超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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前回のあらすじ
緊急会議で翔鶴たちはブラック提督たちの陰謀を明らかにし、必死に訴えていた。
会議中に、死亡した中岡が連邦共和国を建国宣言し、自ら大統領と名乗る。
同時に米海軍の第七艦隊、重要拠点でもあるグアム・サイパン、ハワイを壊滅する。
秀真たちの戦いは以前よりも苦しい戦いが始まると覚悟するとさなか……
一同は緊急会議を始めていた。

どこぞの某アナゴさんがクローンウォーズのような前回のあらすじを簡単にナレーションしているような始まりとともに毎度お馴染みでありますが、それと伴い、台詞なども一部変更している部分お楽しみを。

それでは、本編であります。

どうぞ!


第十三話:常に忠義を

中岡の恫喝から後日、連邦と名乗る元ブラック提督たちが深海棲艦とともに宣言通り、突然と連邦共和国(連邦)が誕生した。むろん大統領は中岡であり、各ブラック提督たちも幹部や軍司令員として忠誠を誓った。なお深海側代表は中岡の秘書艦でもある戦艦水鬼である。

 

彼の予告どおり、中岡は見せしめにした空母『ロナルド・レーガン』率いる第七艦隊は旗艦《ブルー・リッジ》を除き、事実上壊滅になった。ただし生存者は無事救助できたのが、不幸中の幸いだった。それと同時に、日本とアメリカの重要拠点ともいえるグアムないしハワイを徹底的に叩かれた。深海棲艦の重要拠点を爆撃するための戦略爆撃機部隊や戦闘機部隊が駐屯していた空軍基地に、日米両艦隊の母港との機能も完全に奪われた挙げ句、これらのせいで日米両軍は連携が取れなくなっただけでなく、支援すらも断ち切られた。後日にはグアム・サイパン、ハワイにいた米軍は本国に撤退せざるを得なくなり、以後はお互い情報提供だけは入ることになっている。

ロシアからの援助要請も可能ではあるが、連邦が誕生した今はあまり良い状況とは言えず、むしろ中立的な立場であり、仮に支援ができたとしても自国で精一杯だと言うことで期待できない。

 

過激な反基地派の沖縄現知事から反米政治家たちは安保がなくなれば、どれだけ清々するかと日頃から叫んでいた者たちは、そのかれらにしても今頃は呆然として、うそ寒い思いがしたに違いない。なお一部はこれに耐えきれなくなり自家用ジェット機や豪華客船並みの巨大な船を使って国外脱出をしたが、艦娘たちの護衛もまったく付けずにいったため、両者ともども深海棲艦の餌食になったのは言うまでもない。

また一部では連邦国に寝返った者たちも少なくなかった。

 

話しは戻る。

中岡を筆頭とするブラック提督らはいまのところ連邦システムの整備に忙しく、昨日のような大胆な活動はしていないが、中岡が大統領となった以上は、深海棲艦とともに日本を破滅させようとするのは当然だ。

潜入している諜報部隊の情報では、かれらの戦力もあなどれない。

海上戦力として深海棲艦と開発中の艦船に伴い、航空機や戦車までも持っている。

なお一部は中国が開発したステルス戦闘機に次ぎ、深海艦載機をモチーフにした最新鋭戦闘機を開発しており、さらにかつて存在していた北朝鮮の核ミサイル基地も建設された模様である。

そしてかの有名な北朝鮮陸軍の第八特殊軍を模倣した工作部隊までも存在している。

その数は3万人。なお史実では第八特殊軍の10人ほどのかれらは韓国国内で潜水艦事故によって逃げ込んだが、韓国軍は数個師団を投入して一ヶ月経っても捕らえることができなかったことがある。

 

深海棲艦に続き、日本にとって最悪の組み合わせだ。

深海棲艦と最新の海空軍装備、中国と北朝鮮を組み合わせた最強の陸軍兵力を合併した。

ただし深海棲艦がそのまま連邦国の軍事系統に組み込まれるのか、別系統になるのか、そのあたりがまだ未知数である。

 

「確かに脅威ですが、はたして彼らはうまく連携できるのでしょうか?」

 

古鷹の言う通り、彼らが果たして深海棲艦と上手く連携できるかどうかも不明だが、それがいきなり仲良くしろと放り出されて混乱しているのが実情だろう。

左の方々お得意の内ゲバで自滅すれば良いが、世の中都合よくいかないなと思わず愚痴をこぼした。

 

「……起きてしまったことは仕方がない。アメリカの支援がないのは痛感だ」

 

元帥が口を開いた。

 

「我が国の戦力はキミたちと自衛隊、米独伊英軍の支援部隊に頑張ってもらわないと……」

 

「むろん、我々は全力を尽くすつもりです」

 

秀真がいった。

 

「我が海軍と米独伊英軍の支援部隊はともかく、自衛隊は米軍を補完するために軍隊だということをお忘れなく。とくに海自はそうです。いずれにしろ、憲法にのっとり専守防衛をモットーとしており、兵器にしても他国まで出ていけるようにはつくられておりません。

空自にしてもEEZ(排他的経済水域)の範囲内で作戦するように作られておりまして、米軍やロシア軍などといった他国を空爆するような戦略爆撃機は所持しておりません。

おおすみ型輸送艦または他の輸送船も所持していますが、米軍が持つようなアメリカやワスプ級強襲揚陸艦のものではなく、戦車もわずか数輌しか搭載できません。

なお第七艦隊は史実上壊滅となった今は、我が海軍と彼女たち、ほか自衛隊や米独伊英軍の支援部隊で戦わねばなりません。言うまでもなく、いまよりも大変不利な戦いになるかもしれません……」

 

秀真に次ぎ、郡司が説明した。

 

「我が諜報部隊の情報では、敵は戦術や戦略ミサイルというものを所持しております。

なお奴らは特アを崇拝し、それを模倣しており、かつての中国や北朝鮮のように、連邦国のミサイルは我が国を照準している模様であります。海自と米海軍のイージス艦や空自の戦闘機部隊に、陸自のPAC-3パトリオット・ミサイル部隊が、いくらあっても足りないかと思われます」

 

MD(ミサイル・ディフェンス構想)は、以前は日米ともども手こずっていたが、現代ではPAC-3やBMD(イージス弾道ミサイル防衛システム)を搭載したイージス艦など配備されているため大丈夫だが……もし敵の戦術や戦略ミサイルを大量に撃ってきたたら、すべてを対処することはできない。

 

「では米軍の支援無き今は、我々は座して狙われるのを待つだけなのか?」

 

提督Aがうめくように言ったが、元帥が否定した。

 

「いや。そんなことはない。アメリカは引き続き、衛星のデータだけは提供してくれる。

連邦のミサイルは液体燃料を使っている、その注入作業を始めれば衛星で分かる。

そのときは私の大和たちと海自の潜水艦で攻撃する。少なくとも北朝鮮に関しては基地に届くはずだ。

連邦、中国の奥地はトマホーク・ミサイルを使えばいいのだが、搭載しているのは少数の米海軍のイージス艦と我が軍の護衛艦のみだし、アメリカからの補給が望めない今は、それを使うのは限られてくるが……

トマホークを撃ちきった後は、これの代わりに、艦娘たちの主砲または海自のハープーン・ミサイルで報復攻撃をさせる……どうかね、杉浦くん、それならば可能ではないと思うかね?」

 

この時に出席していた杉浦統幕長はうなずいた。

 

「はあ、あらかじめ我が軍の潜水艦をかれらの領海内部に潜伏させておけば、可能だと考えます」

 

「しかし、かりに成功したとしてもそれらは一矢報いることになりますが、勝利とはいえません。いくどもこれを繰り返せば、過去の大戦、ガダルカナル戦で行なわれた敵飛行場に対する夜間砲撃をした海軍の失態と同じような結果になります」

 

提督Bが言ったことは、一理ある。

先の大戦でもガダルカナル島を奪還しようとした日本海軍は戦艦『金剛』と『榛名』を主力とする第2次挺身攻撃隊は、米軍に占領されたヘンダーソン基地に対して、夜間砲撃を明け方まで砲撃を続け、滑走路および航空機に対して損害を与えた。一時的ではあるものの、ヘンダーソン基地を使用不可能にさせたのだが……

しかし、この時アメリカ軍は2本目の予備滑走路を完成させており、日本軍はその存在に気づかなかったため飛行場の機能は維持された。これを知らずに日本海軍は幾度もなく奪還しようと試みたが、最後まで奪還することなく被害が増えた日本軍は撤退せざるを得なかった。新設滑走路の完成を陸海軍共に偵察察知していなかった事が戦術的勝利を生み、戦略的失敗を生み出したともいわれる。

しかも現代の視点から見れば、敵陸上航空兵力存在下での上陸作戦においては空母艦上戦闘機による揚陸艦隊・準備対地打撃部隊の上空直掩は不可欠のはずであったが、史上初の空母戦の珊瑚海戦に、運命の戦いであるミッドウェー海戦におけるベテランパイロットの損害に次ぎ、海軍上層部たちによる艦隊決戦偏重主義(所謂『大艦巨砲主義』)や艦隊保全主義もあれば、艦隊行動のための燃料不足などのため空母を出せず、結局海軍の『空母出し惜しみ』と陸軍の『逐次戦力投入・偵察不足・敵過小評価』と並んでガダルカナルの戦いに敗北した大きな原因となり、多数の餓死者・戦病死者を出し、戦闘以前の段階で大敗する原因となった。

海軍自身も翌月同趣旨で行われた第三次ソロモン戦でも戦艦『比叡』や『霧島』ほかに多くの駆逐艦をうしない、以後米軍が主導権を握ることになったという結果になったのは言うまでもない。

 

「けっきょくは我が国土はミサイルで荒らされ、もし敵が核ミサイルを使ったとならば、壊滅的被害をこうむることになるでしょう」

 

「連邦は核弾頭をまだ持ってないと、私は考えている。かりに持ったとしてもよほど重要な理由なしに使うことはないだろう」

 

元帥の声はあくまでも冷静だった。

 

「もし奴らが核ミサイル使用したら同盟を結んでいる深海棲艦もともども滅びかねない。しかし、彼女たちもそこまで馬鹿ではないが、つまらぬことで暴走する連中だからな……」

 

郡司の意見に、秀真は顎を撫でて内心に呟いた。

いずれにしろ、深海棲艦の裏には連邦がいると睨んでいた。連邦は俺たちに圧力をかけるにしても、まず深海棲艦を使う。彼女たちの感情をたくみに利用しているに違いない。

 

それを防ぐ方法を考えなければならないと……

 

「キミはどう出ると思うかね、秀真提督?」

 

元帥が尋ねた。

 

「そうですね……」

 

秀真は気を取り直して、落ち着きを払って答えた。

 

「おそらく中岡大統領は昨日の宣言通りのことはもちろんですが、さらに膨大な要求を、とくに多額の賠償金を吹っかけてくる可能性があります。元帥は今日まで我々に支援を惜しまずにしてきました。しかし、中岡率いるブラック提督たちは昨日の言ったことを忘れたふりをして、過大な要求を突き付けてくるでしょう。

そのときは、我々は決して恐喝に屈しないことを見せつけてやりましょう!」

 

「うむ。秀真提督の言うとおり、我々は連邦国と深海棲艦らに包囲されていると言ってもいい。しかし元帥として私はキミたちに約束する。我々は決して屈しない。理不尽な要求にも屈することはない。いまこそ日本の底力を見せてやろうではないか!」

 

二人は、まるで映画のアメリカ大統領がいうようなセリフを言うと、全員が拍手で称えた。

そしてこの言葉に多くの提督と艦娘たちも士気が高まったのである。




タイトルの元ネタはCoD:WAWの最初のステージから。
本来ならば海兵隊のモットーなんですが、雰囲気的に似合うかなと思いまして……
そして演説はあの大統領、某「インデペンデンス・デイ」のホイットモア大統領閣下のようにはいきませんが、ノープロブレムね!(金剛ふうに)
もしF/A-18(大統領仕様)が実装されたら、もはや……いろいろと面白そうだ!

では切りが良いところで、次回は連邦共和国の戦力を分析する話であります。
基本的は前回と変わらないかもしれませんが、お楽しみを。

それでは第十四話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)。
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