「いいイッセー。これからは教会には近ずいちゃあだめよ?」
俺達二人が悪魔になって一週間がたった。
最初のうちはチラシくばりなどをしていた。
今週に入ってから本格的に依頼を受け始めた。
「教会は全て天使の管轄だから下手に干渉すると種族抗争になりかねないわ。」
なんでもイッセーは今日、美人の聖女様が道に迷っていたため親切のつもりで教会まで案内をしてしまったらしい。
普通の人間からしたらこれはいいことなんだが幸か不幸か俺達は悪魔だ。
悪魔が聖書の神様の信者が集まる教会に近ずいていいわけがないのだ。
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その日の夜ーー悪魔としての戦闘経験を積むために俺達は廃墟にいた。
はぐれ悪魔ーー主を殺したりして誰の悪魔でもなくなったならづものの悪魔の事だ。
こういった悪魔は周りに被害が及ぶため発見しだい周りの土地を管理している悪魔に討伐依頼が送られる。
そして今回は駒王町のオーナーであるリアス部長に討伐依頼がきたのだ。(部活のときは部長呼びを強要しているので俺は公私ともにリアス先輩と呼ぶことにした。)
なら今回は新人の俺とイッセーに悪魔としての戦いを見せるためということだ。
「なんだぁ?うまそうな匂いがするなぁ?」
敵であるはぐれ悪魔にそう言われると眷属のみんなに緊張がはしるーー朱乃先輩を除いて(姫島先輩呼びは堅苦しいので呼び方を変えろというリクエストに答えギリギリ合格をもらえた。朱乃おねーちゃんは回避できた。)
説明は実践をとうして行われた。
「まずは騎士ね。騎士の特徴は前に説明した通りその速さにある。--裕斗!」
「はい、部長。」
そういうと木場は一瞬で敵に接近して敵の腕を切り裂いた。
イッセーはふぉえ~とか言って感心していたが、今のは抜刀術。本来は日本刀で行う技であり、あいつが持っている西洋剣で出来る技じゃないのだ。
しかも、俺がそのことに気づいたことに気づいたのか、木場は切る直前に俺に目線をよこしてきやがった。
なんてやつだ。まったく。俺達とは場数が違うってか。
「次は戦車ね。前にも言ったけど戦車の特徴はパワー。子猫!」
「…はい、部長。」
腕を切られてよろめいている敵に接近すると思いっきり殴りかかると敵は廃墟の壁にぶつかり壁をぶち抜いた。
さすがにこれには俺も驚いた。
「まぁ、こんな感じよ。後は僧侶と女王だけど、僧侶は魔法重視で、女王は三つの駒全ての特徴を持っているのよ。」
一通りの説明が終わったと一回言葉を切る。
この敵は倒しもうすでに撤退ムードが流れるなか、
「うが~」
敵が叫びながらイッセーに襲いかかる。
頭より先に体が動いた。
騎士のスピードをいかし、イッセーを突き飛ばし神器で作り出した剣で受け止めるが、
「っつ!」
「おいおい、そんなんじゃパワーがタンねーぞ、おい!」
敵の振り下ろした腕が俺の剣を抜き、敵の攻撃がもろに俺に当たる。合気道の応用で勢いを受け流す。
しかし、周りからはそうは見えなかったらしく短く悲鳴が漏れる。
「ははは、たわいもねぇじゃねーか。雑魚がちょろちょ」
ドッカーン
周りに雷が落ちる。
みんながシと静まるなか、一人だけ
「…どっちが雑魚だって?」
一人だけ、殺気を振りまくる朱乃先輩がいた。
あの雷も朱乃先輩が出したものなんだろう。
「大丈夫、りょーくん?ケガしてない?」
先程の殺気はいったいどこに消えたのか朱乃先輩が俺にとても優しく接してくる。
「大丈夫ですよ、一応衝撃は受け流しましたし、実際には殆どダメージが有りませんから。」
そう言って安心させようとしたのが逆効果だった。
「ダメよ、りょーくん。受け流したと言うことは一度はどんなに短い時間であれ受けているのだから。ちゃんと手当てしないと。それに、今大丈夫と思っていても実は体の奥にダメージがいってる場合もあるからキチンと処置しないとね。」
「いえ、大丈夫ですよ。」
こんなやり取りが30分程続いた。
朱乃先輩の俺に対する過保護っぷりは常軌を逸している。
途中に眷族のみんなが何度か止めに入ろうとしたが、
「リアスは黙ってて。」
「木場くん、今重要な話をしているの。悪いけど後にして。」
「イッセー君空気が読めないとハーレム王になるなんて到底むりですわよ?」
「子猫ちゃん。今取り込み中なのが分からない?」
といった具合で聞く耳を持たないどころか注意をした人に向けて殺気を、それもとびっきり濃密なやつをぶつけていた。
イッセーなどはその殺気に当てられて気を失ってしまい、他の眷族のみんなも足をガクガクとふるえさせていたり、顔面を蒼白にしていたりとみんな敵であるはぐれ悪魔と戦っていたころより朱乃先輩と対峙している時の方が遥かに体力を消耗させられていた。
とりあえず、治療の必要がないのは理解して貰えた。
そこでその日は解散となった。
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パンッ!
乾いた音が部室に響きわたる。イッセーがリアス部長にビンタを喰らった音だ。
何故このような事になったのかと言うと
次の日の悪魔活動ではイッセーがあの聖女さんと再開したらしい。
だが、あの聖女さんは教会を破門されていて堕天使サイドの人だったらしい。
イッセーは契約の指名の相手の所に行くが、そこには堕天使側の神父がその契約者を殺していたのだ。
そこでその男についていたのが聖女さんらしい。
イッセーはその神父の残虐な性格が許せず、戦いになる。敵は神父だけ出はなく、イッセーの元カノの天野 夕麻こと堕天使レイナーレもそこにいて絶体絶命の状況になり、そこにリアス部長が魔方陣で現れ、イッセーを救出。
ここまでは良かったのだがイッセーはその聖女さんを救うと言って聞かずリアス部長のビンタを喰らったというわけだ。
その後も何か話していたがリアス先輩は途中で朱乃先輩と一緒にどこかに消えてしまった。
イッセーは一人部室から立ち去った。
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場所は敵の本拠地だと思われるこの町でただひとつの教会の前。
そこに現れたイッセーに俺は、
「行くのか?」
と声をかける。イッセーはその言葉に頷き、しかし目で危ないからついてくるなと言っているようだったが、
「一緒に行くよ。親友だろ。」
一緒に行く旨を伝える。
そして、
「お前らもだろ?」
と俺の後をつけてきた木場と子猫ちゃんに問いかける。
「よく気づいたね。」
「…驚きです。」
と驚きながらもイッセーに一緒にに付き合う旨を話している。
結局、イッセーと木場、子猫ちゃん、最後に俺の四人で行く事になった。
俺たちで敵の雑魚を倒してイッセーに敵の大将ーー堕天使レイナーレを取らせるという流れだ。
誰からも反論はない。
「絶対、アーシアを助ける。」
やる気に燃えているイッセーを尻目に夜空を見上げる。
その日は満月でとても静な夜だった。
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