雷光の巫女の伝説   作:うさみん1121

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Life 2

イッセーに彼女が出来た。

その事実は俺たちの間でものすごい動揺を生んだ。

 

「まじかよ、イッセー。」

 

「何で、俺らには何もないのにお前だけなんだよ。」

 

松田と元浜は憤慨していたが俺は普通に喜ばしい事に感じた。

なんてったってあのイッセーだ。

校内どころか県内にも好きになるやつがいないと言われるほどの変態だ。

まぁ、それは松田と元浜も同様なんだけどな。

俺?俺はやつらが変態的なことをしていない。それどころかやつらの行為を取り締まるのを手伝っていたりする。

そのおかげか俺の学校での評価は悪くない。

まぁ、俺の事はどうでも良い。それよりもイッセーの事だ。

一生、あんなスケベなままなら彼女が出来ないと思ってたんだがなぁ。

 

しかし、そんなめづらしい出来事も三日もの間惚気られるとさすがに耳にたこが出来る。

松田と元浜も

 

「もう、聞き飽きたぜ、その話。」

 

「まったくだ。もうホントにやめてくれ。」

 

そう口にする程に、聞きあきている。

いくら初めて彼女が出来てうかれているにも程がある。

何でも黒髪のロングで清楚な感じの美少女目の色は翡翠色らしい。

イッセーの口から何時までも閉め忘れた蛇口のように情報が出てくるのだ。

名前は天野 夕麻というらしい

今週の日曜日に初デートに行くようで今日は朝からその事しか口にしていない。

よっぽど楽しみ何だろう。いい加減ウザくなってきたが今週末のデートを越えれば静かになるだろう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

日曜日

俺は古武術の道場に練習に行き、その帰りだった。本来、免許皆伝した俺があんまり行く意味無いのだけれど少しは体を動かさないと体が鈍る。いつ、自分の大切なものが目の前で消えてしまうか分からない。だから俺は、家での自主練習の他にこうして3ヶ月に一度か二度程顔を出すようにしているのだ。

時刻は6時過ぎぐらい

日課のランニングも兼ねて少し遠回りして普段と反対側の公園の方を回って帰ろうとしていた所、その公園の方から叫び声が聞こえたのだ。

しかも聞き覚えがある。この声は間違えなくイッセーの物だ。

 

知らないうちに声の聞こえる方角に向かって駆け出していた。

脇目もふらずに一心に

公園の広場のような所に尻餅をついたイッセーと光の槍を持った黒髪ロングの女の子ーー恐らく彼女が夕麻ちゃんなのだろう。

しかし、何故だ?

あんなに彼女の事を考えていたイッセーが何故彼女に殺されかけている?

あいつは変態だが心の優しいヤツだ。彼女を怒らせるような事はまずしないだろう。

他の女の子に目移りしたとか?

いや、あいつはハーレムがどうだこうだいいながらもその実、少女漫画のヒーローのように一途だ。

そんな事はないだろう

だとしたら何故だ?何故なんだ?

そして何故、あのときの彼女のように背中から黒い翼が生えているんだ?

考えているうちに状況は刻一刻と悪くなる。

今、彼女が光の槍のようなものをイッセーに振りかぶり遅いかかかる。

 

「イッセー!!」

 

大声で友人の名前を叫びながら物陰から突撃する。

彼女の注意が此方に向いたその時には俺は彼女の目の前に降り下ろそうとした槍を持っている手を押さえつけていた。

 

「へ~、人払いの結界を掛けておいたけど侵入してくる人間がいたなんて。」

 

まるで自分が人間じゃなに見たいな言い方だが案外そうかもしれない。

自分より身長が低い女の子にパワーで負けている。

合気道を習っていたからパワーだけでまけなような力を受け流すような掴み方が出来ているが、多分普通に掴んでいるだけだったら今頃もう耐えられ無くなっていただろう。今でも限界だ。

 

「イッセー、逃げろ。こいつは俺が引き付けておくから早く!」

 

「リョータだけに任せられるかよ、俺の問題だお前が逃げろ!」

 

この非常時にあのバカのお人好しはふざけた事を言いやがる。

 

「今はそれどころじゃねぇ、近くの人に助けを借りてこい。早くしろ!」

 

「分かった。死ぬなよリョータ!」

 

イッセーが出口に向かって走り出す。

しかし、俺は忘れていた。

俺が掴んでいたのは光の槍を持っている方の手だけだと言うことを

彼女はもう一方の手に光の槍を出現させると瞬時に背中を向けて走っているイッセーの方に投げたのだ。

槍は見事にイッセーの背中に命中した。

俺は愕然として力が抜ける。

 

「別にあなたに恨みがある分けではないけど見られたからね。死んで。」

 

淡々と当たり前のように俺に向かって槍を向ける。

向けられて飛び起き、距離を取る。

自分が今まさに生きるか死ぬかの状態にある。

その事を本能で理解した。

いつきてもいいように構える。

それとほぼ同時に彼女が槍で襲いかかる。

しかし、見切れない程早い訳では無い。

タイミングをはかりながら確実に避ける。

だが、それでも何回か避けられ無い攻撃がある。急所を確実に避けながら、反撃の一手を伺う。

 

チャンスは来た。自分の左手を犠牲にして渾身のパンチを放つ。

そこからはサバットの要領で蹴りを放つ。

クリーンヒットしてヤツが何メートルか飛ぶ。

ただの人間ならこれで終わりだろうがこの程度で終わるずだない。

案の定彼女は立ち上がると、

 

「ただの人間が粋がってんじゃねーよ!!」

 

そう叫ぶと彼女は人間には出せない速度で俺の目の前に突っ込んできて足払いを駆けてきた。

はんのう出来ずに転ぶと空かさずマウントを取られ方槍で肩を抉られる。

 

「テメーにヤられた分は倍返ししねーとなぁ」

 

急所を外し、神経」が集中している場所をなんども抉られた。

今すぐ激痛に叫びそうになったが痛すぎて声も出ない。

 

それでも自分が生き残るために足掻こうと動かない手を無理やり動かし、彼女に平手打ちを食らわす。

彼女が激昂して頭に向かって槍が向けられる。

ダメだ。避けられない。死んだ…

 

そう思ったときに赤い閃光が走った。

あの女は吹っ飛び、閃光が放たれた方を見る。

そこにはイッセーが理想の女性だと熱く語っていたリアス・グレモリー先輩の姿があった。

 

「ここは私の管轄よ。去りなさい堕天使。」

 

「ちっ、くそが、今度こそぶっ殺してやる。」

 

捨て台詞を吐きながらあの女は何処かに去って行った。

暫くボーとしているとリアス先輩にこえ」を掛けられた。

 

「あなたは意識がある様だけれど、私が分かる。」

 

俺は答える元気もなく力なく頷いた。

 

「あなたはまだ生きていたい?。」

 

そんな事を聞かれた。答えは決まっている。

 

「生きていたいさ。」

 

そう、俺は生きていたい。

まだ彼女に思いを伝えていない。まだ彼女の笑顔が見たい。彼女の幸せを確認していない。

 

「その願い、聞き届けたわ。私の為に生きなさい。」

 

そう言われると、体が赤い、いや、紅い優しい光に包まれた。

先ほど感じていた激痛が和らいでくる。

上体を起こすと彼女の方を見る。

 

「その様子だと一人で帰れそうね。」

 

自分の体を確認すると抉られたはずの肉は元に戻っているし、骨も折れていないどころかかすり傷すらない。

不思議に思って彼女に問い詰めようとすると、

 

「今日の事を詳しく知りたかったら明日向かいを寄越すから旧校舎に来て。彼と一緒にね。」

 

そう言うとイッセーを背負うとーーイッセーにも目立った外傷が無いーー地面がまるで魔方陣のように光だし、

 

「私は彼を家まで送っていくわ。あなたはダイジョブそうだから自力で帰ってね。」

 

そう言うと彼女は消えていった。

おれは一人公園に取り残された。

 

 

 

 

 

 

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