Life 1
俺ーー岸 涼太と長年の幼馴染である彼女ーー姫島 朱乃が出会ったのは何時だったのかもう覚えていない。一歳年上の彼女と出会うきっかけが何だったのか、劇的な事だったのか、たまたまだったのか、あるいは必然だったのか、そんな事も覚えていないのだ。
記憶の一番古いおぼろげにギリギリ思い出せるかどうかのあたりでかろうじて覚えているのが一緒に近所の公園の砂場でデッカイお城を作ったことだ。気がついたら幼いながらに彼女の事を大切に思っていたし、いるのが当たり前の存在だった。
しかし、彼女との別れは唐突だった。
彼女の家に遊びに行ったときだ。彼女の部屋で遊んでいる時に突然大きな音がリビングの方からしたのだ。
そこには変な格好をしたおっさん達が居た。ドアの隙間から二人で様子を覗いてたのだが、どうも朱乃の母親とおっさん達が言い合いになっているようなのだ。
何を言っていたのか分からないがものすごく怖かった事は覚えている。今思うと情けないが彼女に後ろからしがみつき、震えていた。そんな俺に彼女は優しく、
「大丈夫だよ、りょーくん。」
と彼女も震えているのに俺のことを気丈に励ましてくれたのだ。
息を殺して状況を見守っているとおっさん達が彼女のお母さんに殴りかかった。
その時、彼女は動いた。
自分の母親の元に走って行き、おっさん達に体当たりをかますと、母親の前に立ちふさがり言い放った。
「おかーさんをいじめないで!」
彼女のその姿はとても格好良かった。当たり前だ。当時、俺が五歳だったのだから彼女は六歳だ。六歳の女の子が知らないおっさんに向かって立ち向かって行ったのだ。その時俺はただ見ていることしかできなかった。彼女と彼女の母親が二人で立ち向かっているのにだ。それなのに、自分だけは、ただ怯えていることだけしかできなかったのだ。ただそれでもだ。彼女の母親が血まみれになって倒れてそれに気をとられた彼女がおっさん達に後ろから殴りかかられそうになったのだ。
自分でも知らないうちに体が動いた。
「¥#$$#%#%#%#$%#$%#$#R#$#\\\\\#$#%$#$%$$&%~~」
自分でも何を叫んだのか覚えていないし、分からなかった。
彼女を殴ろうとしていたおっさんにつっこんだ。
それからの事は良く覚えていない。
ただ、覚えていることは体に激痛が走り、そんな中で顔を上げて見た黒い翼を生やした彼女が俺を守るように立ちふさがっている姿だ。
次に目が覚めたのは病院のベットの上だった。
一ヶ月程入院して次に彼女の家に行ったとき彼女はもう引っ越してしまった後だった。
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「おい、涼太。いつまで寝てんだ。授業終わったぞ。」
いつのまにか授業は終わっていて俺の回りには中学校の時からの友人のイッセー、松田、元浜がいた。
「んっー、よく寝たなぁ。」
最近は思い出す事も少なくなっていた昔の事だ。
俺はあの後特別な事件に出会うこともなく、普通の人生を送っていた。今は普通の高校二年生だ。
それでも子供ながらに女の子に守ってもらった事が恥ずかしくて、情けなくて、俺はもう守られるだけの存在には成りたくないと思って行動に移した。
出来ることは何でもやった。家のご近所でやっていた古武術の道場に入門し、中学に入学する時には師範代に免許皆伝を認めて貰えたし、他にも剣道3段、柔道2段、合気道5段、弓道にも手を出したし、バリツやカポエイラ、空手にテコンドー、サバットなどいろんな物に手を出した。
全ては守りたいものを守るため、もう情けなく怯えている姿をさらさないためだ。
「…おい、話聞いてるのか、涼太?。」
「すまん、聞いてなかった。」
うっかり自分の思考の中に沈んでいた。
いつもあの時の事を思い出すと自分の決意が正しいものなのか思いなやんでしまう。
いつかまた、彼女と笑って過ごせる時がくるのだろうか?
いや、こなくても彼女が笑ってくれていればそれでいい。
「今度の新聞部が行う校内美女ランキング、誰に投票する?」
「お前らはどこに入れるんだよ?」
こいつらがどんな女性に興味があるのか…違うな、彼女の事を狙っているのかどうかだな、俺が気になるのは。
向こうは覚えていないかも知れないがそれでも俺は、彼女の事が…
「俺はリアス・グレモリー先輩かな。」
と、イッセー。ニアミスだ。彼女とリアス・グレモリー先輩は仲がとても良いのだ。校内でも一緒にいるのをよく見かける。その時イッセーが見とれていたのでもしやと思ったが違ったようだ。
「俺はやっぱり子猫ちゃんかな~。ロリ娘サイコーだぜ。」
と、元浜。子猫ちゃんっていのは今年入ってきたばかりの一年生だ。新学年が始まって早々に学校のマスコットの地位を手に入れた美少女だ。この娘は彼女と同じ部活に入っているので知っていた。
「俺は生徒会長だな。あのクールで知的なところがたまらない。」
と言うのは松田
生徒会長ーー支鳥 蒼那は知的クールというやつでなかなか人気が高い。頭も切れるし、人望もある。
「みんな違う所に入れるんだなぁ、お前ら、一緒につるんでる時間長いのに女の好みは全然違うんだな。」
「話を反らそうとするな。ガチで誰に入れるんだ?」
「そうだ、誰に入れる気なんだよ?」
「前回の時は上手く誤魔化せれたが今回はそうはいかんぞ。」
前回誤魔化したのが裏目に出たらしい。
まぁ、とくに隠す理由はないので俺は堂々と宣言する
「んなもん、姫島先輩に決まってるだろ?」
俺がそう宣言するとヤツらは一瞬虚を疲れた顔をするがすぐにニヤケ面になって、
「お前からそんな事聞けるなんてねぇ。」
「普段から女は興味有りません見たいな雰囲気出してるくせによ~。」
「んやー、お兄さん安心したよ。ちゃんと枯れてないみたいで。」
とか言ってきたので三人とも締め上げてやった。
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