超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》 作:SEALs
神通「油断しましたね、次話、投稿済みです!」
というおふざけとともに、後書きに関してはお許しください!
今回も同じく一部変更している部分がありますが、楽しんでくれたら幸いであります。
それでは、本編であります。
どうぞ!
「司令官ーーーーーー!」
青葉の叫び声を無視するかのように複数のハウニブが砲撃を、Ho229が爆弾を投下しようと攻撃態勢を移った時だ。何者かの攻撃により数機のHo229が火の塊となり、空中爆発を起こした。粉々となって飛び散ったHo229部隊とともに行動していた、ハウニブは慌てて機体を上げて、上空へと逃げ出した。
「いったい、誰が……?」
そのまま腰を抜かした青葉が呟いたとき、秀真を助けた人物たちが現われた。
「主砲よく狙って、そう…。撃てぇー!」
「いっちょあがり~」
間一髪のところ遅れてやってきた古鷹と加古は20cm砲に三式弾を装填し、逃げていくハウニブとHo229合同部隊を躊躇うことなく撃ち落とす。
「どーぉ、この攻撃はっ!」
「わ、私が皆を護るんだから!」
彼女たちにつづき、夕張は12.7cm単装高角砲による対空射撃に、吹雪は94式高射装置で捉えた敵機に向け、10cm高角砲を一斉射、逃げ遅れた敵機たちを次々と撃墜する。
「風向き、よし。航空部隊、発艦!」
鳳翔は身の丈ほど大きな和弓をもち、矢を手にし、熟練の手つきですばやく構え、上空へと射った。直後、飛ばした矢は、炎に包まれ、そして烈風改へ変化、制空権確保のため空高く舞い上がる。舞い上がった烈風改は、ハウニブ部隊に襲い掛かった。
烈風改は背後に着くと、搭載している強力な30mm機関砲が火を吹いた。ハウニブは、機体全体に襲い掛かる30mm機関砲弾を浴び、数機が喰われた。格闘戦に挑むも、旋回能力は烈風改が上回り、たちまち背後を取られ、蜂の巣にされた。
「古鷹たち……良かった……間に合ったんだな……」
秀真の視界には古鷹たちに続き、迎撃しようとする小柄の少女がいた。
その容姿は瑞鳳と同じくらいといった、かなり小じんまりとした身長に、もみあげの長いやや茶色みがかった黒髪のショートボブに茶色の瞳。 頭には艦尾を意識したヘッドギアをつけ、首にも艦首を意識した装甲が取り付けられていた。
「優秀な子たち、提督やみんなを守って!」
彼女は弾切れとなっただろうクロスボウに新たなマガジンを装填し、構えて射出した。
狙い放たれた矢は炎に包まれ、いままでに見たこともない最新鋭機が飛び立つ。
一機目は胴体後部にレシプロ・エンジンを搭載しているエンテ型と呼ばれる特異な機体、前部にカナード翼を持つユニークな機体とともに、素晴らしい速度と強力な30mm機関砲4門という強力な武装と、なによりもひと目見たら忘れることのないこの戦闘機《震電》である。これを艦載機型に改良したから《震電改》と呼ばれている。
そして、もう一機は米陸軍最強重戦闘攻撃機P-47《サンダーボルト》に酷似した機体……和製の《サンダーボルト》と呼ばれたキ94-2試作高高度戦闘機こと《天弓》である。
なお初期タイプである1は胴体前後に過給器付きエンジンを搭載したプッシャー・プル・タイプであり、主翼は逆ガル形式で、外観はロッキードP-38《ライトニング》に近い。
しかし斬新過ぎて問題が多く、普遍的な単座戦闘機に戻した。
特筆すべきは高度性能で、艦載機としてはもったいないほど実用上昇限度は1万4525キロメートル、最大速力は715キロ、武装は30mmと20mm機関砲を2門ずつ搭載している。こちらも“改”と付くのは、艦載機型に改良されたからである。
双方が飛び立つとハウニブとHo229だけでなく、爆撃機部隊にも襲い掛かった。
前者は戦闘機なのでなんとか迎撃とともに回避行動できるが……鈍感な爆撃機部隊にいたっては悲劇的だった。
烈風改よりも素晴らしい旋回能力と速度を誇るこの最新鋭機の前では、なすすべなく強力な30mm機関砲の攻撃により、ただ撃ち落されるだけであった。
もしかして、あの娘が……と視認したときだ。
「提督、青葉!大丈夫!?」
「二人とも大丈夫!?」
敵機を撃ち落した古鷹と加古が駆け寄り、秀真をゆっくりと起こした。
「ああ。大丈夫だ」
「……古鷹、加古」
青葉は立つほどの気力はなかったが、なにひとつ怪我がなかったのでよかったとひと安心した彼は、古鷹に尋ねた。
「古鷹、どうしてこんなに早く、帰投時間は夕方かと思ったが……」
「元帥のおかげです。ここだけでなく各鎮守府が空襲にあっているから、困っていた私たちのために緊急時に用意してくれたワープゲートを利用して帰投したんです。
私たちにはよくわかりませんでしたが、とにかくここを通ればいいといわれましたから……」
最近は魔法のように、なにかしら不思議なことが元帥に起こるなと呟いた。
不死身の護衛兵といい、ワープゲート、いわば転送装置まで、元帥は秘かに開発し、これらを成功したのかと思うと世界初、いや、コロンブスの卵のようだった。
知るにはそれなりの覚悟がいるだろうと言葉が脳裏をよぎった。
それは、ともかく救援に駆けつけてくれた古鷹たちは天使のようだった。
「ともあれ古鷹、もしかしてあの娘が……」
「はい。あの娘が提督の指揮下に入った……」
こちらに気づいたのか彼女は、古鷹が持っていた無線機に交信した。
「提督、大鳳さんからです」
彼女は秀真に無線機を手渡し、彼は交信を始めた。
『貴方がここの提督ですか?』
「そうだ。わたしがこの鎮守府の提督、神代秀真だ。キミが、元帥の言った……」
『はい。私が最新鋭装甲空母《大鳳》です。元帥のご命令であなたの指揮下、提督の艦隊に加わりました。
どうぞ、よろしくお願いします』
「ああ。こちらこそよろしく」
古鷹たちが連れてきてくれた騎兵隊は頼もしく、さすが元帥が秘かに練度を上げ、さらにこの短期間に開発した最新鋭機も装備しているだけあって頼もしい。
「大鳳。着任して早々悪いが、敵機を駆除し、制空権の確保を務めてくれ!」
『了解しました』
大鳳は無線機を切り、すぐさま手慣れた手つきで再び弾切れとなったクロスボウのマガジンを新しいものに切り替え――― 新たな艦載機を射出する。
「第二次攻撃隊、発艦!」
彼女は引き金を引く。その言葉と伴い、第二次攻撃隊は発進、攻撃を開始した。
「よし、反撃開始だ。陣形は輪形陣だ!」
「了解!」
秀真は命令を下すと弾切れになったG18機関拳銃に、新たな命を吹き込むために、マガジンポーチから新しいマガジンを取り出し、装填、コッキングを終え、秀真は古鷹たちとともに青葉を守るため対空戦闘を再び開始したが……
「せめてショットガンさえあれば撃ち落とせるのに……」
気休め程度しかないため素早く動き回るラジコンに対し、当てることすら難しい。秀真は、無い物ねだりをした呟き、必死に撃ち続けた時だ―――
「秀真提督、これを使ってください!」
傍にいた憲兵は携えていた散弾銃、イタリアの小火器メーカーであるベネリ社が開発した、公的機関向けのコンバットショットガン、ベネリM3を投げ渡し、それをキャッチした。
供与したかれはサイドアームとして用意しておいたUMP短機関銃に切り替えて応戦する。
今のうちに12ゲージ弾を装填しなくては、と思うが中々、装填できる機会を与えてくれない。
「同志、僕と我が同志たちが援護する。その間に装填を!」
「提督、私たちも護衛します!今のうちに装填してください」
「ありがとう、みんな!」
敵の攻撃を避けつつ、G18機関拳銃で応戦しているとき、郡司と彼の憲兵らはAEK-972アサルトライフルを携え、古鷹たちも援護射撃を開始する。
秀真は彼と彼女たち与えてくれたチャンスを逃さず、手慣れた手つきで12ゲージ弾を素早く装填し終えると、一機のハウニブに狙いをつけ、引き金を引く――直撃、ショット・シェルが命中し、ハウニブは爆発四散した。連射力こそ劣るが、マン・ストッピングパワーの高いショットガンは非装甲相手―― ましてや非装甲、紙と同じくらいの装甲しか持たないラジコンなら一撃で破壊する事ができる。
「同志。お見事だ!」
隣でAEK-972を撃っている郡司が声を掛け、ありがとうと礼を言う。
「加古スペシャルをくらいやがれー!」
「ほら、もう一発!」
「さあ、追撃するわよ!」
「撃つぞ、それっ!」
「よく狙って、そう…。撃てぇー!」
加古、衣笠、伊勢、日向に遅れないように、古鷹も狙いを定め、三式弾を撃ち放つ!
「さて、ある程度はあとで明石と一緒に研究材料として回収しないとね!」
夕張は12.7cm単装高角砲から、10cm連装高角砲(砲架)へと切り替え、敵機を撃ち落とす。
突然の増援に驚いたラジコンたちは慌てふためいて、攻撃をするのがやっとなのか、大半が編隊を解き、回避行動にうつるのが目立ち始めた。
「しかし、どうもこうもラジコンの癖に、しつこいな……」
「あともう少しの辛抱ですよ、提督?」
その時、二人を狙おうとしたのか、頭上に四機のハウニブが一斉に撃墜した。
「頭上注意ですよ、皆さん」
「提督、古鷹さん。どんな時でも警戒を怠ってはいけませんよ」
「提督、古鷹さんは私たちが守ります!」
大鳳、鳳翔、瑞鳳の直掩隊がハウニブを全機撃墜、二人を救ってくれたのだ。
「ありがとう。大鳳、鳳翔さん、瑞鳳」
「ありがとうございます。大鳳さん、鳳翔さん、瑞鳳さん!」
どういたしましてとうなずく彼女たちに対して、油断したところを狙おうと、すぐに別編隊のSB2C《ヘルダイバー》とTBF合同部隊が突っ込もうとしたが……
「大鳳さんたちも頭上注意ですよ?」
「みなさんは、この雪風がお守りします!」
どういたしましてと大鳳たちはうなずき、吹雪と雪風は彼女たちを護衛しながら、次々と襲来してくれるラジコンたちに再び狙いをつけた。
「みんな、あと少しの辛抱だ!」
「「「はい、提督!!!(司令官!!!)」」」」
古鷹たち、そして騎兵隊である大鳳が来たおかげで戦況は、一気に提督たちが有利となった。
よし。もうすぐで制圧できる、と確信した提督はベネリM3を散弾銃のハンドグリップを前後に往復させ、使用済みの12ゲージ弾を排出、新しい弾薬を薬室に装填する。了解との勢いのある声を聞いた秀真は古鷹たちとともに、空の襲撃者たちを次々と撃ち落した。
二時間後。
「あらかた片付いたようだな……」
「そうですね……」
制圧完了。全員で周囲警戒および上空警戒を命ずる。これ以上、ラジコン編隊による襲撃がない事を祈っている。また双方の空母娘たちの攻撃により、壊滅状態となった敵ラジコンを一機も取り逃がさないように撃ち落としていく光景が見えた。残りは散り散りになって逃げるかどうかしたようだが……帰るべき場所を失いながらも傷ついたラジコン飛行機たちは大鳳たちの艦載機に撃墜されるか海上に不時着、自爆と言う三択しかなかった。
あとで損傷が少ない機体は回収して、明石と夕張とともに協力して調べよう。
「…………」
「青葉、大丈夫?」
「もう敵はいないから、顔あげなよ」
古鷹と加古が心配するも、先ほどから座り込んでいる青葉は顔を上げない。
「青葉、もう敵機はいないから、ねぇ?」
衣笠が手を指し伸ばそうとしたときだ。
「来ないで!」
青葉は衣笠の手を払いのけた。衣笠だけでなく、その場にいた全員が驚愕した。
どうしたんだ、いつもの青葉、みんなを取材するときの、あの元気で明るい青葉は何処にいった?と誰もが思った。
「青葉、どうしたの。急に!?」
「青葉、落ち着いて!」
「古鷹の言う通りだよ。今は取りあえず―――」
「いや、離して!」
古鷹と加古も衣笠同様に、必死に青葉を落ち着かせようとしたが、同じく効果なし。
それでも古鷹たちは落ち着かせようと努めるが、青葉はこれを拒むように言う事を聞かずに普段の自分を忘れ、ヒステリックな声で叫び始めた。
「青葉のせいで司令官まで殺そうとしたんだよ! あの時だって、誰も助けられず指を咥えるしかなかった。古鷹も、加古も、吹雪も、叢雲も、熊野も青葉のせいで沈んだ。なのに青葉は最後までおめおめと生き残ったんだよ!だから、だから……」
「「「青葉……」」」
彼女の一部の記憶、先の大戦では自分のせいで古鷹や加古だけでなく、他の娘たちまでも沈めてしまったという自責の念にかられていた。彼女だけでなく古鷹や他の艦娘たちにも曖昧ではあるものの、先の大戦で沈んだ記憶を持っている。
そのせいか時々それに悩ませ、悪夢にうなされ、秀真に相談することが多かった。
秀真は精神的なケアを兼ねて、彼女たちのために心理カウンセラーを雇い、対策を施した。
元帥と郡司、ほかの提督たちもこれに倣い、すぐに採用した。そのおかげか彼女たちの心はリラックスし、今まで見た悪夢に悩まされずに済んだのだ。
だが、今回のラジコン襲撃により、かつての悪夢と過去の罪が重なり合い、それに耐えかねなかっただろう。
「青葉、良いか……?」
秀真は完全に取り乱している青葉の前に立ち、声をかけた。
「し、司令官……」
泣き顔を見せまいと視線を逸らしたが、彼女を落ち着かせるため秀真はそっと抱きしめた。
「司令官、ど、どうして?」
慌てる青葉は、彼に問いかけた。
「もう責めることはない。青葉は俺を守ろうと駆けつけてくれた」
「あ、あれは身体が勝手に……」
戸惑いながらも誤魔化すが、秀真は優しく声を掛ける。
「そうか。だけど青葉は古鷹山や呉の人たちを守ったじゃないか。自身が傷つきながらも懸命に守り、誰よりも守らんとしようとしたんじゃないか」
「………!」
「だから自分を責めるな。自分を責めるぐらいなら泣いて強くなった方が良い……」
この言葉を聞き入れた青葉は、彼にわがままを言う。
「……司令官。青葉……本当に泣いちゃっても良いですか?」
彼女の言葉に、秀真はうなずいた。
「ああ。泣きたい時には思いっ切り泣くんだ。その分、今よりも強くなってくれ……」
彼女の声は、次第に涙声に変わり―――
「し、司令官……、あ、あお…ば… う、う……うわぁぁぁーーーーーーんっ!」
耐えきれなくなった青葉は、秀真の胸元で泣きだした。
古鷹たちの尊敬のある視線で青葉が泣き止み、落ち着くまで秀真は優しく頭を撫でたのだった。
今回はあの人が秘かに用意しておいたワープゲートと、大鳳が装備している艦載機は、
前回は烈風のみでしたが、リメイクということで震電と天弓に変更しました。
天空の富嶽が入手したので、気に入っていただければ幸いであります。
最初は轟天にしようかなと思いましたが、あの海戦で出した方が良いかなと思い、次の出番ということで、お楽しみを。
長話はさて置き、次回はこのテロ事件を起こした主犯格らを捕らえに行きます。
それでは第六話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)。
神通「ダ、ダスビダーニャ…提督、恥ずかしかったです」
大丈夫だ、もう言うことはないから……(なでなで
神通「あの…提督、そんなに触られると、私、混乱しちゃいます…」
状況が悪くなったかな、んっ?いいんじゃない?(伊勢ふうに)