超艦隊これくしょんR -天空の富嶽、艦娘と出撃ス!- 《完結》   作:SEALs

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お待たせしました。
では予告通り、米軍が秘かに開発した二つの新兵器に伴い、前哨戦とも言える日米潜水艦同士の戦いがまたしても始まります。

灰田「なお新兵器はひとつは《VTミサイル》ですが、もうひとつの『EMP爆弾』は名前出来すのでお楽しみください」

今回は前哨戦でありますが、それでは改めて……

作者・灰田『本編であります。どうぞ!!』


第九十六話:ハワイ攻略海戦 前編

ヨーク大将は、敵はハワイにやって来ると断じたので陸軍も海兵隊も忙しくなってきた。

太平洋軍における陸軍主力部隊は、歩兵第25師団である。

司令部は本土に置かれていたが、これを大至急ハワイに移し、さらに1個師団を増やした。

元来、日本にいた海兵隊第3遠征軍はハワイにいたが、第1遠征軍も本土からハワイに移した。少数だが、連邦残党軍も彼らに協力した。

以前の連邦国内で放置された韓国・中国・北朝鮮軍制式採用兵器から、全て米軍制式採用兵器を貸与された連邦軍は、火力がより強化された。

 

これで、オアフ島の防衛力は高くなった。

空軍はなけなしのB-1B《ランサー》10機を、オアフ島の陸軍飛行場に持って来た。

重爆は艦船攻撃には向いていないが、この部隊はようやく完成した特大EMP爆弾を敵艦隊上空に投下するための特殊任務部隊でもある。

1トン爆弾サイズを誇り、敵艦隊上空で炸裂すると10ギガワットの電磁波(電磁パルス)を発生する。

実験結果ではその半径は100キロにも及び、全てのコンピューターから電子機器をダウンさせた。

この巨大EMP爆弾を2発も浴びせれば、日本空母戦闘群はコンピューターが全てシャットダウンし動けなくなり、艦娘たちの未来艤装も同じく使えなくなる。

コードネームが好きな米軍は、この巨大EMP爆弾を《バンザイ・ボム》と名付けた。

 

また空母戦闘群の航空団が運用する全ての空対空ミサイルは、連邦残党軍と共同開発した例のミサイル……VT信管付きミサイルに交換された。

これは標的に、最大3000メートルの距離を通過、または接近すると爆発するようにセットされており、広範囲に弾片が飛び散るように設計し直している。

これは太平洋戦争で使われたVT信管の再現である。

戦争中期、米軍がこれを制式採用した途端……日本機の撃墜が増したのである。

大本営は不審に思ったが、最後までその理由には気付かなかった。

仮に気づいたとして回避方法を、つまり“アンチ・レーダー・システム”を開発しても遅過ぎたのである。

ローテク兵器は、時にハイテク兵器に勝るはずだと統合参謀本部は考えた。

オアフ島の飛行場ではB-1B《ランサー》以外にも、陸海の戦闘機も増勢された。

全島……特にパールハーバーを含む南岸と北東部・カネオへ海岸には要塞や陣地が構築され、ミサイル陣地、高射砲陣地、重砲部隊などが配置された。

かくして、日本軍迎撃の準備は整った。

空母戦闘群はそれぞれの港から出ると、パールハーバーの北東海面へ散開した。

パールハーバーでは補給が受けられないので、タンカーや補給艦が付き添っている。

 

同じく日本軍も、それぞれの基地から出撃、ハワイを目指していたのである。

空母戦闘群が先に立ち、揚陸艦部隊は100海里後方に離れて航行していた。

何しろ道中が長いので、こちらも補給艦・タンカーも連れて行くのはこちらも同じだ。

今回は中型空母《飛鳥》も参加して、揚陸艦部隊の支援を行なっている。

ステルス原潜《海龍》も、全部隊出撃している。

上陸と言うものの、空母戦闘群同士の戦いが勝利を決定する。

赤城たちと同じように、空母部隊が敵機を打ち破り、制空権を確保しない限り揚陸艦部隊は前進することはできない。

 

その時はZ機が再び出撃する。

100機は敵の海岸陣地ないし基地を叩き、残りの100機は第1空挺師団を乗せて、敵の反撃が弱まり次第、全隊員を降下させて橋頭堡を確保する。

その後、輸送艦《おおすみ》率いる揚陸艦部隊が接岸して陸自でも最強と言われる北部方面隊・第2師団が構成されていた。

しかし、敵も4個空母戦闘群を繰り出していると目撃された。

それに対して、こちらは《飛鳥》を加えても4個群。

兵力では、こちらの方が1隻多く優勢である。

先の戦いでは、この比率が逆だったので余裕があったが、今回はどうなるか分からない。

確かに日本海軍の無人空母および無人戦闘機・戦闘攻撃機の性能は卓越しているが、兵器の数は敵と変わらず、消耗戦に持ち込まれると不利である。

攻略部隊である揚陸艦部隊司令官・都筑海将、その支援部隊である空母戦闘群第10艦隊の司令官は変わらず鬼頭海将である。

23日早朝には、第10艦隊は日付変更線を越え、ミッドウェー島の北北東50海里のポイントに達していた。

 

ミッドウェー島は、ハワイ諸島・西北端に位置する。

太平洋戦争当時は、ここに米海兵隊基地が置かれていた。

だが、今は不要とされてアホウドリたちの自然保護区域となっている。

太平洋軍は、このとき早期警戒管制機(AWACS機)E-3A《セントリー》をこの海域に飛ばして哨戒任務に当たっていた。

このE-3Aが搭載しているレーダードームに第10艦隊は引っ掛かり、ただちに太平洋軍司令部に報告された。

この通信は、4個空母戦闘群を統合指揮する旗艦《セオドア・ルーズベルト》に乗艦するキンケイド大将にも伝わった。

キンケイドは太平洋戦争でも登場するが、こちらのキンケイドとは親類ではない。

太平洋戦争当時のキンケイド中将は、レイテ沖海戦のとき旧式戦艦を率いて上陸部隊の支援に当たっていたが、有力な敵艦隊が迫ることを知ってハルゼーの第3艦隊を捜し求めて、

“第3艦隊はいずれにあるや、全世界はこれを知らんと欲す”と言う無電を打たせたことで有名である。

この電文の後半……とくに有名になった部分は別に意味は持たず、通信担当の少尉が言わば、語呂合わせのために付け加えたのである。

 

しかし、この電文がハルゼー大将の心を大きく傷つけてしまった。

この時、ハルゼーの強力な艦隊は小沢艦隊の吊り上げ作戦に引っかかり、遥か北にいたのだが、この電文を受け取って地団駄を踏んだ。

帽子をむしり取り、自身が侮辱されたと思い、フロアに投げつけたのだ。

ハルゼーは高速戦艦と巡洋艦だけの部隊を編成し、大急ぎで栗田艦隊に向かい南下したが、肝心の栗田艦隊が反転してサンベルナルジノ海峡から立ち去った後だった。

ただ1隻だけ、駆逐艦《野分》が機関部故障を起こしたために海峡に残されていた。

ハルゼーは猛烈な砲火を浴びせて、撃沈した。

彼は駆逐艦ではなく、巡洋艦を沈めたのだと嘘の戦果を言い張った。

ハルゼーにとって、実はこれが初めての実戦だった。

その猛将ハルゼーは、陸軍のアイゼンハワー元帥が大統領にまで出世したのに比べ、晩年はつまらない企業の広告塔に使われたりして、ぱっとしない余命を送った。

これに関しては硫黄島の英雄たちも同じである。

 

また彼らだけでなく、軍人の末路は様々である。

ハルゼーとその闘魂が並び称される陸軍のパットン将軍は、戦場ではかすり傷ひとつ負わなかったのに、ドイツの占領地で交通事故に遭い、呆気ない死を迎えた。

日本を占領して、神のような権勢を振るったマッカーサーは、朝鮮戦争でトルーマン大統領と原爆使用などで衝突して、退役を余儀なくされる。

この時にマッカーサーは“老兵は死なず、ただ消えて行くのみ”と言う言葉を残した。

敗戦国となった日本の提督や指揮官たちに至っては、彼らよりも悲惨である。

東京裁判と言う茶番劇で、容赦なく戦犯と押し付けられ、死刑になった者。

罪一等を減ぜられ、放免された者も戦後は一切口を閉じて語らず、隠遁生活を送った者。

中曽根元総理のような戦後連合国や特亜の犬となった哀れな裏切り者たちなどがほとんどであり、掌を返したように反日活動を行なっている。

話は戻る。

 

E-3A《セントリー》が放った電波をキャッチして、敵に発見されたことを知った鬼頭海将は、敵の位置を把握すべく早期警戒機を180度の範囲に3機放った。

恐らく敵はパールハーバーには近づかず、その北東ないし北北東海面で我々を待ち構えているものだと考えた。

 

オアフ島・南方海上で待ち構えると言う選択肢はあるが、それは取らないだろう。

攻撃距離は長くなるが、それだけ燃料と時間を使うことになり、逆に不利になる。

このとき日本空母戦闘群は、第1から第4群が順列を作り航行していたが、敵に探知されたことにより陣形を変えた。

オアフに対し、縦列を作る陣形に変えたのである。

最南端に位置するのは、空母《ソウリュウ》を中核とする第4群だが、これはオアフ島から出てくるだろうと思われる敵機を阻止する任務に就いていた。

敵は、オアフ島に大量の航空機を蓄積いるに違いない。

本来ならばZ機でこれを叩きたいところだが、Z機は別の任務に就いているため使えない。

鬼頭海将は、第4群の奮闘に期待すること大だった。

なにしろ、残り3群の航空団だけで、強大な敵空母戦闘群と戦わなければならない。

鬼頭海将は、ステルス原潜《海龍》部隊の奮闘にも大きな期待に賭けていた。

空母群よりも高速である《海龍》部隊が先行し、今では敵に接近しているはずだ。

敵も同じく攻撃型原潜《シーウルフ》級などのスクリーンを張っているだろう。

したがって、まず潜水艦同士の戦いから始まると思われた。

鬼頭の睨んだ通り、新たに補充されたロサンゼルス級原潜《ダラス》《オーガスタ》《ヒューストン》の4隻に続き、攻撃型原潜《シーウルフ》級《シーウルフ》《コネチカット》《ジミー・カーター》の3隻が加わり、空母群の前に散開して哨戒していた。

 

なにしろ米海軍にはロサンゼルス級潜水艦を、実に60隻以上も造っていた。

10隻ぐらいは退役したが、それでも膨大な数であることは変わりない。

次期潜水艦こと《シーウルフ》級は、ロサンゼルス級よりもふた回り大きな新鋭艦だが、あまりに高価なため3隻だけで建造が打ち切られた。

なお次期原潜《バージニア》級は、虎の子として温存するとの方針である。

こちらは22隻も保有しているから驚きである。

 

米軍潜水艦司令部は、この《シーウルフ》級だけでも、謎の日本潜水艦部隊を撃破してくれるだろうと期待して送り出したのだ。

90度で東進した《海龍》部隊……第4と第5戦隊は、この《シーウルフ》級3隻と正面から向かい合うかたちとなった。

各《シーウルフ》級の艦長たちは、日本潜水艦は極めて静粛性が高く、探知が困難だと聞かされていた。

しかし万難を排しても探知し、その後は浮上して位置を知らせて、速やかに退避せよとのことである。

なぜなれば、核爆雷を搭載した《ヴァイキング》が急行して機雷をばら撒くからである。

核と言ってもむろん戦術核であるが、5キロトンの威力を誇り、直径20キロの海中にいる全ての物体を破壊する。

 

米軍が得意とする物量作戦である。

日本潜水艦との戦闘はリスクが極めて高いので、交戦は避けろとの厳命である。

しかし当然ながらの事だが、3隻の艦長たちは不満だった。

なにしろ、攻撃型原潜として最強の《シーウルフ》級に乗っているからである。

探知したらさっさと逃げろと言われても、おいそれと従うつもりはなかった。

命令違反を覚悟で、探知したら戦うつもりだった。

因みに《シーウルフ》艦長の名はサースガード大佐。《コネチカット》艦長はミラー大佐、

そして《ジミー・カーター》艦長はノーマン大佐である。

考えてみると、ジミー・カーター大統領は哀れな大統領である。

ほかの大統領はみな原子力空母名として付けられているのに対し、彼だけは潜水艦だ。

カーターは人権外交や親中外交など、またCIAの規模削減による情報収集能力の低下や、急速な軍縮を進めたことによる軍事プレゼンスの低下などがきっかけになり、イラン革命やその後のイランアメリカ大使館人質事件及び人質救出作戦『イーグルクロー作戦』の失敗、アフガニスタン紛争を許したことなどから、共和党などから『弱腰外交の推進者』と言われたほどレームダックだった。

大統領を辞めた後も、どこぞの愚か者と同じく自称『平和の使者』として世界中を回ったハト派であり、また『史上最低の大統領』として名を残した。

これが軍部などの癇に触ったことになり、皮肉を込めて付けられたのだと思われる。

 

6月23日 時刻2000時。

各《シーウルフ》級3隻は、開距離50マイルを取り、哨戒海域を旋回しながらソナー員が耳を立てていた。

各艦長たちは、熟練ソナー員たちの耳があれば、必ずや敵潜を探知できるはずだと確信していた。

これまでロサンゼルス級がやられたのは、こちらの静粛性も劣っていたかもしれない。

要するにソナー員たちが未熟だったためだと考えた。

実はそうではなかったのだが、強力な原潜に乗っていると言う自覚が、自己過信に変わっていた。または赤城がよく口にする『慢心』であり、連邦軍がよく犯した罪でもある。

これは人間の本性として、無理もない。

往々にして人間と言うものは自分で体験しない限り、真実を発見しないものである。

 

これも偶然にも太平洋戦争前夜、中国戦線においてこれまでにない強力な日本戦闘機が米軍機はまったく歯が立たなかったと言う報告を、当時の武漢《ウーハン》にいた対日作戦の指揮を執り援蒋ルートの確保に当たった米陸軍のジョーゼフ・スティルウェル中将の幕僚が本国に送ったが、本国は誰ひとりもこの報告を全く信じなかった。

猿真似しかできない日本人が、そんな高性能な戦闘機を作れるはずがないと言う思い込みがあった。

この上層部たちの過信、そのツケは真珠湾奇襲攻撃において、零戦に痛い目に遭う。

ハワイに駐機していたP-40《ウォーホーク》やF2A《バッファロー》戦闘機のパイロットたちにも払われた。

運よく迎撃に空に舞い上がっても、零戦隊の餌食となる一方だった。

米軍は衝撃と伴い、現実から目が覚めた。

この恐るべき戦闘機……零戦を《ゼロ・ファイター》または《ジーク》と名付けられた。

なお戦争中期まで零戦に悩まされることになったのだ。

つまり、思い込みが激しいと危険なのである。

いま太平洋の海中でも同じく、それに似たことが起こっていたのだ。

 

各3隻の《シーウルフ》級原潜のソナー員は、必死になって聞き耳を立てていたが……

聞き慣れた海中の物音のほかには何も聞こえない。

しかし《コネチカット》のソナー員が奇妙な物音……何物かがため息をつくようなノイズを捉えて司令部に報告したが、ミラー大佐はクジラか何かの海洋生物の立てる音だろうと判断した。

日本潜水艦も原潜だということだが、原潜である以上、はっきりとしたノイズが聞こえる。

それをミスするなどあり得ないと考えていた。

 

しかし、それは海洋生物ではなかった。

これは《海龍》部隊の1隻……第4戦隊の《海龍》の放つノイズだった。

30分前に《コネチカット》の立てるノイズを探知して忍び寄ったのである。

 

2025時

突然《コネチカット》のソナー員は、悲鳴に似た声を上げた。

 

「魚雷発射管の開く音が聞こえます。敵潜です!」

 

ミラー大佐は一瞬驚愕したが、ベテラン艦長であるため、すぐに立ち直った。

 

「敵潜の位置はどこだ?」

 

「本艦の真後ろです」

 

「全速、急速回頭、スナイプショットで二発発射!」

 

《コネチカット》は38ノットに速力を上げながら、急速旋回し、旋回し終わる寸前に魚雷を2発発射した。

スナイプショットは標的を正確に探知する時間がない、いわば当てずっぽうである。

しかし当たらないとは限らない、ともかく敵潜を脅かすための緊急処置でもある。

 

「敵魚雷二本迫ります、雷速60ノット!」

 

ソナー員が報告した。

これは《海龍》が放ったホーミング魚雷で、すでにセンサーには《コネチカット》のノイズをキャッチしていた。

同じく《海龍》では敵潜が回頭して魚雷発射を知り、艦長もまた急速回頭を命じ、デコイ放出準備を命じた。

 

ミラー大佐は180度への変針を命じ、何とか迫ってくる敵魚雷を逸らそうとした。

しかし、音響と熱源を兼ね備えたホーミング機能を持った日本魚雷を躱すことはできなかった。

 

「デコイ放出」

 

大量のデコイが放出されたが、魚雷は惑わされることなく《コネチカット》に2本とも命中した。

この時、深度200メートルだから堪らない。

裂けた艦殻に凄まじい水圧が掛かり、《コネチカット》の1万近い巨体はズタズタに引き裂かれ、艦長も含め全乗組員は水圧に叩き込まれて即死した。

その仇を取ろうとした《コネチカット》の魚雷は空しく、《海龍》は楽々と回避した。

元よりあさっての方向へと発射されたのだから無理もない。

 

海中では音が遠くまで聞こえる。

《コネチカット》の爆発音は、日米双方の潜水艦にキャッチされ、互いに味方艦が敵艦を沈めたものと考えていた。

 

《シーウルフ》と《ジミー・カーター》は勇躍して、さらに前進した。

しかし、このノイズはやはり《海龍》2隻にいち早く探知され、距離を縮めた。

20分後には《コネチカット》と同じように2隻の米潜水艦のソナー員は、正体不明のノイズを探知したが、やはり戦死したミラー大佐と同じように敵潜ではないだろうと慢心したのである。

その間にも《海龍》はなおも接近、距離200メートルの近距離からそれぞれ雷撃した。

米潜水艦が、《海龍》の魚雷発射管を開く音に気づいたときには遅かった。

逃げるどころか、反撃するチャンスも失われたのである。

《コネチカット》の後を追うように、《シーウルフ》と《ジミー・カーター》も同じように撃沈され、海底へと沈んで行った。

 

キンケイド司令官は、各潜水艦3隻から定時連絡が途絶えたので、トラブルが遭ったか、もしくは敵潜か艦娘たちに撃沈されたのではないかと悟ったが……にわかに信じられなかった。

 

「水中排水量1万トン近く、最大速力38ノットを達する米海軍最強を誇る攻撃型原潜がこうも易々と沈められるとは……」

 

しかも依然として敵潜の位置は分からないので、核爆雷を搭載して待機状態の《ヴァイキング》の出しようもない。

 

翌朝……夜明けとともにE-3A《セントリー》が再び飛び立ち、日本艦隊の位置を確認した。

彼らは、味方任務群から500マイルの距離まで迫っている。

キンケイドは、オアフ空軍司令部にB-1B《ランサー》の出撃を要請した。

これを受けた《バンザイ・ボム》を搭載したB-1Bが5機飛び立った。

この特殊任務部隊は、高高度から《バンザイ・ボム》ことEMP爆弾を敵艦隊上空にお見舞いすることになっていた。

この爆弾は気圧感知式スイッチを持ち、高度500メートルで爆発することになっている。

この高度での電磁パルスが、もっとも有効的だと実験結果で確かめられた。

 

5機のB-1B《ランサー》特殊任務部隊は、キンケイド大将の期待を担って北西に向かった。

この《バンザイ・ボム》が炸裂して、敵空母戦闘群のコンピューターが全てブラックアウトした後に、全軍で攻撃を開始する。

しかし、キンケイド大将には不安予想がひとつだけあった。

 

果たして未来人が作ったらしい無人空母に、我が軍のEMP爆弾は有効なのだろうかと……




今回は潜水艦同士の戦いでしたが、日本の完全勝利へと終わりました。
今日は本編では触れていませんが給糧艦『間宮』の戦没日であり、そして私の大好きな古鷹たち第六戦隊は、青葉を残して呉鎮守府籍から除籍された日でもあります。
給糧艦『間宮』と第六戦隊と、そして多くの英霊の方々、心からお祈りします。
私がこの作品を書くきっかけを教えてくれたのは古鷹たち第六戦隊であり、とても特別な想いもありますゆえにですね。

灰田「あなたの信念は壊れることはありませんから大丈夫ですよ」

秀真「俺もいるぞ、兄弟」

郡司「僕もいるぞ、同志」

古鷹「私もお手伝いします」

加古「あたしもいるぞ、提督」

青葉「青葉もお手伝いします」

衣笠「衣笠さんもいるからねぇ!」

神通「私も提督と古鷹さんたちを護る覚悟はいつでもあります」

ありがとう。みんな。

彼女たちのために黙祷であります。
この戦いもまだまだ続きますが、第四章も同じく気を引き締めます。
とは言いますが、あと2話で第三章が終わります。
気がついてみましたが、この海戦後に第四章であります。

灰田「では今日はこの日は大切な日なので、これにて失礼いたします。
次回は刻々と迫る《バンザイ・ボム》を搭載したB-1B特殊任務部隊に対し、日本空母戦闘群と潜水艦部隊がどのようにこの危機を乗り越えるかと言う話になります。
またあと2話で第三章が終わりますが、最後まで楽しんでください。
……それでは第九十七話まで、ダスビダーニャ(さよならだ)」

秀真・郡司・古鷹一同『ダスビダーニャ』

神通「ダスビダーニャ

ダスビダーニャ!次回もお楽しみに。
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