狂気が現れて、能力の覚醒を行う
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覇奈が永琳を呼んできたらしく、迅速な処置を受ける(今ココ!)
――おい。
何もない、真っ白な空間で俺を呼ぶ声が聞こえる。
――起きろ。
せっかく人が気持ちよく寝ているのに起こそうとしてくる。
――おい、起きろって言っているだろ。
もう起きるのが面倒臭いから無視しよう…。
――…。
よかった。どうやら諦めてくれたようだ。
――起きろって…言っているんだろうが!!
『ベキッ!!』
優「イッツ?!!」ガバッ
頬にいきなり強い衝撃が走ったので驚き、起き上がる。
狂気「ったく、やっと起きたか…」
優「起きなかった俺も悪いが…蹴るのはどうだろうか?狂気」
狂気「フン…それよりもお前に伝えなくちゃいけない事がある」
優「…何でお前が居るかって事か?」
狂気「まぁ殆ど似たような内容だな。俺が今ここに存在できるのはもう1つの能力…【空間を操る程度の能力】にあるんだ」
優「空間を操る程度の能力か…ん?そう言えば能力覚醒させて、その後は大丈夫だったのか?」
狂気「…さあな。まぁでもこの精神世界が存在するならば生きているんじゃないか?」
神睡「その通り。主は生きている、意識不明だがな」
優「ああ、そうなのか…って、どうしたんだ神睡?頬が赤く腫れているぞ?」
行き成り現れた神睡を見て言う。まるでおたふくの様に膨らんでいるのだ。
神睡「お前の隣の奴に聞いてくれ…」
狂気「さて…何の事かな。そんな事は置いといて、能力の事について話させてもらう。能力はお前の成長に比例して実は変化してきている」
優「…確かに『分裂をする程度の能力』も【分身・分裂を操る程度の能力】になって、覚醒までしたからな…。片方だけ変化するという訳はないよな」
狂気「そうだな。俺が今存在できるのは、新たに狂気の空間が創られたからだ!!」
優「創られた…?」
狂気「そうだ、【空間を操る程度の能力】は既に存在している空間しか操れない。だが能力が変化し、新たに狂気の空間が創られた。そう、『空間を操る程度の能力』は【空間を創造する程度の能力】へと変化しつつある!!」
優「空間を…創造する?!」
神睡「主よ、おそらく私もその空間が創られて、誕生した生命に限りなく近い。いや、もう近いのではなく本当にそうなのかもしれんな…」
優「…!!そうだったのか…」
狂気「俺の予想ではここでは終わらない。能力は恐らく生まれた時から持っていたのでは?と最近思うようになった。元から陰と陽の狂気の空間が存在し、それに俺の両親、剣魔(ケンマ)と英理(エリ)が気付いて、封印していたんじゃないのか?と俺は推理したさ」
優「父さんと母さんが俺の能力に気付いていた…?いや、ただ単に狂気の存在を見つけただけだろう…父さんと母さんは幻想郷を知らない筈だ…」
狂気「まぁ話したい事はこれだけだ。あと忠告しておく。これから自分の能力は公表するな、悪に見られている可能性が高いし、狙われているからだ。もちろん霊夢や魔理沙達にも公表するなよ?」
優「わかった。ちょっと待ってくれ…」ブワァ
俺の腕から狂気のオーラが溢れ出る。
狂気「ほう…狂気が使えるのか」
神睡「どうやら、狂気が新たに誕生して優に宿ったようだな。その狂気の力は共有しておるのか?」
狂気「…いや、俺の力は減っていないから、どうやら本体は本体で狂気の力を持っているようだな」
優「つまり狂気の力が2つか…まぁでも俺は再びお前と出会えて嬉しいよ」
狂気「……なっ、いきなりどうしたんだよ?!」
神睡「おぉ~~これが『ツンデレ』というやつかぁ!!」
狂気「フンッ!!」ヒュッ
神睡「フダラバッ?!」バキッ
優「(どうやら狂気も喜んでいるな、良かった)…で、どうやって此処から出るんだ?」
狂気「…知らん。ためしに神睡の柄頭に当たって見ろ。多分目覚めるから」
神睡「主よ、今やってみせよう!」トンッ
狂気「あ、すまん、もう1つ言い忘れた。これからは俺を『アーレス』と呼んでくれ。お前も優で、俺も優じゃ呼び名が困るだろう?」
優「…!アーレス、か…わかった。ん?体が光り始めた…」パァァ
アーレス「ビンゴだな。いいか、くれぐれも能力の事は話すな。それだけは…約束してくれ」
優「わかったから、じゃあな」パッ
辺りが眩しい光に包まれ、浮遊感を感じる。
再び目を開けると見覚えがある天井が目に入った。
優「ここ、は…」
?「目覚めたか、優。ここは永遠亭だ」
優「ん…?」
俺は声が聞こえた方に顔を傾ける。そこには藍が座っていた。そして藍の膝には橙が猫の姿となって眠っていた。
藍「すまないな、5分前までは橙は起きていたんだが眠ってしまった…」
優「別に大丈夫ですよ。…うっ?!」ビキッ
起き上がろうとした時、胸に激痛が走る。
藍「無理に起きない方がいい。八意様の話によれば、内臓の組織がボロボロに破壊され、骨や筋肉もズタズタだったらしいからな。橙、橙?ちょっといいかな?」
橙「ふにぁ~~…何でしょうからんしゃま…」ポカポカ
藍「優が目覚めたから八意様を呼んできてくれないかい?」
橙「わかりました…ふにゃぁ~~…」テチテチ
橙は寝ぼけているようでフラフラとしながら部屋を出て行った。
藍「さて、優には礼を言いに来させてもらったよ」
優「礼…?俺、何かしましたか?」
藍「地底へ追放された隊長、『強羅 麟』の討伐だ。アイツは地底に追放された後、妖怪という妖怪を取り込み、殺戮を繰り返して姿を消したんだ。このままでは幻想郷自体が危うくなる所だった。紫様に代わって礼を言う、有難う」
優「…!!あれは、俺の所為なんです…!!」ボソッ
藍「ん?何か言ったか?」
優「い、いえ…何でもありません、ハハハ…」
藍「そうか?」
『ドタドタドタドタッ!』
廊下を駆け抜ける音がする。この足音からして永琳だけではない事がわかる。
永琳「優、大丈夫かしら?!」
霊夢・雷鼓「優~~~!!!」バッ
優「い゙っ?!」
行き成り、雷鼓と霊夢が跳びかかってくる。
『パッ!!』
霊夢・雷鼓「ひゃぁ?!」ドタンッ
だが、優は触れる直前に消える。すると後ろの方から優の声が聞こえる。
優「あ、危ねぇなお前らッ!?こっちは骨や筋肉、内臓までボロボロだったんだぞ、俺を殺す気か?!」ハァハァ
永琳「…!貴方、空間移動する時の速さが上がったわね。いや、今はそんな事どうでもいいわ!体の方は大丈夫?手足にしびれは無い?!」
優「いや、何ともないですけど…ただ力むと痛むだけで…」
永琳「ハァ…良かった…」ホッ
霊夢「またこんな怪我して…優はもうちょっと気を付けて行動してよ!!」
雷鼓「そうよっ、地を真っ二つにする大技とか放っていないで体を気を付けてよ!」
優「…ごめん」
永琳「取りあえずは2ヶ月ぐらいの安静が必要だわ。それまでは当分寝たきりね…」
優「…!(本当だ、骨がボロボロになって手が歪んでる…)」
霊夢「…?(優から変な力を感じる…しばらく会っていなかったから変に感じているのかしら…)」
雷鼓「えっ?寝たきりってお風呂とかどうするんですか?」
永琳「そうねぇ…最初から最後までやってあげないと無理かしらね…」
霊夢「?!」
雷鼓「そうなんですか…大変だろうし私も手伝うよ」
優「なぁ、顔が赤くなってきているぞ」
雷鼓「フヒヒ…あんな事やこんな事も…」ジュルリ
ダメだ…本能が危ないと感じている…。
優「大丈夫ですよ、移動の時は空中を低空飛行しますし、服などを脱ぐ時は分身を利用しますから」
永琳「そう、それならこっちも助かるわ」
雷鼓「えっ?!」ガーンッ
優(落ち込んでいるように見えたが…気のせいだろう!)
永琳「それじゃあ私はしなくちゃいけない事があるから部屋をでるわ」
藍「私達も行かせてもらう、橙行くよ」
橙「はい!優さん、またね!」
優「ああ、はいお気をつけて!」
雷鼓「わ、私も一旦(心を回復させるために)出て行かせてもらうわ…」トボトボ
優「あ、はい…お大事に…」
霊夢以外の者が部屋を出て行き、2人きりとなった。
霊夢「…2人きりになるのは久しぶりね…」
優「そうだな。やっぱり霊夢と2人きりだと嬉しくなるというか、気持ちが高揚するな」
霊夢「ねぇ優?優はどうしてそんなに自ら危険な事に関わるの?」
優「どうして…何だろうな。俺はただ普通に生活しているだけなのに巻き込まれちまうんだ…」
霊夢「そうなの…ね。いい、1人で抱え込んじゃダメよ!私も頼りなさい!」
優「フフ…じゃあ早速頼っていいか?」
霊夢「!ええ良いわよ、ドーンと来なさい!」
優「実は分身が出せない事と飛行できない事に今気付いた。永琳さんを呼び戻してくれ…」
霊夢「…は?…優、アンタ…馬鹿でしょ…」
この後永琳にまで霊夢と同じような対応をされたのは言うまでもなかった。
この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
前回、応募させていただいた狂気の名前は…『アーレス』に決まりました!他に応募してくださった方も有難うございます!嬉しかったです!
今度、応募した時もよろしくお願い致します。
今回は狂気が居る理由が判明しましたね。どうでしょう、理解できましたか?あと優の両親の事、覚えていましたか?
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!