超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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お待たせしました。
イベントや事情により、遅れて申し訳ありません。

灰田「皆さんもお疲れ様でした。次の第二期イベントも楽しみですね」

超超弩級戦艦《紀伊》も欲しいぐらいです、架空艦ですが。
では気分を改めて、予告通り、上陸戦に伴い、少しだけネタバレも含まれるシーンもございますがお楽しみください。

作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』


第百二十七話:日本軍逆上陸

時刻 0700

サイパン諸島沿岸

 

連邦軍司令部に腰を据えていたスチルウェル中将は状況を把握することに務めていた。

無人偵察機が撮影したカメラ映像を確認情報からは、敵空母戦闘群率いる敵艦隊及び、敵輸送船団多数通過しつつあり、と言う報告が届いた。

敵がここを目指しているとすれば、あと2時間でやって来ると推測した。しかし、上陸地点はまだ確定しておらず、部隊を簡単に動かすことが出来ない。

 

マリアナ諸島に温存している航空部隊を出すべきか?

 

敵の上陸まで待ち、水際撃滅すべきか?

 

連邦軍の恐怖支配に耐え兼ねて、ついに島民のゲリラ活動とも言える騒擾も始まったことに対して、彼らを武力鎮圧すべきか?

 

決断すべきことが多すぎる。

そこに、自分たちの飛行場に敵空挺部隊が降下したと言う報告も入って来たのである。

敵の狙いは飛行場の確保及び、ここを爆撃機や護衛戦闘機基地などの中継基地にすることだ、と見抜いた。

第二次世界大戦から今日まで、米軍が得意とした戦術的及び、戦略的価値の高いものである。

飛行場を確保すると同時に、制空権維持に必要な戦闘機や地上部隊を援護する攻撃機や爆撃機の援護なども容易くなるからだ。

 

飛行場に待機した航空機は空襲で破壊されるなど被害が続出したものの、滑走路は修理すれば辛くも使える。

マリアナ諸島の航空部隊が呼び出せるが、後ほどのことを考えれば援軍要請は不可能だと察した。

 

滑走路を爆破せよ、との命令を出すべきか?

 

あくまでも死守せよ、と命じるべきか?

 

このあたりも悩ましい。

しかも飛行場を救うために部隊を割けないことがもっとも悩ましいものだった。

敵軍の上陸と言う緊急事態を抱えているからだ。

その兵力が判明しない以上、無暗に部隊を動かせない。

ともかくウォーカー少将は、飛行場死守のためにあらゆる手段を尽くせ、と連絡してやった。

 

 

 

2時間後―――

 

時刻 0900

移動司令部を構えていたウォーカー少将は、ついに水平線に敵輸送船団が浮かび上がるのを確認した。

 

距離は、およそ2キロメートル弱。

 

海岸地帯には、強靭な防御陣地を築いている。

こちらにも二階建て住宅並みの大きさを誇る砲台小鬼が10門が配備されている。

対艦攻撃だけでなく、対空ロケット弾や機関銃を兼ね備えているため、対空攻撃も可能となっている。

これに各種の野砲や機関銃陣地などを水際撃滅のために動員された防御部隊を配置している。

 

「撃てぇ!」

 

ウォーカー少将の号令に従い、海上に向けて据えられた砲台小鬼たちが砲撃を開始した。

そればかりか、同じく海岸に据えた野砲や対空砲も競うように、一斉に射撃の火蓋を切った。

砲声が轟き、海上には弾着の水柱が咲いた。

しかし、悲しいことに距離が余りにも遠すぎて、1発も敵輸送船団に命中することはなかった。

この砲火は、敵に居場所を教えるようなものだった。

 

再び空爆任務を担った赤城率いる機動部隊に伴い、同じ名前を引き継ぐ《アカギ》率いる無人空母戦闘群などの第二次攻撃隊による空爆が開始された。

制空権はもはやない連邦軍は、各諸島の防御力を強化していた。

しかし、所詮は穴熊状態の連邦陸軍及び、連邦義勇軍中心の予備兵力を持たない要塞基地だけに、徹底した航空攻撃の前にはひとたまりもなかった。

 

上空からF-14D《トムキャット》の空対地ミサイルAGM-154 JSOW及び、GBU-31(JDAMを装着したMk.84爆弾)が投下された。

F/A-18E《スーパーホーネット》は、AGM-65《マーベリック》空対地ミサイルに伴い、より強化な精密誘導地中貫通爆弾《ペイブウェイⅣ》も不気味な投射音を轟かせながら落下した。

TJS社所属のF-35《ライトニングⅡ》部隊もAGM-88E AARGM空対地ミサイル及び、GBU-39誘導爆弾を一斉に放った。

そして遅れて赤城たちの艦載機部隊が機体に抱えた800キロ爆弾など各種の航空爆弾を投下する。

輸送船団を護衛した護衛艦からも本来は、対艦攻撃用の《ハープーン》も対地攻撃にプログラムし直しており、一斉に一糸乱れぬこともなく、上空に撃ち放された。

上空から降り注ぐ空対地ミサイル及び、各種の航空爆弾の猛威のなかを艦載機が飛び交い、連邦軍の各防御陣地を潰すと言う戦法『槌と金床』攻撃をお見舞した。

 

海上に向けて据えられた砲台小鬼たちも上空に飛び交う艦載機部隊に対して、対空砲火の火蓋を切った。

数機ほど、赤城たちの艦載機部隊に被弾させた。

被弾した機体が炎を纏って、力尽きたように海上に墜落する機体を見て、彼らは身体を揺さぶり歓喜する仕草を見せた。

しかし、僅かな戦果に過ぎず、空を覆いつくす航空部隊の前に為す術もなく、ミサイルと爆弾の豪雨に砕け散った。

各種の野砲部隊や機関銃陣地なども、兵士たちごと火柱の華に巻き込まれて霧消する。

塹壕やトーチカ、露出していた野砲や対空砲が次々と破壊された。

辛うじて生き残った陣地は少数に過ぎなかった。

かつてタラワの激戦で、米軍の潤沢な航空支援や艦砲射撃などにも耐え抜いた陣地もある。

椰子の丸太を大量に積み重ね、間には珊瑚の欠片や砂を詰めた掩蓋トーチカが素晴らしい強度を発揮した。

米軍がいざ上陸用舟艇を発進させると、日本軍の守備隊は反撃して、米軍に度肝を抜かせた。

生き残った陣地は恐らく旧軍のトーチカなどを真似して建築されたのだろう、と秀真は見抜いた。

 

「古鷹たち及び、各護衛艦に告ぐ。主砲に徹甲弾装填、撃ち方始め!」

 

『はい、提督(司令官)!!!!』

 

秀真は、古鷹たちに号令を下した。

かつて米軍が頑丈な掩蓋トーチカなどを撃滅するために米軍はハワイに同じものを造り、攻撃方法を研究した。幾度も試した結果、艦砲の徹甲弾と航空機のロケット弾による攻撃が最も有効とされた。

だからこそ、これらの掩蓋壕やトーチカには徹底した攻撃を敢行したことも知っている。

 

「目標、敵掩蓋壕及び、トーチカ!撃ち方始め!」

 

「よっしゃ!撃ちまくるぞ!」

 

「ガサ、青葉たちも攻めますよ!」

 

「分かっているよ、青葉!」

 

古鷹の号令一下、彼女の連装砲が火を吹いた。

直後、加古・青葉・衣笠なども砲撃し始めた。

砲台小鬼たちの脅威が取り除かれて、射程距離まで接近した古鷹たちとともに、各護衛艦が止めを刺した。

そして、海上に遠雷に似た轟音が轟き、20センチ徹甲弾などが降り注ぐ。

弾着の衝撃に、大地震さながらに翻弄されるサイパン諸島からは、復讐に燃える特別攻撃艇や連邦海防艦の群れが、眦を決して出撃する。

フィリピンのスリガオ海峡夜戦などのような小島の多い海域に伴い、夜襲ならばともかく、グアム・サイパン諸島で使用するのは無謀に過ぎた。

 

護衛艦の主砲が火を吹いた。

接近さえ許せば敵艦を葬る高性能爆薬及び、重火器を持ちながら、突撃する両艦の連邦乗組員たちは、蒼海を紅く染め上げて散華した。

運良く、連邦海防艦《エンペラー》が装備していた艦対艦ミサイルがとある巨大な艦船に命中したものの、その艦には全く損傷を与えることが出来なかった。

 

「そんな馬鹿な!命中したのに無傷だと!」

 

マイク連邦海防艦長は、驚愕した。

 

「ぎゃあああ!!」

 

次の瞬間、飛翔した12.7センチ砲弾が、連邦海防艦《エンペラー》を、短い断末魔を上げた彼と乗組員の血肉もろとも、粉々に粉砕したのだった。

ガーリ中佐、連邦陸軍部隊、連邦国民義勇軍たちは、降り注ぐ火弾のなかで必死に耐えた。

日本軍が上陸さえすれば、存分に報復出来る。

その一念を支えに、防衛火器や小銃の引き金に指を掛けて待ち望んでいた彼らだったが、日本軍は徹頭徹尾、沖合いから艦砲射撃を放り込むばかりだった。

しかし、自分たちの嫌いな日本軍に仕える艦娘たちがいないことが気掛かりだったが、今は罵声を上げることしか頭になかった。

 

「卑怯者どもめ!チョッパリどもは低脳なアジアの侵略猿だ!俺たち偉大なる連邦軍と戦うのが、そんなに怖いのか!」

 

ガーリが絶叫した瞬間、彼が立てこもる防衛陣地に、徹甲弾が直撃した。

防衛の要―――海岸防衛部隊が消滅したとき、ウォーカー少将は生き残った部隊とともに、海岸防衛線から撤退することを下した。

 

「よし、あきつ丸たち率いる輸送部隊に上陸準備を行えと電報だ。古鷹」

 

「はい、分かりました!」

 

双眼鏡で確認した秀真は、傍にいた古鷹に伝えた。

彼女は、海岸防衛部隊の脅威が取り除かれたことを、あきつ丸たち率いる輸送部隊に伝え、そして上陸準備を行え、と電信した。

 

「了解であります。あきつ丸におまかせください!」

 

古鷹に電信が送られ、あきつ丸は受諾した。

直ちに各攻略部隊に、上陸準備せよ、と連絡した。

ビーチまで5000メートル近づいたあきつ丸とともに、海自のおおすみ級大型輸送艦《おおすみ》《しもきた》《くにさき》なども上陸準備を行っていた。

あきつ丸は特大発及び、大発を下ろし、おおすみ級大型輸送艦と、TJS社は元アメリカのアンカレッジ級ドック揚陸艦4番艦フォート・フィッシャーこと《泰平丸》を中心としたTJS社海軍所属の揚陸艦部隊がLCAC-1級エア・クッション型揚陸艇を艦尾から海へ下ろす。

LCAC-1には完全武装の兵員10人とともに、各戦車1輌ずつを乗せていた。

特大発及び、大発にも同じく完全武装の兵員10人に、四式戦車が搭載されていた。

兵員だけならば30人ほど乗せられるが、現在最優先は各戦車部隊の揚陸である。

1輌でも多く揚陸させれば、橋頭堡を確保することが容易い。

 

「上空援護の《アパッチ》及び、《コブラ》部隊、急ぐのであります!」

 

あきつ丸に応えるように、甲板に待機していたAH-64D《アパッチ》とAH-1《コブラ》部隊が気たましいローター音を鳴らして、次々と発艦する。

TJS社からはMi-24《ハインド》とAH-1W《スーパーコブラ》も同じように発艦して行く。

航空支援を得た上陸部隊は、次々と上陸して行く。

破壊の跡が著しい海岸に、エンジン音が轟き、浜辺に乗り上げられた特大発と大発に、海自やTJS社のLCAC-1から、鋼鉄の猛牛とも言える四式戦車や10式戦車、T-62とM1《エイブラムス》戦車など機甲部隊が這い降りる。

 

「敵が揚陸艇や大発を上陸させました」

 

海岸線から、2キロほど後退したウォーカー少将は報告を受け取った。

 

「反撃しますか?」

 

「もう少し待て。敵が兵員を上げてから戦車を進出させろ」

 

敵が兵員を上げ始めたときが、ビーチがもっとも混乱することが出来る、とウォーカー少将の狙いだが、この判断が命取りとなった。

この際に早々、攻撃していれば打撃を与えられたのに不意にしてしまったのである。

 

数隻の特大や大発が兵士や四式戦車改を、海自とTJS社のLCAC-1が10式戦車やT-62、M1《エイブラムス》などを上陸させる。

続いて、海自のSH-60J輸送ヘリとともに、TJS社のNH90戦術輸送ヘリとAB-412、UH-1の後継ヘリ、UH-2ヘリを中心とした各輸送ヘリ部隊が兵員200名を揚陸させて、戦車を中心に橋頭堡を形成した。

 

橋頭堡確保。直後、連邦戦車隊が進出して来た。

少数の69式戦車が100mライフル砲を撃ちまくり、突進して来た。戦車隊に続くようにRPGや火焔放射器、重機を携えた随伴歩兵部隊もやって来た。

これらを想定して四式戦車改や10式戦車、T-62、M1《エイブラムス》戦車群は横列に伴い、火線を形成していた。

69式戦車の最大速力50キロ且つ、搭載しているディーゼルエンジンをけたましく吹かして突撃して来る。

 

敵戦車隊が距離500メートルまで近づくと、各戦車群も火を吹いた。

いくつもの眩い発射焔が上がり、各砲身から砲煙が宙にわかだまる。

それを吹き飛ばすように真っ赤な線が吹き伸びて、105mm砲から115mm滑腔砲、120mm滑腔砲の砲撃に晒された69式戦車の前面装甲に、真っ赤な火が散った。

36トンもの重量を持つ戦車が、巨人の拳で殴られたようにつんのめった。

最大の防御力を持つ正面装甲が貫通され、後部エンジンルームまで紅い火が走る。

瞬きする間に眩い閃光が走り、吹き上がる火柱が69式戦車の砲塔を吹き飛ばして、次いで車体そのものが木っ端微塵に砕け散った。

同時に5輌の69式戦車が、あるいは大穴を開けられて横転し、あるいは砲塔を叩き飛ばされて爆発した。

随伴していた歩兵部隊たちも同様、爆発などによる二次損害を被り、死傷者たちが続出した。

最後の手段としてソ連や中国、北朝鮮軍の十八番『人海戦術』をすると思いきや、69式戦車が撃破されたところで歩兵部隊は後退する。

 

後退する連邦歩兵部隊に災厄、黒死病を連想させるように、AH-64《アパッチ》率いる攻撃ヘリ部隊が襲来して来た。搭載している30mmチェーンガン及び、ハイドラ70ロケット弾、AGM-114《ヘルファイア》をお見舞いした。

戦意喪失して敗走する連邦歩兵部隊を攻撃した攻撃ヘリ部隊は、飛行場に向かった。

彼らに課せられた任務は、敵戦車や歩兵部隊の撃滅ではなく、飛行場に降りた空挺部隊の支援に伴い、飛行場の確保だった。

 




上陸戦は、無事橋頭堡を確保しました。
これから地上戦が続くと思いますが、どうぞお付き合いください。
なお少しネタバレ部分は、敵小型艦艇迎撃とあきつ丸さんの部分です。
まだ先ですが、今回は少しだけ披露しましたが、後々に某作品並みになるかなと思いますがお楽しみくださいませ。

灰田「因みに四式戦車改は『超戦闘機出撃』などで魔改造された戦車です、ネタバレですが私が持ってきました」

因みに本来の四式戦車は、75mm砲ですが、超戦闘機出撃などでは105mm砲を装備して攻撃力に伴い、スターリン重戦車の攻撃にも耐えれるほどの防御力を兼ね備えています。
ある意味『74式戦車』並みになっています。
ソ連のスターリン戦車やドイツ軍のティーガーⅡなど以上にもなっていますが。

灰田「『改』になっているのは、そのためです」

最初は『超海底戦車出撃』の超海底戦車《海龍》でした。
しかし、超海底戦車《海龍》は、今出ているステルス原潜《海龍》と同名でややこしいことになり兼ねないので没にしました。
なにしろ伊400並みの大きさ誇る戦車ですからね、第六戦隊と!で出そうかな。
あと、WA大戦略の『キョウリュウ』なども良いかなと……(ボソッ…

灰田(前回少し出ましたけどね、私は)

ともあれ、そろそろ時間が来ましたのでそろそろ次回予告になります。

灰田「はい。では次回は上陸戦の続きになります。『超空の決戦』や『荒鷲の大戦』などのように対戦車戦や歩兵部隊による攻略が行なわれます」

なお、なおいつも通りですが、同時連載『第六戦隊と!』の更新で遅れることもありますがご了承ください。
先ほども述べた通り、あと少しで最終回を迎えますが、自分のペースで執筆していきますので最後までお楽しみください。

灰田「それでは切りの良いところになりましたので、次回もまた、第百二十八話までダスビダーニャ(さよならだ)」

ダスビダーニャ!次回もお楽しみに
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