超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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お待たせしました。
それでは予告通り、コンドン大統領たちがアメリカ新政権を発足すると同時に、とある作戦を発令します。

灰田「またクーデターきっかけにより、連邦残党軍から連邦亡命政府に昇進しますことをあらかじめお伝えいたします」


それでは改めて……

作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』


第百三話:発令!”トロイの木馬作戦”

3日後――

ワシントン・ホワイトハウス

コンドン新大統領は執務室でマーカス、ケリー両長官と向かい合っていた。

またグレイ首席補佐官ほかの補佐官たち、そしてヨーク参謀総長と交替した新参謀総長ことアーサー・ギャラガー大将が陪席していた。

むろん、あの中岡率いる『連邦亡命政府』の側近や幹部たちも陪席していた。

グレイは中岡たち秘かに口説かされ、今回のクーデターに加わる決心をした。

実はハワイを見捨てたときから、ハドソンに見切りをついている自分に気づいた。

残虐性の中岡たちと、超タカ派のドール議員が、新大統領を補佐してくれと頼んだので引き受けたが、これは異例のことである。

ワシントンでは大統領が代わった場合、各閣僚や補佐官たちは全員交替するルールがある。

自分の地盤から腹心を連れてくるのが常識となっており、彼らのこと『マフィア』と呼ばれた。

 

コンドンは連邦の協力を得て、大統領の座を奪うと、積極的に動いた。

まず弱腰だったヨークを更迭し、後任者として攻撃的な性格を持つギャラガーを据えた。

補佐官もグレイのほか、一新した。

その多くが南部出身であり、コンドン自身もテキサス出身である。

 

それからテレビやネット番組などに出演して、国民に今回の大統領罷免の正当性について訴えた。

そもそもアメリカが今日のような困難に陥り、威信が甚だしく低下したのは、ハドソンが東アジア対策に誤りがあったからだと口説いた。

具体的には対日政策で、日本と協同作戦として深海棲艦撃滅作戦から全て始まった。

しかし、中岡のようなろくでなしブラック提督たちが反旗を起こして、かつての仮想敵国の中国・韓国・北朝鮮を一体化した国家『連邦国』を建国した。

だがこの国と深海棲艦らに包囲され、孤立無援となった日本に何らかの奇跡が起こり、圧倒的戦力を手にした。

その結果、連邦国と深海棲艦を圧倒し、連邦国は三日天下の如く崩壊し、深海棲艦も内乱まで起きると言う始末だ。

この日本の艦娘と急激な軍拡に不安を覚えたハドソンは、今度は連邦の助言を得て、武力で恫喝する手段に出て、なおかつ日本が抱えるアメリカ国債を一方的に解消した。

この措置が、日本を怒らせたのである。

その結果、第二次太平洋戦争が始まり、予想に反して、我が太平洋は日本軍と艦娘たちに圧倒されまくられ、一時的だがハワイ・オアフ島などまで占領された。

自国の御自慢の原子力空母4隻まで大破の状況となり、アメリカ空母戦闘群の無敵神話は崩壊した。

アメリカが困難になったのは全てハドソンの失策と言うことで押しまくったのだ。

なお連邦亡命政府の助言を得て、日本と艦娘たちのせいと言うことも然り。

常識人から見れば『訳の分からぬ特亜の主張』と同じであるが。

 

これらが原因でドルは暴落、アメリカ経済はかつてない経済危機という混沌を極めている。

しかし、自分たちが新南部連合と連邦残党軍を率いて大統領を就任したからには、これまで以上にない強いアメリカを必ず取り戻して見せる。

 

自分を信じて従って欲しいと、大見得を切ったのである。

厭戦気分があったのにも関わらず、これを見ていた国民は熱狂した。

アメリカの未曾有の危機に瀕して国民が欲していたのは、かつてのルーズベルト、ケネディーのような果断な判断力を持った大統領だった。

 

必要ならば、日本を膺懲するために再戦も辞さない。

ケネディはキューバ危機でもその直前まで行ったが、実はフルシチョフとのハッタリ合戦でケネディの押しに、フルシチョフが敗れたに過ぎないが。

コンドンのこわもての風采に伴い、断定的な弁財はそのイメージにぴったりと当て嵌まったのである。

実はドール議員に操られている操り人形であり、そのドール自身も中岡たちに操られている操り人形などとは国民は知ることもなければ、誰も気づかなかった。

 

「国務長官、他の州を統合する案は、纏まったのかね?」

 

コンドンは尋ねた。

マーカスはバージニア出身なので、そのまま留任した。

ケリー国防長官は北部出身だが、兼ねてタカ派と知られていたので、そのまま留任した。

 

「東部諸州、中西部、西部のブロックで緩く統合し、新南部連合を補佐してくれれば、もっとも良い形になると思い、そのようなメッセージを送ったのですが、各州知事とも了解してくれました。

彼らも祖国の危機が、よく分かっているようですな」

 

東部諸州と言うのは、首都・ニューヨークを含めて、マサチューセッツ、メイン州のような大西洋沿いの諸州から五大湖周辺の各州を含む。

今でもリベラルな伝統を持ち、シカゴのような工業都市を持つところが多い。

しかもテキサスには油田があり、南部の強いところだ。

中西部は、アメリカ穀倉地帯およびロッキー山脈の麓で、カンザス・オクラホマ・ネブラスカ・ノースダコマ・サウスダコマ・ワイオミング・モンタナ・アイダホ・コロラド・ニューメキシコまでをも含む。

西部はカルフォルニア・オレゴン・ワシントン州を指す。

 

「ふむ、まあ今は大いにそれで良いだろう。おいおい事態が落ち着けば、人種問題が解決するために各民族の自治州を作るつもりだが……」

 

中岡たちはにやりとした。

 

「では諸君、現状では日本をどう懲らしめるかに移ろう」

 

コンドンが言うと、ギャラガーに視線を向けた。

 

「ギャラガー大将、例の潜水艦の準備は整ったかね?」

 

「はい、必要とあればいつでも出せますが、よく考えませんと」

 

ギャラガー参謀総長は答えた。

かねてから連邦のアイデアとして採用された作戦『トロイの木馬作戦』は決行された。

マーカスは、さすがにたじろいだ。

この原爆搭載の潜水艦を出すと言うことは、核戦争も辞さないと言うことである。

自分はパンドラの箱を開けてしまったかと、マーカスは思った。

 

しかし、もはや後戻りはできない。

 

「ほかに日本の措置はどうしますか?」

 

マーカスは尋ねた。

 

「そろそろ考えておかないと日本激怒させて、またハワイの時のように我が国が報復されかねないと思いますが……」

 

「ふむ。ケリー、キミの意見はどうかね?」

 

ケリーはにやりとした。

 

「国務長官の言う通り、日本は焦れてくる頃でしょう。もう一度我々にプレッシャーをかけるべく、また奇想天外な作戦をするかもしれません。今度は艦娘たちを使ってカルフォニアを砲撃か空爆するかもしれません」

 

「本当に彼女たちはやると思うのかね?」

 

「いや、難しいと思います」

 

「もしそうなったら構わん。カルフォルニアなど攻撃されても痛くもかゆくもない。

どうせ、あそこはまともな白人はおらん。いるのはエスニックの連中だけだ」

 

コンドンは平然と言った。

 

「ジャップの奴らが、どう料理して来るかはどうでも良い。この作戦で倍返しすれば良い」

 

「いっそ、原潜もかしづけて核ミサイルでジャップを日本本土ごと、提督や艦娘たちは鎮守府ごと始末してしまった方がどうでしょうか? 連中も少しは考えるでしょう」

 

ギャラガーは同調した。

 

「うむ、そうだな」

 

コンドンはあっさりと賛成しそうになったので、グレイは慌てて割って入った。

 

「待ってください。日本本土には我が在日米軍やPMCもいれば、我が国の艦娘アイオワもいるのですよ」

 

「そんなことは分かっとる」

 

コンドンは、ぶっきらぼうに言った。

 

「在日米軍はもちろんだが、ジャップ寄りのPMCと、日本に寝返ったアイオワは我々アメリカと連邦を裏切った。そんな弱兵は我が国にはいらん」

 

致しかない犠牲と言うべきか、これは戦争犠牲者になれと言う意味である。

 

「ともかく、この作戦で日本の出方を見る方がよろしいかと思います」

 

「私もマーカス国務長官と同じだ。日本はまた奇想天外なことをするかもしれない」

 

マーカスと、連邦副主席・湯浅はやんわりと言った。

自分たちの役目は、ウルトラ・タカ派……と言うよりはまともな思考力がないコンドン新大統領と中岡たちをコントロールすることだと思った。

しかしアメリカ大統領は、ローマ皇帝よりも強大な権力を握っている。

自分たちのコントロールが果たして利くのだろうか。

 

 

 

様々な意見(ただし反対意見は除く)もあったが、無能なウルトラ・タカ派であるコンドン新大統領や各参謀、そして中岡たち率いる連邦亡命政府の決断は全て一致した。

日本報復作戦とも言える“トロイの木馬作戦”を決行された。

 

使用される潜水艦はできる限り静粛性の高い連邦潜水艦が選ばれた。

今回は核ミサイルを使用するのではなく、原爆を搭載した潜水艦を自爆させるため、米海軍の多くが運用するロサンゼルス級原潜などであるから採用が見送られた。

採用された潜水艦は、かつて中国海軍の最新鋭攻撃型潜水艦039A型潜水艦改(元型潜水艦改)である。

中国海軍所属・潜水艦の名称は基本的には統一性であり、日本のステルス原潜《海龍》同様にあとは番号のみである。

選ばれたものの、問題は狭い魚雷室で魚雷を全て撤去したとしても、原爆を組み立てられるかどうかである。

しかし中岡たちは、深海棲艦と連邦技術者たちと考えて、原爆を極力小型化したのだ。

これは魚雷室のモデルを作り、その中で実際に原爆を組み立てて見た結果である。

 

囮艦となる潜水艦名は《ブルーフィッシュ》と名付けられた。

また付き添っていく艦の名称は《バラクータ》である。

連邦としては珍しく、かつて米海軍が運用していたガトー級潜水艦の名称にした。

中岡たち曰く『艦娘たちを懲らしめるにはトラウマを蘇らせた方が面白い』に伴い、『親米国との信頼の証しでもある』との事である。

誰が見ても快楽殺人者思想であり、まして彼女たちのトラウマを喜ぶ者たちはサイコパスだと言うべきだろう。

ノーフォーク海軍基地のドッグ内で、さっそく連邦技術者たちによる原爆組み立てが開始された。

後部魚雷室をほぼいっぱい占めており、それは直径3メートルほどのほぼ球形物体で、その表面を無数の電線が這いずり回っていた。

さらに技術者たちがでっち上げた偽物のタイマーが取り付けられていた。

そのタイマーをわざとストップできるように、簡単なトリックを仕掛けている。

そしてその中に、本物のタイマーが隠されていると言う工夫がされている。

ウラニウム爆弾は爆縮型と呼ばれる方式で、濃縮ウランを核心に置き、周囲を爆薬で覆う。

その爆薬に点火すると、爆発エネルギーが内部に指向され、ウランが一気に濃縮されて分裂連鎖反応が始まるのである。

タイマーの時間設定は、50時間と言うことに決定された。

日本が救難信号をキャッチして、自爆潜水艦《ブルーフィッシュ》を見つけるまで8時間。

内部を調べるのに2時間、専門家がやって来て調べるのに、さらに5時間。

曳航が決定して、横須賀にまで引いていくのに20時間。

これらを全て合わせて35時間だが、それに予備時間を見込んでものである。

これは《ブルーフィッシュ》に乗り込んでいる連邦技術者たちが、艦を見捨てる間際にセットする。

いったんセットすれば、解除されない仕組みである。

全ての作業が終わり、いよいよ“トロイの木馬作戦”が動き出した。

2隻の039A型潜水艦(元型潜水艦)は深海棲艦に護衛されて、パナマ運河を渡り、日本軍の占領から解き放たれたハワイに向かった。

 

 

 

この時、日本はどうしていたか視点に移る。

ホワイトハウスの予想したとおり、日本政府は驚愕していた。

講和を結んだ直後に、大統領の交替劇のニュースは世界中に流れ、むろん日本も把握している。

 

日本政府もショックを受けた。

せっかく講和が成立したと思いきや、クーデターで台無しにされた。

さらに新南部連合(NSU)と言うものが生まれ、それが連邦とともにアメリカの中核となり、大統領以下政府幹部たちが全て南部出身者中心で、連邦とともに合衆国を導いていくと言うのである。

 

これは時代錯誤のように思われるが、そうではない。

ハドソン前大統領はリベラル主義者となっていたが、実は信念のないその場の限りで動く、軽佻浮薄な人物だと言うことが分かった。

その反動として、振り子があらぬ方向に動き出したと言うことだ。

大統領が代わったことで、対日政策はまた動き出した。

ハワイを一時的占領された報復として、必ず何かをしてくるはずだと元帥・秀真たちは考えた。

連邦の魔の手にとり付かれたアメリカは、もはや怪物そのものだ。

より手に負えない恐竜となったと言っても良く、その執念は計り知れない。

だから、日本に報復として必ず手を打ってくるはずだ。

航空機がダメならば、海から攻めてくる可能性が一番高い、恐らくは潜水艦による自爆攻撃の可能性が高いとして、安藤首相は元帥に依頼して警備を強化した。

主に東経150度ラインに濃密な哨戒ラインを張ることにし、秀真たちは古鷹率いる哨戒部隊を、PMCも協力して哨戒部隊を編成して警備任務に就いた。

なぜ150度ラインかと言えば、かつてドーリットル空襲が行われた際にもハルゼーが指揮する第18任務部隊と第16任務部隊が、この150度ラインの外側から空母《ホーネット》から数機のB-25《ミッチェル》双発爆撃機が発進させたと言う教訓が生かされたのだ。

だからこそ元帥たちは敵艦隊が、ここに来ると推測したのだ。




狂気ともいえる作戦”トロイの木馬作戦”がここに発動しました。
田中光二先生作品では、必ずと言っても良いほど何かしらこうした報復作戦を米軍はしています。
作品によっては超空母《アメリカ》級に、空中給油を通してトラック島に報復作戦などもしています。
余談ですが今回のイベントですが、E-2をした際は第二章『空母戦闘群激闘!』を思い出しました。

灰田「ともあれ本当にアメリカと言い、連邦のドブネズミと言い面倒くさいですね」

まあ、そうなるな(日向ふうに)←この台詞の癖になっている。
同情もできない連中でもありますから。

灰田「どうなるかは見物ですが」ニヤリ

私にいい考えがあるぐらいの連中ですからね。
なお今回は本編に登場していませんでしたが、古鷹の進水日であります。
古鷹、おめでとう!

\ぱんぱかぱ〜ん/クラッカー炸裂音

古鷹「ありがとうございます!////」

イベント中ですが、盛大に祝わないとね。
私も第六戦隊提督として当然だからね。

秀真「もちろん、俺も同じだ」

古鷹「古鷹、嬉しいです////」

加古・青葉・衣笠『ハラショー(地声)』パチパチ

灰田「積もり話もいろいろありますが、そろそろ予告に参りましょうか」

神通「今回は古鷹さんが予告いたします」ウインク

古鷹「次回はこの続きに伴い、今回のこの作戦自体の行き先をどのような行き先を迎えるかをお伝えします、ネタバレになり兼ねないので伏せておきますが」

予告編に伴い、余談ですが新作もそろそろ投稿しようと思います。
前回活動報告に書いたように、もう少しで投稿できますのでお楽しみください。

灰田「それでは切りの良いところになりましたので、次回もまた、第百四話までダスビダーニャ(さよならだ)」

秀真・加古一同『ダスビダーニャ!!』

作者・古鷹・神通『ダスビダーニャ!次回もお楽しみに』
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