超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》 作:SEALs
連邦視点に伴い、敵の特殊兵器などが明らかになります。
灰田「追い詰められてはいるものの、工夫はしているなと言う場面も注目すると良いでしょう」
果たしてどのような兵器かは、本編のお楽しみに。
なお、一部過激なシーンがありますので御注意ください。
では、気分を改めて……
作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』
秀真・古鷹たち率いる連合艦隊に伴い、各陸海空軍共同作戦でもあるZ作戦の準備を進めていた頃―――
マリアナ諸島海域―――
中岡連邦大統領率いる連邦亡命政府軍も同じく、日本との最終決戦に向けて進めていた。
こちらも負け戦続きだったが、せめてこの最終決戦でも一矢を報いたい気持ちで挑むと決意した。
その際の仲介は、スウェーデンに任せると言う方向性で決まった。
マリアナ諸島海域を中心にグアム及びサイパン、そしてあらゆる島々は海に浮かぶ要塞と化した。
これらも全てハドソン前大統領及び、彼の後継者であり、今は亡きコンドン大統領率いるアメリカ政府のおかげである。
アメリカとの同盟を決裂する前に、計画的に備蓄した潤沢な食糧や医薬品、武器弾薬などの援助物資を利用して新たな新天地でもある『地上の楽園』を築くことも出来たのである。
兵力に関してはそれなりだが、最新鋭及び特殊兵器、特攻兵器を除くと陸海空全軍は、かつて『世界第4位の軍事大国』として歴史に名を刻んだフセイン政権時代の旧イラク軍や新生イラク軍に、さらに多国籍軍の装備も含まれているから余計に酷似した。
もっとも連邦軍にとっては我々はアメリカを凌駕する多国籍軍並みに進化した、と胸を張っていたが。
兵器と装備品については―――
陸軍は特殊兵器を除けば、米軍製など様々である。
貴重且つ、日本軍の10式戦車と互角に戦える虎の子の米主力戦車M1A2《エイブラムス》×20輌。
次に旧ソ連製の傑作戦車―――T-55をライセンス生産した中国製の69式戦車×20輌。
あとは対戦車火器、または対空機銃を搭載した少数の軽装甲車輌が中心と言った物寂しい機甲部隊である。
不足な火力は、自走砲や榴弾砲部隊などで補う。
沿岸にも榴弾砲部隊とともに、タワラやペリリュー島の要塞を模倣して、椰子の丸太を束ねて隙間には珊瑚礁を敷き詰めて補強された掩蓋トーチカに、コンクリート製掩蔽壕や要塞、迫撃砲陣地、そして重機関銃座が配備されている。
連邦海軍歩兵部隊と協同して、浅瀬には椰子の丸太で束ねて作られた防塞を沈めただけでなく、コンクリートに角材を縛り付けた対人障害、上陸防御用バリケード、対戦車障害物、機雷原も築いた。
これらはLCAC-1級エア・クッション型揚陸艇(上陸用舟艇)による妨害であり、上陸部隊を水際撃退するためでもある。
空軍はF-16《ファルコン》と伴い、今日までロシアの傑作機を数多く生み出したミグ設計局のミグシリーズである。
アメリカの技術で近代化改修型に施して取り揃えたMiG-29《ファルクラム》主力戦闘機を中心とした最新鋭部隊である。
ここまでは聞こえは良いものの、これらを除けば、あとの大半が旧式機である。
支援戦闘機として、MIG-21《フィッシュベット》も配備している。
他にMIG-23《フロッガー》と、MIG-25《フォックスバット》迎撃戦闘機も、旧式のため傑作機としても有名なスホーイ設計局の傑作攻撃機Su-24《フェンサー》とともに、Su-25《フロッグフット》は、地上部隊・艦船攻撃を主力とする戦闘攻撃機として運用する。
同じ役割を務める少数のTu-22《バックファイヤー》と、轟炸六型(H-6)戦略爆撃機は対艦ミサイルを装備して、爆撃機専用基地に配備している。
地上部隊が運用するヘリ部隊は、Mi-24《ハインド》を中心としたソ連製とともに、連邦軍では珍しくBo105CBやSA316などと言ったドイツ、またはフランス製を配備した。
湾岸戦争の際にも旧イラク軍も保有しており、多国籍軍を混乱させるために、導入した。
アメリカを中心とした多国籍軍は、これを恐れて友軍誤射を防ぐために機体正面及び、尾部に識別用の帯を記入したほどである。
なおAC-130を模倣したAn-12輸送機を急遽ガンシップ・タイプに改造した。
これはTu-22・轟炸六型合同部隊とともに、前者と協同して日本軍を迎え撃つ。
そして海軍は、小国並みの海軍に落ちぶれた。
潤沢だった連邦海軍の陣容は、連邦派深海棲艦は数えきれるほどしかいなかった。
主力戦艦や空母の大半は、中岡たちの無謀な捨て身の特攻作戦のために大量に撃沈された挙げ句、これ以上の消耗を避けるために防空任務を当てられた。
そのせいか出撃可能な艦隊は重巡洋艦2隻、軽巡洋艦4隻、駆逐艦5隻などと、第二次世界大戦中のオーストラリア海軍と同じ海軍力と化した。
お馴染み大量に保有した連邦潜水艦部隊も連邦派深海棲艦たち同様に壊滅状態。
海軍力を補うために、特攻兵器《震洋》を模倣した小型自爆艦艇を製造した。
ただし現代の技術のおかげで、以前は取り付けられなかった脱出装置付きの自爆ボートに進化した。
もはや上陸作戦はなく、無用の長物扱いにされた輸送船を急遽改装工事を行った。
様々な口径を持つ艦砲と対空機銃などを針ネズミの如く装備させて、これを海上要塞にして沿岸警戒任務に当たらせた。
連邦派深海棲艦たちは前者通りの戦力だが、新たに砲台小鬼と言う陸上型深海棲艦を導入した。
例の銅像と同じくらいの大きさだが、攻撃力と防御力に関しては戦艦並みに誇る。
対空型もおり、敵機を落とすのには充分である。
追加装備として、無誘導対空ロケット弾を装備させた。
これぞ正しく難攻不落の要塞と言っても過言ではないと、連邦派深海棲艦は豪語した。
そして、連邦国民たち全員が義勇兵として動員した。
彼らは北朝鮮の労農赤衛隊やドイツの国民突撃隊を真似して、結成された民兵組織である。
隊員は、18歳から65歳までの男女全員を網羅する。
武器などの装備品は可能な限りは連邦軍から貸与されるが、基本的に隊員各自が用意することになっている。
RPGと軽機関銃、小銃は全軍に行き渡らず、不足分を補うため個人所有の猟銃から弓矢・刀剣・銃剣付き訓練用木銃のほか、鎌などの農具や、刺又・突棒のような捕物道具、連邦陸軍が発行したマニュアルに基づいて自作した竹槍など駆り出される始末だった。
戦車などの車輌はないものの、個人所有自家用車を改造して製造した臨時装甲車が3台配備された。
これは大戦中のイギリスのホーム・ガードに配備された兵器を模倣して製造した。
装甲鋼板ではない単なる鉄板を貼りつけたもの、コンクリートを盛り付けたもの、車体に木枠を取り付けて板と車体の隙間に石を詰めたものだった。
これは上陸した敵兵に対して、轢き逃げ攻撃を行う。
彼らは最前線送り、つまり使い捨て部隊として玉砕して貰うことを意味する。
なお彼らを指揮するのは、政治将校率いる督戦部隊。
要は使い捨て部隊の監視・粛清を担う。
ある意味では、ソ連の懲罰部隊と言っても過言ではない。
しかし、彼らはそのような知識はない。
全て化石思考者に洗脳された邪教者たちでもあることも知らないまま、最終決戦に備えて訓練をしていた。
さらに『我々は戦艦大和に、竹やりで臨むような感じだ。ただ、量より質なので、少数精鋭部隊で頑張って貰いたい』と精神・根性論を叩きつけたのであった。
平和主義者は、過去に『日本は戦力を持たず北朝鮮にお金あげて解決しよう』と、蛙の楽園のような発言を心酔していた。
しかし、実際は共産主義に近い考えを持ち、言うことを聞かない人物は『総括』と言う名で平然と息をするように軽く人を捻り殺すこともお手のものである。
総括の本来の意味は過去を振り返る『反省』だが、今日までの左翼や反日運動家などの間で好まれ、暴力による指導ないし実行支配である。
当時から、現代まで多くが幼稚な理由で殺害された者たちが多い。
当の本人たちは『若いころは学生運動でかましたもんだ』と反省の顔色もないどころか、今でものうのうと武勇伝のように自慢気に語る連中は、テロリスト以外何者でもない。
今回の最終決戦では、その団塊世代によって反日指導で洗脳された哀れな連中と言うことに気づかない。
「完全に要塞化になってはいないものの、これほどの火力はかなりのものだな!」
深夜にもなろうが、部下たちが懸命に最終決戦に迎えて準備をしているのにも関わらず、中岡は見晴らしの良い頂上で優雅にと言うか、呑気と言うか彼の側近たちが自ら用意してくれた最上級の赤ワインとともに、同じく用意されたを盗んだエビ(本名:トヤマエビ)で作ったソテーと、同じエビで作られたエビフライを酒の肴を堪能していた。
「タルタルソースなどよりもこれに合うものは、我が連邦国が生み出した390年前の熟成醤油をたらりっと掛ければ……」
自称『390年前の熟成醤油』を両料理に惜しみ無く、たっぷりと掛け回した。
これを口に放り込み、赤ワインで流し込む。
「まさに至高の味!ジャップの醤油は我々の熟成醤油を盗んだバッタもんだからな!」
だが、彼の味覚はむろん、連邦国民全員の味覚が可笑しいだけである。
不味いものは、幾ら寝かしても不味いものは不味い。
あらゆる食材や調味料だけでなく、日本や他国の文化ですらも平然と韓国起源にするのである。
最近では世界初の空母と、車椅子や歩行器の飛行機を生み出したことですらも韓国起源だから呆れさせる。
それに伴い、告げ口や他人の不幸を喜ぶために正当化する共産圏と同類である。
共産主義はむろん、社会主義は誰でも平等だと言う割には実際のところは資本主義よりも性質が悪く、格差社会を推進したりしている。
下っ端には粗末なものを与え、自分たち上層部は『神』だと自惚れており、常に大金や最上級の品などを兼ね備えている。
また何処かに亡命する際は、脱出用潜水艦のなかには金塊やなどを隠し持っている。
つまり自分たちが優先であればそれで良い、としか考えていない。
共産圏は何時になってもろくでなし国家と言われるのも無理はない。
キューバのカストロ議長は、誰よりも国民の幸せを願っていた社会主義国家を除き、彼らの崇拝する共産圏は至極人命など軽く、常に虐殺と血塗られた歴史などで築き上げた国家でもあるのだから……
「大統領閣下、我が楽園の防衛線は順調に配備しております」
忠秀の報告を聞き、中岡はにんまりとした。
「ほうほう。陸上人造棲艦《ハンター》や特殊兵器、そして我が精鋭特殊部隊《ブルート》もか?」
「はい。今回の最終決戦で成功すれば今後の奇襲攻撃に使えると思いますゆえに、専用生産工場での稼働も充分かと思われます」
「そうか、役立たずの湯浅より役立つな。忠秀新主席」
「いいえ、私は大統領閣下のお役に立っているだけであります」
湯浅は役立たずと言うレッテルに伴い、ある程度穏健派だったことが仇となり、使えない存在として家族もろとも米本土に置き去りにされた。
今頃は置き去りにされたことも知らずに、米軍特殊部隊による拘束とともに、CIAなどの尋問で妥当な扱いはされないと思うと、愉快で堪らなくなった。
彼が居なくなったおかげで忠秀は副主席から主席へと出世し、副主席は中岡たちの信頼が厚いアンミョンペク総参謀長が推薦された。
これにより、中岡たちの理想でもある恐怖政治と洗脳支配を増進することに成功した。
自分たちの理想国家は、ロシア以上の共産圏。
だからこそ、この最終決戦で一矢を報いれば世界がこの海域に聳え立つ理想国家を、独立国家として認めて貰えるとまで妄想した。
「この戦いは負けるわけにもいかない。このことを良く覚えておくことだ」
「もちろん、承知しております」
ふたりの会話に―――
「大統領閣下、連中の作業に活を入れますか?」
アンミョンペク副主席が尋ねた。
「むろん、そのつもりでやれ!人間に限界はない!足りなければガキでも使え!物資は近くを航行する輸送船団から強奪すれば良い。乗組員は全員射殺しろ!」
「仰せのままに!」
アンミョンペク副主席は返礼する。
「よろしい、努力しろ!」
「はっ、仰せのままに!」
アンミョンペク副主席は、返答して退室した。
御満喫な笑みを浮かべた中岡は、彼の報告を聞き終わると優雅にワインタイムを再び堪能した。
しかし―――
耳を聾する爆発に伴い、水柱が数多く見えた。
「何事だ!」
中岡は、モニターで現場指揮を担う指揮官に連絡した。
『こちら工作部隊指揮官、どうやら機雷敷設艦が爆発して……」
「爆発だと、何故だ!?」
『恐らくは投下作業中による事故だと思われます』
「敷設した機雷は無事か!?」
『いえ、爆発のショックで誘爆して全てが……』
苛立ちを隠せずに、中岡は言った
「そいつらは?」
『全員死亡しました。なお敷設機雷部隊が新たに……」
「敷設機雷部隊指揮官たちを総括しろ、今すぐに!
その機雷敷設部隊は神聖且つ、我々の楽園、そして余の愛を汚した恥晒し。我々は今そいつらに総括要求の限界を打破しなければならない。
その指導のために殴ると言う方法で言い聞かせろ!
野門と奥口たち率いる赤軍親衛隊にも手伝って貰え!」
『了解しました!』
中岡は、工作部隊指揮官は敷設機雷部隊指揮官たちを総括するように命じた。
「全く俺様のような、誰もが羨む大統領みたいに見習って欲しいものだな」
中岡は愚痴をこぼしつつ、赤ワインを飲み干した。
「そして、世界大統領の名を刻んでやるんだ!」
中部海域辺り―――
「えへへ、無事機雷処理できたのね!」
「うん、これで上陸部隊の障害をひとつ減らせたね!」
「ゴーヤたちの仕業とは思っていないでち!」
「少しの攻撃でも大戦果だね!」
「ろーちゃんたちも一撃離脱は得意ですって!」
先ほどの機雷爆破は事故ではなく、イク、イムヤ、ゴーヤ、しおい、ローたちの破壊工作である。
以前の通り、灰田から貸与された《反磁力波装甲》素材が含まれた服装により、機雷に触れても起爆せずに接触が出来る。
この利点を利用して、今回の機雷爆破処理を活かすことに成功した。
『みんな、お疲れ様』
『みんな、大丈夫?』
無線機から、郡司とハチの声が聞こえた。
ハチは郡司が乗艦しているイ801の護衛を務めていたため機雷爆破処理から外れていた。
「うん、イクたち全員無事なのね!」
イクは無邪気な笑みで答え、イムヤたちも微笑んだ。
『よし、分かった。我々も素早く本海域から離脱する』
「分かったのね!みんな付いて来るの♪」
郡司とイクの号令で、全員『了解!』と返答する。
刻々と近づく、最終決戦に向けて少しでも嫌がらせ戦法で相手の士気に影響することに成功したのだった。
今回は兵力詳細に伴い、嫌がらせ攻撃で締めくくる展開でもありました。
連邦軍兵器は、前回述べたように新旧イラク軍を参考にしていますが、新たに国民義勇隊やホーム・ガードなども参考にしています。
灰田「実際に両軍とも槍など製造しています。竹ヤリは『超空の決戦』では一部活躍していますが」
本土決戦では、左文字一尉が援助する際に沖縄戦で登場していましたからね。
追い詰められた狐は、なんとやらかな。
米軍やソ連軍はやりましたのが、衝撃的でした。
ともあれ、別世界の日本と同じように我々も負けてはいられないです。
灰田「まあ、そうなりますね」
あともう少しで最終決戦でありますゆえに、最終回も刻々と近づいて来ますがお楽しみに。
灰田「次回の予定では日本視点、且つ最終決戦の準備になると思いますのでお楽しみください」
いつも通りですが、同時連載『第六戦隊と!』の更新で遅れることもありますがご了承ください。
先ほども述べた通り、あと少しで最終回を迎えますが、自分のペースで執筆していきますので最後までお楽しみください。
灰田「それでは切りの良いところになりましたので、次回もまた、第百二十四話までダスビダーニャ(さよならだ)」
ダスビダーニャ!次回もお楽しみに