中学生が幻想入り?!   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
優がこころのお面から復活する。
 ↓
宴会をするらしい…(今ココ!)



#最終回 『佐藤 優』

『チュン、チュンチュンッ!』

 

 

優「…」スースー

 

朝の陽ざしが縁側から差し込み、雀達が元気よく鳴いていた。

優は久しぶりの布団がかなり良かったのか、まだ起きていなかった。

 

鈴仙「優ー、朝ごはん…ってまだ起きていないのね…優、起きなさい」

 

優「んあっ?!」バッ

 

鈴仙「ヒッ?!」

 

優「…おはよう…」

 

鈴仙「お、おはよう…(び、ビックリした…?!)」

 

優はスクッと立ち上がり、部屋を出ようとする。だが――――

 

 

『ガンッ!』

 

 

鈴仙「優ッ?!そっちは壁よ?!」

 

寝ぼけているのか壁へと直進してぶつかったのだった。

 

優「イッ~~?!!」

 

鈴仙「だ、大丈夫?!どこか怪我はしていない?!」

 

優「うぅ…。だ、大丈夫です…今ので目が覚めました…」

 

鈴仙「大丈夫ならいいのだけど…朝ごはん出来ているから食べましょう?」

 

優「久しぶりの朝食か…楽しみだなぁ~!」

 

優はそう言い、笑顔で食卓の所へと向かった。そしてその後を鈴仙も追ったのだった。

 

 

 

優「皆さん、おはようございます!」

 

永琳「おはよう、ぐっすり眠れたかしら?」

 

優「はい、もうぐっすりと!!…輝夜さんが居ないようですが、一体どこに…」

 

てゐ「姫様なら妹紅と殺し合ってるよ。多分もうそろそろ帰ってくるんじゃないかな?」

 

 

『帰ったわよー!』

 

 

てゐ「ほら」

 

輝夜の声が聞こえてから数秒後、戸が開いて輝夜と妹紅が入ってきた。

 

輝夜「鈴仙、もう1人朝食追加できるかしら?」

 

鈴仙「わかりました。直ぐに用意するのでお待ちください」

 

優「お久しぶりです、妹紅さん」

 

妹紅「うぉぉッ!!ホントに帰って来てやがる!!何だよ、帰ってくるならもっと早くに帰って来いよ~」

 

妹紅はそう言いながら優の背中をバシバシと叩く。その時、奥から鈴仙が味噌汁などを持って来た。

 

鈴仙「お待たせしました、準備できましたので頂きましょうか」

 

優「おっ!味噌汁か、いいねぇ…!!よし、それじゃあ…」

 

 

『いただきます』

 

 

食事中…

 

 

5年ぶりの朝食はとても楽しいものだった。皆と会話しながら食べたり、てゐが鈴仙に悪戯をしたりして騒ぎになったりと、朝からとても賑やかだった。

 

優「さてと…俺は人里へ一旦帰ろうかな。家の事も心配だし…」

 

輝夜「そう。じゃあまた宴会の時に会いましょ!」

 

優「はい!あと妹紅さん、人里までの案内お願いしてもよろしいですか?」

 

妹紅「あれ?優なら人里まで飛んで行けなかったっけ?」

 

優「いえ、今力が使いない状態でして、飛ぼうとしても1cmぐらいしか浮く事が出来ないんです」

 

妹紅「あらっ、それは危ないな。わかった、案内するから安心しろ!」

 

優「ありがとうございます」

 

それから数分後、優と妹紅は永遠亭を出て人里へ向かった。

 

 

少年少女移動中…

 

 

 

 

『ガヤガヤワイワイ』

 

相変わらず人里は多くの人で賑わっていた。たが、賑わっている場所は店も無く、人里の入り口でだった。

 

里人1「ほ、ホントに優じゃねぇか?!」

 

里人2「で、でけぇ…?!」

 

里人3「あ、あれが優先生なの…?!」

 

妹紅「し、新聞の効果大アリだな…?!」

 

優「す、すいません皆さん!?ちょっと家まで行きたいのでどいてはもらえませんか?!」

 

優がそう言うと、里人達は避けて道を作ったのだった。

 

優(何かなぁ…こう大勢の人に見られながら歩くのは恥ずかしい…)

 

下を向いて歩きながらも、家へ辿り着き、中へと5年ぶりに入る。

 

優「…ただいま。随分と待たせちゃったね…(あれ…?埃だらけかと思ったらそれ程でもない…むしろ綺麗だ?!)」

 

妹紅「実は戦争が終わってから、この里の人達が1週間ごとに掃除してくれていたんだよ」

 

優「里の人達には頭が上がらないなぁ…。…よし、俺は博麗神社にでも行ってこようかな」

 

妹紅「私は用事があるから博麗神社までついてけないぞ?」

 

優「多分大丈夫だと思います。妖怪と出会ったら全力で走りますから」

 

妹紅「そうか、気を付けてな!宴会の時にまた会おう!」

 

優「そうですね、宴会の時に。それじゃあ行ってきますね」ザッ

 

優は家から出て博麗神社を目指して、人里から出て行った。

 

 

『グルルル…!』

 

 

優「くっ?!(さ、早速出会っちまった?!まだ人里から300mぐらいしか出てないぞ?!)」

 

しかし優は直ぐに妖怪と出会ってしまう。

その妖怪は犬、または狼の妖怪らしく、走って逃げ切る事は出来なさそうだった。

 

 

『ガウッ!』バッ

 

 

優「ハッ!(見聞色の覇気は…使えるようだな!)」サッ

 

 

『ガウッ!!』ゴオッ

 

 

優「そこだッ!『波紋疾走(オーバードライブ)』!!」バチチッ

 

 

『ギャンッ?!』ズザザ

 

 

優は覇気で相手の行動を先読みし、カウンターを入れる。

 

優「(やっぱり!呼吸法で波紋は練る事が可能だから、霊力とかが使えなくても使える!)」

 

 

『グルル…アオーンッ!!』アオーンッ

 

 

優「い゙っ?!(これは分かるぞ…仲間を呼んでいる?!)だとしたら、逃げるのみ!!」ダッ

 

優は全力で博麗神社へ走り出した。

 

優「ハァッ、ハァッ!!」ガサササッ

 

 

『バウッ!』ガサササッ

 

 

優「あ、あと2km以上もあるのか…これ、スタミナ持たないな…うわっ?!」ガッ

 

優は走り続けてたが、足元の段差に気付くのが遅れて、足を引っ掛けて転んでしまう。

 

優「イテテ…ヤバッ?!」バッ

 

 

『グルルル…!!』ジリジリ

 

 

優「一撃ぐらいなら耐えれるか…(覇気と波紋で…!)」バッ

 

妖怪が優の周りへ6匹程集まって戦闘態勢となる。

妖怪達が飛びかかろうと脚に力を入れた瞬間、霊夢の声が後ろの方から聞こえた。

 

霊夢「ハアッ!」バララララ

 

 

『ピチューンッ!!』

 

 

霊夢は弾幕を放ちながら突進し、妖怪達の見事なピチュリが見れた。

 

優「(ただの弾幕で一掃か…)ありがとう霊夢、助かったよ」

 

霊夢「間に合ってよかったわ。こういう時は勘が頼りになるからいいわぁ♪」

 

優「ハハハッ、勘も前より鋭くなっている気がする…。っとと、そうじゃないそうじゃない。博麗神社に行きたいんだが、行ってもいいか?」

 

霊夢「優ならいつでも来て良いわよ。丁度暇していたのよ」

 

優「じゃあ宴会が始まるまで、一緒に過ごしてもいいか?」

 

霊夢「いいわよ。(宴会までじゃなくてもいいのに…」ボソッ

 

優「ん?何か言ったか?」

 

霊夢「な、何でもないわ!?ほっほら行くわよ…!!」グイッ

 

優「??(何で霊夢は怒っているんだ…?何かしたかな…)」

 

優は霊夢に引っ張られながらも神社へと向かった。

神社に着くと、魔理沙が待ち構えており、その後3人で宴会まで話をしていた。

 

 

 

 

~その日の夜、宴会場では~

宴会は人里の広場で行われ、幻想郷中から多くの人が集まった。

 

優「な、何だこの人の数…?!酒が足りるのか心配になってきた…」

 

慧音「安心してくれ、幻想郷中から集めたから足りる筈だ」

 

優「そ、それならいいんですけどね…」

 

萃香「おーい!!こっちにこーい優ーーッ!!」

 

優「わかりました、今行きまーす」

 

優は萃香に呼ばれたので、その場から離れる。

 

萃香「えー…諸君、乾杯の用意は出来ただろうか?だが乾杯する前に、見てもらいたい…何と、優が帰って来たのだ!!」

 

 

『ワアアアアッ!!』

 

 

優(も、盛り上がりすぎ…)

 

萃香「と言う訳で乾杯お願いね」バッ

 

萃香は小さなお猪口を優に差し出す。

 

優「え…あの…」

 

萃香「ほれ、待っているから早く早く!!」

 

優「あ、うぅ…か、乾杯ッ…!!」

 

 

『乾杯ッ!』

 

 

優の乾杯と共に、会場が盛り上がり一気にピークとなった。

 

優「…恥ずかしい」カァァ

 

萃香「にゃははは!!何酒も飲んでいないのに顔を赤くしてるんだい!」

 

優「で、でも…」

 

優が恥ずかしがっている所に、とある御一行がやってくる。

 

レミリア「あらあら、そんなに顔を赤くしちゃって…。体はデカくなっても中身は変わっていないようね」

 

パチュリー「貴方はやってはいけない事をした…それは私のターゲットになったという事よ!!(死んでから生き返る…仕組みを解明させてやるわ…!)」

 

咲夜「久しぶりね、優」

 

美鈴「またお会いできるなんて嬉しいです!」

 

フラン「マサルーッ!元気にしてたー?!」

 

クレシエ「ひっ久しぶりね、アンタの狂気は元気にしてる?」

 

小悪魔「ほ、本当に優さんが目の前に立ってます…!!」

 

優「出会いがしらにパチュリーさんは何を言っているんですか…」

 

小悪魔「パチュリー様はああみえてもとても喜んでおられるのですよ!(2つの意味で…)」

 

優「は、はぁ…」

 

紅魔館組と話していると、また違う所から御一行がやってきた。

 

さとり「貴女、表面ではいい顔しているけど中では相当の悪ね…」

 

ヤマメ「ほぇ~…信じられないね、目の前に居る筈のない人が立っているっていうのは」

 

お空「むっ?!どうしてお前が此処に…?!まさかまた優モドキのアイツか?!」←悪の事

 

お燐「いや、それは違う―――とでも言いきれないのかな?」

 

パルスィ「皆からちやほやされて…!!あぁ、妬ましい妬ましい…!!」

 

勇義「おかえりッ!これからはバンバン私の暇つぶしに付き合ってくれよ?」

 

滅鬼「うぅっ…!!ホントに、ホントに帰ってきやがって…!!うぅ…!!」

 

優「俺は悪じゃない…って滅鬼?!な、泣くなよ?!」

 

滅鬼「な、泣いてねぇよ馬鹿野郎ッ!!」

 

優(さ、さすがにこう人が集まってくると対処しきれない…場所を移動するか…)

 

優がその場を離れようとした時、また違う御一行がやってきた。

 

早苗「優さーんッ!お久しぶりですー!!」タッタッタッ

 

椛「帰ってきているんだな…(文様があの記事を書かれた時は嘘だと思ったのだが…)」

 

文「も~み~じ~?今私に失礼な事を考えましたよね?ね?」ゴゴゴゴ

 

神奈子「…」

 

諏訪子「か、神奈子ったら優の姿を見てから驚いて放心状態になっちゃってるよ?!」

 

はたて「さてと…優さん、早速で悪いのだけど最近何もなかったからネタの提供を…」

 

優「いえ、お断りさせていただきます(早くここから離れよう…!うん、そうしよう!)」バッ

 

優がこの場から離れようと決意して、大きく地を踏み込んだ時にまた御一行がやってくる。

 

輝夜「優ー!」

 

鈴仙「姫様?!あまりはしゃがないでください?!」

 

永琳「まぁ、今日だけは許してあげましょう、鈴仙」

 

妹紅「全く、まるで子供だな…」フゥ

 

輝夜「何ですって…?」ゴゴゴゴ

 

てゐ「なんか既に集まっているねぇ…」

 

優「…ッ?!!(ふ、ふさがれた?!退路がなくなった?!)」

 

その時だった。もう避ける事が出来ないと確信した瞬間に、浮遊感に襲われた。

 

全員「えっ?」

 

 

『ヒュゥゥーッ!』

 

 

優の足元にスキマが現れ、そのまま優は消えていった。

 

 

 

 

 

 

『ドサッ!』

 

 

優「イタッ?!」

 

紫「人気者はつらいわねぇ…始まって直ぐに囲まれて」

 

優「ゆ、紫さん助かりました!!ありがとうございます!」

 

優が出てきた場所は、宴会会場から少し離れた所だった。

 

紫「さてと、私は会場へ戻っているわね。彼女の相手、頼んだわよ?」フォンッ

 

紫はそういってスキマの中へと消えていった。

 

優「彼女…?」

 

霊夢「だ、だ~れだ…?」スッ

 

優「うおっ?!その声は霊夢だよな?!な、何をしているんだ?!」

 

霊夢「い、いやなんとなく…」カァァ

 

優「…やってから恥ずかしがるならやらない方がいいぞ…?」

 

優が後ろを振り返った時、霊夢の顔はまるでリンゴの様に赤くなっていた。

 

霊夢「え、えぇ…今回で学んだから次はやらないわ…」

 

優「それがいいさ…(覇気で確認したけど周りには誰もいないんだな…)」

 

霊夢「?どうしたの、キョロキョロと辺りを見ているけど…」

 

優「いや、何でもないさ。それよりもさっき酒ごと落ちてきちゃったんだ。どうせだから2人で飲まない?」

 

霊夢「え…お酒大丈夫なの?」

 

優「20歳になってるし大丈夫だって」

 

2人はその場に座り、酒を口へと運んだ。優は前みたいに酒乱になる事はなく、普通に飲んでいた。

 

優「これが…大人の味か…」

 

霊夢「私は昔から飲んでいたけどね」

 

優「未成年の飲酒、ダメ、絶対」

 

霊夢・優「…」グビッ

 

2人は話題が頭に浮かばず、会話のない静かな時間が過ぎていく。ただただ、飲み続けていた。

それが5分ほどたった頃、優はとある事を思いつく。

 

優(そういえば霊夢2人きりって今ぐらいじゃないか…?

  いつも魔理沙とかと一緒に居るし…チャンスは逃すなっていうしな。よしッ!)

 

霊夢(ど、どうして話題がうかばないの…?!滅多にない2人きりなんだからもっと話をしなくちゃ…!!)

 

優・霊夢「なぁ(ねぇ)、あっ…」

 

霊夢「ご、ゴメン!?優からでいいよ!」

 

優「そ、そうか!じゃあお言葉に甘えて…(な、なんだ…?!言おうと思ったらだんだん緊張して  …)」サァァ

 

霊夢「…?大丈夫?顔が青くなってきているけど…」

 

優「い、いや全然大丈夫だ!それよりも、聞いてほしい事があるッ!!」ガッ

 

霊夢「えっ?!(す、凄い怒ってる?!わわ私なんかした?!)」

 

優はすごい勢いで霊夢の腕を突かむ。その時の優の表情は目が鋭くなっていて、表情も強張っていた。

 

優「俺と…俺と…!!」

 

霊夢「え…(『俺と』って…?まさか――)」

 

優「俺と…ッ!!つ、付き合ってはくれないか?!!(い、言えたッ!!)」

 

霊夢「…嘘」

 

優「いや、嘘じゃない。本気だ!…で、霊夢の答えを聞かせて欲しい…!!」

 

霊夢「あ、ぅ…こ、こちらからも…よろ、しくお願いします…」ボシュゥゥ

 

優「…!!そうか、そうか…!!じゃあこれからよろしくな、霊夢ッ!」

 

霊夢「え、えぇ…わかりました…」

 

優「け、敬語だなんて使うなよ…。これから俺達は恋び―――」

 

 

『ドサッ!』

 

 

優「れっ霊夢?!おい、しっかりしろ!?」

 

霊夢「あへぇ…」ボシュゥゥ

 

優「いっ今すぐに永琳さんの所へ運ぶからな…!!」ガッ

 

優は霊夢を持ち上げ、そのまま宴会会場へと駆け抜ける。そして永琳に霊夢を見せた時、俺の方を見て笑われたのは何故だろう…。

俺は霊夢の看病として宴会中はずっとその場にいた。そして宴会が終わった後、それぞれは自分の家へ帰り、人里は一気に静寂に包まれた。

(鬼達は地底で2次会をしていたけど…。)

 

 

 

 

後日、誰かに言った訳でもないのに優と霊夢が付き合ってる事が幻想郷中に広がっていた。そして同時に皆が結婚を急かすようになった。

その所為もあって2人は僅か交際2週間での結婚となり、幻想郷に衝撃が走った。

 

優「ま、まさかこんな早くに結婚する事になるとは思ってもいなかったよ…」

 

霊夢「別にいいじゃない。優は嫌なの…?」

 

優「そんな訳ないじゃないか。これから末永くよろしくな、霊夢」

 

霊夢「えぇ、こっちこそ!頑張りましょう、これから幸せな時を一緒に過ごせるように!」

 

これから色々と壁にぶつかるだろう。でも2人でなら乗り越えられる。俺はそう思う。

この『幻想郷』という世界に幻想入りしてから約6年。

ようやく準備が終わり、人生のスタートラインに立ちあがった。

後は足を思いっきり踏み込んで悔いのない人生を歩むだけだ。

さぁ行こう!誰も予測できない未来へ!!

 

 

 

 

 

 

 

                                Thank you for reading!




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
これで『中学生が幻想入り?!』は終了でございます。
書き始めてから約11ヶ月、趣味で始めた小説が気付けば大きな存在となっていました。
そしてお気に入り登録者が150人越え…評価者も10人を超えているという事が起きている…。こんなにも読んでくれていたんだと思うと目頭が…!!

それでは皆さん長い間ご愛読してくださって、本当に有難うございました!!
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