超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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とある事情、傷心を癒すためにすこし遅れました。

では予告どおり、新たなる敵の登場であります。

そして毎度お馴染みでありますが、それと伴い、台詞なども一部変更している部分お楽しみを。

それでは、本編であります。

どうぞ!


第十二話:連邦共和国の誕生

元帥の伝言から三日後、緊急会議が行われた。

今後の作戦会議はもちろんだが、何よりも今回は最重要な課題、翔鶴たちが所属していた鎮守府の提督、死亡した中岡提督は除き、彼の仲間であるブラック提督たちの計画を暴き、そして彼らを更迭するために参加したのだが……

 

「ですから死亡した中岡提督や彼の仲間たちは私たちを排除し、さらには深海棲艦と同盟を結び、全海域だけでなく、全世界を支配することを企てています!」

 

翔鶴たちが必死に訴えようとするも、これを真面目に聞こうとする者はすくなかった。

 

「かりに深海棲艦と手を結ぶなんて馬鹿馬鹿しい。そんな無謀なことをしても我が軍には、最大の同盟国たるアメリカがいるんだ」

 

「中岡はすでに射殺されたのは分かるが、彼の仲間であるブラック提督たちはこの三日間、国内から突然と姿を消したじゃないか?どこかで自殺したのかもしれないのが有力ではないか?」

 

「そうさ。彼らは首謀者である中岡が殉職したあと烏合の衆となり、そして自暴自棄になって自決したのだよ!」

 

多くの者たちがその通りだと頷いていたが、元帥と秀真と郡司だけはうなずくことはなかった。

 

「彼女たちがこれだけ必死に訴えているのに、キミたちは翔鶴たちの証言を嘘だというのかね?」

 

「いいえ、我々は別に彼女たちの証言を軽視しているわけでは……」

 

彼女の言葉に言葉を声を詰まらせたものの、すぐに弁明をしたが……

 

「それじゃ、まるでブラック提督たちと同レベルだな」

 

「全く根拠も欠片もない推測だね」

 

秀真と郡司の言葉に、ほかの提督たちは激怒した。

 

「元帥はともかく……そこの貴様ら、それでも―――」

 

『まったく博愛主義たちは耳障りな会議が好きだな!』

 

突然とさえぎる第三者の声、その声の主に聞き覚えがある翔鶴たちは蒼ざめた。

あの時はニコライによって射殺されたのに、なぜ生きているのかと目を疑ったのも無理はない。

彼女たちはもちろん、ニコライたちですら、まさか影武者だということは知る由もなかった。

 

「……中岡!」

 

唯一、もう二度と見たくもない憎き相手を見た瑞鶴は弓を構えた。

 

「落ち着け、瑞鶴。映像を攻撃しても意味がない!」

 

秀真は制止し、翔鶴に瑞鶴が落ち着くように依頼する。

 

『あらためまして博愛主義の異端者および兵器ども。俺様は連邦国代表であり、中岡大統領である』

 

最初は翔鶴たちの証言は秀真たち以外、誰もが信じず、これを冗談かと思われた。

ニコライが救出した翔鶴たちの証言どおり、彼らブラック提督と急遽いなくなった大本営の幹部たちが国内から突然と姿を消し、誰もが自暴自棄になり、自決したのかと思いきや……

 

『お前たち愚者どもは我が盟友を傷つけただけでなく、かつて我々の理想国でもあった楽園を地上から消し去り、それらを踏みにじった』

 

元帥との契り、今までの恩を忘れた挙げ句、敵側に寝返ったのだ。

なお中岡の言う楽園とは特亜のことだろうと全員が察しているが、あいにく地上の楽園ではなく、地上の地獄と言った方が正しいが。

 

「ふん、貴様らが何と言おうと我が海軍は決して屈することはない。我々にはアメリカがついているのだからな」

 

『威勢が良いはが、まず手始めにこれを見れば分かるだろう』

 

中岡の言葉と共に、指をパチンッと鳴らすと画面が切り替わった。

台湾海峡にて作戦行動中の米海軍、原子力空母《ロナルド・レーガン》を率いる第七艦隊が映し出された。なおロナルド・レーガンは、ニミッツ級航空母艦の9番艦である。

艦名は、第40代アメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンにちなんで付けられた。存命中の人名が付いたアメリカ合衆国で3番目の空母である。

 

『今からこいつ等を手始めに痛めつけてやる』

 

この言葉が合図となった途端、米軍は慌ただしく戦闘態勢に入った。ロナルド・レーガンから、搭載していた艦載機が一気に飛び立った。一機目はアメリカのロッキード・マーティンが中心となって各国メーカーと共同開発を行っている第5世代ジェット戦闘機に分類されるステルス戦闘機――F-35『ライトニングⅡ』で、もう一機は秀真たちが愛用している戦闘攻撃機――F/A-18E『スーパーホーネット』に続いて、そして米海軍や自衛隊などが運用している六機の対潜ヘリSH-60F『オーシャンホーク』などが、発艦していく。

 

彼らが飛び立つのを確認すると、各護衛艦は空母を守るように、対潜行動にうつる。

また第七艦隊は対潜戦を補うため、二隻の攻撃型潜水艦――ロサンゼルス級原潜ホノルルとシカゴが哨戒のため先行している。いずれもハワイに基地をもつ。

なおロサンゼルス級は1970年から90年にかけて、なんと62隻も建造された。

水中排水量およそ7000トン、3万5000馬力も原子力エンジンにより、水中速力32ノットを可能とする高速潜水艦である。武装は魚雷をはじめハープーン、トマホークなどを発射できるマルチ発射管をもつ。

 

対する敵は姿が見えない事から潜水艦を使用している模様。そうなると、通常型であるディーゼル・エレクトリック艦ないし原潜の可能性もある。ただ後者は探知されやすいため、可能性は低いが。

 

元帥と秀真たちの緊張感は増したが、多くの者は戦い慣れたアメリカが連邦国と名乗る、ならず者どもに負けるわけがないと楽観的に見ていた。

 

しかし次の瞬間、それを覆すような出来事が起こった。

 

ロナルド・レーガンの左舷横腹に魚雷が命中した証拠である、二本の水柱が立った。

 

現代の魚雷は凄まじい威力を誇る。

もしこれが核魚雷であれば、ロナルド・レーガンの巨体は蒸発していたところだが、通常魚雷であっても二本の命中は致命的である。

 

命中したとたん、10万トンの巨体がぐっと浮き上がったようになっていた。

横腹が破られ巨大な破孔がひらき、そこから海水がどっと浸入、防水隔壁を破壊してさらに浸水した。

 

ロナルド・レーガンは大きく左舷に傾いた。この瞬間、空母としての機能は失われた。

雷撃を想定しなかったため、飛行甲板に出ている艦載機も滑落し海中に没した。

機関にも浸水し、海水がボイラーの一個に接触したため、小規模な爆発が起きたためか、さらに巨体を揺るがせた。

 

艦長らしき人物が被害報告を急がせている。

どうやら機関室からは浸水はなはだしく、ボイラー室も損傷、平常動力に回復するのは難しく、一軸運転に速力20ノットがせいぜいである。

 

航空団のエアボスからは、艦載機の損失は80パーセントに及ぶと報告が入った。

むろん上空に上がっていたライトニングⅡとスーパーホーネット、対潜ヘリは助かったが、降りるべき艦がなく、空中脱出しかなかった。なお後者は各護衛艦の後部甲板に着艦した。

これらの報告を受け入れた艦長は、横須賀にいる旗艦――ブルー・リッジ級揚陸指揮艦の一番艦『ブルー・リッジ』に通信された。

 

“われ雷撃を受け、浸水す。最大速力の回復の困難につき戦闘航海不能。これより台湾沖を迂回して沖縄を目指す予定”

 

ロナルド・レーガンはエスコート艦に厳戒され、排水につとめながら、のろのろと南東海域を目指した。

 

『はいここまで。これが我々の力だ。米帝艦隊もさぞかし肝を冷やしだろう』

 

中岡は愉快に笑っていた。

 

『これだけでなく、米軍のいるグアム、ハワイも滅茶苦茶にしてやったぜ』

 

またもや指パッチンをすると、映像が切り替わった。

中岡の言葉どおり、まず太平洋にある南端の島グアムにある米軍基地は黒煙と火災に包まれ、所々だが生き残った米軍兵士たちと基地要員たちなどが協力し合い、必死に消火活動をしていた姿が映っていた。

米軍の切り札であるB-2ないしB-52戦略爆撃機が原型が留まらないほど破壊されていた。

戦前は常駐する戦闘機部隊は存在していないが、邀撃のための緊急配置した戦闘機部隊や地対空ミサイルPAC-3部隊なども徹底的に破壊されていた。

 

ふたたび指パッチン、それと伴い、次はハワイの映像と切り替わる。

これまたグアム基地同様、アメリカ空軍基地のジョイントベースのパールハーバー・ヒッカム基地または、基地の東側にある民間施設のホノルル国際空港も同じ運命をたどっていた。なお停泊していた太平洋艦隊も無傷とまでいかなかった。多くの主力艦隊も中破ないし大破していた。

市街地もまた同じく、あちらこちら火災が発生しており、炎上していた。

せいぜい無事だったのは映画『バトルシップ』のラストで活躍した戦艦ミズーリと、数本の燃料タンクだけだった。

 

『最後は蛮勇でバカな貴様らの大事な愛機も面白く破壊しちゃいました』

 

そして最後の指パッチンをすると、秀真や各提督たちの愛機が全て破壊されていた。むろん飛行場と格納庫なども破壊されていたのは言うまでもない。

 

『ブハハハハハッ。これほど愉快な楽しい映像は初めてだ!優勝間違いない名作品だ!いやノーベル平和賞並の授賞式が行われ、一躍有名間違いなしだ。そして米帝どもが震え上がるだけでなく、これで貴様らは、もはや太平洋に展開していた米帝どもの援助ができなくなったわけだ!』

 

話しは戻る。

中岡は高笑いしながら、宣言した。

このような数々のうそ寒い報告を聞いた元帥はもちろん、秀真以下、ほかの提督たちは背筋が凍った。当然のことだ。最大の同盟国たるアメリカ、かつての世界の警察といわれた大国の支援があったからこそ戦えたのだが、その後ろ盾を失った日本は、いままで羽織っていた暖かい毛布をいきなり剥ぎ取られただけでなく、その状態で狼の群れに投げ込まれたようだった。

 

「なんということだ。米軍との連携だけでなく、我々は太平洋をも失ったというわけか!」

 

先ほど激怒していた提督たちが慌てている様子を見て、中岡はバカにするように答えた。

しかも挑発するように中岡は両手でチョッパリピース(韓国では日本人の蔑称を意味するサイン)を見せつけた。

 

『さすがの低能どもの博愛主義の諸君たちも大変よく把握していて、パーフェクトです。ブハハハハハハッ!

では気を取り直して、これで分かったか?かつての中国様のような圧倒的戦力を持つ我が軍の前では勝てない。

そして最大の同盟国である米帝抜きの貴様ら弱小軍相手では我が精鋭たる連邦軍だけでなく、我らの盟友である深海棲艦もだ。しかし我々もそこまで残虐ではない。貴様らが助かる道はただ一つだけある。

それは今すぐ我が連邦国に多額の賠償金を支払い、さらに今すぐに無条件降伏をしなければ、お前たちの国はこの米帝みたいないし、先の侵略戦争のようにふたたび焼け野原、愉快な焦土化とした日本になるだろう』

 

もはや交渉とは言い難い条件、ヤクザの恐喝、いや、かつて中国のお得意な恫喝と言ってもいい。

 

『以上が我々、連邦国の条件だ。賢明たる条件に貴様らもよく考えておくように』

 

この言葉を最期に、映像は終了した。

 

「……これからが深刻な、いや、厳しい戦いになるな」

 

秀真たちだけでなく、多くの提督と艦娘たちも同じことを呟いたのだった。

 

 

 

後日。

ロナルド・レーガンも撃沈され、史実上《第七艦隊》は壊滅した。

以後、日本は米海軍とのシーレーンが断たれてしまったのはいうまでもなかった……




将軍から独裁者と化し、前作よりもかなり外道になっています。
前回はロナルド・レーガンは轟沈しませんでしたが、後ほどとある兵器の登場のためにこの世界では連邦海軍により、第七艦隊は史実上壊滅に……

また秀真たちの搭乗機も後ほどとある兵器のためですが……

郡司「僕のSu-33が……不幸だ」

山城「私なんて出番なし。不幸だわ……」

神通、二人を頼む。次回予告するから

神通「は、はい。提督」

では次回は元帥とともに緊急会議であります。
それでは第十三話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)。

神通「ダ、ダスビダーニャです…二人とも元気出してください」

郡司・山城「「不幸だ(不幸だわ)」」

速吸も呼んだ方が良いかな。これは……
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