鈴藤灯華は勇者になれなかった   作:水甲

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番外編2

ある日、夏凛は自宅で訓練に励んでいた

 

「今日のメニューはこれで終わり。いつでも大赦から呼び出しがあっても対応できるようにしとかないと」

 

今は天の神との友好関係が進んでいるため、現状注意するべきことは宝条みたいに勇者の力を悪用する輩がいつ出るかわからない。そのための訓練をかかさずに行うようにしている。

 

「あとは……ん?大赦からメールが」

 

夏凛は端末に連絡が入っている大赦からのメールを見ると……

 

「こ、これは!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の勇者部

 

「はい、出来たよ~」

 

「ほう、猫の深層心理がうまく書かれているは」

 

「いい絵ですね」

 

園子が描いた絵を見てそんなことを言う先輩と灯華。樹はそんな三人を見て……

 

「本当に桔梗さんが戻ってきて良かったです。絵心の大切さが必要だっていうのがよくわかりました」

 

「あ、あはは」

 

「先輩もだけど、灯華ちゃんもなんだね」

 

「二人で活動していた時に見せてもらいましたが、説明を聞かないと何が何だか分からない絵でした」

 

「というか樹。そんなことで良かったとか言うなよ。僕に絵しか取り柄がないみたいじゃないか」

 

僕達四人がそんなことを言っている中、夏凛が部室に入ってきた

 

「見て見て~にっぼしーちゃん」

 

「あら、猫の絵ね。それより園子、相談があるんだけど」

 

「相談?」

 

夏凛が園子に相談なんて珍しいな。何かがあったのか?

 

「勇者部五箇条!一つ悩んだら相談」

 

「相談だったら私達も乗るわ」

 

「聞いていいものだったらね」

 

「いつでも占ってあげますから」

 

「みんな……」

 

「私達も力を貸しますよ」

 

「うん、私達で良ければですけど」

 

みんなが夏凛の相談にのることになった。

 

「まぁ、今更だけどこういう奴らだからな。夏凛も分かってたろ」

 

「そうね……実は……」

 

「ちょっと待った!」

 

夏凛が相談を始めようとした時、先輩がそれを止めた。何か問題でもあったのか?

 

「ここじゃなんだし……」

 

 

 

 

 

 

 

 

場所が変わり、うどん屋。先輩はうどんを食べ終え、園子が居眠りから覚め、ようやく相談事が始まった。

 

「というか長い通り道だった気がするんだけど……」

 

「まぁいつも通りだ」

 

「それで~相談って?」

 

「実はこれを見て……」

 

夏凛が端末を取り出し、あるメールを見せた。僕たちはそのメールを見ると……

 

『三好夏凛の学校生活を二週間後査察する予定。三好春信』

 

このメールって春信さんから……珍しいことあるな

 

「春信さんって」

 

「うちのアニキよ」

 

「あのエリートさんの?」

 

「でもなんでメール?」

 

「春信さんは大赦ではかなり上の人だからね~連絡を取るのも色々と手続きが必要なんだ」

 

「偉くなるのも大変なんですね」

 

「というか夏凛さんってあのエリートさんの妹さんなんですね」

 

「始めて知りました」

 

灯華も桜も春信さんのことは知っているみたいだけど、夏凛からしてみれば結構大変みたいだ

 

「大赦からは卒業まではいても大丈夫だって言われてるけど、もしここを離れることだったら……」

 

「そんな……」

 

にしても本当に今さらだな。こういうことだったら僕でも園子にでも連絡を入れてくれればいいのに……

 

「それにしても友奈ちゃん、夏凛ちゃんにお兄さんがいることよく知ってたね」

 

「ちょっと前に夏凛ちゃんと勉強会した時にね」

 

「……私も付いて行けばよかったかな?」

 

「というか友奈は夏凛のお兄さんと会ったことあるぞ」

 

「はぁ?いつの間に会ってるのよ友奈!?」

 

「えっ?そうだっけ?」

 

「ほら、去年辺り車で………」

 

「もしかしてあの運転手さんが?」

 

「そうそう、園子が手配してくれたからな」

 

「そういえばそうだったね~」

 

「というか桔梗、エリートを運転手に使うなんて……」

 

先輩のツッコミを聞き流す僕であった。あれは園子が手配してくれたんだから良いと思うんだけど

 

とりあえずみんなで讃州中学に夏凛を残ってもらえるように考えることになった。

 

 

 

 

 

 

そして数日後、意見をまとめた結果ビデオレターを贈ることになった。ちなみに届けるのは……

 

「やぁ、何だか用事があるって聞いたけど……」

 

「勇者部皆からの届け物だ」

 

僕であった。先輩の意見で簡単に会えそうなのは僕だというらしいけど……現状春信さんの方が役職からしてみれば上の方なのに……

 

「勇者部から?」

 

「何だかあのメール見て、夏凛が讃州中学校から離れることになるんだって思ったみたいだぞ」

 

「そ、そうかな?」

 

「まぁあのメール見ればそう思う」

 

「あはは、僕からしてみれば兄妹水入らずで話をしたいだけなんだけどね……」

 

「とりあえずビデオレター見てみれば?」

 

「そうだね」

 

僕はしばらく席を外し、春信さんがビデオレターを見終えるのを待つと

 

「終わったよ。夏凛はいい友達を持ったみたいだね。それで返事は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえずは讃州中学にいていいみたいだぞ」

 

僕は夏凛やみんなにそのことを伝えると夏凛は安心した顔をしていた。

 

「よかったね。夏凛ちゃん」

 

「えぇ、でもなんで今更……」

 

「春信さんは夏凛と話したかったみたいだぞ」

 

「話って何を言っているのよ。兄貴は……」

 

春信さんと夏凛の関係はいい関係とはいえなかった。出来る兄に対して両親はいつも比べられていた。そして春信さん自身もきっと呆れていたんだと思った。夏凛はそんな風に言われ続けたせいか段々と春信さんを嫌うようにしていた。

 

「別に今更話なんて……」

 

「いや、夏凛。あの人は……」

 

「あの?夏凛さん、お兄さんは自分みたいになれとかいいました?」

 

「ううん、別に、何かあるごとにおやつを食べるか~とか勉強わからない所ないか~とか、鬱陶しかったわ」

 

「もしかしたらお兄さんは夏凛さんのこと大好きなんじゃ……」

 

「はぁ?」

 

「本人もそう言ってたぞ。夏凛のこと大好きって……とんだシスコンだな」

 

「そ、そんな……」

 

「妹のスペシャリストの私が言うんですからそうなんです」

 

「じゃ、じゃあ……」

 

「とりあえずは今度会う機会でも有ったら会ってやれ。話をするのが難しいくっても春信さんは会えるだけでも嬉しいからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り道、僕は園子と美森、友奈にあることを話していた。

 

「兄妹か……いない人間からしてみればどんなものかわからないな」

 

「そうね。兄妹ってどんな感じなのかな?」

 

「私は~きょうくんがお兄さんな感じだよ~友達って言うよりずっと無茶ばっかりするお兄ちゃんって感じ」

 

お兄ちゃんって……

 

「桔梗くんがお兄さんっていうのはわかるわ。面倒見がいいから」

 

「それじゃあ、この四人だったら……私は東郷さんの妹だね」

 

「あら、友奈ちゃんったら、私は甘やかさないわよ」

 

「きょうくんが私のお兄ちゃんなら、二人が結婚したらみんな家族だね」

 

そういう園子。僕と美森が顔を赤らめていた。なんという恥ずかしいことを……

 

 

 

 

 

 

 




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