超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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運よく時間に余裕が出来ましたので、投稿しました。
大和ラムネが人気で嬉しいのであります。

では今回も一部台詞を変更したり、少しですが足したりしています。
前回と違ったところもありますが、こちらでも楽しんでくれたら幸いであります。

それでは、本編であります。

どうぞ!


第三話:戦友との合同演習

二週間後。約束どおり合同演習が行われた。

まだ演習時間が始まるまでに余裕があるので、秀真は戦友とともに、作戦会議室で腰を据えている。

いまはこの作戦会議室にいるのは、彼らと、普段は秘書艦がいるのだが演習準備のため、傍を離れている。

彼女たちのかわりに彼らを護衛しているのは四人の兵士である。

 

「今日はよろしくな、同志秀真」

 

目の前にいる郡司が、秀真に話し掛けた。

 

「うむ。数か月ぶりの郡司との演習だから、こちらも負ける気はしない」

 

「ああ。それはお互い様だ」

 

演習は実戦さながら、それ以上ともいえる模擬戦が行われる。

秀真は、たとえ戦友であってもお互いに手を抜かないと約束は交わしている。その気持ちは郡司も同じだ。

 

「演習もだがこうして同志と会話できるのも嬉しいよ。日頃は会話できる時間も少ないから、僕としても充実した時間になりそうだ」

 

「俺もだ。再会できて嬉しいよ。それに郡司は相変わらずロシア軍マニアだし、キミも部下も徹底しているからカッコいいよ」

 

郡司の服装を褒めた。

秀真の言う通り郡司の容姿は日本海軍の第二種軍衣とは違い、こちらも有名なロシア軍最強の特殊部隊《GRUスペツナズ》の軍服を纏っている。また彼を見倣っているのか、両脇にいる護衛兵たちもまた好みのスペツナズの服装に纏い、装備に関しても同じく、ロシア軍が制式採用しているものを使っている。

護衛兵が携えているのは、ロシアのコヴロフ機械設計局によって1980年代にセルゲイ・I・コクシャロフによって開発されたアサルトライフルAKE-971、5.56mm弾モデルに改良されたAEK-972である。また予備武器としてヒップホルスターには、ロシアのイジェメック社が2003年に開発した自動式拳銃MP443を収納している。

 

「スパシーバ。同志も米軍好きなのは変わらないから尊敬する。もちろんその格好も変わらなくてカッコいいよ」

 

「ありがとう。郡司」

 

秀真も然り。

他の憲兵とは唯一服装が違い、某FPS『CoD:G』の登場キャラの一人、ゴースト部隊に所属している《キーガン・P・ウィス》と同じ着用している。ともあれいつもどおりの普段着でもあるが。

また護衛兵も普段着であり、武装も同じくM16の改良版であるM16A2のカービンモデルとして開発された自動小銃M4A1カービン、予備としてレッグホルスターにはイタリアの老舗銃器、ベレッタ・ピエトロ社の傑作自動拳銃M92Fを収納している。

鎮守府内にはナイツアーマメント社が開発/製造したSR-25狙撃銃を所持した狙撃手に、対空自動機銃としてM-5《セントリーガン》を配置するなどと厳重な厳戒態勢を張っている。

そして敵機来襲に備えて、携帯式防空ミサイル――FIM-92《スティンガー》も数基ほど用意している。

万が一に備えて、上空には双方の空母娘たちが放った零戦と紫電改、二式艦上偵察機などの警戒部隊、海上には双方の水雷戦隊群が哨戒任務に就いている。

少数だが郡司が貸与してくれたレーダー搭載車、地上レーダー装置1号改 《JTPS-P23》で見張っているから安心できるが……

 

「警備に関しては大丈夫だが、慢心は禁物だからな」

 

「そうだな。最近では一部の深海棲艦たちが搭載している艦載機に空襲されている鎮守府が存在するため、俺たちも警戒を怠るわけにはいかない」

 

「敵ながらも勇敢な一面を持っている故に、非情に厄介な相手だからな」

 

「そうだな、ただ……」

 

郡司の言葉を詰まらせた。提督は一応「どうしたんだ」と尋ねた。

 

「相手が深海棲艦ならまだ解るが、最近聞いた話しでは何者かが、ブラック提督たちと徒党を組み、奴らと同じく強襲するんじゃないかとの情報を仕入れた」

 

「二週間前に元帥が教えてくれたから分かるが、空襲までは知らなかったな」

 

「ダー、先ほど元帥と我が諜報員が仕入れてくれた情報だ」

 

ちょうどPCも起動していたので届いていたメールをすぐに確認すると、本当に郡司が言うとおり、その情報が来ていた。

 

「一体なぜ、俺たち友軍を……」

 

秀真は尋ねた。

 

「おそらくはこれ以上、資材をほかの鎮守府に回したくないように嫌がらせ作戦だろう。それに空爆すれば一時的とはいえ、資材を奪う事と戦力を麻痺することができる……」

 

同じ軍務を担い、同じ提督である者たちがこれほど「つまらぬ理由で仲間割れ」と言うか、自らの私腹を肥やすためにするとは、世も末だなと聞いて、あきれ果てる。

せめて深海棲艦たちに食われるか、または艦娘たちによる「上官殺し」で死んでくれたらこちらも楽なのにな、と愚痴を零してしまう。

どの戦争でも起きたが、特にベトナム戦争では上官殺しは頻発に起きた。その多くの原因は新兵いじめである。

上官の厳しい訓練とベテラン兵によるいじめを受け、これに耐えきれなかった新兵は後ろから上官を射殺することもあれば、また地雷原で撤去作業を行なっているさなかに、新兵たちがそこに手榴弾を放り投げ、爆殺したなどといった例もある。

 

「奴らは何事もなかったかのように軍務をしているから困るし、お荷物になりかねない。それに他国の海軍では失敗すれば更迭されるのが常識なのに、大本営は対応が甘すぎる!」

 

史実でもあの日本の勝敗を分けた《ミッドウェイ海戦》で大敗戦を喫した南雲忠一以下の機動部隊幹部らを大本営と海軍省は彼らを更迭せず、復讐戦をやりたいという南雲の願いを聞き入れて、そのまま据えておいた。

あのキンメルやフレッチャーでも少しヘマをしただけでも更迭された。

しかし前にも記したように信賞必罰に厳しい米海軍に比べ、これだけ人事に甘い海軍というものは世界中を探してもいない。なお陸軍でも同じようなことは幾度もあったが。これまた日本海軍と同じである。

最近ではその大本営も動きが怪しくなっているらしいが、嘘であることを願っている。

だが、史実とは真逆なことをかきかねない連中の集まりだから不安だが……そのことに関しては、元帥を中心とした良識派たちが対応しているとのことだ。

 

「さすがに同意せざるを得ないよ、同志……」

 

郡司は苦笑いする。

 

「まあ、いっそう首にするか死刑にでもなれば楽なのだがね……」

 

「愚痴を零しても仕方ない、ロシアンティーでも飲んで嫌な気分を紛らわそう」

 

郡司の提案に、それもそうだなと頷いた。

二人は乾いた喉を潤すため、郡司の配下にいる暁型駆逐艦四姉妹の二女《響》が用意してくれたロシアンティーに手を付けた。まずはティーカップとは別に一人分ずつ小さな器に供されたイチゴジャムをスプーンですくって直接舐めながら、これを軽く口に含んだ状態で紅茶を飲んだ。ジャムの独特な甘みと芳醇な香りが漂う紅茶は、先ほどの苛立ちを押さえ、爽快な気分へと変えてくれる。

 

「やはり金剛の淹れた紅茶も良いが、彼女の淹れた紅茶も、また美味いな」

 

「ああ。嫌な気分を癒してくれるから大好きだな」

 

ロシアンティーを堪能していると、会議室のドアをノックする音が聞こえた。二人はどうぞ、と入室許可を出す。

 

「提督。全員準備完了だ」

 

郡司の秘書艦、球磨型五番艦で重雷装巡洋艦の木曾がいった。

 

「スパシーバ、木曾。今日も活躍を期待しているよ」

 

「当然だ。愛するお前のためだからな」

 

彼の言葉に彼女は敬礼する。

 

「ふむ、新しく生まれ変わった彼女と戦えるとは光栄だな」

 

「あらゆる艦艇も大破させるからな。彼女といれば我が艦隊は最強さ」

 

「そいつは楽しみだな」

 

秀真が感心していると遅れて、二人の艦娘が知らせにきた。

 

「司令官。こちらも準備完了しました」

 

「提督、みんな待ちくたびれているよ?」

 

「ありがとう。青葉、衣笠」

 

知らせに来てくれた青葉と衣笠に、秀真は礼をいった。

 

「ふむ。同志の切り札、そして新しく生まれ変わった第六戦隊と戦えるとは光栄だな」

 

「郡司。言っておくことがある。それができないかもしれない」

 

「どうしてだ?」

 

彼は尋ねた。そして提督は申し訳ないと言う気持ちを込めて、事情を話した。

 

「それが古鷹と加古は護衛隊を率いって今朝早く、二週間前に着任する予定だった娘を迎えるため、そして護衛するために出港したんだ……」

 

深夜に元帥から連絡が来たため、二人は護衛隊を率いて、新しい娘を迎えに行くため、出港したのを伝えた。加古も古鷹と衣笠のように、めでたく“改二”になった。

容姿が幼めな姿から凛々しい姿になり、がらりと変わり過ぎというか、別人、敢えて言うならば天龍や木曾みたいにイケメンになったのだが……ただし外見は変わっても、いつもどおりの加古、重度の眠り癖のある彼女であった。

それでも秀真は彼女が成長したことに、大いに喜び、祝ったのは言うまでもない。

 

話しは戻る。

この事情を聞いた郡司は落ち込んだが、数秒後、落ち着いた口調で答えた。

 

「……そっか、それなら仕方ない。護衛もなしに堂々と一人で航行していると敵潜水艦に轟沈されかねないからな」

 

「ああ。だから戦えるとしたら今から始まる演習が終えて、推測して早くて帰還する時間が夕方ぐらいだと思う。

……元帥も急だから困るよ。尊敬はするが……」

 

年功序列の日本海軍では珍しく異例であり、若くして女性の身でありながらも戦略家としても鬼才であり、多くの提督たちからも尊敬される一方で、たまに適当な性格を除けば、男性提督たちにもモテるのだが。

 

「元帥も急だから仕方ないさ。大目に見てあげることも大切さ」

 

「ああ、そうだな。今日は楽しみなところ申し訳ない、郡司……」

 

「気にすることないさ。その時間でも良いし、不都合なら明日でも構わないよ。合同演習は明日もあるのだから、それに新型空母の娘もお目に掛かれるのは楽しみだな」

 

「ありがとう、郡司」

 

「では、お楽しみは明日にして……早く演習場に行かないといけないから急ごう」

 

「そうだな、我が友よ」

 

お互い全力を注ごうと言う意気込みを込め、互いの拳を出しあい、軽く打ったときだ。

デジタルカメラ特有のシャーター音が聞こえた。

 

「いや~。良い写真が撮れました!」

 

「うん、いい写真ね!」

 

「流石、抜かりないな。第一演習後はバンバン撮影してもいいからな。青葉、衣笠」

 

「はい、取材も撮影も青葉と―――」

 

「そして、衣笠さんにお任せ♪」

 

敬礼をした彼女たちと共に、一同は演習へと向かう。

 

 

 

 

 

某所。彼らが部屋から出ていくのを、一機の無人機が撮影していた。

 

「ふふふっ、バカな連中どもだな。提督はみんな本当にお人よし過ぎて笑いが止まらないな」

 

カメラ越しから秀真たちを見ながら、男はそばに置いていたものを大切に撫でていた。

 

「これから始まるドッキリは、間違いなく優勝ものだな」

 

これから起こるドッキリの皮を被ったテロリズムを、それを想像するだけでも楽しくて仕方なかったのだった。

この大量に用意された例のものとともに、愉快で楽しいドッキリを始めようじゃないかと呟き、おもわずニヤリとした。




今回は演習開始前の話でありました。
大和ラムネに次ぎ、今回はロシアンティーが登場しました。
こちらも好きなので出しました。紅茶も好きですが、ロシアンティーが好きですね。
某ピクシブ辞典では、好みのジャムは分かりますが、ハチミツでもOKだそうです。
また珍しいのではバラのジャムがあるそうです。

それにお気づきですが、最後の人物が何を目論んでいるかは次回になってわかります。
前回はこういう風なことを書きませんでしたから、少しだけ足しました。
言わずとも次回はアレが大量に……おっと、これ以上は軍事機密でありますので。

長話はさて置き、次回は郡司提督との合同演習時に、突然と事件が起こります。
それでは第四話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)。

神通「提督、お疲れ様です…」

こちらもロシアンティーを堪能しますか……



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