月の巻物を手に入れた
↓
巻物を使うと、光に包まれた(今ココ!)
『ピカァァァ!!』
優「くっ…!!(眩しくて目が開けられない…!!今、あの2人はどうなっているんだ!?)」
辺りに強い光が包み込み、俺は目が開けられなかった。
そして暫くすると光が収まり、目も開けれるようになった。
優「光は消えたか…どうしよう。もう痛みの感覚がないや、右目に刺さっていて左手も失っているというのにさっきまで感じた激痛が嘘のように感じない…」
俺は多少恐怖する。もう痛みを感じれなくなっている事に。
優「それよりもあの2人はどうなったんだ?!」
俺は依姫達の方を確認すると、依姫達は立っているだけで動く気配を感じなかった。
優「…成功か」フゥ
優が使った巻物は、対象者の名前を巻物に刻み、そして発動する前に自分が望む事を宣言すると、その対象者に自分の望みがかかる前提となり、発動すると対象者にかかるという仕組みだった。
この巻物は相手を光で包み込み、幻術をかける。そして発動者の望み通りにならない限りその幻術はループし、絶対に逃げられないようになっている。
豊姫・依姫「…」
優「現実の時間よりも思考の時間の方が何倍も速い。だからもう既に幻術のループは100回以上やられている筈なんだけど…さすが月人は強いな…俺、も…もう、限界…だ、な…」ドサッ
俺は後ろへ倒れる。倒れた時の反動で目に刺さっていた刀は抜けた。
優(もう、意識も…クソ…まだ、やらなくちゃいけない事がたくさんあるのに…)
俺の意識はそこで途絶えた。
創造者(私の予想していた物とかなり離れた結果になりましたね。佐藤優…貴方がどうしてそう苦難を乗り越えていけるのかに興味を持ちましたよ…!)サッ
★
★
★
…何だ?
…体が、温かい…
…それに、俺の両腕に何かくっついている…?いや、抱きつかれている…?
…え?抱きつかれている?!
優「な、何だ?!」カッ
俺はいきなりの感覚に驚いて、意識が覚醒する。すると驚きの光景が俺の周りに広がっていた。
豊姫・依姫「すぅ…」
何とあの月人2人が俺の腕に抱きついて寝ていたのだった。それに何か場所も変わって和室にいて1つの布団に3人で寝ている。
優(え?俺って確か、『月人と地球人の差別がない性格に』って望んだ筈だよね?!何でこんなに密着されているの?!)
依姫「…んっ…」
するとそこに依姫が目を擦りながら起きた。
優「あ…」
依姫「ふぁああ~…ん?何だ起きたのか」
優「え、あ、はい…」
依姫「お姉様、起きてください。彼が起きましたよ」ユサユサ
豊姫「ふふふ~もう桃は食べれないわよ~…」スカー
依姫「お姉様ッ!!」クワッ
豊姫「ひゃん!!な、何?!月消滅?!宇宙崩壊?!」ビックゥ
何を言っているんだこの人?!寝ぼけた時のスケールが大きすぎない?!
依姫「いや、彼が起きましたよって…」
豊姫「そ、そう…ごめんなさいね、みっともない所を見せてしまったわ」
優「いえ、別にそれはいいんですけど…あの、何で俺の腕に…?」
豊姫「え?ああ、ごめんなさい。ところで、体は調子はどうでしょうか?」
優「え?あ…」
俺は気付く、左手と右目に包帯が巻かれている事に。
依姫「どうやら大丈夫そうだな。そして…その、すまなかった!!」
優「えっ?!」
依姫がいきなり土下座する。
依姫「貴方への数々の侮辱、そして傷害、本当にすまなかった!!」
豊姫「私からも謝罪をさせてください。申し訳ございませんでした」
優「そっそんな頭を下げないでください?!それでしたら俺も無理矢理性格を変えるような事をして申し訳ございませんでしたぁッ!!」
依姫「いえ、それは私達の所為でもあるから謝罪しないでくれ。本当にすまなかった!!」
豊姫「申し訳ございませんでした!!」
優「い、いやいやいやいや俺こそ申し訳ございませんでしたぁッ!!」
『ガララッ!』
兎少女「依姫様、豊姫様、ご朝食の準備が…あの、何をなされているのですか?」
俺達が謝罪を繰り返していた所に少女が入ってきて、お互い頭を下げるのを止めた。
優「ちょっと謝罪をしていまして…。そして貴女達にも怖がらせてしまったり怪我をさせてしまったね。申し訳ございませんでした」
兎少女「ああはい、たしかにそうですけど、もう皆落ち着いたので大丈夫ですよ。それよりも治療の内容をお聞きしましたか?」
優「治療の内容…?」
レイセン「どうやら聞かれていないようですね。あっ私、『レイセン』と言う者です!」
優「あっそう言えばまだ自己紹介がまだでしたね。俺は佐藤優です」
依姫「私は『綿月 依姫(ワタツキノ ヨリヒメ)』だ」
豊姫「私は『綿月 豊姫(ワタツキノ ヨリヒメ)』です。そしてこの子の姉です」
優「ああ、姉妹だったんですね」
豊姫「はい♪この子は余裕がなくなるとあたふたと慌てだして可愛いのですよ~」
依姫「ちょっ、お姉様?!」ガタッ
豊姫「ねっ?可愛いでしょう?」
豊姫は優に「ねっ?」と問い、その後ろで依姫が顔を赤くしてあたふたしている。確かに可愛いな…。
優「あ、あははは…それよりも治療の内容と言うのは何ですか?」
レイセン「貴方の右目、包帯が巻かれていますよね?」
優「ああはい、そうですけど…まさか治せたのですか?!」
依姫「いや、治せなかった。だから右目はすべて取り除いて月の科学力を詰め込んだ目を新しく作り、移植させてもらった」
優「え…?現在の月の科学ってどんな事が出来るんですか?」
豊姫「そうねぇ…その目でできる事と言ったら未来を視たり、普通は見えない筈の世界が見えたり、視界内の何処かに自分の意思で瞬間移動ができたりする事かしら?」
レイセン「そして戦闘面でも活躍できるよう、スコープがついていたり、能力などに干渉しないようになっていたりとすごい特典ばっかりです!」
優「…な、何て恐ろしい…!!」
依姫「そして左手の事なのだが、左手は地道に治していく。一気に再生させる方法もあるのだが、人間の体で耐えれるのかわからないからな…」
優「え?俺、超高速再生剤をうたれても大丈夫でしたよ?」
依姫「あの薬だったら尚更使用できない。あれは寿命を代償にして、ありえない治癒力を手に入れていたんだ」
優「え…じゃあ俺は…」
依姫「ああ…だが安心しろ。寿命を延ばしておいた、おそらく50年分と言った所か」
優「よ、よかった…有難うございます…」ホッ
俺はホッと安心し、胸を撫で下ろす。
依姫「さて、このぐらいでいいだろう。所で優、子供と戯れるのは好きか?」
優「子供ですか?はい、好きですよ。子供の笑顔が可愛いんですよね~」
依姫「そうか、ではお願いしたい事があるのだがいいか?」
優「何ですか?」
依姫「最近、時間が出来なくてあまり玉兎の子の世話ができないんだ。と言う訳で面倒を見てくれないか?お姉様も行かれる事もあるし、必ず1匹は玉兎がいる。だからお願いできないだろうか?」
優「それでしたらお任せ下さい!!全身全霊で面倒見ますので!!」
依姫「おおそうか、有難う!!では早速レイセンに案内させるから頼むぞ!」
優「はいっ!」ビシッ
レイセン「優さん、こちらです」
俺はレイセンについていくと、奥にある扉から可愛らしい子供笑い声が聞こえてきた。
レイセン「ここです。もう既に情報は伝わっているので安心してください」
優「わかりました。案内してくれて有難う、行ってくる!」
俺は扉を開け、部屋へと入って行った。
この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は和解回でしたね。優はどうやら子供の面倒を見るらしいのですが、大丈夫なんでしょうか…
次回、優が子供と戯れる!お楽しみに!
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!