超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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お待たせしました。
今回も事情により、やや少し内容を変更して前回の引き続きに伴い、連邦の特殊兵器が明らかになります。

灰田「なお連邦らしいなと言う点もありますので、お楽しみに」

果たしてどこなのかは、本編のお楽しみに。
気分を改めて……

作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』


第百二十二話:最終決戦に向けて

一同は、息を飲んだ。

 

最初は因縁の場所―――かつて先の大戦で日米激戦地とも言われたポートモレスビー、またはガダルカナル諸島だと予想していた。

前者はMO作戦(珊瑚沖海戦)で、後者は数多くの海戦と地上戦を兼ねた激戦である。

どちらも日本が敗北した因縁の場所―――特に多くの艦娘たちにとってはガダルカナル諸島海域、今でも日米両艦船が多く戦没した姿が見られるこの海域は『アイアンボトムサウンド』と今日まで呼ばれている。

その名の通り、海底に日米両艦船の鉄が多いためこの名称が付けられたと言う………

 

「しかし、奴らは本当にマリアナ諸島いるのかね?」

 

安藤首相が尋ねた。

 

「エエ。アノ溝鼠連中ハ常ニプライドガ高イ反面、情報処理ナド重要事項ニ関シテハ筒抜ケモ同然。

幾度モ『地上ノ楽園』ト電報ヲキャッチシタガ、最初ハ私タチ全員デ解読シタガ解読不可能ダッタ………

シカシ、空母棲姫ガ考案シタ事ヲシテミタノ」

 

「……その考案とは?」

 

矢島防衛省長官は、おそるおそる尋ねる。

戦艦水鬼もやれやれ状態であるが、歴戦の兵士である彼女の冷静な表情は崩さない。

 

「単純明白ヨ。カツテ……ミッドウェー作戦ノ暗号ヲ解読シタ米軍ノヨウニ私タチモ同ジヨウニ平文ヲタメシニ『MS諸島』打ッタノヨ。

ソシタラ、連中モ『MS諸島ハ我々ノ楽園ダ』ト、ソックリ御丁寧ニ居場所ヲバラシテクレタノヨ」

 

秀真たちは『居場所を教えてどうする』と突っ込みをいれたくなった。

連戦連勝に伴い、不要な海戦ことあの『MI攻略作戦』開始までの出来事と重なる。

米軍は頻繁に『AF』と言う符号が何度も出てくることに気づき、ミッドウェーのことではないかと推測。

確証はないが、この情報を得るために『ミッドウェーでは水が不足している』と電文をわざと平文で打った。

これに日本海軍はこの罠に掛かり、次の暗号のなかに、AFは水が不足していると情報が出現した。

 

これが敗戦する原因とも言われるが、暗号が解読されていることを日本軍は最後まで知る由もなかった。

一部の提督たちは、あまりにも敵に先回りされるので暗号を解読されているのではないかと疑った。

しかし、無能な官僚軍人や上層部たちは能天気にも『我が軍の暗号は強固であり、絶対の自信がある』と取り合わすどころか、決してその負けを認めなかった。

 

元々、アングロサクソンは昔から暗号を扱い慣れている民族である。

また暗号を解くことに喜びを得る。

 

ドイツが使用した天文学的な組み合わせを兼ね備えた最高難度の暗号《エニグマ》に対して、イギリスは巨大な原始的コンピューターを発明し、ついに解読に成功したのである。

ドイツも敗戦まではこのことに気づかなかったが、解読されているのではないかと、暗号のキーコードだけは頻繁に変えていた。

その度にイギリスの暗号解読陣は必死に奮闘して、最後には解読した。

特にUボートの通称破壊作戦に関する作戦は重要不可欠であり、《エニグマ》が解読されたおかげで救われた連合軍の輸送船団は数知れない。

 

しかし、日本海軍は解読で情報漏洩されたのにも関わらず、敵の暗号は全く解けないと言う不思議なことが日常茶飯事だった。

情報戦で負けていたと言われる由縁である。

ただし、日本陸軍(特に陸軍中野学校出身者による)の暗号は海軍よりも難度が高く、敗戦まで解読されることはなかった。

日本海軍も暗号解読が出来なかった変わりに通信解析と言うものをやった。

これは敵の通信を傍受して、敵の作戦内容は理解せずともその頻度及び、量などから敵の動きを把握するものである。

 

これは意外にも的中することが多く、相当程度に敵の動きを掴むことが出来た。

米軍のマリアナ攻略作戦のときでも通信解析班は、敵はマリアナ諸島にやって来ると解析し、軍令部に報告した。

だが、軍令部や連合艦隊司令部も燃料の関係から、敵がフィリピン方面にやって来て欲しいものだから、この報告を無視してしまった。

燃料の関係と言うのは、フィリピンに近いインドネシア及びスマトラ方面には油田がたくさんあり、これらは軽油質でそのまま使えるのだから、此方に来て欲しかったのである。

しかし、敵が此方の望み通りに動くことを願望すること自体が間違いであり、もはや作戦とは言えない。

その願望が魔法使いでない限り、あらゆる戦争には勝てない。

あの運命の分け目と言われたミッドウェー海戦の敗北に伴い、ガダルカナル諸島でのソロモン海戦の度重なる敗北により、冷静な判断を失ったと言われる。

元より日露戦争後に対米計画を練るか、大和型戦艦建造終了とともに、同時に富嶽や原爆なども開発していれば少しは違っていたかもしれない……

 

「ナオモ連中ノコトダ、マリアナ諸島全体ヲ要塞ト化シテカラ此処ハ世界一安全ニ伴イ、最強ノ砦ダト宣言シテイルコトカラ、カナリノ防御陣地ガ多イト推測スル。

タダ……」

 

戦艦水鬼は顎を撫でた。

 

「ただ……どうしたのだ?」

 

元帥は訊ねた。

 

「モハヤ連中ノ海軍力ハ、元ヨリ我々ノ仲間ハ小国並ミノ海軍力ダカラ制海権ニ関シテハ

問題ナイ。例ノ《ギガントス》モ製造中止ノヨウダガ……

タダ暗号ニテ陸上タイプデ抵抗スルト言イ《ハンター》ト、溝鼠ドモノ象徴ヲ模倣シタ特殊兵器ヲ配備中トノ情報モ入手シタワ」

 

『……《ハンター》と特殊兵器だと?』

 

一同の口調と素振りに、灰田は答えた。

 

「連邦亡命政府は、人造棲艦《ギガントス》はもはや製造は諦めたものの、今度は港湾棲姫たちなどを模倣して陸上タイプも製造しました。

同じく女性がベースであり、人造棲艦《ギガントス》と変わりません。

陸上タイプですから陸上攻撃機を備えて、海上と陸上用に対応した15インチ要塞砲による攻撃はもちろんですが、連邦軍なりの改装として対艦ミサイルも装備しています。

また陸上部隊が上陸した際には、《ギガントス》同様に装備を放棄して突撃攻撃もします。

大型且つ、その皮膚はとてつもなく強靭で耐久力も高く、戦車砲や重火器などでもない限りダメージを与えられませんが、幸いにも少数でもあると同時に陸上タイプですから、三式弾が有効です」

 

灰田は《ハンター》の説明を終わると、次の特殊兵器の詳細を言った。

 

「特殊兵器はふたつありますが、双方とも陸上兵器です。

ひとつはかつて北朝鮮、各アフリカ諸国などが国の象徴として銅像を設置しました。

連邦軍は上陸部隊を攪乱させようと、これを動けるように改造して特殊兵器として運用しています。

武装は口から火炎放射器を出し、指からは対地ミサイルなどを搭載しています。

なお目くらまし目的のために両目は、探照灯を装備しています。

これを応用して、灯台の姿にした大型重戦車も同じように配備しています。

これらのロボット兵器は《ハンター》同様に、少数ですから大丈夫です。

最後にひとつは特殊部隊です。特殊部隊と聞こえが良いですが、これは事実上は強化兵士です。

これらも《ギガントス》と《ハンター》とは違い、こちらは精鋭部隊の男性兵士からです。

彼らにも特殊ウイルスを投与しており、肉体が強化されています。

彼らは《ブルート》と呼ばれています、外観がゴリラのような巨体であり、狂暴性も増しております。

こちらは大量にいますから、ご注意ください」

 

「他の兵力はどうなんだ、灰田?」

 

秀真は訊ねた。

 

「先ほどの特殊兵器を除けば、陸軍は旧イラク軍並みであります。

同じく空軍に関しても旧イラク空軍並みになり、最新鋭機は少数となりました。

海軍に関しては少数艦艇に伴い、かつて敗戦間際に生産し続けた《震洋》を模倣した特別攻撃艇部隊が存在します。

ただし工廠施設などを設けているため、こちらも潰す必要があります」

 

灰田の情報は正確なものであり、戦艦水鬼の情報も正しければ由々しきことだ。

背水の陣として追い詰められた連邦軍の割りには、かなりの兵力であると一同は呟いた。

中岡たちはマリアナ諸島沖海域に亡命するまでは、アメリカが後ろ盾にいた。

このアメリカの支援があったからこそ、この兵力を整えることができたのだろう。

兵力が増強したからと言って、果たして上手く使えるかは問題でもある。

ただし工廠を設けているとなると、これも潰さない限りは何度でも補充が出来るから潰さなければならない。

これらはZ機部隊が空爆することは決定した。

《ブルート》は元帥を護衛ないし、TJS部隊とともに『佐世保同時多発テロ事件』を解決したツルタ少佐たち率いる超人部隊が相手にする。

灰田は助言として、各部隊には必ず無反動砲や対潜戦車兵器を装備させておくとともに、接近戦は超人部隊に任せることを念入りに伝えた。

元は人間であるため、強化兵士《ブルート》はナイフで心臓を抉れば簡単に即死することを伝えた。

 

問題は特殊兵器の対策となるが、これに関して―――

 

「それらの兵器は巨大ですから、私に考えがあります」

 

灰田が言った。

これらは前回の条件として、戦艦水鬼たちとともに戦うことである。

こちらに関しては以前の条件として、問題なく事が済んだ。

一同は灰田が持ち込んだ考えを聞き、驚愕した。

 

「本当にできるのか、そんなことが……」

 

「幾度も言うように私の世界からすればおもちゃを作るようなものです。従来よりも強化して此方の世界に、最後の支援だと思って送ります」

 

灰田の言葉に、一同は頷いた。

これ以上は甘えるわけには行かないと伴い、安藤首相と元帥、秀真たちも自分たちの独立と誇り高き日本を守るために覚悟を決めていること。

古鷹たちも同じく、自分たちが暁の水平線に勝利を刻み、本当の平和を築くためにも覚悟を背負った。

そして戦艦水鬼たちも同じく決して罪は許されないが、中岡たち率いる連邦亡命政府を打倒に伴い、同胞を助けるための覚悟を決めた。

 

「分かりました、では2週間後にそちらの世界に送ります」

 

情報を伝え終えた灰田は、いつも通りすっと消えた。

しかし、秀真の耳元では灰田の声が聞こえた。

 

「ただしあなただけに、最後の支援がありますのでお忘れなく」

 

「………?」

 

秀真は分からずじまいだったが、ともかく今は最終決戦に向けての準備を整えるのであった。

なお元帥もTJS社に、現状について報告した。

連絡しなくとも灰田(彼のアバター)が現状報告をしていると思うが、念のためである。

いよいよ、最終決戦だと思うと誰もが緊張状態になるのも無理もなかったのである。

 

そして作戦符号は、“Z作戦”と名付けられた。

 

究極且つ、最後の作戦と言う意味である。

全員は肚を決め、運命の作戦実行日まで大規模な準備を整えるのであった………




今回は連邦の戦力情報に伴い、新たな陸上型人造棲艦《ハンター》などと言った戦力を知ることが出来るという回でもありました。
名前の由来はHALOシリーズに登場する敵エイリアン、ハンターからです。
特殊部隊のブルートも同じくです。
なお銅像や灯台が変形してロボットになるネタは、前者は『バイオハザード4』のサラザール家の古城ステージで登場する動く像とややロボットらしさを加えています。
なお後者はシューティング『ソニックウィングス』シリーズに『2』と『3』に登場する敵組織が使用するロボットに似ています。

灰田「思い切ったように、特殊兵器の登場になりましたね」

イ2000では、サイボーグ・タコが登場しましたからね。

灰田「まあ、出てもダイオウイカで対抗しますけどね」

まあ、そうなるな(日向ふうに)
なお連邦亡命政府軍は、湾岸戦争時のイラク軍からであります。
装備はあらゆる国から購入していますゆえに、独裁者にピッタリでもありますので良いかなと思い、こちらを採用しました。
今回の作戦名も同じくイ2000からであり、最終決戦に相応しいと思い名付けました。

灰田「ここまで来ました故に、私の最後の支援でもありますが全力で参りましょう」

最後の支援はどういう展開になるかは、しばしお待ちを。
いよいよ、最終決戦に突入でもあります。

灰田「次回は予定では、連邦視点になると思います。少しですが敵の特殊兵器が登場しますのでお楽しみください」

いつも通りですが、同時連載『第六戦隊と!』の更新で遅れることもありますがご了承ください。あと少しで最終回を迎えますが、自分のペースで執筆していきますので最後までお楽しみください。

灰田「それでは切りの良いところになりましたので、次回もまた、第百二十三話までダスビダーニャ(さよならだ)」

一同『 ダスビダーニャ!』

ダスビダーニャ!次回もお楽しみに
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