鈴藤灯華は勇者になれなかった   作:水甲

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今回、桔梗のパワーアップです


第11話 境界の勇者

僕と園子は魔王に一気に接近し、連続で攻撃を仕掛けていった。魔王は大剣で攻撃を防いでいき、ちょっとした隙を見せた瞬間に攻撃を仕掛けていく。

 

「無駄だ!鈴藤灯華が扱っていたシステムでわかっているはずだ!!この魔王システムは貴様ら勇者の力を打ち破る力があることを!!」

 

「う~ん、あの時は結構厄介だったよね~」

 

「確かにな。だけど……」

 

僕は大鎌を大きく振りかぶった。魔王もまた大剣を振り上げる

 

「うおおおおおお!!」

 

「はあああああああ!!」

 

僕の大鎌と魔王の大剣が同時にぶつかり合うと同時に弾き飛ばされた。

 

「バカな……普通ならその大鎌を破壊できるはずが……」

 

「悪いが僕のは専用のシステムらしいからね。みんなが扱っているものとは全く違う」

 

僕専用の勇者システム。ちょっと前に大赦から連絡を受けた時に聞かされていた。普通なら皆と同じ対バーテックス用として作られるはずだったが、大赦は前々から宝条の動きに気がついていた。

 

「大赦は宝条の研究に気がついていた。最初は対勇者専用として作られていたんだけどな……」

 

僕は大鎌を上に掲げた。すると大鎌が見る見るうちに形を変えていった。その間に魔王は僕に向けて大剣を振りかざすが、間に園子が入り、魔王を槍で切り刻んでいく。

 

「それとは全く別に天の神が僕専用に作り上げた武器が今、届いたんだ」

 

大鎌から真っ赤に燃え上がる炎の刀へと変化していった。そうこれこそが天の神が作り上げた境界の勇者だけが扱える刀

 

「炎の刀ぐらいで魔王を……進化した俺を倒すことなんて……」

 

魔王は背中から幾つもの触手を生み出し僕へと襲いかかる。だが、僕は炎の刀を一振りした。その瞬間、魔王の触手を破壊したと共に魔王の鎧にヒビが入った

 

「ただの炎じゃない。これは天の世界を包み込んでいる炎。お前も星屑なら知っているだろう。この刀には天の神の力が宿っている」

 

「ぐうう、だが俺を傷つけることが出来るのはお前だけだ!!そっちの女だけを狙えばいいことだ」

 

「だろうな……けど」

 

刀が眩い光を放った瞬間、園子の持つ槍に炎が纏った。

 

「天の光は全てを照らす」

 

「それは私達にも貴方を倒すこと力を与えたっていうことだよ~」

 

炎の槍で魔王の鎧を破壊していく園子。魔王は鎧を打ち砕かれていくことで苦しみだしていく

 

「ぐうう、こんなことが……いつから、いつから……」

 

「行くぞ!園子!!」

 

「うん」

 

僕と園子が同時に魔王に接近し、奴の身体を切りつけた。切魔王はそのまま地面に倒れた。すると魔王の身体が崩れ始めた。どうやら今ので止めだったみたいだ

 

「流石にこれは扱うのはきついな」

 

「こっちもだよ~なにせ神様の力を一部扱ったんだから~」

 

「勇者システムだって似たようなものだけど……これには加減とかなさそうだったな」

 

変身を解除する僕ら、それと同時に友奈、灯華、桜、美森、先輩、夏凛、樹が駆けつけてきた。

 

「ありゃ、もう終わってた?」

 

「こっちもこっちで苦戦してたからね」

 

「でもみんな無事でした」

 

「友奈ちゃん、桔梗くん、怪我は大丈夫?」

 

「私は大丈夫だよ。でも桔梗くんとそのちゃんの方がボロボロだね」

 

「まぁ結構きつい戦いだったからね」

 

「なにせ魔王相手だったからね~」

 

僕らは戦いから解放されたのか、倒れている魔王に注意が向かなかった。だが、

 

「まだ、このまま滅んでたまるか!!一人でも道連れだぁぁぁぁ!!」

 

身体が崩れていく魔王が急に起き上がり、桜に向けて大剣を投げつける。この場にいた誰も桜を助けることが出来ない。僕と園子ももう一度変身しようとしたが間に合わない

 

(くそ、油断していた)

 

この瞬間だけ時間がゆっくり流れていく。このままじゃ桜が……

 

「桜!?」

 

突然灯華の身体が眩い光を放つと彼女は勇者へと変身し、魔王の大剣を弾いた。

 

「ば、かな…………」

 

魔王はそのまま塵へと変わっていくのであった。

 

「私……どうして……勇者に」

 

突然勇者に変わった灯華。どうやら友奈が魔王の力が宿った端末を破壊したからもう変身はできないはずだったのだが……

 

(さっきの光……まさかな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天の世界

 

ある場所にてある男が焦っていた。

 

「まさかこの俺の星屑が人間に二度負けるなんて、最初は奴らの肉体を経てバーテックスへと変わったのに……神樹の贄を利用して倒すなんて、おまけにさっきのあの少女の力は……」

 

「それは私があげたのよ」

 

男の前にフードを被った少女が立ちはだかった。男はその少女を見て恐怖した。

 

「何故、ここに……」

 

「いい加減、あの子達には平穏な日常をあげたくてね。おまけにちょろちょろ蠢く裏切り者の始末もしたいからね」

 

少女の周りに13人の人影があった。男は恐怖のあまり尻餅をついた。

 

「まさか……俺の始末のためにあなたが……」

 

「消えなさい。キキョウを作り出し、魔王を生み出した男。貴方の名前は覚えてあげないわ」

 

少女が指を鳴らした瞬間、男は炎に包まれるのであった。

 

「さてようやく裏切り者を始末出来たわね」

 

「でも、どうして彼女に私と同じ天の勇者の力をあげたんですか?」

 

「まぁサービスみたいなものよ。さて楽しみなさい勇者たちよ。貴方達にはもう争いは起きることはない。神が断言するわ」

 

 

 

 

 




軽く説明しますと炎の刀は

・ありとあらゆる力を焼き払い、打ち砕くことが出来る

・その力は他のものにも授けることが出来る

・所有者は天の神が認めたものだけ

と言った具合です。簡単にいえばチートですね

次回で本編最終話。その次からたびたび話していた結城友奈は勇者であるSの話を番外編としてやるつもりです
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