超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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お待たせしました。
今回は次回の新たなる展開のために、短めであります。

灰田「少しだけですが、双方の視点を交代且つ、アイオワさんの未来艤装も分かりますのでお楽しみを」

それでは改めて……

作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』


第百十三話:第二次トラック諸島沖夜戦

まもなく日が暮れる。

古鷹たちの肩に乗っている熟練見張員たちは、暗闇でも5000メートル先を見通せる優れた視力を持っている。

同時に装備している水上電探とともに協力して敵艦隊に接触し、これらを撃滅するために微速前進した。

アイオアが搭載している電探は対水上・対空を兼ね備えているほど高性能である。

彼女にも秘密兵器が備えており、アウトレンジによる攻撃で撃滅させる。

支援攻撃は秀真たちが乗艦する《ズムウォルト》級ステルス巡洋艦とともに、ナガタ一佐が乗艦する《みょうこう》部隊と、そして上空には無人空母《アカギ》率いる第二次攻撃隊が支援する。

優先的に狙うのは敵空母やイージス艦、そしてまだ生きている人造棲艦《ギガントス》にミサイル攻撃でこれらを撃沈させるように命じられている。

 

敵艦隊も大人しく攻撃はさせてはしないし、必ず反撃はしてくる。

中破くらいならば、敵艦もこちらと同じように《ハープーン・ミサイル》で反撃してくる。

撃墜する自身はあるが、どこまで無傷でいられるかが秀真たちでも分からない。

最悪の場合は、連邦艦隊十八番の戦術的体当たりか、自爆艦による自爆攻撃ぐらいはしてくる可能性も視野に入れているため、できる限りはアウトレンジで戦力を殲滅できれば理想的だ。

 

 

 

4時間が経過した―――

人造棲艦《ギガントス》は30ノットで進み、日本海軍は25ノットを出しているので相対速力は55ノットである。

連邦艦隊は徐々に近づき、マケイン中将が乗艦している旗艦《ルーズベルト》では、早くもレーダーに敵艦隊を探知した。

有効探知距離であり、まだ《ギガントス》が搭載する40cm連装砲の射程距離外であるために距離を詰めて砲雷撃戦を挑むつもりだったが―――

 

『敵機捕捉、例の艦載機です!』

 

『各艦、対空戦闘開始!』

 

マケイン中将の号令で、全艦は対空戦闘に移る。

しかし彼の号令よりも早く、無人空母《アカギ》《カガ》《ソウリュウ》《ヒリュウ》《飛鳥》の中核部であり、頭脳として指揮する各《マザー》たちによって遠隔操作されたステルス艦上戦闘攻撃機F/A-18《スーパーホーネット》中心の第二次攻撃隊の攻撃が襲来した。

本機の両翼下に搭載された《ハープーン・ミサイル》は発射された直後、微速前進している敵艦隊を捕捉した。

この際に狙うのは、対艦ミサイルを搭載したイージス艦が集中的に狙われた。

中破または大破した連邦艦船と深海棲艦たちが多かったため、たちまち撃沈された。

 

一部は各艦に搭載しているCIWS《ファランクス》の設計を踏襲し、対空FCSを持たない艦への簡易的な防空兵器としてより広範に対空戦を可能にしたMk.15 Mod.31《SeaRAM》と、RIM-7《シースパロー》で撃墜しようと反撃した。

普通ならば撃ち落とせるが、相変わらずUFOのように奇妙な飛び方を――― 非線形飛行でジグザグな動きをしたため、全ての対空ミサイルはことごとく躱されてしまった。

その挙げ句、心ばかりのお礼とばかりに両翼下に搭載した《ハープーン・ミサイル》もだが、動けなくなった艦艇や深海棲艦に対してはGBU-39と言う名の小型航空爆弾を、精密誘導爆弾(スマートボム)を投下した。

動かなくなった艦船は航空機にとっては恰好のいい標的であり、現代艦船ならば一撃で、バルジを誇る戦艦でも数発も直撃して撃沈した。

 

『艦載機を出せ、どんな事でも奴らにひと泡吹かせるのだ!』

 

マケイン中将が命令を下し、2隻のヲ級たちは頭部の艤装から艦載機を発艦させようとした時だった。

その発艦口に奇妙なロケットのようなものが突入した直後――― 凄まじい爆発音と伴い、そのヲ級たちの艦載機が搭載していた航空爆弾や魚雷に引火し、これら一斉に連鎖反応を起こして爆発した。

哀れにもそのヲ級たちは一撃で撃沈したが、唯一の救いは苦しまずに死んだことである。

跡形もなく、吹き飛ばされてしまった光景を見た深海棲艦たちは我が目を疑った。

まだ射程距離に近づいてもいないにも関わらず、凄まじい威力を持つミサイルが飛翔した。

しかもそれは米軍が持つ対艦ミサイルとしてはもちろん、敵基地や飛行場をいとも簡単に破壊できるBGM-109《トマホーク》巡航ミサイルだった。

最大3000キロ、速度は最大巡航が880キロも誇り、また通常弾頭もだが、必要とあらば核弾頭なども搭載できると言う驚異のものである。

 

『この兵器を扱えるのは、もしや………!』

 

マケイン中将たちは、すぐに察知した。

 

 

「Meの未来艤装もパーフェクト!」

 

彼らの予想通り、この《トマホーク》攻撃を行なった者の正体は――― 合衆国艦娘であるアイオワの攻撃だった。

彼女もまた灰田が用意した未来艤装と伴い、高速学習装置を受けている。

艤装も艦船時代を元に、1983年代に近代化改装された兵装を装備している。

巡航ミサイル《トマホーク》とともに、《ハープーン・ミサイル》はもちろん、CIWSも備えている。

 

「どう? Admiralに、フルタカエル?」

 

アイオワは、秀真と古鷹に問いかけた。

 

『良いぞ、アイオワ!』

 

「アイオワさん、すごいカッコいいですよ!」

 

「Thanks!」

 

アイオワは、ウインクをして答えた。

彼女が撃沈した2隻のヲ級たちが炎上したことにより、敵艦隊が多数いると言う目印にもなった。

 

『撃ち方、始め!』

 

秀真・郡司の号令で旗艦《ズムウォルト》級ステルス巡洋艦とともに、ナガタ一佐が乗艦する《みょうこう》率いる護衛艦群の支援攻撃が開始された。

発射された《ハープーン・ミサイル》の嵐が、連邦艦隊に襲来した。

連邦艦隊と深海棲艦たちは迎撃をしたものの、思うように迎撃できなかった。

 

実はこの時、マケイン中将たちが乗艦する旗艦《ルーズベルト》以下、多くのイージス艦に搭載しているイージス・システムに支障が来し始めた。

強力なAN/SPY-1D 多機能型レーダーにジャミングが入り、役に立たなくなったのだ。

この多機能型レーダーのおかげで、米軍と彼らから貸与された連邦艦隊の主力駆逐艦こと《アーレイ・バーク》級駆逐艦は強力無比な艦隊防空能力などを発揮できるイージス艦となり得るが、戦術機や敵艦のジャミングによる攻撃を受ければ、ただの駆逐艦同然となる。

双方の海軍は、全艦イージス機能を搭載しているものだから裏目に出てしまったのだ。

他に搭載しているAN/SPS-67(V)3 対水上捜索用とAN/SPG-62 ミサイル射撃指揮用を活かして、必死に防戦に努めるしかない。

次々と襲来して来る敵ミサイルに対し、各艦に搭載している《スタンダード・ミサイル》や短SAMとともに、CIWSを駆使して防戦に努めた。

またアメリカ合衆国が開発した艦載用のデコイ展開システム――― Mk.36 mod.12 SRBOCを稼働させて、チャフを放出した。

全兵装が悲鳴を、いや、もはや断末魔を上げようとこれらに頼るしか方法がなかった。

 

こちらも報復として怨恨を掛けた連邦艦隊は、秀真・古鷹率いる日本連合艦隊に《トマホーク》と《ハープーン・ミサイル》を発射した。

しかし、日本連合艦隊は《ズムウォルト》級が搭載するAN/SPY-3多機能式と、僚艦《みょうこう》が装備しているSPY-1D 多機能型レーダーなどのイージス・システムが健在しているため、その多くを撃ち落とした。

特に古鷹たちが装備するクラインフィールドおよび、阿賀野たちの対空ミサイルがこれらを全て撃ち落としたことにより、これらの攻撃を無効にすることが出来た。

 

その一方では、連邦軍担当官がイージス・システムの回復に必死に復旧している間にも、両艦隊の撃ち合いが続いていたときだ。

 

『クソッ……《ロサンゼルス》級原潜はどうしているんだ!』

 

マケイン中将は愚痴を零したが―――

 

『こちら《シャイアン》!支援攻撃するも我々を除いて、5隻が撃沈された!』

 

《シャイアン》艦長・コルブト少佐は、味方の窮地を知って、日本連合艦隊を攻撃すべく最大速力で突進し、魚雷の有効射程距離に入る前に謎の潜水艦ことステルス原潜《海龍》の攻撃を受けて撃沈された。

しかも残ったコルブト少佐が乗艦している《シャイアン》も今まさに―――

 

『魚雷振り切れません!』

 

『馬鹿な、そんな潜水艦があってたまるか!』

 

それがコルブト少佐と、乗組員たちの絶叫が最後の遺言だった。

凄まじい爆圧とともに、その艦体は真っ二つに裂けて、彼や多くの乗組員が即死した。

監視を終えていた《海龍》部隊は万が一、敵潜水艦が連合艦隊を攻撃しようとした際は、これらを攻撃せよと秀真たちから命令を受けていた。

その多くが連邦艦隊の戦術は全て、秀真たちによって手を読まれていたのだった。

ただし、まだ囮《デコイ》である事は知られていないが。

味方潜水艦が撃沈されたことに悔やんでいたマケイン中将たちに、さらに悪い報告が来た。

 

『味方潜水艦撃沈!さらに我が艦隊は甚大な被害続出です!』

 

『なに、仕方ない…… こちらの切り札でもある《トマホーク》を装備した深海棲艦たちに相手にさせろ!』

 

マケイン中将は追尾魚雷《トマホーク》を装備した深海棲艦たちに、敵戦艦部隊を攻撃せよと命じた。

邪魔な大和たち中心の連合艦隊を葬れば、まだこちらにも勝算があると確信したからだ。

 

『古鷹たちは阿賀野と吹雪たちともに小隊を組んで、敵艦隊を攻撃せよ!』

 

「はい、了解しました!」

 

こちらも敵の戦術を読み、大和たちを撃沈させようと突撃して来る深海棲艦たちに挑む。

秀真の号令を聞き、古鷹たちは素早く四組の小隊を組み始めた。

古鷹たちを指揮官とし、阿賀野姉妹は副官、そして吹雪たちが各々の小隊を組んだ。

編成された小隊は、以下の通りである。

古鷹を旗艦とし、阿賀野を副官、護衛として吹雪を組んだ第1小隊。

加古を旗艦とし、能代を副官、護衛として深雪を組んだ第2小隊。

青葉を旗艦とし、矢矧を副官、護衛として白雪を組んだ第3小隊。

衣笠を旗艦とし、酒匂を副官、護衛として初雪を組んだ第4小隊。

彼女たちを中心に切り込み艦隊と言う名の小隊を各々突撃していく。

 

「ッチ、ナメタ真似ヲ!」

 

各々の小隊で迎撃して来る古鷹たちを見た重巡リ級は舌打ちをし、こちらもお望みならば受けてやると言いつつも連邦らしく数で物を言わそうと突撃した。

その数は30隻―――古鷹たちよりも多く、深海棲艦の方が圧倒的優位である。

しかも、なおかつ攻撃力の高い巨大魚雷《トマホーク》を装備とした打撃艦隊でもある。

運が良ければこれらに打撃を与え、さらに側面から雷撃をすれば、まだこちらにも勝機はあるとマケイン中将と同じように確信した。

 

『撃テェーーー!!!』

 

重巡リ級とネ級たちの命令とともに、各自搭載していた《トマホーク》を次々と投射した。

この巨大魚雷《トマホーク》は、速力35ノットを持つものの、通常魚雷よりも巨大すぎて遅いのが泣き所である。

しかし、古鷹・加古・青葉・衣笠たちに目掛けて襲い掛かろうと、投射された全20発の巨大魚雷《トマホーク》が疾走した。

古鷹たちの肩には熟練見張員たちが、こちらに疾走してくる巨大な雷跡を発見して彼女たちに報告した。

見張り員たちの超人的な視力と伴い、多機能型レーダーとソナーが備えている。

古鷹たちは敵の《トマホーク》をギリギリ引き付けて―――

 

『回避!!!!』

 

各々の小隊は、急速回避をした。

吹雪たちほどではないが、これほど驚くべき急速回避をしたおかげで狙う標的を見失った連邦海軍自慢の巨大魚雷《トマホーク》はあさっての方角に逸れてしまい、そして出力を失うと静かに海中に沈んで行った。

 

「今度はこっちの番ね!」

 

古鷹の号令を聞くと、全員は頷いた。




今回はアイオワさんの艤装強化に伴い、連邦艦隊に打撃を与えたことにより、追い詰められていますが、これがどんな展開を迎えるかはお楽しみに。

灰田「艦隊決戦に反してしまいますが小隊規模に分かれて、特殊艦隊に挑みます。
未来艤装がどれほど強いのかを証明するためでもありますのでおたのしみを」

たまには路線変更もしても良いかなと思い、思いっきりしてみました。

灰田「まあ、たまには悪くないかと思います」

ともあれ長くなりかねないので、そろそろ次回予告と行きましょう。

灰田「承けたまりました。次回はこの激戦の最終戦になります。同時に衝撃的な事実が秀真提督たちにも襲い掛かります」

内容は変更と伴い、同時連載『第六戦隊と!』の更新で遅れることもありますがご了承ください。
最終回まで自分のペースで執筆していきますので、お楽しみください。

灰田「それでは切りの良いところになりましたので、次回もまた、第百十四話までダスビダーニャ(さよならだ)」

ダスビダーニャ!次回もお楽しみに
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