今回も独自設定が入ります。
とあるホテルの一室でベッドに足を伸ばしながら座り
考え事をしている少女がいた。
「クロノ君、突然大事な話ってなんだろう・・・・・」
少女の名前は高町なのは、先程仕事の上司であり友人であるクロノ・ハラオウンから電話を貰った所だ。
何やら直ぐにでも自分に用があるらしく、自分の滞在しているホテルに行っても良いかというものだった。
なのはには得に用事もなかったので許可した。
既に連絡があってから一時間、そろそろ来る頃だろう。
「もしかして・・・・・やっぱり私武装隊辞めなくちゃいやないのかな・・・・・・・」
なのはの心のなかで悪い予感が渦巻いてしまう、仮にそうなれば、なのはは魔力を必要としない事務的な部署に転勤になるだろう。
しかし武装隊として、人を助けることに誇りを持っているなのはには受け入れがたいものだった。つい先日も臨海空港でスバルという少女を助けたときも、その少女からの感謝の言葉もなのはが誇りを持ち続けている要因とも言えるだろう。
だからなのはは魔法が使えなくなったことには後悔はしていない、しかしあまりの突然のショックに心の整理がついていないのだ。
そうなのはが思っていると、ドアがノックされる。
「なのは、クロノだ入ってもいいだろうか?」
ドア越しにクロノの声が聞こえる。
「うん、大丈夫なの」
ドアが開き、クロノとユーノが入ってきた。
「あれ?ユーノ君も一緒だったの」
なのははクロノしか来ないと思っていたので少し驚いていた。
「うん、ちょっとなのはの事が心配でね」
ユーノはなのはを気遣うように言う。
「それでだがなのは、大事な話というのはだな・・・・・・・なのは、君を治療してくれる医者をユーノが探してくれたんだ」
「えっ・・・・・・・それ・・・・・・本当なの?」
なのはは驚きに包まれた、最新の設備などが揃っている管理局の病院で治療が不可能と言われ諦めかけていたこともあり、クロノの言葉に疑問で返してしまった。
「大丈夫だよなのは、彼は次元世界最高の医師だから、実はね今廊下でまってもらっているんだ、ロー入ってきていいよ!」
管理局の病院でも治せないものを治療出来る人物、なのはは僅かながら緊張していた。
ユーノがドアの方に声を掛けると一人の少年が入ってきた。
「おいユーノ、何大袈裟にいってんだよ」
なのはは少年の姿を見た瞬間、つい本音が漏れる。
「・・・・・・え?・・・・・・・・お医者さん?」
なのはの疑問も当然と言えばそうだ、今のローの格好からはとてもではないが医者とは見えないだろう。
「安心しろ、白衣は着ていないが医者だ」
「大丈夫だよなのは、ローはちょっと目付きが悪くて怖いけど根はいい人だから」
なのはの反応がローが職務質問をされたさいの反応に酷似していたのはともかく、ユーノはすかさずフォローをいれる。
「悪かったな目付きが悪くて・・・・・」
ギロリとユーノを睨み付ける、別にローは故意に目付きを悪くしている訳ではないが、初対面の相手には少し威圧的に見られてしまうようだ。その証拠になのはも一瞬驚いてしまった。
「おっと、悪いな俺はトラファルガー・ローだ、年はお前と同い年、ローと呼んでくれ」
ローはなのはが怯えてしまったと思い、謝罪をいれ、自己紹介をする。
「いえそんな、私は高町なのはなの、えっと・・・ロー君でいいかな?」
「ああ、構わない」
お互いに自己紹介を終え、クロノは本題に入る。
「それでだがなのは、さっきも言ったがローには君のリンカーコアの治療をしてもらうがそこまではいいのだろうか」
「うん、でもロー君どうやって私のリンカーコアの治療をするの?」
なのはの疑問に思っていた、管理局系列の病院で治療不可能と言われたのにどのように治療するのかと。それにたいしてローは僅かに頬を綻ばせ。
「そいつはちょいと企業秘密だ、さてそろそろ治療を始めるからお前ら出ていけ、流石に友人と言えど、美少女のあられもない姿は見せられんからな」
「ああ、うん、そうだねクロノさん、僕たちは外に出ましょう」
「そうだな、ではロー頼んだぞ!」
クロノとローはなのはの部屋から出ていった。部屋にはローとなのはの二人だけになり本来なら治療するところだが、ローはなのはの前に立ち・・・・・・・
「さてと、本来なら治療を開始するところだが・・・・・その前に、フンッ!!」
「にゃにゃ~!!!らにふるの~~~!!」
ローはおもむろになのはの頬を指でつまみ伸ばす、弾力があるのかなのはの頬はよく伸びた。
「何するのじゃねぇんだよ!!お前、たまたま俺とユーノが友人だったから良いものの、
下手したらお前、魔力どころか、命まで失うところだったんだぞ!!!」
「え、それどういうことなの・・・・・・」
ローは管理局でユーノとクロノにした話と同じ話をした。
「今回の原因はお前のリンカーコアが外に出されたのがトリガーになった、でもな、お前が仕事を理由に定期検診を受けていなかったから、ここまで悪化したんだよ・・・・」
ローはなのはのに先程とは違い、静かにゆっくりとした口調で告げる、しかしその中には明確な怒りが感じられた。もし後数ミリでも深く亀裂が入っていたら・・・・そのようなギリギリの状態を理解していないなのはにローの怒りを助長していたのだ。
「でも・・・・・でも私は多くの人を助けたくてそれで・・・・・ロー君は人を助けるために頑張るのが悪いと言うの・・・・・・」
なのははローの説教に気圧されながらも、自分の意見をなんとか紡ぐ。
「違う、そうじゃない、お前はこれまで何十人、何百人と多くの人を救ってきたんだろうな、俺はそれを尊敬するしある意味医者と同じようなものだ・・・・けどな、だからと言って自分の命を粗末にするのは違う!」
「私は・・・・・皆に幸せに元気に生きてほしくて・・・・」
「だがもしお前がいなくなったら、お前が救ってきた人と同じ人数が悲しむ、それは
・・・・・誰もそんなの望んじゃいないんだよ」
ローはなのはの性格をおばろげながら理解していた、誰かのためなら事故犠牲もともわない、ローはこの性格の持ち主を他にも知っていた、だから理解できたのかもしれない。
ローはなのはの頬から手をはなす。
「俺が言いたいのはそれだけだ・・・・悪いな只の医者が説教なんかしてよ」
「ううん・・・・・ロー君は間違ってないの、分かったなのは次からは絶対に定期検診を受けるの!」
「無茶しないとは言わないんだな」
ローは薄く笑い、なのはは気まずそうな表情を浮かべる。しかし少なくともローの伝えたいことは伝わっただろう、こういうことが日常的に出来れば苦労はしないのたがそれはまだ遠い話だ。
「よし、じゃあ治療を始めっか!」
「うん!・・・・・・あっでもその、ふ、服とか脱がないといけないのかな////」
なのははモジモジと足をくねらせ、頬も赤みがかかる、年頃の少女ともなればいくら医者であっても下着姿などをさらすのは羞恥に見舞われるだろう。
そしてそれが男性であり、また同い年であるローであれば尚更だ。
「ああ悪い、あれ嘘だから、心配すんなお前はちょいと後ろを向いてくれればいい」
取り合えず下着姿などにならなくて良いことに安堵するが、ではどのように治療するのか疑問に思いながらも後ろを向いた。
「よし、じゃあいくぜ・・・・・"
ローは手のひらを下にし右手をかざす、すると部屋を中心に青白いドーム状の円を展開する。
なのはは突然のことに戸惑っていた。
「えっ?え、これなにロー君」
「大丈夫だよ、これは俺の
ローはなのはの背中に手を当てると、まるで吸い込まれるかのようになのはの体に入っていく。
「にゃ、にゃははははは!!!くすぐったいよロー君!!」
何が起こっているか分からないなのはは背中のくすぐったさに笑うだけであった。
「もうちょい・・・・よし、取れた、見てみろこれがお前のリンカーコアだ」
ローは立方体状のRoomに包まれたなのはのリンカーコアを手に取る、なのはのリンカーコアはヒビが全体的に深く刻まれており、いつ崩壊してもおかしくないくらいだった。
なのはは突然自分のリンカーコアを見せられ、どうやって痛みもなく取り出したのか、そしてリンカーコアの状態に唖然としていた。
「何でだろう・・・・・・・とても胸がズキズキするの・・・・・・・」
目の前にあるリンカーコアがまるで今の自分のような心境になのはの心はとても切なくなった。
「だろうな・・・・・・安心しろ、もうすぐその痛みも俺が直してやるからよ」
「うん、お願いするの」
ローは長い袋に包まれていた鬼哭を取りだす、なのはは何故治療に刀が必要なのか疑問に思っていた。
「ロー君、何で治療に刀が必要なの?」
「まぁ俺の手術に必要なんだよ、後これでもデバイス何だぜ、さて先ずは治療方法について説明するか ・・・・・・・・・」
ローは鬼哭を抜く。
「先ずはお前のリンカーコアのヒビを魔力で埋める、知ってるか?リンカーコアの外側は魔力で形成されてんだぜ、その為にお前のリンカーコアの内部から魔力を満たす、悪いが内部からじゃないと奥までひびに到達するか不安だからな」
「でもどうやって内部から魔力を満たすの?」
「今からやってやるよ、いいか見てろよ――――――"
ローは縦に鬼哭をおろすと、なのはのリンカーコアは真っ二つに割れた。
「えええええええ~!!!!ロー君!大丈夫なの!!」
なのはは狼狽してローに詰め寄る、先程リンカーコアの内部が損傷すれば死ぬと聞かされたばかりなのだ、なのはの反応も当然だろう
勿論、リンカーコアを体内から出したり、ましてや真っ二つにしてなのはに身体的異常が見られないのはローの能力であるからだ。
「大丈夫だよ、これも俺の能力だ、そしてこの魔力をお前のリンカーコアに流し込む」
ローは手のひらに大気中から集めた魔力をなのはのリンカーコアに流し込んでいく、すると徐々にヒビが塞がっていく。
「―――――よしもういいか、"
ローは中指と人指し指をくっつけると、流し込んでいた魔力がヒビに定着した。ローはまたリンカーコアをなのはの背中に戻し結果を告げる。
「よし、治療は成功だ、今はまっさらなただの魔力だが、少しずつお前の魔力と同化していくそれまで魔法は使うなよ」
「うん!・・・・・あれ、何でかな・・・あの、ちょっとロー君、ゴメンね・・・・」
ローが治療を成功したことを告げると、それまで明るく振る舞っていたなのはの目にじんわりと涙が浮かぶ、なのはは必死に止めようとするが全く止まる気配はない。
「・・・・・・・・いや、たまにお前と同じような患者を見るからよ・・・・・良かったら少し部屋から出ていようか?」
ローは特に慌てるそぶりも見せずなのはに語りかける、前日ローが治療した少年も今のなのはと同じような状態であったからだ。
「・・・・・・ううん、あのねロー君・・・・・もし良かったら背中を貸してくれないかな・・・・」
今に途切れそうな弱々しい声、必死で何かを押さえるようなそんな感覚だ。ローはなのはの言いたいことを理解したのか、少し思案した後口を開く。
「・・・・・・・・・・・お前が良いなら、別に構わない」
ローはなのはのベットに背中を見せるように腰かけると後は何もしゃべらなくなった。
「ありがとう・・・・ヒグッ、グス・・・・
・・・・うわわわわぁぁん~~~!!!」
お礼をのべた後、なのはは今まで堪えていたかのように泣いた、管理局のエースオブエースと言われる彼女もまだ15歳の少女なのだ、
一時は絶望的な状況から救われた安心感とそして今までの不安が爆発したのだ。
なのははローの背中に額をつけ、肩に手をおき感情をさらけ出している、ローはなのはに右手を重ねる、それは無意識に近い行動だった理由は説明が出来ない、しかし一つ言えることがあれば、ローは患者であるなのはに安心感を与えることが医者である自分の仕事と思っているのだろう。
ローはなのはが泣き止むまで、微動だにせずその場に居続けた。
なのはが泣き止んでから数分後、ローは手を放し、なのはに問いかける。
「・・・・・・・落ち着いたか?」
「うん、ありがとうロー君」
なのはの目はまだ多少の赤みがかかっていたが、何時もの高町なのはに戻っているようだ。
「そうかい、それにしても随分と大声でないたな、俺が防音魔法を使わなかったら今ごろユーノとクロノが駆け込んで来てたぞ」
「にゃ!!あの・・・・・・・ありがとう」
「気にするな、それも医者の仕事ってな!」
ローは不敵な笑みを浮かべる。
「うん、またこれでいろんな人を救えるよ」
「まぁ意気込むのはいいが、一週間は魔法は使うな、後運動も軽いジョギング程度にしてくれよ?」
「分かったの!!ロー君、本当にありがとうなの!!」
なのははローの手を握り、太陽のような明るい笑みを浮かべる、ローはいきなり手を握れたことに驚き更になのはの笑顔にたじろぐ。
ローは基本的に医者としてのスイッチが入っているときは男女の配慮はすれど別段意識することははないが、そうでないときはなのはのような美少女等には意識してしまう。
「お、おう、まぁ程々にな・・・・それにしても、管理局じゃ白い悪魔やら魔砲少女なんて呼ばれてるお前でも、か弱い所があったんだな?」
ローは口角を上げ、からかうようになのはを見る。
「む~~!!酷いよ、なのはだって女の子何だよ!!」
なのははむくれながらローに反論する。
「そうだな・・・・今のお前は、俺からしてみればただのか弱い美少女・・・・・そんな印象だな」
「ロー君、美少女は言いすぎだよ!!」
否定するなのはであるが、若干頬を赤く染め満更でもないようだ。
「そうかい、多分お前の友人や仲間なら・・・・・同じことを言うと思ったんだけどな」
ローは備え付けのテーブルの方に目を向けた、そこには多くの花束やお見舞い品が置かれていた。
「随分と人望があるんだな、早く連絡して安心させてやれよ、クロノ提督の妹のフェイト・テスタロッサ・ハラオウンだっけか、そいつも元気がないとかで提督が心配してたからな」
「フェイトちゃん・・・・・分かったの、直ぐに連絡するの」
「そうしろ、さて俺はそろそろ帰るか・・・・・・
ああ、そうだ悪いが俺が治療したのは秘密にしてくれ、俺のレアスキルが管理局にばれんのは不味いんだ」
ローのもつレアスキル、それがどれ程有能な能力かはなのはもよく理解できた、だからなのはも少し不満げながら了承した。
「うう、皆に紹介できないのは残念だけど、分かったの・・・・・」
「悪い、そうだ一応俺の連絡先を渡しておくぜ、何かあったらまたここに連絡しろよ」
ローはなのはに連絡先を渡す。
「うん、それでねロー君、治療費は・・・・」
「あ、要らねぇよ俺は医者としてきたが今回は友人の頼みで来たんだからよ」
「そんなのダメだよ!!何かお礼をさせてほしいの・・・・・・」
なのはの性格上、中々引き下がらないことはない見に見えていたのでローは考えあることを思い付く。
「あっそうだ、ならよお前の友人のフェイト・テスタロッサ・ハラオウンのサインをくれよ、俺の妹が熱狂的な
「え、いいけど本当にそれだけでいいの?」
「いいんだよ・・・・じゃあななのは、お大事にな」
「うん!ありがとうなの!!!」
ローはそう言い、部屋から出ていった、その後クロノとユーノに報告した後ローは家に帰って行った。
メス
腕でつかみ取るように相手の内部のものを抜き取る。
抜き取られたものは立方体状の”ROOM”に閉じ込められる。抜き取られた後内臓としての機能は死なず、抜かれた本体も活動自体に支障は来さない。しかし外的刺激はダイレクトに受けてしまい、内臓が傷付けられれば本体も相応のダメージを受ける。
少し活動報告のアンケートの変更をしました。
決して、テレビでるろうに剣心を見て、
「剣心を古代ベルかの戦乱にぶっ混んだら面白いのでは」というものではありません。
絶対ですよ?