超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》 作:SEALs
では予告通り、第八護衛艦隊とZ機部隊の行動を少し見てから、連邦空母戦闘群に、空母型の人造棲艦《ギガントス》がとある作戦行動に移ります。
灰田「また予告でお忘れしましたが、もう一つの日本視点がありますのでお楽しみを。なお人造棲艦《ギガントス》の艦載機名も同じく明らかになりますので」
ではこの言葉に伴い、改めて……
作者・灰田「「本編であります。どうぞ!!」」
第八護衛艦隊、秀真連合艦隊とともに、佐世保から郡司連合艦隊、沖縄から第二護衛艦群、二個潜水艦群が太平洋に急行、小笠原諸島の西海域に展開したものの、連邦空母部隊と人造棲艦《ギガントス》の行方は、双方とも行方は相変わらず掴めなかった。
硫黄島からは、連日早期警戒機や対潜哨戒機を飛ばしているのにも関わらず見つからない。
潜水艦群とイムヤたちは護衛艦隊の外周に展開し、索敵していた。
浮上していれば、搭載水上レーダーは水平線を走査できるので、索敵範囲は大きい。
敵艦載機の空襲があり得るので、各方面隊の陸自・多国籍支援軍の高射群は東京周辺はじめ主要大都市に就いたが、対空ミサイルの数にも限りがある。
全ての都市は守れない。
あとは国内の空自基地にいるF-3《心神》に、沖縄・九州地方に配備して戻って来たF-15、多国籍空軍機に任せるしかない。
台湾からの情報が入ってから72時間経過したが、空母《天安》と、人造棲艦《ギガントス》の両艦の所在は掴めなかった。
このかんに痺れを切らした中岡たちは、親日国である台湾にミサイル攻撃をしろと命じた。
しかし事前に台湾軍からの情報を耳にした統幕長本部の命令を聞いた栗田空将は、Z機部隊を出撃された。福建省にある戦術ミサイル《東風15号》《鬼角弾》だけでなく、なお懲りもなく連邦迎撃機も出撃したが、Z掃射機改の機銃掃射により撃ち落されてしまう始末だった。これにより、台湾に向けられた戦術ミサイル基地および航空部隊は壊滅した。台湾は連邦ミサイルによる襲来を恐れずに済んだ。
これまで長年に渡り、中国が滅んでもなお、連邦・深海棲艦の両者による脅威に耐えていたのだから、台湾国民の安堵は察したのだった。
その反対に中南海では忠秀が軍部の幹部、戦艦水鬼派の幹部たちを叱り飛ばしていたが、これは別に両軍に落ち度ではない、敵が強すぎるのである。
湯浅はこのZ機部隊が北京……中南海を襲うのではないかと、にわかに心配していた。
しかし中南海には深い地下壕が掘られていて、その地下道路は車輌が四台も並べても余裕なほどの広さがあり、北京郊外の西山の地下に掘られた防空壕に通じている。
これは軍事センターの機能も持っており、中南海の司令部がそのままそっくりに移転できる。
実はこれは毛沢東のために造られたのである。
毛沢東と言う男は、食糧を搾り取って輸出に回して自国民を餓死させるだけでなく、さらに大躍心、製鉄令、文革などを通じて自国民7000万人を死に至らしめた男だが、自身の保身は徹底的にしており、中国各地に別荘があった。そこは全て核攻撃にも耐えられる地下壕を完備していた。
これらを造るためにも膨大な国費が投入され、それは自国民数千万人を何ヶ月も食わせるに足りるほどだったが、毛沢東は一切考慮せず、自分の安全だけを図った。
ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンも政権を取る過程で、軍の大粛清、強制収容所送りなどで約3000万人を殺したとも言われているが、とても毛沢東には敵わない。
むろんヒトラーも敵わない、毛沢東こそ史上最大の殺人者である。
このような無比をしても無意味だと言われても仕方ないが、ヒトラーが強制収容所で殺したユダヤ民族をはじめ少数民族は600万人を虐殺したとも言われている。
その数は100万人にも満たないだろう、前期ふたりとは桁が違うのである。
話しは戻る。
秀真・古鷹たち、海自・空自も敵を見つけられなかったが、それも道理だった。
小笠原諸島の南、むしろマリアナ諸島の北端に沿って東に進んでいた。
空母《天安》を守る護衛艦は、最新鋭艦の旅洋Ⅲ型2隻、改ソブレメンヌイ級2隻、コワンチョウ級駆逐艦1隻、マーアンシャン級フリゲート1隻、ランチョウ級駆逐艦1隻で、連邦海軍はこのために温存してきたのである。
深海護衛艦隊は、新たに配属された集積地棲姫、重巡棲姫が加わっている。
前回日本のシーレーン阻止に失敗した軽巡棲姫、軽巡棲鬼、駆逐棲鬼に加え、水母棲姫、駆逐水鬼、防空棲鬼で編成された護衛艦隊……連邦にとっては相変わらず使い捨て部隊だが、もう一つの目的を果たすための部隊である。
戦艦水鬼の命令を受けて、空母棲姫、南方海域およびサーモン海域守備隊として配置されていた南方棲姫、戦艦レ級までも呼び出したから過剰ともいえる火力である。
しかし空母棲姫は不安だった。これだけの高火力を持って勝てるかどうか心配だった。
相手は旧式艦隊なのに高火力かつ現代兵器を屈しており、さらに現代兵器だけでなく、ジェット戦闘機、未来兵器ともいえるレールガンを装備している相手にどう立ち向かえと言うのだと愚痴を零した。
それに指揮を任せられた空母棲姫も渋々了解を受けて、人造棲艦《ギガントス》の護衛に就いた。本心は『こんな非道兵器、外道な兵器が許せるものなのか』と呟いた。
彼女だけでなく、ほかの深海棲艦たちも不安がっていた。もしかして自分たちを襲うのではないのかと思い始めた。コイツの眼だけはなぜかこちらに憎悪が向けており、まるで人殺しのように笑っていない眼で、ワザとそういう風にして演じているのかそういう風な眼でこちらをジロリと睨んでいた。
だが海戦同時に敵艦にダメージを与えてくれるとは言うものの、果たして役に立つかどうかすら疑問を抱いた。
これらの大艦隊が空母《天安》と、人造棲艦《ギガントス》を守っている。
これらにハン級潜水艦4隻、潜水棲姫も随伴している。
連邦海軍としては通常型潜水艦キロ級やミン級、ソウ級も出したかったが、速力の点で空母戦闘群に付いてはいけない。もともと旧式であり、これら全ては外洋型潜水艦ではない。
合せて19隻の両艦に守られた空母《天安》と、人造棲艦《ギガントス》は満してマリアナ諸島北端を経過し、その東面に出た。
連邦海軍司令部では、出撃間際になって作戦を変更したのである。
当初は東京を主たる目的とし、大阪が第二目標だったが、日本軍がこれらの都市の守りを固めていることは子供でも分かっていた。
いったん発見されたら最後、日本艦隊が殺到し、激しい海戦となることは目に見えている。
作戦原則「火力に予備無し」とし、戦闘の5機能を満たせばいいと思われるが、海戦では優位なのは依然として日本である。
こちらが米軍のように高火力を持つ空母戦闘群だと有利だが、それでも上手く運用できるかが不安であり、当初の作戦を完遂することは不可能である。
なにしろ日本は硫黄島に飛行場を持っている。
ここを基地として戦闘機を運用されると、天安の艦載機だけでは防ぎきれない。
深海側の艦載機もあるが、もっぱら艦娘に襲う習性があるため戦力外とみなしている。
そこで、ロウ海軍司令員は目標を東京の遥か北に、東北に変更した。
第1目標を宮城県・仙台市、第2目標を北海道・札幌市としたのである。
これらはいわゆる6大都市よりも劣るが、日本にとって重要な地方都市である。
ロウにとっては、ともかく日本の都市を叩くことが第一義で、それはともかく東京でなくて良かった。
ともかく日本のどこかであろうと叩けば、今までの恨みを晴らすことができる。
そして国家の面子も保てる。
このとき、連邦政府は自国民に対して例の如く徹底した情報歓声を敷き、東北のミサイル基地、福建省、逝江省の戦術ミサイル基地が破壊されたことは公表していない。
もっとも現地の人間は分かる。いかに緘口令を敷いても今では、インターネット、YouTube、そしてTwitteと言うものがあり、いくら政府が管制しても、情報が即時に隅々にまで全国にまで伝わる。
どうやら日本は艦娘たちだけでなく、レーダーに感応されないステルス爆撃機を言うものを持ち、それで連邦国の好きなところを空爆しているという噂が伝わり始めた。
また連邦・深海棲艦の両艦隊は空軍と協力して沖縄侵攻作戦を行なったが、ものの見事に失敗したということをおぼろげながらに分かり始めた。
連邦国民や深海棲艦たちのなかから、軍部の戦いぶりの拙劣さに対する不満が高まり始めた。また今まで特亜を称賛していた反日テレビ局も軍部を批判し始めた。
なお後者は今でも『報道の自由が危ない』と言いながらも決して特アの軍は批判することなどなく、常日頃から自衛隊や米軍を批判する。これは失笑ものである。
安全な自国に居ながらも全く説得力なしだからだ。そんなに無力に等しい憲法9条が死ぬほど好きならば自分たちが現地に行き、相手を批判するならば称賛する。
しかし戦争を起こさないためには軍事力を知り、それに備えなければならない。
ウェゲティウスの「汝が平和を望むならば戦争に備えよ」と言う言葉も知らなければならない。
ましてや軍事力を知らないと国際社会ではせせら笑われるだけである。
なお報道陣においては、多くの者たちが粛清されたのは言うまでもない。
現状に戻る。
また南北の経済格差も激しく、とくに中国のバブル崩壊後と同じようになっていた。
両者が行なった政策……元より中国が行なっていた大プロジェクト、全国に大規模な電力と天然ガスを賄えるように工事を行なっていたが、工事完成後もやはり長続きしない設計をしているため、うまく機能していない。
これは以前の特亜の最悪な時期と変わらない、より深刻な状況と陥ってしまった。
チベット・新疆ウイグルの反乱は、陸軍が膨大な兵力を惜しみなく使い、そのおかげでどうにか鎮圧できたが、これらがもたらした騒然とたる雰囲気は今も燻っている。
いつどこで、暴動が炸裂するか分からない。
自称『世界平和のための戦争』を始めた対日戦争が、中岡政権の命取りともなりつつある。
しかし見せしめのために毛沢東のように自国民を殺すために、軍を動員させて黙らせた。
深海棲艦もそうだが、陸軍や空軍も微妙な立場になった。
何処の国の軍隊にも覇権争いがあり、それぞれ仲が悪く、なにしろ大東亜戦争中の日本軍だけでなく、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、ソ連などにもあったのだから。
3月12日
空母《天安》戦闘群と、人造棲艦《ギガントス》などは東経150度ラインに達し、南鳥島を北上しつつあった。
そこから一気に仙台市を目指し、J-31、Su-33艦上戦闘機に、空母タイプの《ギガントス》の艦上戦闘機の作戦行動半径に到着し次第、発進させる。
天安が搭載しているJ-31は16機、またSu-33《シーフランカー》は15機。
前者はF-22の発展型として計画されたFB-22と同様に胴体が延長され、カナードが付加されており、なお当時の最大速度はマッハ1.8だったが、深海棲艦の技術により、最大速度はマッハ2.0にまで上昇した。
固定兵装はGSh-30-1 30mm機関砲、6つの外部ハードポイントと4つのウェポンベイ内部ハードポイントを持ち、それぞれ外部に6000キロ、ウェポンベイ内部に2000キロの兵装を搭載可能。
後者は独特のカナード翼、双尾翼のスタイルを持ち、最大速力はマッハ2.1。
少しだけだが、J-31よりも上回る。
固定兵装は同じくGSh-30-1 30mm機関砲、最大12箇所のハードポイントに最大8000キロ(空母運用時は6500キロ)の各種ミサイルや航空爆弾の装着が可能である。
ギガントスの艦載機は深海艦載機やたこ焼き型艦載機、そして一部の深海棲艦たちが装備している大型・中型爆撃機とは違い、独自の艦載機を装備している。
全身黒く染められた古代の空飛ぶ爬虫類……巨大な翼竜、それが禍々しい姿をしていた。
連邦はこれらを《ヨクリュウ》と呼んでいる。
こちらも深海艦載機同様に、固定兵装は20mmチェーンガン、両翼には5-inchロケット弾ポッドに、500キロ爆弾を4個が搭載可能である。こちらは全ての深海艦載機を上回るほどの高性能機である。搭載機は80機。足りない数は空母棲姫たちなどで補う。
今回は実験と言う名のとある作戦のため、10機を発進させる。
連邦艦載機はF-15やF-3に匹敵し、《ヨクリュウ》も同じく《天雷改》と互角に戦えると思っている。ただし全機が各国の第一戦線で活躍するパイロットおよび、ギガントスの艦載機もベテラン深海艦載機であれば、F-15やF-3、天雷改の一大脅威となったはずだが、あいにく両者とも練度は低い。
空自や多国籍軍は、相変わらず硫黄島を中核として索敵活動を行なっていたが、12日になっても敵情を掴むにいられなかった。
むろん、アメリカからの偵察衛星で連邦・深海艦隊の動きを掴んでいるのに沈黙を保ったままである。
ついに統幕本部では、それまでの推定に疑義を抱き始めた。
12日の夜になって、統幕本部で開かれた作戦会議で、佐伯空幕長は次のように発言した。
「我々の今までの推測が根本から間違っているかもしれません。敵の目標は、東京あるいは大阪ではなかったのかもしれません」
「……というと?」
杉浦統幕長は尋ねた。
「もしも東京か大阪であれば、我が軍の防備が万全であることは目に見えています。
これとまともに敵は大損害を免れず、作戦を完遂できない可能性があります。
でありますからこれらを捨てて、目標を地方都市に切り替えたのかもしれません。
彼らは我々が想像したよりも遥かに南を通り、東北または北海道に向かった可能性があります」
「うむ。とすると仙台、山形、秋田あたり……または北海道が目標だと言うのかね?」
「それも充分に考えられます。ともかく西日本はあり得ないでしょう。防備が充分ですから」
「うむ。だとしたら三沢や新千歳基地に戦闘機を移さねばならんな。だが、念のため硫黄島にも50機は置いておかねばならん。
第八護衛艦隊は小笠原諸島の北から東経150度ラインを目指し、警戒機・偵察機も三沢に移動する。これでどうかね?」
「妥当なところだと考えます」
佐伯空幕長が言うと、全員が頷いた。
しかし後ほど、とある地方に悲劇が起きることに衝撃を覚えるのだった。
もはや大艦隊で挑む双方ですが、艦これ改では最大八艦隊も保持できるんですね。
第八護衛艦隊も偶然なのでしょうか、分かりませんね。
なおギガントスの艦載機はそのままの外見から《ヨクリュウ》と名付けました。
元になったのは《キョウリュウ》という兵器です。
灰田「これは昔作者がプレイしていた『ワールドアドバンスド大戦略 鋼鉄の戦風&作戦ファイル』で登場していたキャンペーンモードのアメリカ編『レイテ島上陸作戦』で現れる日本軍の隠しユニットです。日本編では『アメリカ西海岸上陸作戦』で機械化兵、『インド攻防戦』ではハウニブが登場しています」
それからヒントをもらいました。
灰田「まあ、そうなりますね」
あまり多く語ると切りがないので、そろそろ予告編をお願いします。
灰田「次回はこの不安が的中して、とある事件が起こります。どういう展開になるかは次回に明らかになります。果たしてそこで何が起きたのかを見てみましょう。
ではそろそろお時間ですので……第六十話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)」
ダスビダーニャ!!次回もお楽しみに