魔王との戦いから数日後、私と桜の二人は大赦から呼び出されていた。呼びだされた理由はわかっている。
大赦の一室で私達二人は椅子に座らされ、前の席には仮面を被った大赦の幹部二人がいた。
「鈴藤灯華、立花桜。君たちがここに呼ばれたのはわかっているね」
「……はい、今回の騒動についてですね」
「そうだ。宝条に騙されていたとはいえ、君たちは勇者への攻撃及び我々大赦と天の神との友好関係を台無しにしようとしていた。彼女たちの命がけの行いを台無しにする寸前だった」
「分かっています」
桜が俯きながら答える。だけど私は目の前の幹部たちにあることを告げた。
「すみません。今回の件、桜は関係ありません!!」
「灯華!?」
「桜はただ私に今回の件に誘われただけの被害者です。処罰を受けるのであれば私だけで……」
「灯華、どうして……」
「………」
幹部の人達はヒソヒソと話し込んでいた。ごめんね桜。巻き込んじゃって……でもこれが私にとっての桜に対する罪滅ぼしだから……
「鈴藤灯華。お前のさっきの発言だが聞くことが出来ないな」
「ど、どうしてですか!?」
「確かにお前の言うとおり彼女は巻き込まれただけかもしれないが、彼女は天の神へ武器を向けた。それだけでも許されないことなのだ」
「で、でも……」
「それにお前たちの処罰を決めるのは我々だ。お前ではない」
「そんな……」
俯き泣きそうになった私。桜が必死に私の名前を呼んでいたけど、顔を上げる事なんて出来なかった。
「待ってください!」
だけど、突然後ろの扉が開くとそこには……
「二人の処罰を待って下さい」
「確かに二人はやってはいけないことをしたのかもしれない。けど私がやったことのほうがもっと危険だったわ」
「それなのに東郷には何の罰則もなく二人にだけにあるっていうのはおかしいわね」
「お姉ちゃんの言うとおりです」
「それに彼女たちのおかげで今回の件は解決したというべきだしね」
部屋に入ってきたのは讃州中学勇者部の五人だった。どうして私達のために……
「君たちは今回の件については被害者だ。何故彼女たちをかばうのだ?」
幹部の問に結城友奈は大声で返事をした。
「友達だからです。確かに争ったこともありました。けどもう仲直りしたからこそ友だちになれた。そして友達のピンチを救うのが勇者でもあります」
私は何故か泣きそうであった。こんなに強くて眩しい子に私達は守られている
「だからお願いします。彼女たちの処罰を……考えなおして下さい」
彼女たちが必死に頼み込んでいた。幹部二人は話し込むと……
「友達のためか……確かに素晴らしいことだが……お前たちの願いは聞き入れることは出来ない。東郷美森の件は我々が隠し事をしたからこそ起きたこと。だから処罰はないことにした。だが我々も一々問題を許していられるほど甘くはない」
だけど彼女たちの必死の願いは聞き届かなかった。
「では彼女たちの処罰は……」
「待ってください!そんなこと……」
結城友奈が止めようとするが幹部はそれを止めようとしない
「鈴藤灯華、立花桜の二人は勇者不合格として一から学び直すために……讃州中学に転入し、勇者部への所属を命じる。そこで勇者のことを一から学び直せ」
「えっ?」
処罰の内容を聞いて私達二人や勇者部の五人も驚きを隠せなかった。すると幹部二人は仮面を取ると
「全く大赦側も元々処罰を軽くするつもりだったんだよ」
「だけど~一応形式上こういうのはやらないといけないから~」
「処罰云々は僕達で決めていいって言われてたからね」
「でもびっくりしたよ~みんなが急に入ってくるから~」
仮面をとった幹部二人は神宮桔梗と乃木園子だった。確かに二人がこの場にいなかったのはおかしいとは思っていたけど……
「という訳で彼女たちの監視役として先輩、おねがいしますよ」
「でも監視って言ってもそんなに気張ってやらなくていいから~」
二人の話を聞いて私たちは気が抜けてしまうのであった。
そして更に数日後、私達は讃州中学の勇者部部室に入るのであった。
「鈴藤灯華と」
「立花桜」
「今日から勇者部に入部しました。よろしくお願いします」
私達の新たな日常が始まるのであった。
本編最終回でした。結構原作後の話ということで話を考えるのが難しかったですね。
次回からは番外編となります。もちろん灯華たち二人も交えながらの話となります