冒険者が武器を手に、狙われた俺逹を援護するように、ベルディアを遠巻きに囲んでいく。

 

「・・・ほーう?俺の一番の狙いはそこにいる連中なのだが・・・。・・・クク、万が一にもこの俺を討ち取る事ができれば、さぞかし大層な報酬が貰えるだろうな。・・・さぁ、一攫千金を夢見る駆け出し冒険者よ。まとめてかかってくるがいい!」

 

 そう周りの冒険者を挑発する。俺はめぐみんを連れ比較的安全な正門の所に置くと、そのまま戻ろうとするがめぐみんに呼び止められ。

 

「頑張ってくださいねコテツ」

 

 そう、めぐみんに言われた。

 

「まぁ、死なない程度にやるよ」

 

 そう行って今度こそベルディアとの戦いに戻った。

 

 

 

 

 俺が戻るとひどい状況だった。ベルディアの足元にはベルディアに切られたであろう冒険者の死体が転がっている。

 そして、殺される瞬間を見て、力の差を感じたんであろう。冒険者達は誰一人立ち向かおうとしていなかった・・・たった一人を除いて。

 

「ほう?次はお前が俺の相手をするのか?」

 

 冒険者達の前に立ち、自らの大剣を正眼に構え、背にカズマ達を庇うダクネスの姿はもはや変態などではない。

 

「おい、ダクネス、あんたじゃ攻撃当てるの無理だろ?俺もやる。ベルディアさんよ、別に構わんだろ?」

「大丈夫だ、問題ない。それより2人だけで大丈夫なのか?もっと大勢で来てもいいんだぞ?」

 

 そう、言って構えるベルディアに対して俺達は駆け出した。

 

「ほう!来るのか!首なし騎士として、相手が聖騎士とは是非も無し。よし、よろうかっ!」

 

 ダクネスが両手で握る大剣をみて、回避の構えを見せている。

 そのベルディアに体ごと叩きつけるように大剣を・・・!

 ベルディアの足先数センチほど前の地面に叩きつけた。

 

「・・・は?」

 

 ベルディアが気の抜けた声を上げる。

 そのままダクネスを見ているが、同じような視線で他の冒険者達もダクネスを眺めている。

 だが、今はそれでいい。

 

「おい」

「っ!?」

 

 発砲音、ほぼゼロ距離から銃弾を受けて吹き飛ぶベルディア、俺が使っている銃は水平二連ショットガン。その威力は高く、近くで撃てば大人一人吹き飛ばすことは容易だ。

 流石のベルディアでもこれは堪えるだろう。

 

「余所見とは感心しないね、騎士さんよ」

「ふん、やはりお前はそこそこやるみたいだが・・・それでは俺は倒せん。そしてそこのクルセイダーは何たる期待はずれだ。もういい。・・・さて」

 

 ベルディアはダクネスに対して、剣を一閃させた。

 

「さて、次はお前の・・・。・・・は?」

 

 確実に打ち取ったと、思ったのだろう。

 だが、ベルディアの剣はダクネスの鎧の表面を派手に引っ掻いただけだった。

 そのダクネスを呆然と見ているベルディア。

 

「何度でも言うが、隙をみせすぎてるぞ」

 

 ベルディアの足元に拳大の物を投げると数秒の間があき爆発した。グレネードだ。

 足元で爆発したベルディアは体制を崩したので、有りったけの弾をぶち込んで一旦距離をとる。

 

「ああっ!?わ、私の新調した鎧がっ!?」

「何だ貴様は・・・?俺の剣を受けて、なぜ切れない・・・?その鎧が相当な業物なのか?・・・いや、それにしても・・・。先ほどのアークプリーストといい、爆裂魔法を放つアークウィザードといい、お前らは・・・」

「ダクネス!お前ならそいつの攻撃に耐えれる!攻撃は任せとけ、援護してやる!」

「任せた!だが、私にもこいつに一太刀浴びせる機会を作ってくれ。頼む!」

 

 カズマの言葉にダクネスがそう返事した。

 

「おい、カズマ。俺ちょっと切り札だすから、その時間稼ぎもよろしく」

「おう、任せとけ。魔法使いのみなさーん!!」

 

 カズマの呼びかけに自分の仕事を思いだした魔法使い達が魔法の準備を始め、他の冒険者達も自分に出来る事がないかと動きだした。

 俺は後ろに下がり、集中する。

 今日はすでに2回〈武器精製〉を使用している。普通なら出来でもあと2回、最近レベルが上がって使用出来る回数も増えたが、今から作る物は他の物より魔力を食う。

 イメージするのは圧倒的破壊力、形状は筒。魔力がどんどん無くなっていく。少し足りない、だが生命力を使用し無理やり構成していく。

 カズマ達が水でベルディアを攻撃している。どうやら水に弱いらしい。

 アクアが何か詠唱し始めた。急がないと嫌な予感がする。

 

 ギリギリまで魔力と生命力を使いそれはできた。

 

「はぁはぁ・・・カズマ!ど・・・」

「『セイクリッド・クリエイト・ウォーター』!」

 

 俺の声に被れるようにアクアが魔法を唱えた。

 

 

 

 

 アクアが生み出した洪水のような量の水が引くと地面にぐったりと倒れ込む冒険者と、そして・・・。

 

「ちょ・・・ちょ・・・っ、何を考えているのだ貴様・・・ば、馬鹿なのか!大馬鹿者なのか貴様は・・・!?」

 

 同じく、ぐったりとしていたベルディアが、ヨロヨロしながら、立ち上がった。

 

「今がチャンスよ!この私の凄い活躍であいつがよわってる、この絶好の機会に何とかなさいなカズマ!早くいって。ほら、早く!」

「今度こそ、お前の武器を奪ってやるよ!これでも食らえぇ!」

「やってみろ!弱体化したとはいえ、駆け出し冒険者のスティールごときで俺の武器は盗らせはせぬわ!」

「『スティール』ッッッ!」

 

 カズマがスティールを使う。だが、ベルディアの剣はまだ、ベルディアの手にあった。

 

「「あぁ・・・」」

 

 周囲の冒険者から失望の声が挙がった。

 だが、ベルディアがカズマに斬撃を放つことはなかった。

 

 その場の皆が、なにが起こったか分からず、シンっと静まり返っていると。

 

「あ、あの・・・」

 

 それはベルディアの声たった。

 

「く、首、返してもらえませんかね・・・?」

 

 カズマの手の中でベルディアの頭が呟いた。

 

「・・・・・・・」

 

「おい、お前ら、サッカーしよーぜ!サッカーってのはなぁぁぁ!手を使わずに、足だけでボールを扱う遊びだよぉぉお!!!」

「なぁぁぁぁ!ちょ、おいっ、や、やめ!?」

 

 ベルディアの頭は今までやられっぱなしの冒険者のおもちゃにされた。

 

「ひゃはははは!これおもしれー!」

「おい、こっちこっち!こっちにもパース!」

「や、やめ!?ちょ、いだだだだ、やめえっ!?」

 

 俺はのそのそっと立ち上がりせっかく精製した武器を捨て。

 

「俺も入れてくれー!!!」

 

 そういい、冒険者達の中に入っていった。

 

「パース!パース!」

「おう!いくぞ!」

「痛い痛い!やめろー!!!」

 

 カズマたちはベルディアの体の方で何かしている。

 

「これはっ!お前に殺された、私が世話になったあいつらの分だ!何度も斬りつけるつもりはない!まとめて、受け取れぇっ!!」

 

 そう叫びながらダクネスは大剣を思い切り振り下ろした。

 

「ぐはっあっ!?」

 

 俺たちの足元でベルディアの頭がくぐもった声を上げた。

 

「アクア、頼む」

「任されたわ!『セイクリッド・ターンアンデット』!」

「ちょ、待っ・・・!ぎゃぁぁぁぁ!」

 

 アクアの魔法を受けベルディアの悲鳴が上がる。

 さすがに今度のターンアンデットは効いたみたいでっか、ベルディア首は白い光になって消えていった。

 

 こうして、魔王の幹部ベルディアは浄化された。

 

 

 カズマとダクネス達が何やら騒いでいるなか、俺はめぐみんを拾いにいった。アクアの魔法で溺れかけていたらしいがどうやら無事みたいだ。

 めぐみんを背負おうとしたが、無理だ。結局使わなかったが無駄に強力な武器を使ったのが、ダメだったらしい。

 少し後悔しながら、めぐみんの隣に座る。

 

「おう、大丈夫か?めぐみん」

「この状況で大丈夫に見えるのですか?」

 

 めぐみんは爆裂魔法で動けなくなってる時に水で流されたのだ。俺は少し余力があったが、めぐみんにそんな余裕は無かったのだろう。なすがままにされたらしい。

 

「まぁ、死ななかったから良かったしゃないか」

「そうですけど、そうなのですけど!もうちょっと派手に、目立っちたかったです」

「それはしゃーない、あの時俺の提案にのって撃つからだろ?」

「そ、そうですけど・・・」

 

 少し悔しそうなめぐみんの頭をぐしゃぐしゃっと撫でて言う。

 

「ほら、めぐみんはアンデットナイト全滅させただろ?あれだけの数を一瞬で蒸発させたんだ。充分目立ってるよ」

「そ、そうですか、ま、まぁこの私にかかればその程度普通です」

「そうだな」

 

 そんな事を話しているとカズマ達が来た。

 さてと、とりあえず。

 

「おい!カズマ!わりぃ!魔力切れで歩けそうにないから宿まで連れてってくれ!」

 

 そうカズマに頼み俺達は帰った。

 

 

 

 エピローグ

 

 ベルディア討伐から翌日、俺はギルドで騒いでいた。

 魔王の幹部を打ち取った記念に皆で宴会をしているのだ。

 

「おう!あん時のにいちゃんが魔王軍幹部相手に良くやったじゃないか!」

 

 そう言いながら俺の背中を叩く冒険者は俺が初めてこの世界に来たときに金をくれたあの冒険者だ

 

「いや、どれもこれもおっちゃんのおかげだよ!あん時の礼だ!好きなだけ飲め!!」

「おぉ!にいちゃん太っ腹!」

 

 ガハハハっと2人で笑っていたら今回の主役がギルドに来た。

 

「おう、ちょっと行ってくるわ」

「大丈夫だ、こっちは好きなだけ飲ませてもらうからな!」

 

 そう言いカウンターの方にいるカズマの方に行く。

 

「おーう!カズマ!遅いぞ!さっさと報酬貰って飲むぞ!めぐみんもはよこい!」

「ちょ!コテツ!酒臭いですよ!」

「待てコテツ、めぐみんには酒はまだ早い」

「ああ、その・・・サトウカズマさん、ですね?お待ちしておりました」

 

 受付嬢の態度に違和感を感じる。

 

「・・・あのですね。実は、カズマさんのパーティーには特別報酬が出ます」

「え、何で俺達だけが?」

 

 カズマの疑問に見ていた冒険者が答えた。

 

「おいおいMVP!お前らがいなきゃ、デュラハンなんて倒せなかったんだからな!」

 

 カズマが代表して報酬を受け取ることになった。

 

「えー。サトウカズマさんのパーティーには、魔王軍幹部ベルディアを見事討ち取った功績を称えて・・・ここに、金三億エリスを与えます」

「「「「さっ!?」」」」

 

 その金額にこのギルドにいた冒険者全員が絶句した。

 そして・・・

 

「おいおい、三億ってなんだ、奢れよカズマー!」

「宇ひょー!カズマ様、奢って奢ってー!」

「おいダクネス、めぐみん、コテツ!お前らに一つ言っておく事がある!これからは冒険の数が減ると思う!大金が入った手前、危険なく、安全に暮らしたいからな!」

「おい待てっ!強敵と戦えなくなるのはとても困るぞっ!」

「私も困りますよ、私はカズマについていき魔王を倒して最強の魔法使いの称号を得るのです!」

「俺は別に構わないけど・・・」

 

 どんどん盛り上がるギルド内で申しわけなさそうに受付嬢がカズマに一枚の手紙を渡した。

 

「ええと、ですね。今回、カズマさん一行の・・・その、アクアさんが召喚した大量の水により街の一部の家々が流され、損壊し、被害がでておりまして・・・」「報酬三億、そして、弁償金額が三億四千万か・・・カズマ。明日は金になる強敵相手のクエストに行こう!」

 

 カズマはそっと目を閉じると何かを決意したみたいだ。

 

 さて、俺も改めて気合いを入れよう、この楽しくて仕方ない世界でいきるために・・・




 どうも、今回で原作一巻終了となります!

 短編を何話か入れて次の話に入るか迷っていますので少々、投稿が遅れる可能性があります。

 誤字脱字、感想などお待ちしてます!
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