超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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予告通り、ここから沖縄侵攻作戦《征球作戦》が発令し、それを阻止するための戦いが始まります。
最初は空自・多国籍海軍VS南北連邦空軍による空戦から始まります。

灰田「なおコラボ作品『艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり』に登場している多国籍空軍と懐かしいのキャラ、今回は名前のみですが『超空の決戦』で主人公・左文字尚吾一尉が登場します」

それはさて置き、改めて……

作者・灰田「「長話はさて置き、それでは本編であります。どうぞ!!」」


第四十七話:激闘!対馬海戦 前編

2月の末にかけて、いよいよ戦機が熟れてきた。

首相・元帥に説明した通り、緊急会議ではE-2D早期警戒機を青森から西部に移動し、連日数機が対馬海峡と東シナ海で哨戒活動をしていた。

また海自の潜水艦群も進出している。

対馬海峡には第一潜水隊群のうち第一潜水隊、第二潜水隊、東シナ海には第二潜水艦群の七隻が占位しており、イムヤたちも協力して哨戒任務に励んでいる。

潜水隊群は、すでに会敵即戦闘命令が出ている。

 

この時すでに連邦軍のチャン・ボゴ級と、ハン級に続き、深海棲艦側は別個体の潜水棲姫たち深海潜水艦隊もまた出撃していたが、未だに会敵していない。

それともうひとつ、特殊作戦として旧式潜水艦、もはや骨董品ともいえるロメオ級潜水艦1隻がいったん釜山に出港してから、日本海に出撃するという一幕があった。

この艦は日本海を迂回して北九州に近づき、日本潜水艦と連邦潜水艦の戦闘を開始するのを待って平戸を迂回して、佐世保湾に接近する意図を持っていた。

このあたりは海上交通が輻輳しているので、潜水艦の存在はかえって露見しにくい。

艦娘たち、自衛艦艇、多国籍海軍艦艇もまさかこの海域は警戒していないだろうという読みがあった。

 

ロメオ級のスペックは、水上排水量1475トン、水中排水量は1830トン。

全長76.6メートル。全幅6.7メートルという第二次世界大戦中のS型潜水艦の系譜を直接に継ぐ艦と言えるほど中型潜水艦に過ぎないが、水中速力13ノットである。

533mm魚雷管発射管8門を持ち、乗組員は54名である。

旧式とはいえ、ディーゼル・エレクトリック艦なので静粛性が高いのが特徴である。

戦闘艦艇としてはすでに時代遅れだが、輸送艦としては充分に使える。

まさにロメオ級潜水艦は、輸送艦の役目を負っていた……特殊工作員20名を乗せていたのである。

これは第八特殊軍から選抜された男女合同隊員たちであり、佐世保港に潜り込み、さらにそこからゴムボートを出して上陸を開始し、佐世保の海自基地または佐世保鎮守府を襲って幹部か提督のどちらかひとり……なお前者はできるだけ司令官ないしその補佐官を誘拐するというのが任務である。

 

まさに大胆不敵な作戦だが、第八特殊軍というのは元々この種の隠密特殊作戦のために鍛えられた特殊部隊である。しかし現実にはゴロツキ集団と変わらないが。

むろん武器・装備も携行している。指揮官はUZI短機関銃とマカロフ拳銃、破片手榴弾で、ほかの部下たちも同じく携行に便利な短機関銃と散弾銃などで武装し、もし作戦が失敗し、発見された場合にはできる限り暴れて回り、命ある限り日本人を殺せと命じられた。

身の毛もよだつ恐ろしい作戦だが、この種の特殊作戦は第二次世界大戦からいくらでも例がある。

 

北アフリカ戦線では、エルヴィン・ロンメル将軍の暗殺を狙って英国陸軍将校デビッド・スターリングの提案により、結成された特殊部隊……のちのSASとなる特殊部隊がリビア海岸から急襲したが、ロンメルの司令部と目された建物はすでに移動していたため失敗に終わる。

ドイツ軍もまた降下猟兵を使い、スコットランド滞在中のウィンストン・チャーチル首相の拉致という特殊任務を企てたこともある。

これまた不運にも作戦が実行される前に、チャーチル首相のスケジュールが突如と変更し、中止となった。のちにこれはイギリスの冒険小説、ジャック・ヒギンズがこれをネタにしたベストセラー小説『鷹は舞い降りた』を書き、映画化もされたのである。

 

日本の連合艦隊司令長官、山本五十六暗殺も一種の特殊作戦である。

日本海軍の暗号を解読し、前線に出る山本搭乗機の動きを掴み、撃墜せよと命令を出した。

当初、ニミッツ提督は強く反対したが、敵の戦意を削ぐためにという意味もあったので、最終的にはフランク・ノックス長官とルーズベルト大統領の許可をとった上で、最終的な命令をハルゼーに下した。

これに応じてP-38《ライトニング》双発戦闘攻撃機が敵地の奥まで侵攻し、ブーゲンビル上空に来るであろう山本搭乗機を待ち伏せして撃墜した。

スケジュールに忠実な山本長官の命取りとなった。これも特殊作戦の一種である。

のちにこの事件は『海軍甲事件』として有名となる。

しかし米軍は暗号解読がバレるのを恐れて、長い間この作戦『ヴェンジェス作戦』に参加した戦闘機パイロットたちに緘口令が敷かれた。

真相がはっきりしたのは戦後になってからのことであり、この手柄を巡ってパイロットたちの間では争いが起きた。なにしろ複数のP-38が山本の搭乗する一式陸上攻撃機(一式陸攻)を銃撃したので、誰が撃墜したのかは永遠の謎である。

また山本長官暗殺に関しては『自決説』『第三者による射殺説』が論じられることがあり、さらには、実は山本五十六は生きていたというオカルトめいたことも取り上げられたこともある。

 

話しが逸れたので現状に戻る。

ともあれ、忠秀軍事委員会からの要請を受けて、中岡は本気で日本自衛隊幹部ないし提督の誘拐を計画。それを実行に移されようとしていた。

 

2月の末までには、対馬・五島列島住民も疎開は完了した。

陸自の中部方面・多国籍軍から抽出された合同一個戦闘団が代わって列島に入った。これらは連隊規模である。

左文字尚吾率いる西部方面隊の二個師団は沖縄に移動したからである。これはキャンプ・ハンセンである。

万が一に備え、五島には戦車大隊、特科大隊、高射大隊が進駐していた。

これは全て大型輸送艦《おおすみ》《しもきた》《くにさき》で運ばれた。

空からの支援は、新田原基地からすぐに受けられるから、かりに上陸があっても持ちこたえられると陸自司令部は踏んでいた。

 

その年はうるう年で、2月は29日まである。

29日早朝、対馬海峡を哨戒任務中のE-2D早期警戒機が、済州島の済州港、また釜山に集結している連邦・深海合同艦隊が出撃しているのをレーダー感知した。

同時に、戦闘機の接近も捉えたので、急遽反転しつつ味方戦闘機の援護を支援した。

この要請を受けて、新田原基地からF-15J《イーグル》がスクランブル発進し、30機が空高く舞い上がった。

釜山方面に向かった15機のアルファ隊は、日連境界線を越えてくる連邦戦闘機を発見し、ただちに戦闘を開始した。

済州島に向かった15機のベーター隊もまた五島列島を指向していると思われる連邦戦闘機を発見し、すぐさま戦闘に入った。

 

これらの敵機は全てかつて韓国空軍の主力戦闘機KAIことF-16《ファイティング・ファルコン》である。その総数合わせて100機。

双方のF-15部隊は直ちに支援を要請。これを受けた新田原基地に進駐していた空自・多国籍空軍両軍合わせて50機が発進した。増援のF-15が20機、F-3《心神》10機に続き、多国籍空軍はユーロ・タイフーン20機含まれている。

 

ふたつの隣接する空域で、激しい空戦が展開され始めた。

双方とも搭載対空ミサイルは4基ずつ。固定兵装はM61A1 20mmバルカン砲である。

しかし、KAIの母体機であるF-16はボーイング社製のベストセラー戦闘機としても取り上げられているが、マクダネル・ダグラス社製(現:ボーイング社)のF-15に比べると、どうしてもスピードが劣り、マッハ0.5の差がある。

同じスピードを誇るユーロ・タイフーンですらも、韓国製のKAI戦闘機はスピードが劣ると連邦パイロットは恐怖を感じたと思われる。

F-3《心神》に至っては、世界最強の戦闘機F-22《ラプター》と同じ性能を持つ。

 

敵のパッシブ熱線誘導ミサイルが飛翔したが、スピードと操縦性に勝るF-15J、F-3、ユーロ・タイフーンはこれを巧みに回避し、代わってKAI戦闘機に命中する場面が目立ち始めた。

やはり多国籍支援空軍は常に戦場で鍛えられているだけであり、レーダー、操縦、戦闘などと言った各機能とともに、機体の性能向上もしているだけあって長年放置されていたKAI戦闘機を上回っており、圧倒的な優位に立っていた。

双方はアフタバーナーを噴かし急上昇および急降下飛行を繰り返し、各機に搭載されている対空誘導ミサイルを発射する。

発射されたミサイルは、まるで意志を持っているかのように目標たる敵機に命中すると、蒼空の上空を爆焔と爆音が鳴り響き、機体はまるで打ち上げ花火のように空中爆破した。

機体を捨てて脱出するパイロットたちが装着しているパラシュートは、戦場に咲いた白い花を思わせる。

 

数分の空戦の結果は、勝利の女神が微笑んだのは……空自・多国籍連合空軍群だった。

逆に見放されたKAI戦闘機を撃墜されるばかりであり、これ以上は損害がひどくならないうちにと思い、連邦空軍は怯み始めた。

そして50機近い損傷を出すと、生き残ったKAI戦闘機は反転し、全機退避した。

なお一部は退避中に、数機が原因不明の故障に陥り、日本海に落下したのは言うまでもない。

 

しかし日本・多国籍両軍も無傷では済まなかった。

4機のF-15が敵ミサイルを喰らい、機体は落下し、パイロットたちはベイルアウトした。

しかしF-3《心神》部隊と、実戦経験豊富のユーロ・タイフーン部隊のおかげで損害を最小限に抑えられたのだから勝利である。

 

日本・多国籍戦闘機隊は深追いをしなかった。

戦闘のためジェット燃料を大量に消費したこともあるが、敵地にまで深追いするなと命令されていたこともある。

第一ラウンドは、無事日本側の勝利に終わったが、その間に連邦・深海合同艦隊は進撃した。

 

 

 

釜山の第三艦隊基地には主力艦隊が集結していた。

チュンムゴンイスンシン級3隻、インチョン級3隻、クァンゲト・デワン級2隻である。

これらが対馬にまず進出、砲撃を浴びせた後に東松浦半島に接近し、艦砲射撃を行なう予定である。

済州島基地からは旧式艦のウルサン級フリゲート8隻が出撃したが、これまた旧式艦であるポハン級コルベット6隻に守られていたのは強襲揚陸艦《独島》に、コージュンボン級揚陸艦を4隻引き連れていた。

前者は最新鋭強襲揚陸艦だったが、後継艦などなくは建造最中に深海棲艦の侵攻に遭い、建造ドッグごと破壊されたため、唯一の独島級強襲揚陸艦である。

後者は国産の最新鋭LST型戦車揚陸艦《チョンワンボン級》が喪失したために、仕方なく駆り出された。

しかし最大速力を出すと、やはり信頼性の薄い中国製と同じく、韓国製も信頼性が薄いのに等しく、故障が生じてため、16ノットにしなければならない。護衛艦群はこれに合わせなければならない。

深海棲艦側は港湾棲姫たち率いる深海艦隊ですらもスピードが出るのに対して、これは致命的である。

本人たちは「無理をしない方が良い」と心配したが、南方連邦海軍指揮官は腹いせなのか港湾棲姫にビンタしたが、お返しに港湾水鬼のゲンコツを喰らったのは言うまでもない。

 

現状に戻る。

空自・多国籍両軍は無人偵察機RQ-4《グロバルホーク》を運用している。

双方の空戦が行なわれている間、無人偵察機は連邦南海岸近くまで進出し、敵艦隊の出撃を確認した後、報告を市谷台の統幕本部に送った。

これは同時に佐世保海自司令部も受信している。

ここは本来第二護衛群の基地だが、第二護衛艦隊は沖縄に進出しているため、かわりに第三護衛艦隊と多国籍海軍と、秀真の艦娘たちが、臨時の艦隊を組んで入っている。

 

杉浦統幕長はこの報告を受けると、これらの艦隊を出撃命令を下した。




灰田「今回は空戦のみでしたが、次回は南北連邦・深海合同艦隊との戦いが始まります」

左文字「俺の出番はあるのか?」←15年ぶりの登場。

灰田「ありますが、作者からの伝言では沖縄戦だそうです」

左文字「ソ連戦よりはマシかな、あはは……」

灰田「まあ、ソ連戦は痛い目に遭っていますものね」

摩耶「おいおいあたし等の出番があるだろう、次回は」

鳥海「こら、摩耶。ごめんなさい、灰田さん。次回予告をお願いします」

灰田「おや、摩耶さんと鳥海さんでしたね。では気を取り直して次回予告です。
次回は先ほど申し上げた通り、海戦ですが、同時に新型戦闘機の正体も分かりますのでお楽しみを、果たして勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか」

秀真「俺たちは出番があるまで待機だからな」

古鷹「わたしたちも同じくですが、演習して待機しておきますね」

灰田「では次回もこの続きでありますので、しばしお待ちを。
ではそろそろお時間ですので、第四十八話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)」

秀真「ダスビダーニャ(さよならだ)」

古鷹「ダスビダーニャです」

摩耶「ダスビダーニャ!」

鳥海「ダスビダーニャです!」

ダスビダーニャ、次回もお楽しみに。
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