インフィニット・ヒモラトス   作:転身火生三昧

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女ばかりのIS学園にヒモ男を突っ込もう!なバカ駄文です。
暇潰しになれば幸いってレベルですので、過度な期待はしないでください。


プロローグ

IS―――インフィニット・ストラトス。

 

天才科学者・篠ノ之束によって生み出された、宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツである。開発当初は誰にも相手にされなかったISだが、歴史に残る大事件「白騎士事件」にてその馬鹿げた性能が明らかとなり、現在は世界各国がこぞってこのISを研究している。本来の用途としてではなく、兵器としてだが。

 

もっともそれも仕方がないことではある。宇宙開発などという利益が不確かな事柄よりも、国防のために兵器として研究・運用するのは国家なら当然のことだ。

 

ISの登場によって既存の兵器は全て過去の物となった。火力・機動力・耐久力、全てにおいて圧倒的としか言い様のない超兵器。世界各国の有識者は揃って口にする、IS(これ)は人類史上もっとも優れた発明品だと。

 

全く持ってその通りではある、あるのだが。そんなISにも、たった一つだけ欠陥があった。男には扱えないという、致命的かつどうしようもない欠陥が。

 

世界一偉大な発明とも呼ばれ、世界最強の兵器であるIS。それが女には扱え、男には扱えない。これがどういった事態を引き起こすのか、世界の有識者は直ぐに予測し、予測は直ぐに現実となった。すなわち。

 

 

世界規模での女尊男卑社会の実現である。

 

ISに乗れるから女は強く、そして偉い。

ISに乗れないから男は弱く、そして下等である。

 

そんな子供じみた理屈が、今や社会常識となってしまった。少し街に繰り出せば見つかることだろう、女に怯える男の姿が、女にこき使われる男の姿が。

 

ISの数には限りがあり、訓練無しに扱える代物でもない。ただの一般女性が「ISによる女性の優位性」を口にするなど理屈に合わない、合わないが、もはやそんなことは関係ない。そういう社会になってしまった。

 

女は輝き、男は貢げ。どこぞの女性芸能人の言葉であり、今の社会の真実。

 

 

けれども、全ての男が女に膝を屈したわけではない。

 

莫大な財力を持つ男が居る。

高い社会的地位を持つ男が居る。

決して折れぬ強い心を持った男が居る。

 

 

この物語の主人公もまた、女に抗う男の一人だ。

 

女に取り入り、女を利用し、女に貢がせ、女に養わせる。

 

これは、女尊男卑の世の中を生きる、ヒモ野郎の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本に在るIS操縦者育成学校、IS学園。ISに乗れるのは女性だけのため、一部職員を除く全員が女性で構成された女の園。そのIS学園の教室に、二人の異分子が紛れ込んでいた。

 

右も左も制服に身を包んだ少女ばかりのその空間に、どういう理由か男が二人。一人はまだ幼さの残る15歳程の少年、もう一人は20歳前半であろう青年。二人の共通点は身に纏う白い制服と、人並み以上に整った容姿だろうか。タイプこそ異なるが、どちらも女ウケする顔をしていた。

 

少年の方は女ばかりの空間が落ち着かないのか、どこかそわそわし、時折助けを求めるように青年に視線を飛ばす。

 

対して青年は落ち着いた様子であり、少年の視線に微笑みを返す余裕さえある。

 

そしてそれを見た少女達は黄色い声を上げる。

 

少女達はともかく、対照的な二人の態度は年齢差から来るものか、それとも生来の気質の違いか。まあ、この際それはどうでもいい事だ。重要なのは、何故IS学園に男が居るのか?という一点だろう。ISに乗れない男が何故、IS学園の制服を着て、あまつさえ教室に居るのか。

 

理由はごくごく単純。

 

この二人が、ISは女にしか扱えないという大前提をぶち壊して現れた、世界でたった二人だけの男性IS操縦者だからである。

 

初めは少年が偶然にISを起動させ、世界中が震撼した。それから直ぐ後、国内で行われた男性IS適正一斉調査にて、青年が発見された。世界各国も同じような検査を自国にて行ったが、3人目4人目が見つかることは無かった。

 

なぜこの二人だけがISを動かせたのか?どの国もそれを知りたがり、二人の身柄を欲した。未だ多いISの謎、その一端を解き明かせるかも知れないからだ。だがしかし、二人の身柄は特定の国家ではなく中立であるIS学園に預けられる事となった。国益の為動こうとした国家、それを押し止めたのは皮肉にも同じ国家だった。

 

どの国も二人の身柄が欲しい、けれどそれ以上に他所の国に奪われたくない。何処かが得をするくらいなら、何処も得をしない方が良い。つまりは、足の引っ張り合い。余りにも下らない理由だが、結果として二人の身の安全は確保された。学園に通う間、表向きは、だが。

 

 

「静かに、静かにしてくださ~い」

 

黄色い声を上げる少女達を、どこか間延びした声が諌める。

 

声の主の名は山田真耶、ここ1年1組の副担任である。担任教師が諸事情によって遅れる事になり、代わりとしてこの場を仕切っているのだが。

 

「結構格好良いね・・・」

「良いなあ、大人ってカンジ」

「あの二人出来てるのかな?」

「ウホっ」

 

三人寄ればなんとやら、おっとりした彼女ではうまく場を回せていない。その後涙目になった辺りで自主的に静かになったが。

 

「コホン、それでは自己紹介を初めてください」

 

真耶に促され少女達+αの自己紹介が始まり、直ぐに少年の番が訪れる。たった二人男性IS操縦者、注目されないハズがなく、少年の体にドスドスと視線の矢が突き刺さる。それはもう、殺せそうな勢いで。

 

突き刺さる視線に怯みつつ、ゆっくりと少年が立ち上がり、自己紹介を開始し・・・。

 

「えっと…織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

・・・・・・終わった。

 

簡潔過ぎる自己紹介に周囲が思わず脱力し、直後、パアンッと乾いた音が教室に響き渡った。

 

 

 

「げえっ、関羽!」

「誰が三国志の英雄だ」

 

いつの間にか現れ、少年・・・もとい一夏の脳天と出席簿で小気味いい音を立て、よくわからないボケに突っ込む女性。この女性こそこのクラスの担任教師であり、世界最強の女、織斑千冬である。突如現れた世界最強に、少女達は―――。

 

 

「キャー!!!千冬様よ!」

「抱いてー千冬様!」

「お姉さまと呼ばせてください」

「私を飼ってみませんか?」

 

大いに湧いた、応援球団が優勝を決めた時のファンの様に。

 

「ハァ・・・毎年よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。・・・もしや私の所にだけ集中させているのか?」

 

「それで?挨拶も満足に出来んのか、お前は」

 

騒ぎ立てる少女達に呆れながら、千冬は視線を一夏へと向ける。

 

「いや、千冬姉、俺は・・・ってぇ!」

 

全てを言い切る前に、千冬によって一夏の頭が机に沈められる。

 

「学校では織斑先生と呼べ」

 

千冬姉、という言葉が示す通り、この二人は血の繋がった姉弟である。それに気づいた周囲が再び騒ぎ出すが、千冬の一喝によって静かになる。

 

「静かに!」

 

「諸君らにはこれからISの基礎知識を半年で覚えてもらう。その後実習に入るが、基本動作は半月で体に染み込ませろ。いいな?いいなら返事をしろ、よくなくても返事をしろ!」

 

「はい!」

 

 

教師というより鬼軍曹な千冬の発言と、萎縮することなく返事を返す女生徒達。その様子に一夏がポカンとする中、千冬の指示によって自己紹介が再開される。一夏でア行の生徒が終了したため、カ行の生徒へと移行、そして。

 

「―――です。これからよろしくお願いします」

 

「――次」

 

一人の女生徒の自己紹介が終わる。千冬に促され、自己紹介は次の生徒の番へと進む。

 

「・・・はい」

 

返事を返したのは、今の今まで沈黙を守っていたもう一人の男性IS操縦者の青年である。教室どころか学園中でたった二人の男子生徒、加えて周囲の少女達よりも年上な事もあり、その身に突き刺さる視線は一夏の時に負けず劣らず多く強い。そんな強烈な視線に怯む事無く、静かに、余裕すら感じさせる態度で立ち上がり。

 

 

「皆さん初めまして、倉瀬智樹です」

 

陽だまりのような微笑みを浮かべ、自らの名を口にした。

 

 

 

 




どうっだったでしょう?といってもまだオリ主一言しか喋ってないんでどうもこうもないですね(´・ω・`)
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