超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》 作:SEALs
昨年同様、今年も新年早々ですが、最新話を投稿することにしました。
第二章はやや早かったり、遅い投稿になりますが、今年もよろしくお願いします。
では新年の挨拶がは終わりますが、前回予告した通り、連邦を空爆しにZ機部隊が出撃します。
なお今回はZ機もまた格段と性能が上がっていますので、お楽しみを。
それでは、本編であります。
どうぞ!
アメリカ太平洋軍司令部を通じて、連邦・通化基地に配備されているミサイルが再び臨戦態勢にあることを知らされた幕僚監部では、十勝基地のZ機部隊司令官の栗田空将に再出撃命令を出した。
目標はむろん《東風15号》ミサイル、それを模倣した戦術ミサイル《鬼角弾》を配置した通化基地である。
これのみならず、今後連邦が実行する沖縄攻略作戦(連邦名:征琉作戦)の際に、敵合同部隊が使用すると思われる福建省に配備されている戦術ミサイルも叩くよう命じた。
これらはおそらく六大都市を射程距離に入れている。
しかし、これら街の住民全員を避難させる余裕もなく、また手段もない。
攻撃は最大の防御という論理がここで成功する。
瀋陽周辺の基地(軍事機関・軍事学校・各軍事基地)を空爆するのは、物のついでと言うわけでもないが、禍根は早めに絶って置いたほうがいいと判断されたからだ。
栗田はその命令を受けて、部隊を100機ずつ分けた。
200機のZ機はいつでも全機出撃できるよう、航空燃料も満タンであり、必要とするならばチベットまで飛行可能である。
マツダ少佐率いるアルファ部隊の100機は、通化基地および瀋陽周辺に点在する第一師団と第二砲兵基地を徹底的に叩く。
本郷大佐率いるベータ部隊の100機は、福建省沿岸に向かい、第二砲兵基地を徹底的に叩く。これらの基地がある衛星データはすでに得ている。
これらは運搬車両を利用した移動基地の可能性も高いが、Z機はルックダウン・レーダー(自機よりも低い高度を飛行している航空機を地上反射波と区別し識別する能力)を備えているので、高空からでもその所在を把握することができる。
第二砲兵部隊では、最重要師団とされている対台湾作戦用ミサイル部隊だからである。
ともあれ出撃準備は速急にととのい、全200機のZ機部隊は次々と飛び立った。
十勝上空でそれぞれ梯団を組むと、アルファ隊は日本海上空を南下、朝鮮半島上空をよぎり、連邦国・東北地方に向かった。
ベータ隊はるか太平洋をよぎり、南西諸島上空を通過し、連邦国・福建省沿岸に向かう。
いずれも高度1万2000メートルの成層圏を飛び、速力はマッハ1である。
Z機が刻々と近づく一方、連邦沿岸早期警戒レーダー部隊は、この幻の重爆に対する警戒は怠らなかったが、おそらく無駄だと感じていた。
このまえの爆撃に懲りたのである。レーダーが利かないのであれば、視認するしかない。
あの時の連邦が不運だったのは、悪天候で、雲がかかっていたことだ。
そのため重爆の接近を視認できなかった。
司令員は、ともかく目視、つまり肉眼で接近を確認せよという命令を出した。
また焼け石に水と言う言葉のように、過去に日本軍が開発した《九〇式大聴音機》という珍兵器を配備した。
聴音機とは飛行する航空機の音を捉え、その位置や移動方向を割り出すものであるが、より探知精度の高いレーダーの実用化で姿を消した。しかし、電波探知機(レーダー)による捜索技術で欧米等から後れを取っていた日本では、太平洋戦争終戦間際まで使用され続けた。好条件下では、約10キロメートル先の目標を探知可能であった。
連邦幹部たちは急遽《九〇式大聴音機改》を開発・生産したが、この珍兵器は大気の状態に左右されやすいという問題もあり、特に悪天候では探知能力が大幅に下がりというが、深海棲艦の技術により多少は解決し、悪天候でもそれなりに活躍できるということである。なお”改”と付くのはこのためである。
しかし現場指揮官からは「本当に察知できるのか、どうか怪しい」と疑い、挙げ句は必要ないと多くの指揮官たちは反論したが……しかし連邦幹部たちは「忠誠心で補え」と無茶なことを言う始末である。
話しは戻る。
どちらかで発見さえすれば地対空ミサイルが発射でき、そして迎撃用戦闘機も発進できる。
もっとも、これらもまたあの重爆に対して有効ではないとはっきりしている。
この重爆部隊のなかには、凄まじい威力を持っているガンシップが存在し、その対空砲火はいかなる高速ミサイルや最新鋭戦闘機、また戦闘機が発射した空対空ミサイルをも粉砕せずともおかない。
このために前回連邦・深海棲艦の合同部隊ないし両艦隊は大きな損害を被ったのだ。
重爆の中にこの種のガンシップを持つことは英米はおろか、世界の空軍にもあり得ないことだった。
まさに未知の発想であり、コロンブスの卵的発想だった。
これでは護衛戦闘機をまったく必要としない。いってみれば自己完結した爆撃機だ。
その日、連邦にとっては幸運なことに、高気圧が全土をすっぽりと覆い、連邦・東北地方、福建省沿岸ともに上空は晴れていた。
そこに突然と鳴り響く轟音と伴い、おびただしい飛行機雲が現われた。
あの恐怖の重爆が襲い掛かってきたのだ。
この知らせを受けて、通化基地司令官はミサイルの発射を急がせたが、まだ1時間はかかる見通しだ。
各地の空軍基地の司令官は、最新鋭戦闘機の《クラーケン》《ヘルキャット》を発進させるかどうか迷った。
両機は300機を用意してあったのだが、消耗が続き、合わせて70機しかない。なおステルス機のJ-21と31も同じく、消耗が相次ぎ、平壌に配備されている無事なのを合せて前者は30機で、後者は20機しかない。
なおJ-31は征琉作戦に向けて、速急に生産している。
Su-27と30をライセンス生産したJ-10、11は合わせて200機あるが、稼働できる機体は少数しかおらず、もはや役立たずの機体が大半でもあった。
これもあの重爆に立ち向かえるかどうか不安で、あとはポンコツ同然の旧式戦闘機ばかりである。
Su-30は27の複座型で、性能はF-15には匹敵するが、F-3《心神》には劣る。
しかし、最新鋭機だけでなく、ステルス機を出したが、あの重爆を一機も撃墜できず、逆に多数が撃ち落された。
しかし、彼らも座して眺めているわけにはいかない。
瀋陽区の空軍基地、南京軍区の空軍基地から《クラーケン》《ヘルキャット》を中心に殲撃10、11(Su-27、30)や少数のJ-8、J-8Ⅱ、JH-7などの戦闘機が舞い上がった。
これらは、かつて中国軍が使用していたものを拝借したものである。
しかもほとんどが旧式機で、J-8はミグ21を、J-8ⅡはSu-15を模倣し、国産化したものである(ただし、J-8Ⅱの性能はF-4《ファントムⅡ》を参考にしているが)。
速力だけはマッハ2をクリアしているが、レーダーはじめ電子兵装は弱い。
それぞれ空対空ミサイルと23ミリ機関砲を装備しているが、肝心の照準システムに難があり、これらのなかで最も脅威となるのはやはり《クラーケン》と《ヘルキャット》である。
これら60機が中核となり、敵機に対して急上昇した。
現代の戦闘機は高度1万メートル前後で戦えるようにつくられている。
しかし、それ以上に上がると空気が極端に薄くなり、アフターバーナーの出力が低下し、終いにはジェットエンジンが利かなくなってしまうからだ。
だが、日本軍の謎の重爆はいかなる技術を使っているのか、それをクリアしているようなのだ。
ともかく戦闘機群は息を切らしながら、それぞれの目標に向かって上昇した。
高度1万キロメートルで、PL-12ミサイルを発射した。
それぞれ100機を超える迎撃部隊だから、200発をも超える空対空ミサイルが日本重爆に向かって、白い炎を引きながら上昇した。
それらが日本機まで5キロメートルの距離に達したとき、重爆の梯団の前面下方に占位した機体が3機ほどせり出してくると、その機体下部からめくる炎が出現した。
おびただしいバルカン砲が火を吐くのがそう見えたのである。
これら自動管制バルカン砲はレーダーと連動しているのでことは明らかである。
マッハ2以上の高速で飛翔する空対空ミサイルを確実にとらえ、その弾幕を押し包んだ。
たちまち全てのPL-12空対空ミサイルが撃墜され、敵機は何ごともなかったかのように飛び続けた。
《クラーケン》《ヘルキャット》のパイロットたちは、連邦空軍最強、世界最強の空軍という面目を掛けて、さらに上昇し、機関砲弾を浴びせようとしたが、またあの恐るべき砲火が襲ってきて、全機その弾幕に包まれた。
脱出しようとしたが、コックピットごと撃たれてガラスは鮮血ごと染まり、そして原型を留めないほど、ズタズタにされて紅い火の玉とかして墜落した。
ここに連邦の誇りと言われた《クラーケン》《ヘルキャット》は30機に減ってしまった。
両機と共に迎撃に上がっていたJ-11、10に続き、J-8、J-8Ⅱ、JH-7などの戦闘機も新しく生まれ変わった掃射機こと《Z掃射機改》に敵うはずもなく撃墜された。
前回は猛威を振るっていたが、後日に灰田は全掃射機に搭載している20mmバルカン砲をさらに改良し、毎分1000発から、毎分2500発に改良した。これはAC-130搭載型の20mmバルカン砲並みである。
射程距離も大幅に伸びており、より早く敵機や敵ミサイルの両方を迎撃するから堪らない。
「侵略者どもの重爆が来る前に急げ!」
彼らが全機撃墜したさなか、通化基地では必死の発射作業が続いていた。
その必死に作業中を行なっている兵士たちの顔、慌てている様子が高高度からも分かるように灰田が送り込んだ未来資材・技術で造られた深夜の豪雨でも使える《新型高性能自動全天候標準機》が目標を捕らえており、これを確認するとZ機は爆撃航路に入り、爆弾倉を開き、搭載している新型爆弾を投下し始めた。
不運にも、いきなり作業中に空襲警報が鳴り響き、ほんの10秒もなったと思った途端に、上空からとてつもない量の爆弾が落ちてきた。サイズからいうと1トン爆弾だが、炸薬が特殊なものらしく、その威力は凄まじい。
普通の1トン爆弾では、ありえないほど大穴があいた。
むろん、ミサイル発射台や運搬車両などは一発で粉砕されてしまう。
しかも、高度1万2000キロメートルという高高度というからの爆撃にもかかわらず、照準が正確無比だった。
これらは弾頭に赤外線シーカーを備え、短時間でしか起動しないが、推進ロケットを尾部にもつ精密誘導爆弾(スマート・ボム)、いわゆるレーザー誘導爆弾である。
元々《新型高性能自動全天候標準機》に搭載されているレーザー照準で狙いは正確だが、それがさらに落下につれてシーカーで誘導される。これでは目標を外しようがない。
灰田は「深夜の豪雨の中でも爆撃目標に居る相手の顔も明るく見える」と平然と言った。
シミュレーションでも灰田の言う通り、この標準機の実力が証明された。
そのおかげでZ機はさらに能力を上げ、従来よりもまた高性能になり、そして全天候ステルス爆撃機へと進化したという事である。
そうとも知らず懸命にミサイルを発射しようとした連邦軍は哀れだった。
連邦の《東風21号》ミサイルないし鬼角弾の発射台は、次々と無残にも破壊された。
Z機が投下した航空爆弾は総数1000発にのぼり、今回は完膚なきまでに通化基地と、その周辺基地は空爆を受けて、見るも無残に破壊された。
同じく、福建省沿岸でも悲惨な事態が起きていた。
福建省沿岸に展開する台湾作戦用に配備していた戦術ミサイル《東風15号》《鬼角弾》は両方合わせて700基近くもあり、その半数もやはり移動基地である。
第二砲兵司令部では、それらの移動基地を福建省北部、浙江省との省境まで移動させていたのだ。
そこからならば沖縄から届くのである。
しかし、そこに災厄が襲い掛かって来た。《九〇式大聴音機改》は飛行する航空機の音を捉え、沿岸監視部は肉眼でおびただしい飛行機雲が向かっているのを確認した。……レーダーは例の通り、まったく役に立たなかった。
慌てて空襲警報を鳴らし、これを受けて移動基地の運搬車両部隊は急いで内陸部に逃げ込もうとしていた。
しかし最高速度を誇っても、マッハ1をも超えるスピードで飛んでくるジェット爆撃機から逃れるはずもない。
Z機の爆弾倉が開き、搭載していた1トン爆弾を投下した。
投下された1トン爆弾は、たちまち嵐のごとく襲い掛かり、しかも正確無比な爆撃のため、移動しつつある目標ですら逃げ切ることはできなかった。
この方面にも1000発以上の1トン爆弾が投下されて、運搬車輛ごと粉砕した。
ミサイルに積まれていた燃料が引火し、爆発した。大量にあるために連鎖反応を起こした。
そして、炎の連鎖が数キロメートルに渡って生じた。
ミサイル本体も爆破するものもあれば、最悪なことに爆風のショックにより、各車輛に搭載されていたミサイルが点火、それらが逃げ惑う兵士たちの頭上を通り抜けると、その先にある多くの村や町に襲い掛かり、あたり一面が修羅場と化し、降り注ぐ爆焔は人々を巻き込んだ。
人口過密な連邦は、もともと中国だったために起こった悲劇でもある。
住民がいない地域は非常に限られている。対策を怠った双方に原因でもあるが。
こうして《東風15号》《鬼角弾》ミサイル部隊の半数は壊滅状態に陥り、さらに台湾侵攻のための準備も潰えたと見える。
中国南部沿岸には、たくさんの台湾人が住んでいるので、この知らせはたちまち台湾中に伝わり、レン総統はにんまりとした。
連邦と深海棲艦たちが痛めつけられれば、台湾にとって有利である。
中国が滅ぶに伴い、ふたたび国民党が政権を取り返すことができ、独立しようとした矢先、連邦国が再び恫喝するのではないかと警戒したため、やむなく独立を中断した。
しかし、諦めたわけではない。本心は独立を望んでいた。
連邦は日本に戦争を仕掛けたが、そのついでに台湾に侵攻してくるかもしれないという予測もあった。
しかしレン総統は、さすが連邦国と深海棲艦といえども空海軍によるに正面作戦は無理だろうと踏んでいた。
陸軍はたしかに約200万人の大軍を擁しているが、輸送能力が失われれば宝の持ち腐れである。
レン総統は、いまこそ独立を宣言できるチャンスだと胸のうちに答えた。
しかし、連邦国と深海棲艦たちはこれから沖縄侵攻を行なうだろう。
その時の敗北を待ってからでも遅くはないと考えていた。
レン総統はすでに連邦の敗北と伴い、仲間割れが起きるのではないかと予測していたのである。
今の日本はなにか、神に等しいものたちに守られているとしか思えなかった。
ただですら、その軍事力はミサイル部隊をのぞき、建国したばかりであり、先進国の皮を被った発展途上国にある連邦がかなうはずもない。
以前撤退時に供与された最新鋭イージス艦一隻があるため、これより台湾海軍の戦力は飛躍的に向上する。
それまで秘かに日本を支援するつもりだった。
去年ですがとある同志たちのおかげで、このオリジナルでもある灰田さんが急遽開発し、生産した《新型高性能自動全天候標準機》により、深夜の豪雨でも容易に空爆することが可能になりました。
豪雨のなかの空爆ミッションは、後ほど実行したいと思いますのでしばしお待ちを。
また掃射機の毎分発射速度が遅かったので、近代化改装して毎分2500発になりました。
また爆弾はJDAMのようだと思います、漫画版でも外観は似ていましたので。
連邦の新兵器《九〇式大聴音機改》は、苦し紛れの制式採用兵器なのですが、レーダーよりもこれと目視が役に立っています。
なお珍兵器は千年帝国の《トリ》《ドグウ》《カメ》《ウチュウジン》《G・ロドリゲス》で充分であります。あとWA大戦略の《キョウリュウ》《機械化兵》《ハウニブ》も同じく。
しかも自分たちの配備した兵器が、自国を襲うという悲惨もありますが……原作の小説では描かれていませんが、漫画版では爆撃のショックにより配備したミサイルが自国に襲い掛かっていましたのでこちらを採用しました。
神通(晴れ着姿)「提督、そろそろ次回予告を…」
新年から忘れてはいけませんね、ではZ機の空爆により、連邦幹部たちは重苦しい会議の最中にて、彼らたちはこの秘密を知るために、とある『いい考え』を提案し、それを実行しようとします。その作戦とはいったい何なのかは、次回のお楽しみを。
それでは第四十二話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)。
神通(晴れ着姿)「ダ、ダスビダーニャです…提督、お疲れ様です。それでは皆さんとお客さんたちと一緒にお正月を過ごし、おせち料理を食べましょう」
ではそれも楽しみつつ、のんびり過ごしますか(使命感)