脱退したくてもできないファミリアは間違いだろうか   作:sophia

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ある二次小説を書いているのですが、ゼミの卒業研究などで忙しく、あまり考えれない状況でもやもやしている中何故か頭の中に「そういえばフレイヤ・ファミリアの二次小説ってないのかな」と思い、調べてみると限りなく少なかったのでふと思いついたものを書いてみました。
今回は第一話、プロローグということで戦闘はなく、主人公の現状をえがかせてもらいました。宜しければ見てください



第一話

「スーーッ、ハーーー。スーーッ、ハーー。」

 

この世界は≪迷宮(ダンジョン)≫を中心に回っていると言っても過言ではない。そのため、人々は≪迷宮(ダンジョン)≫に様々な出会いを求めて冒険をする。しかし、人間や亜人がそのままダンジョンに潜れば殆どの階層が攻略されずに幾年もの時が流れてしまうだろう。そこで冒険者たちが力を付けるために恩恵という加護を貰って戦うことによってさらなる力を付けることができるのだが、その加護を付与してくれる存在が【神】だ。神は地上に住む者を自分の子供として迎え入れ、恩恵を授けるのだ。

 

迷宮(ダンジョン)≫を冒険するにあたって神の加護を貰わずに行くのはもはや自殺行為であるともいえる為、すべての冒険者がそれぞれの神の元へと集った。

 

「ンゥッ、ハァハァ、―――ッ!!」

 

それ程冒険者にとって重要な存在である神、これから冒険者として生きていく間はずっと神の元で冒険し続けることになるのだから神選びも重要なのだ。

気が合う神、趣味が合う神、利害が一致している神、愛してしまうほどの存在である神、選び方はさまざまであるがこの俺、セスル・ルームニル・グルヴェイグは今の主神を選んだ理由は最も強いファミリアだから、という単純な理由である。ファミリアというのは【眷属】の意である。神が下界の者に恩恵を授けることを引き換えに人々を集めて組織する者のことをファミリアというのだ

 

なので、どうせファミリアに入るのなら強くて人が最も多いファミリアがいいだろうと考えた俺はその時最も人気で最強と名高いファミリアを選び、周りの気の合う仲間たちと楽しく冒険をしていた。レベルが上がるごとに自分自身に磨きがかかっているようでうれしくなっていたが、それと反するように俺は今のファミリアを抜けて違うファミリアに入りたいと思うようになっていた。

 

「あぁ、最高だわ…ッ!!ンンッ!!……ハァ、ハァ」

 

レベル1の時は周りが(みな)主神を見るたびに顔がだらしなくなり、興奮していたが冒険者になったばかりの俺はそれが普通なのだろうと思っていた。

レベル2の時に自分の所属ファミリアがおかしいことに気が付き、だんだんと嫌になってきた。

レベル3の時はファミリアを抜けたい思いがいっぱいだったが、主神に恩恵も授けてもらったその恩があるのでもう少し考えてみることにした。

レベル4の時はもう流石に無理だと思い抜けたいと主神に言いに行ったが答えは【ダメ】だったので抜けることができなかった。

レベル5の時にはもう抜けることができなかった。レベル4の時からだが、俺と主神は【共犯者】になった。

レベル6の現在はもう言わずもがな同じ状態が続いている。

 

この話だけ聞けば皆ハテナマークが頭の上に浮かんでしまうだろう。【共犯者】ってなんだよって思うよね、俺もいつも思ってる

主神にとって俺という存在は最初はどうでもいい存在だったらしい。魂は他のより多少よかったらしいけどそんな存在は主神の元に集うファミリアの子にたくさんいたのだからほとんど見向きもされないレベル

しかし、あるスキルが主神にとってうれしいものだったらしい。どんな存在であろうとそのスキルを持っているというだけで主神は何かを犠牲にしても手元に置いておきたいほどのものであるらしい。しかし、そのスキルは俺にとってはまったく使い物にならないゴミスキルという

 

本来であるならば、美の神であるその力をふんだんに使い、見るものすべてを魅了するのだがなぜかフレイヤは俺に対して魅了を使わなかった。何故か?主神は「自身に魅了されていないものがいるということはそれだけで利点となる」と言っていた。それが本当かどうかは定かではないが、そうなのかもしれないがそうではないのかもしれない。

魅了せず、団を抜けようとしている人物をどうやって自らの手元に置いておくのか。それこそ先ほど言った【共犯者】である。

 

 

主神は自らの部屋に俺を連れていきあるものを見せた。

 

 

 

 

それは数枚壁に張っている写真だった。それも俺自身も知らない男性である

少なくともそのような人物がファミリアにいた記憶はない。

この写真は何だと思い主神に問いただすとにやけ(・・・)ながら今主神が狙っている子供だと答えてくれた。そう、目の前にいる主神が自らで歩き特注で作らせた魔導具によって撮影した写真を張って毎日興奮しているのである。こんなものを見せられ、気づいてしまった瞬間に俺は声を震えさせながら「やめさせてください」と頭を下げながら頼み込んだ。自慢ではないが俺はあんまり頭を下げたことがなかった。親に「男は簡単に頭を下げるもんじゃない」と言われ、余程自分が悪くない限り下げようとはしなかった。そんな俺だがこの光景を見た時に反射的に頭を下げていた。しかし、主神はそれをあざ笑うかのような笑顔でこう言った。

 

「これを見られたからにはもうあなたをファミリアから抜けさせることはできないわ」

 

理不尽である。無理やり見せてきたにもかかわらずこれである。俺は異議を唱えようとしたが、その言葉を言う前に先に主神は口を開いた

 

「もし、あなたが勝手に抜けようとしたらオッタルがあなたを狙うかもしれないわ」

 

オッタルだけではないかもしれないと言葉を続けた。

もはや恐喝である。この話をしているときの俺はレベル4、それに比べてオッタルはオラリオの頂点に立つ存在。逃げきることはほぼ不可能である。俺は泣く泣く【共犯者】となり、主神である【フレイヤ】の命令を聞いているのである。どう考えても【共犯者】ではなくただの【言いなり奴隷】であるが、フレイヤは頑なに【共犯者】と言っている

 

 

「あぁ、ホンットウに最高だわ…あぁ早くあなたを私の元に…ンンゥッ!!」

 

先程から変な言葉を叫び続けている存在、大体の者が察しているだろう。主神であるフレイヤである。彼女は今お気に入りのベル・クラネルという少年の写真を壁一面に張り付け、少年の写真を布に張り付けた抱き枕でナニをしているのだ。その間俺は聞きたくもない喘ぎ声を聞きながら散らかしている下着や服を集めて洗濯へと向かう。

この光景をもしフレイヤ・ファミリアの者達が見ればどういう反応をするだろうか…フレイヤのやることを全て肯定するオッタルは特に何も言わないだろうが、他の者は引いてしまうのではないだろうか…いや、あいつらなら襲いに行くかもな、主神の散乱した下着とあられもない姿の主神を見れば

因みに写真を盗撮しているのは【共犯者】である俺の仕事であり、抱き枕などもそうである。今は冒険することよりも主神のお気に入りの子の盗撮やグッツ制作のほうが多いという悲しい現状である。俺なんの為にオラリオに来たのだろうか。

 

そろそろとある時間である。

 

「フレイヤ、俺でかけてきますから」

 

俺に対する返事はなく、あるのは少年にたいする喘ぎ声だけ。少年の抱き枕には少年の臭いなど一切付いていないにもかかわらず顔をできる限り少年の抱き枕の股間の部分にうずめ、「スーーッ、ハーー」と臭いをかいで興奮しているのが嫌でもわかってしまう。

 

俺は早朝早くに定位置に着き、体を透明化させるマントを上からかぶせる。これはフレイヤが俺に渡したものである。昔はこれを使って自らの足で盗撮していたとかなんとか

可能な限り息を殺し、自分があたかも最初から建造物の一部であるかのように一体化する気持ちで固まる。透明化していても気配があれば見つかる可能性があるからこのような事をしているのだ。一秒、一分、一時間と時間が経っても息を殺すこと、気配を消すことをやめない。

長い時間が経ち、目標地点とされる場所に二人の人物がやってきた。片方は言わずともわかるであろうフレイヤが現在愛してやまないベル・クラネルである。もう片方はオラリオでは有名であるロキ・ファミリアのレベル6という一握りの存在アイズ・ヴァレンシュタインである。

目標が定位置に着き訓練を始めたので俺も目的を果たす。かなりの距離が離れているが、目標と一緒にいるのは化け物級の強さを誇るレベル6、下手したらばれる可能性もあるので俺は息を完全に殺し鳴らす音は魔導具のボタンを押した時だけの音にする。すべての音を可能な限り殺し俺がすることはたった一つ

 

盗撮することである。

 

レベル6となった力をフルに使い盗撮を開始する。訓練している少年だけを取り、他の人物が映らないようにしなければならない。

 

あぁ、悲しきかなこの人生。何が悲しくてレベル6の仕事が盗撮なのか…

 

盗撮は少年たちが訓練をやめるまで続く

 

暫くして殆どの家が朝食をとるような時間帯になると少年たちは訓練をやめ、それぞれのファミリアへと帰っていく。

完全にいなくなったことを確認すると俺は直ぐに盗撮写真をフレイヤの部屋へと届けに行く。この時間帯ではすでにフレイヤはファミリアの拠点へと移動しているので、部屋にあるテーブルの上に置いておく。その後散らかっている部屋の掃除をしてから俺はファミリアへと向かうのだった。掃除なども全て俺がやることになっている。

 

 

掃除が終わりファミリアに着くとその場にいるほとんどの者達に睨まれる。他のやつらにとっては俺は【愛するフレイヤのお気に入り】と思われている。一度「違う!!」と問いを唱えたが一切聞いてもらえず、それどころか何故か彼らの憎悪が膨れ上がった。

他のやつから見れば毎朝フレイヤの部屋に呼ばれ、しばらくしたら出ていき、また部屋へと入っていく存在

傍から見れば気に入られているのかもしれないと思われるのもしょうがないのだろう

 

ノックもせずにフレイヤのいる部屋へと入る。そこにいるのはフレイヤとオッタルのみである。オッタルは俺がどんなことをしているかは知らないが「主神がしていることなら疑うことはない」とか言い始めるイケメンである。唯一フレイヤ・ファミリア内で俺のことを憎悪の対象として睨まない奴である。だが、こいつのせいで逃げれないので俺にとって何とも言い難い存在である

 

「例のあれ、部屋に置いておいたからな」

 

フレイヤの元に近づき【盗撮写真は置いておいたぞ】と言葉を少し濁して伝える。それに対してフレイヤは何も言わずにニッコリと俺に微笑みかける。ほとんどの者ならここで堕ちて恋してしまうのだろうがあんな物(フレイヤの性格など)を知ってしまった俺にはわかる、これは俺に「ありがとう」と微笑みかけたのではなく【新しいおかずを手に入れれたので嬉しくて内心舞い上がっているがオッタルがいる手前狂喜乱舞ができないのでしょうがないから今はその気持ちを俺にそれを伝えるためにニッコリと笑った】のである。俺にそんな顔を向けてるんじゃねぇよ

 

うんざりしながらも俺は今日の仕事を果たす

 

「では任せた」

 

オッタルはフレイヤがニッコリ笑った後、数秒経つとに俺に向かってしゃべりかけて外に出て行った。オッタルは普段からフレイヤの近くに立ち護衛するのが仕事であるが、フレイヤ自身にお願いされたので今は護衛をやめてダンジョンへと潜りに行ったのだ。

オッタルのすることは俺は知らないが、フレイヤがわざわざオッタルに頼むことだからいいことは絶対にないだろう。

オッタルが出て行ってからしばらく静寂が訪れた。

 

「近くに(子供達)は?」

 

オッタルが出て行ってから数分間、まったくと言っていいほど動いていなかったフレイヤが俺に向かって喋りかけてきた。気配を探るが誰もいない、いないことをフレイヤを見ながら横に首を振って伝える。それを確認したフレイヤはカタ、カタカタ、と震え始めた。

 

「そう、……フッ…クフッ!クフッーー!!」

 

新しい盗撮写真が手に入って嬉しいのだろう。今までは普通(?)の盗撮写真ばかりだったが、今回は初めての訓練写真。それもあの【剣姫】との訓練だからかなり激しいもので一生懸命さがよくわかる盗撮写真だから相当うれしいのだろうと俺は推測する。

 

その後も誰かが来るまで興奮状態が続いた。

俺は暫くの間オッタルに変わり護衛をするので朝以外盗撮写真を撮らなくてもよくなったが、その間フレイヤの変態ボイスをたびたび聞かなければならなくなったのでどっちにしろ嫌になったのは言うまでもない。

 

どうにかしてこのファミリア抜ける方法考えないとなぁ

 




表では原作通りのフレイヤさん、裏では変態でやばい域まで行っちゃってるフレイヤさん、てのを頑張って書き分けていきたいなぁって思ってます。
主人公の腐ってもレベル6なのでそれなりに強くしたいと思っております、一応スキルは一つだけ考えています。あと一話か二話経ったら戦闘シーンでも描きたいなとか思っておる今日この頃

ちなみに主人公の名前はフレイヤ(実際の神の方)のwikiみればわかるかもしれないんですが館の部屋と予言の巫女に登場する女性(フレイヤだと言われている)の名前の二つからとりました

フォールクヴァングっていう館の部屋の名前がセスルームニル
グルヴェイグっていうフレイヤだと思われている女性

の二つです
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