超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》 作:SEALs
予告通り、まずは対馬海峡で南北連邦・深海両艦隊との艦隊決戦であります。
灰田「なおコラボ作品『艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり』に登場している多国籍空軍と艦隊、そして轟天の後継機が明らかになります。
そして、作者の好きな『バトルシップ』のとある人物が特別ゲストに登場しています。
むろん今回だけですが」
それでは、改めて……
作者・灰田「「本編であります。どうぞ!!」」
対馬海域。
対馬もすでに住民の避難が終わっているので、砲撃されても被害は出ることはない。
ここの守りは空自・多国籍空軍でカバーできるので、陸自・陸軍の兵力は置いていない。
第三護衛艦隊と艦娘たちは、釜山から出てきた敵の主力艦隊を重視し、平戸水道を抜けて壱岐水道に急行した。
同じく地方隊の旗艦《あぶくま》はじめとする護衛艦隊と、イージス艦《満月》を旗艦とする多国籍海軍とともに、一部の艦娘たちと五島方面に向かった。
こちらの敵は旧式のフリゲートが主力なので、充分に、圧倒的な火力で殲滅できる。
むろん各艦隊には航空支援が、築城基地からF-2支援戦闘機、F/A-18E《スーパーホーネット》に、多国籍主力戦闘攻撃機F/A-18《レガシホーネット》の支援攻撃が受けられる。
支援戦闘機の実質は戦闘攻撃機なのだが、自衛隊は攻撃機と言う言葉を嫌う……元よりはこの国独自の気遣いと言ってもいいように、用語を置き換えられている。
本来は各種の対空ミサイルを搭載するが、敵艦隊を攻撃するため対艦装備に換装している。
ひとつは空対艦ミサイル《ハープーン》に、80式空対艦誘導弾(ASM-1)及び93式空対艦誘導弾(ASM-2)の後継ミサイル《17式対艦誘導弾》である。
前者はアクティブレーダー方式、後者はさらに優秀な赤外線画像方式である。
空戦が終わった後は、両国の戦闘機は補給のため、いったん母国の基地に引きあげて、その間に両国の艦隊は高速で進撃を続けた。
とくに対馬に向かっている連邦・深海合同艦隊は快速で、2時間で接近すると、東海岸から対馬港に砲撃を、港湾水鬼・港湾棲姫はたこ焼き艦載機を発進させて空爆を、彼女たちの護衛艦は艦砲射撃を開始した。
特に港湾水鬼・護衛艦たちは民家には攻撃しないようにしているが、どうしても爆撃や砲撃に関しては当たってしまうので仕方ないが。
しかし連邦海軍はお構いなく目についたものを砲撃しまくる。いずれも127mm砲である。
それほど日本が対馬を韓国に貢がなかったのか、日本の領土を焦土化したいのかのどちらかではあるが。
本来は港湾水鬼、港湾棲姫は済州島に停泊していた連邦第四艦隊に所属していたが、急遽変更となり、対馬攻略艦隊に転属された。
さすがに旧式揚陸艦との組み合わせはまずいと、戦艦水鬼、彼女を支持する良識派たちが変更したのである。
転属に関してはさほど重大視しておらず、あくまでも陽動だからと連邦幹部は許可したのだ。
現状に戻る。
しかし不思議なことに対馬からの日本・多国籍両軍の反撃はなかった。
その代わりに日本・多国籍連合空軍がやって来た。
これは築城基地から発進したF-2支援戦闘機、F/A-18E《スーパーホーネット》に、そして多国籍空軍機のF/A-18《レガシホーネット》である。
五島方面と二隊に分かれて、それぞれ30機ずつだったが……残りは嘉手納基地に移動している。
両機が装備している空対艦ミサイル《ハープーン》と、17式対艦誘導弾は強力である。
連邦艦隊は短SAMとCIWSで防御しつつ、南下を続けた。
かつて韓国海軍が米軍から買い付けた個艦防衛用艦対空ミサイル《シースパロー》と、M61 20mm 6砲身ガトリング砲が威力を発揮し、マッハ以上の高速で飛翔するハープーンと、17式対艦誘導弾を撃ち落した。
しかし3発のハープーンがインチョン級に命中、1隻は大破し、残り2隻は撃沈した。
港湾水鬼率いる深海艦隊にも両機が撃ち放った対艦ミサイルが襲い掛かり、これらを回避しようにも振り切れるわけもなく命中すると、瞬く間に中破した。
彼女たちの護衛艦隊も同じく大破ないし轟沈した。
連邦第三艦隊司令官はパク中将だったが、これらを見ても怯まず、南下を続けた。
パクは連邦海軍では珍しく勇敢な海軍軍人であった。いったん出撃してきた以上、日本軍の護衛艦と、港湾水鬼たちも同じく空母水鬼たちから聞いた艦娘たちと交じり合い、その実力を試したいという野望があったのは否めない。
日本・多国籍両空軍が対艦攻撃を終えて去ったので、パク中将は大破した艦艇らに直ちに引き返すように命令、むろん深海棲艦にも同じく命令した。
これで味方は連邦海軍3隻と、深海棲艦は4隻も減ったが、やむを得ない。
こちらには深海棲艦の艦隊がいると、自分に言い聞かせながら艦隊決戦に挑むことを決意した。
いっぽう平戸水道を抜けた第三護衛群は、最大速度でF-2支援戦闘機、F/A-18E、F/A-18の戦闘機隊群が報告してきた敵針路に向かった。
彼らとともに行動する水雷戦隊は阿賀野、能代、野分、嵐、萩風、舞風である。
旗艦は阿賀野が務めているが、彼女の補佐として能代も務めている。
彼女たちも灰田の高速学習装置を受けてはいるものの、阿賀野だけは効いているのか効いていないのか最初は分からない状態であった。
灰田ですらも「普通ならば凛々しくなるのですが、不思議ですね」とのひと言である。
脳天気でマイペースな部分は変わらなかったものの、灰田の供与した未来艤装の扱い方には苦労せず、能代たちにある程度は頼ることなく、ある意味では『だらし姉ぇ』から頼れる姉(?)になれたため成功である。
また彼女たちを支援するために鳥海を旗艦とする支援艦隊である。
後者は港湾水鬼たちがいるという事でレーザー砲と共に、三式弾を装備、瑞鳳たちもジェット艦載機《轟天改》の後継機を装備しており、また不知火たちも対艦ミサイルなどを装備している。
むろん各提督たちの艦娘たちも然り。
彼女たちも第三護衛艦群に続くように、最大速度でF-2支援戦闘機、F/A-18E、F/A-18の戦闘機隊群が報告してきた敵針路に向かう。
対馬海峡は狭い。
そのうえに両艦隊とも高速を出しているので、12時には敵影を確認した。
「いよいよ阿賀野の出番ね。えへへ、待ってたんだから」
「阿賀野姉ぇ、緊張感を持って!」
「もう能代、阿賀野は大丈夫なんだから。それ、突撃~!」
「もう阿賀野姉ぇったら、では各艦、砲雷撃戦始めます!」
「駆逐艦野分、出撃します!」と野分。
「了解!さぁ、嵐を巻き起こそうぜ!」と嵐。
「第四駆逐隊、第一小隊、萩風。出撃です!」と萩風。
「了解、舞風。行っきまーす!」と舞風。
能代に叱られながらも阿賀野は戦闘準備をする一方、能代たちも気を抜かずに突撃する
第四駆逐隊メンバーも戦意高揚である。
「さぁ、行きましょう!摩耶」と鳥海。
「おう!いくぜ!防空巡洋艦摩耶、突撃するぜ!」と摩耶。
「期待に応えてみせます」と不知火。
「さぁ、仕切るで!」と龍驤。
「瑞鳳、行くわよ!」と祥鳳。
「うん、祥鳳姉ぇ」と瑞鳳。
むろん能代だけでなく、鳥海たちも戦闘態勢を構える。
その間、龍嬢は独特な発艦を開始した。
左手には橙色の“勅令” 術の光を発生すると、彼女が携えている飛行甲板の巻物が手から離れて空中浮遊した。
彼女の周りには陰陽師が使う式紙……それを艦載機の形に模った式紙も現れ、巻き物同様に意志を持っているかのように空中浮遊し、そして式紙たちは飛行甲板を次々と発艦……
彼女が放った式紙たちは、姿を変えて飛び立つ。
龍嬢に遅れないように、瑞鳳と祥鳳は弓を構えて、矢を取り出し、上空へと射った。
直後、炎に包まれた矢はあの逞しい轟音を鳴り響かせながら発進する新型戦闘機は蒼空へと高く舞い上がる。
敵から見れば悪魔(デビル)を思わせるが、彼女たちにとっては自分たちを守ってくれる守護天使のような存在でもある。
最新戦闘機の外観はMe262ではなく、米軍が開発した世界初の実用超音速戦闘機F-100《スーパーセイバー》に酷似しているこの艦載機の正体は、轟天の後継機《天雷》である。
武装は轟天同様、レーザー砲とロケット弾、500キロ爆弾と変わりないが、性能に関しては轟天を上回るほど高性能戦闘機に進化した。また天雷隊の後を追うように彗星改、流星改、閃光改(戦爆)が続くように次々と発艦して行く。
敵艦隊を見つけた戦爆雷連合隊は、第一目標である港湾水鬼たちに襲い掛かる。
空母水鬼たちからの話しは聞いたが、以前戦っていた新型機ではなく、別の新型機がいるなんて知らない港湾水鬼たちは驚愕した。
しかし、それでも主力戦闘機《たこ焼き型艦載機》で迎撃する。
また少数ではあるが、連邦と共同開発した初のジェット艦載機《ヴァンパイア》も全機発艦させた。
いわずとも深海艦載機に、ジェットエンジンを搭載しただけで、武装は20mm機関砲に、轟天同様に500キロ爆弾を搭載しているが、速度は800キロである。
しかも最新鋭戦闘機《天雷》に関しては、空飛ぶカモに過ぎなかった。
どちらも戦場では初対面だったが、優先的だったのは、やはり天雷であった。
たこ焼き型艦載機とヴァンパイアも勇敢に攻撃を仕掛けたが、南シナ海戦のように格闘戦に挑んでも幽霊のように消えたと思うと、いつの間にか背後に回れている。
性能の劣る戦闘機を寄こしたなと連邦を恨んでいたが、これはどうしようもなかった。
相手が悪いので仕方のないことである。
天雷から発射されたレーザー砲を喰らった両機の敵戦闘機は、機体内部に発火し始め、そして燃え盛る機体は耐えられなくなると、爆焔に包まれて爆発四散した。
空中戦は数分後には決着が着いた。生き残った深海艦載機隊は殲滅され、すれ違うように攻撃隊も敵の直掩隊および時限信管を装備した対空兵器により、全滅した。
敵機を片づけた天雷隊は翼下に装備していた50mmロケット弾ないし胴体内に収めていた500キロ爆弾を、まだ残弾に余裕がある天雷隊はレーザー砲とロケット弾、500キロ爆弾を同時にお見舞いした。
機関砲よりも強力で紅く光るアイスキャンディーを思わせるレーザー砲に、焼夷弾並みの威力を誇るロケット弾の豪雨は美しくもあり、恐ろしさもあった。それらはまるで中世ヨーロッパで人々から恐れられていた降り注ぐ病、黒死病にも思えた。
これらの攻撃は全て深海棲艦の対空兵器を潰すのには、申し分ない威力であった。
双方の攻撃を喰らった深海棲艦の全ての対空砲ないし対空機銃は閃光に包まれて炎上し、使い物にならなかった。
全ての兵装を撃ち尽くした天雷隊と入れ替わるように、急降下爆撃隊と攻撃隊、戦闘爆撃機が急襲してきたから堪らない。迎撃しようにも対空兵器の大半は使い物にならずに、回避に専念する。
彗星が投下した爆弾の雨を回避しつつ、後退するものの港湾水鬼たちの護衛艦隊は大破ないし中破、また彼女たちも爆撃を喰らい、艦載機が発着艦できないほど大破していった。
流星改による魚雷攻撃、閃光改によるスキップボミング(反跳爆撃)による両機の攻撃を回避することなく撃沈し、連邦・深海艦隊は次々と数を減らしていく。
艦載機攻撃で済むのならまだしも、第二次攻撃を開始するように阿賀野率いる水雷戦隊が襲い掛かってきたから堪らない。
「阿賀野の本領、発揮するからね!」と阿賀野。
「後始末は、この能代に任せて」と能代。
「四水戦、突撃する!続けーっ!」と野分。
「さぁ、俺たちもやってやるぜ」と嵐。
「萩風、撃ちます!」と萩風。
「華麗に舞うわよ~!」と舞風。
阿賀野・能代はハープーン・ミサイルを、野分たちは17式対艦ミサイルを装填し、港湾水鬼たちを守ろうとする深海護衛艦隊に目標を定めて、躊躇うことなく攻撃を開始した。
サジタリウス……それは決して外れることない神の矢が飛翔し、護衛艦隊に襲い掛かる。
双方のミサイルを喰らった最初の犠牲者は、浮遊要塞・護衛要塞だった。
ミサイルの直撃を受けた両要塞は身体が膨れ上がり、体内から赤く炎とともに眩い光に包まれ、形を残すことなく爆発した。
ツ級はミサイルを迎撃しようと対空射撃を試みるも、なにしろ搭載されているVT信管が作動しないほどの超高速、マッハを誇るので対空砲火をすり抜ける。
悪寒がしたツ級は逃げようとしたが、複数のミサイルを受けて撃沈した。
戦艦クラスでも耐久性を誇りと、長門たち並みの火力を誇る戦艦ル級ですらもミサイルの直撃を数発受けて、雑魚の水雷戦隊ごときに負けるなんてと捨て台詞を吐き、凄まじい爆焔に包まれながら轟沈した。
各敵艦もミサイル攻撃を受けて壊滅状態になりつつも、港湾水鬼たちの護衛を務める。
しかし、鳥海率いる支援艦隊が止めを刺す。
「目標、前方の敵艦隊。砲戦用意!」と鳥海。
「おう、行くぜ!鳥海」と摩耶。
「徹底的に追い詰めてやるわ」と不知火。
鳥海と摩耶は、20cm連装砲は俯角を上げて、意志を持ったかのように自動装填された砲弾は、三式弾である。
史実でもガダルカナル島・ヘンダーソン飛行場でも米軍機や燃料タンク、各施設などを焼き払い、さらに米軍機を撃ち落としたとしても有名な焼夷榴弾である。
「主砲よーく狙ってー…撃てーっ!!」
「ふっふーん!生まれ変わった摩耶様の本当の力、思い知れ!」
「期待に応えてみせます」
怒りの咆哮を上げた主砲が唸り、不知火は17式対艦ミサイルを発射する。
ライフリングが刻まれた砲身から発射された三式弾は、ジャイロ効果により生み出され、遥か遠くにいる港湾水鬼たちに向かって飛翔した。
目標となる港湾水鬼たちの前に来ると、打ち上げ花火のように爆発した。
火の粉のように降り注ぐ焼夷榴弾を喰らった港湾水鬼たちには、自分たちの苦手な三式弾を喰らったのだから堪らなかったために苦痛の悲鳴を上げて、港湾水鬼たちはついに怯み出した。
三式弾の次には、不知火が放った17式対艦ミサイルは、港湾水鬼たちに襲い掛かる。
しかし、各護衛艦は港湾水鬼たちを庇い、彼女たちの盾となり轟沈した。
港湾水鬼たちは自分の命と引き換えに犠牲になってくれた護衛艦たちが作ってくれたチャンスを無駄にせず、ついに撤退する。
また彼女たちを逃がそうと、生き残った2隻の重巡リ級と1隻の戦艦タ級が援護する。
「逃がしません」
「逃がすかー!」
鳥海・摩耶は、重巡リ級・戦艦タ級の砲戦が始まろうとしていた。
しかし秘かに誰かが発射した17式対艦ミサイルが、リ級たちに直撃、一瞬にして轟沈した。
タ級に関しては3発の対艦ミサイルを受けても轟沈せず、砲戦をし続けた。
だが、突然と横から来た艦娘の砲撃を受けて倒れた。
何者かと思い顔を上げようとしたが、ひんやりとしたものが突きつけられた。
恐怖を感じながらもゆっくりと視線を動かすと……ガチャッとした音とともに、鋼鉄の砲身が突きつけられていた。
「沈め…」
無慈悲なひと言と伴い、最後に彼女が目にしたのは今まで馬鹿にしていた駆逐艦だったが、タ級にとっては“戦艦クラスの眼光”に見えたのだろう。
そしてさりげなくドスの効いたセリフを浴びせたタ級は悲鳴を上げることなく、不知火の砲撃により頭を吹き飛ばされ、沈黙した。これにより、深海艦隊は壊滅した。
「よし、俺たちも彼女たちに続くぞ」
ナガタ一等海佐は、各艦に命令を下した。
自身が乗艦している旗艦《みょうこう》に続き、こんごう型護衛艦の後継艦であるあたご型1番型護衛艦《あたご》が先頭に立ち、敵艦から撃ち放たれたハープーンの処理に当たった。
両艦はズムウォルト級同様、フェイスド・アレイ・レーダーは16の目標を処理できる。
レーダーで攻撃目標をロックすると、短SAMが発射され、低速で飛来する敵ハープーンを破壊した。
撃ち漏らした敵ハープーンは後続艦、阿賀野・鳥海たちが装備しているCIWSが始末した。
自衛艦ないし阿賀野たちはハープーン、野分たちは17式対艦ミサイルを発射した。
先の深海棲艦の侵攻により、韓国軍が持つイージス艦は全滅したために処理し切れない。
必死に短SAMやCIWSで迎え撃つが、排除し切れなかった。
飛翔してきたハープーンを各艦に1本ずつ命中、瞬時に大破炎上ないし轟沈した。
現代の海戦はスピードが速く、ハープーンだけの撃ち合いでケリが着くこともある。
「日本艦隊に負けてたまるか、全艦突撃せよ」
ハープーンを撃ち落しつつ、砲撃戦が可能な距離にまで近づき、砲戦を開始した。
しかし砲戦に長けている阿賀野・鳥海たち、そして自衛艦群もこれに向かい撃つ。
灰田が供与した艦砲ないしレーザー砲のほうが、遥かに高性能であり、砲戦でも優位にしてくれた。
その一方、連邦海軍艦艇の艦砲は所詮は信頼性に乏しい韓国製の主砲のために砲戦しても優位にはならなかった。
ここでの海戦は、第二次南シナ海戦よりも早くケリが着いた。
自衛艦・艦娘連合艦隊の高い火力に押し付けられた連邦海軍は被害が増大、パク中将が乗艦する最新鋭駆逐艦《チュンムゴンイスンシン級》にも轟沈の危険が迫るにつれて、ついに全艦撤退を伝達し、港湾水鬼たちの後を追うように戦場から離れた。
しかし不運にも単独で突撃してきた不知火の砲撃ないしミサイル攻撃により、瞬時に2隻が撃沈された。
単独で2隻を撃沈した不知火を見たナガタ一等海佐は「あいつは、イカれているのか?」と鳥海たちに尋ねたが、鳥海たちは「いつも通りの彼女です」と答えるのが精いっぱいである。
なお、不知火のお決まりの台詞「不知火に落ち度でも?」と尋ねたが、ナガタは彼女の戦果を褒めた。
しかし喜ぶのも束の間であり、こちらも無傷とはいかなかった。
阿賀野・鳥海たちは小破であったのは良いが、第三護衛艦群に所属する護衛艦《ゆうだち》のヘリ甲板にも砲弾2発が命中、SH-60J哨戒ヘリが2機喪失。
幸い、ナガタ一等海佐が乗艦するイージス艦《みょうこう》と、彼を援護していた《あたご》には損傷はなかったものの、僚艦の《ふゆづき》《せとぎり》《すずなみ》が中破の状態である。
これは先だって突撃したのが災いである。
しかし、ナガタ一等海佐も喜ぶべきことは損害を抑えて味方の喪失艦はなく、秀真の連合艦隊を誰ひとりも轟沈しなかったことに対しては胸を撫で下ろした。
損傷はしたが、勝利には間違いない。
なお瑞鳳たちは天雷などを発進させて上空から偵察していると、撃沈された敵艦の周りには生存者が浮いているのだが、敵は救助する気もなく全速力で退避していく。
先ほど戦っていた港湾水鬼が漂流物にしがみ付いて、助けを求めていたのも驚きである。
ナガタ艦長は無事だった《しらね》《まきなみ》を前進させ、阿賀野・鳥海たちも敵ではあるが負傷した連邦兵士、港湾水鬼を助けた。
前者はジュネーブ条約に持ち入り捕虜に、なお港湾水鬼は日本への亡命と、暫らくは元帥の管轄のもとで、監視対象を望むということで正式な捕虜となる。
なお彼女の修復は、元帥の艦隊に所属している舞鶴型移動工廠艦《神戸》《舞鶴》が担当すると連絡で決まったは別の話である。
今回の海戦はわたしがもたらした轟天の後継機《天雷》に伴い、阿賀野、鳥海、ナガタ一等海佐の活躍により、日本側の勝利しました。
みょうこうの艦長は原作では違う人物ですが、バトルシップの影響もあり、特別ゲストに。
灰田「特に不知火さん、より好戦的になっていますね。ご活躍に関しては嬉しい限りですが」
不知火「不知火に落ち度でも?」
灰田「いいえ、フル装備で活躍したあなたを褒めているのですよ」ナデナデ
不知火も頑張ったから、ご褒美ね。
不知火「ありがとうございます。司令、灰田さん///」
阿賀野「阿賀野も活躍したんだから褒めてぇ~、提督さん、灰田さん」
能代「もう、阿賀野姉ぇ……」
作者・灰田((本当に、お艦みたいですね。能代さん……))
野分「…司令、野分もお願いします///」
舞風「のわっちもだけど、舞風もね~」
嵐「俺も頼んでいいかな、司令」
萩風「わたしもお願いします!」
鳥海「司令官さん、わたしも」
摩耶「あたしも、頼むぜ…」
龍驤「うちも頼むで」
祥鳳「提督、わたしもお願いします」
瑞鳳「わたしもお願いね、提督」
ナガタ(大変だな、作者も……)
灰田「彼が彼女たちを撫でているので、彼の代わりに、わたしが次回予告をしますね。
次回は後編、五島列島に向かった第五艦隊の活躍をお送りします。
こちらには『艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり』に登場している艦隊と、彼らの艦娘たちが活躍しますので、お楽しみを」
秀真「俺たちは出番があるまで待機だからな」
古鷹「わたしたちも同じくですが、演習して待機しておきますね」
灰田「では次回もこの続きでありますので、しばしお待ちを。
ではそろそろお時間ですので、第四十九話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)」
秀真一同「「「ダスビダーニャ(さよならだ)」」」
ナガタ「ダスビダーニャ!(なんでロシア語なんだろうな)」
ダスビダーニャ、次回もお楽しみに。