超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》 作:SEALs
事情により、少し内容変更にアメリカ・連邦の双方の報復作戦”ネメシス作戦”の詳細と伴い、日本視点を送りますのでご了承ください。
灰田「なお久々に私もご登場いたしますのでお楽しみを」
それでは改めて……
作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』
連邦・深海棲艦による合同囮艦隊が秀真・古鷹たちと交戦中に、連邦とアメリカが考案した日本報復作戦とも言える“ネメシス作戦”は着々と準備されていた。
アメリカ政府としても、連邦亡命政府軍としてもZ機こと《ミラクル・ジョージ》に偽装したB-52部隊を伴い、護衛機の作戦に賭けざるを得なくなった。
もはや囮艦隊が全滅しても、悠長なことはやっていられない。
日本の中枢都市を狙うべきだと考え、コンドン大統領の承認も取ることもできた。
先の大戦では単機で行なったが、再び訪れたとも言えるこの報復作戦では多数の囮機も交えて日本本土を目指すと言うものだ。
その方が敵を混乱させることもでき、さらに成功率も高くなるだろうと考えたからだ。
囮機としてZ機に偽装したB-52を10機あまりだし、他に観測機、そして本命の核ミサイル搭載機を出撃させる。
恐らく敵の攻撃は熾烈且つ、生還率の低い特攻作戦となるだろう。
ましてや中部の都市にまで戦略爆撃機が襲ってくると言うのは、彼ら日本人にしても由々しき事態だからでもある。
各囮機は消耗品―――つまり使い捨て部隊と言うことになる。
本命機である《エクスカリバー》だけが守られ、日本本土に核ミサイルを撃てば良い。
非情な連邦戦略爆撃司令官は、そう考えた。
また護衛機として用意されたF-15SE《サイレントイーグル》には、米連双方から選抜された技量・実戦経験豊富なエースパイロットたちが護衛することに決まった。
日本本土まで護衛したら、迎撃機を妨害して飛行すればいいだけである。
ただし本土までは都合により、給油は一度だけの空中給油を除き、ほかは全てB-52部隊のみとするために、各機には増漕タンクを3つ取り付けることにする。
F-15SEの最大航続距離は、通常は3862 キロ。
しかし増漕タンクを取り付けることにより、最大航続距離5750キロも伸びる。
日本本土上空に侵入すると同時に、ドロップ式増漕タンクを落として、身軽になって敵機と戦えるようになる。
それでも航続距離は片道として、帰投は望まれない。
しかし味方潜水艦が待機しているが、日本近海を探知される可能性があるので敵艦にやられる可能性は高いが、可能な限り留まることにしている。
多少の不満はあるものの、双方の司令官はそれで満足せざるを得ない。
米本土にある軍用基地には、着々と日本機に偽装したB-52及びF-15SE部隊が次々と準備を終えて、発進した。
《エクスカリバー》を含むB-52部隊12機に伴って、エースパイロットたちが操るF-15SE部隊30機、空中給油機3機が参加すると言う長距離遠征作戦である。
しかし、ようやく日本本土に殴り込めるかと思うと、米連双方は胸が高まった。
その一方では、一部の米空軍司令官たち側は必ずしもこの擬装部隊を使った報復作戦とも言える奇襲計画を考えていたわけではなかった。
奇襲ならば、かつての広島・長崎の原爆投下をしたように1機であるのが望ましい。
またはステルス爆撃機B-2《スピリット》を使って、奇襲をした方が良い。
このイカれたとも言える報復作戦(実質は特攻作戦)では、日本の《ミラクル・ジョージ》に偽装したB-52戦略爆撃機12機にしたのは、日本本土領空は守りが厳しく、どうあがいても奇襲は無理だと判断したからである。
最悪の場合、この10機を犠牲にしても核ミサイル搭載機《エクスカリバー》だけを日本の大都市に到着させれば良いと言うことだ。
問題は攻撃目標である。
双方の計画では日本の大都市であり、首都とも言える東京に核ミサイルを発射すれば良いと提案された。
だが、当然と言うべきか日本も馬鹿ではない。
何かしらの対策を打っているに違いないと言うことで却下された。
以前ならば小笠原諸島周辺はレーダー基地がないため、気付かれることはなかった。
だが、中国が海洋進出を狙おうとした際に防空識別圏などを、皮肉にも日米共同で強化したことも加えて、連邦海軍と深海棲艦による合同囮艦隊による第二次トラック泊地襲撃作戦で目撃されないためにも、どうしても迂回をしなければならない。
しかし、彼らは秀真・古鷹たちが勝利した直後――― 爆発寸前の《ギガントス》の体内に隠されていたラジオで中岡元連邦大統領がこの機密を漏らしたことは知らなかった。
例え知っていても回避する術はなかったに違いない。
第二次トラック諸島沖海戦での激戦で勝利したものの、中岡元連邦大統領の核ミサイル搭載機部隊による日本本土攻撃を聞いた安藤首相たちは蒼ざめた。
日本は過去に、あの大東亜戦争で二度も原爆と言う核兵器の攻撃を喰らった。
多くはアメリカ人の命を救うために使用したと言われているが、実際にはこの実験成果をアメリカ政府は知りたかったために投下したのが現実だ。
しかし、戦後では洗脳教育によりこの真実は隠蔽されてしまった挙げ句、誇りと愛国心を奪われてしまったのだ。
しかも戯言に等しい、今日まで非核三原則を謳っている。
原爆慰霊碑でも『安らかに眠ってください。過ちは犯しません』と言うが、これでは日本が投下したように聞こえる。
ルーズベルト大統領や、彼の死後に後継者となったトルーマン大統領たちと言った者たちが投下命令を出したのにも関わらず、戦後はアメリカに御世話になったのか忘れている。
普通の国ならば二度と悲劇を繰り返さないためにも、核兵器を保有するのが普通であるが。
会議中に例によって、部屋の一隅と霧のようなものが出ると、そこから灰田が現われた。
「みなさん、お久しぶりです」
全員は彼の登場に驚かずに冷静だった。
「第二次トラック諸島沖海戦では囮ではありましたが、無事敵艦隊を葬ったようですね。
しかし、戦いに良いことばかりではありません。秀真提督たちの緊急情報も大切ですが、また新しい危機的状況が出現したので、お知らせに参りました」
「ふむ。なんだね。危機的状況とは?」
元帥は訊ねた。
口調は穏やかだが、胸の内は穏やかではない。
大和たち大破を始め、駆けつけた護衛艦隊は撃沈されなかったものの多くが中破ないし大破と言う報せを受けて、冗談ではない。
不幸中の幸いと言えば、もはや敵艦隊は殲滅されたため、太平洋海域を進出する力は失われたと言っても良いが。
ともかく双方とも、執拗な相手だ。
元帥は双方ともやりかねないと察していたつもりだったが、ここまで粘り強く抵抗することに驚かされている。
「実は例の核攻撃のことです。ご承知の通りアメリカと連邦亡命政府は横須賀攻撃に失敗したわけですが、ハワイ諸島壊滅と合わせて、その新たな報復作戦を打ち出しました。
それは米本土の空軍基地を基点とする日本本土中部……正確に言えば名古屋の核攻撃です。
私の入手した情報では、横須賀攻撃は使い捨ての潜水艦と僚艦だけでしたが、今回はTJS社の空軍部隊と空自の迎撃が予想されるので、Z機に偽装した護衛機を含めて囮機を10機、観測機を1機、そして核ミサイル搭載機1機と合わせて12機。
これらを護衛する双方のエースパイロットたちを搭乗させた30機ほどのF-15SE《サイレントイーグル》部隊が護衛すると言うことです。
さらに迂回するために墜落を防ぐため、空中給油機3機も伴っています。
なお護衛機部隊は大型増漕タンクを装備しており、日本上空に侵攻したら切り捨てます。
帰投は日本近海に不時着して、潜水艦で救助されるようです」
全員顔を見合わせた。
この新たなる情報が事実とすれば、由々しき事態である。
「なんと、横須賀の次は名古屋なのか」
安藤首領は呟いた。
「性懲りもなく、両者とも本腰を入れに掛かってきたな。元帥、杉浦統幕長。これらを阻止するだけの戦闘機部隊は手当てできるか?」
「ケリー社長たちの御自慢の部隊はいつでも大丈夫だ」
「はあ、問題ないと考えます」
元帥と、杉浦は答えた。
「空自はF-15Jを始めF-3《心神》、F-2支援戦闘機、F/A-18E《スーパーホーネット》を全て北九州に集めて、TJS社の空軍部隊とともに迎撃しましょう」
「ふむ。頼んだぞ」
安藤が念を押した。
「ふむ、それでどこでB-52部隊を迎撃するのですか?」
灰田が訊ねる。
「それはむろん九州だ」
杉浦が答える。
「五島列島と天草、薩摩半島には空自の対空レーダーを備えている。九州上空をどこを通っても対応できる」
深海棲艦が出現する際に、日本は中国・韓国・北朝鮮の脅威に晒されていた時に防衛費を増やして配備した。
特に中国軍機による領空侵犯は年々増加してきたが、尻馬に乗って韓国軍も同様の侵犯行為をして来たのである。
現在でもこのレーダーは大いに役立ち、先の戦いでも貢献したほどだ。
「なるほど、それで結構でしょう。敵機は飛行ルートを誤魔化しつつ大遠征をしなければならないので、九州を通過することは明らかですな」
灰田は言った。
「ではぜひともその線で準備を進めて下さい。それでは健闘を祈ります」
灰田はそう言うと、すうっと消えた。
残された安藤・元帥たちは一瞬呆然としたが、すぐに現実に立ち戻った。
秀真たちの情報に伴って、灰田が寄こしてくれた新たな情報が事実だとすれば……これは大変なことである。
万が一、迎撃に失敗したときのことを考えて、名古屋の住民を避難させておかねばならないが、現実問題としてとても無理なためできない。
ここは一致団結して、これらを殲滅しなければならない。
これが当時の日本海軍と、陸軍ならば協調はしなかった。
どこの国でも犬猿の仲は存在しており、あのアメリカも例外ではなかった。
もっとも重要なときには、例え仲が悪かろうと現実に立ち戻って協調した。
それがアングロサクソンの現実主義である。
しかし、日本の陸海軍は最後まで互いに協調することを知らなかった。
その極め付きは、海軍に要請するはせず、陸軍が自前の揚陸艦と輸送用潜水艦を造ろうとしたほどである。
こうした馬鹿なことをやっていたら、アメリカに勝てるわけがない。
双方の主力戦闘機でも1機共同などせず、資源の奪いなどしてお互いの足を引っ張った。
もしもお互い犬猿の仲であろうと、戦うときは手を取り合っていれば少しは違った結果が生まれたかもしれない。
現代はそのような事を忘れて、陸海空の全自衛隊は協調している。
次は、九州一円の何処かに主力部隊を配備するかと言う話になった。
杉浦は北九州を通るに違いないと主張し、北九州にある飛行場に航空機を集めるべしと主張した。
元帥は敵の針路を見て、九州南端をかすめてくる可能性が強いと推測した。
なにしろ敵も馬鹿ではない、我々が迎撃機を出すことぐらいは承知しているはずだ。
したがって、南九州一帯の飛行場に主力部隊を置くべきだと主張した。
議論は数分ほど交わされたが、お互いの協調を忘れずに九州全体にある各空自基地に両者の主力部隊を配備することになった。
抜擢された部隊は、連邦の沖縄攻略作戦『征球作戦』時に活躍したTJS社の空軍―――F35、Su-35、ユーロファイター、タイフーン部隊である。
空自のF-3《心神》部隊もともに協力する。
そして九州で撃ち漏らした場合に備えて、中部地方でもF-15J率いる迎撃機を待機することに伴い、PAC3を重要都市部に、海自は敵護衛機のパイロットたちを回収するだろうと思われる海域を哨戒することに決定した。
これらはあくまでも保険である。
双方のパイロットたちは最高のベテランが選ばれている。
B-52はもちろん、F-15SE部隊も元々は米軍の機体であり、今までの旧式機を大半に保持していた連邦亡命政府軍とは強さの桁が違う。
灰田の情報では敵は奇襲攻撃を考えているが、B-52のような大型戦略爆撃機12機も飛行して来る時点で、どの針路を飛行しても奇襲には成り立たない。
そこが解せない、連邦らしいと言えば言えたが。
ともかく、時間が足りない。
二日以内に全部隊を配備ないし、展開しなければならない。
各軍は目が回るほど、忙しくなったのだった……
今回は少し内容変更に伴い、前回では明らかにされなかった連邦軍が攻撃しようとした大都市は名古屋を目標にしています。
灰田「因みに元ネタは『超戦艦空母出撃』で、B-29部隊による攻撃をしています。
なお私の久々の登場に気分が高揚しています」
なお余談ですが、某FPS『レジスタンス3』では名前のみですが、とあるステージで放置されたラジオの放送で名古屋が出ています。
崩壊した世界でもキメラ相手に善戦しているようです。
灰田「ほかの世界では大阪も宇宙人の兵器を撃破したこともありますからね」
最近では『CoD:IW』では、ズールー級DDX誘導ミサイル駆逐艦《エクリプス》が埼玉県で建造されていると言う場面は驚きました。
ニンジャスレイヤーのように、ネオサイタマになったと思います。
灰田「おそらく影響を受けたのではないかと思います」
駆逐艦と言っても《タイガース》などの連装砲は、かつての重巡洋艦みたいです。
遠い未来では復活していると思います。
灰田「あまり長くなり兼ねませんので、今回も私が予告しますね。
次回は彼らを迎撃するためにTJS社と空自の航空部隊などがこれらを迎撃します。
果たして勝利の女神はどちらに微笑むのかは、次回のお楽しみに」
いつも通りですが、同時連載『第六戦隊と!』の更新で遅れることもありますがご了承ください。
あと少しで最終回を迎えますが、自分のペースで執筆していきますので最後までお楽しみください。
灰田「それでは切りの良いところになりましたので、次回もまた、第百十九話までダスビダーニャ(さよならだ)」
ダスビダーニャ!次回もお楽しみに