鈴藤灯華は勇者になれなかった   作:水甲

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第9話 友奈vs灯華

僕らはすぐに宝条の研究所へと向かった。研究所の中に入っていく中、

 

「普通なら罠とかありそうだけど全く無いな」

 

「そうね、合っても良さそうだけど」

 

夏凛も同じように警戒していたのだが、全くそんな気配を感じさせなかった。廊下を歩いて行くと広い部屋に入った。

 

「ここは……」

 

「う~ん、この間私が入った部屋みたいだね~ほら、そこの壁壊した覚えあるもん」

 

園子がそう言うと突然天井が開き何十匹もの星屑が現れた。

 

「敵みたいだな。さて……」

 

僕が武器を取り出そうとした瞬間、先輩、樹、夏凛、美森の四人が前にでて星屑と戦った。

 

「桔梗!あんたと友奈、園子、桜は先に行きなさい。ここはわたし達に任せなさい」

 

「だけど先輩!」

 

「いいから、これぐらいのことさせなさいよ」

 

元からこうするつもりだったのかもしれない。ここは先輩達に任せて先に進んだほうがいいな

 

「友奈、行こう」

 

「う、うん」

 

「それと美森」

 

「何?」

 

「終わったら遊びに行くぞ」

 

「それってデート?」

 

「まぁそんなところかな」

 

「ってあんたらは戦いの最中に変な会話をしない!!」

 

「何だか私達らしくっていいですけど」

 

「全くこの滾った女子力をあんたらにぶつけてやるわ」

 

四人が星屑と戦う中、僕らは先へと進んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に先へと進み、エレベーターで地下に行くとまた同じ広い部屋へとたどり着いた。その部屋で待ち受けていたのは……

 

「………」

 

「灯華ちゃん!?」

 

「桜、下がってろ。友奈、園子は……」

 

僕が戦うべきだと思った瞬間、友奈が前に出て灯華を殴ろうとしたが、薙刀で防がれた。

 

「桔梗くん、この子は私が!きっと助けてみせるから」

 

「友奈、任せてもいいんだな?正直まだ神樹の勇者として力を扱いきれてないだろうけど……」

 

「なせば大抵なんとかなるだよ」

 

「そうだったな」

 

僕と園子は先へと進むのであった。残った友奈と桜は……

 

「桜ちゃんは後ろに下がっていて、きっと助けてみせるから」

 

「は、はい」

 

「私は……」

 

薙刀を構えながら接近してくる灯華ちゃん。私は攻撃を避けながら隙を突こうとするが……

 

(隙がない!そういえばこの子も夏凛ちゃんと同じように戦いに備えて身体を鍛えたって言ってたけど……)

 

薙刀を地面に突き刺し、身体を回転させながら鋭い蹴りを放つ灯華ちゃん。ギリギリ防ぐことに成功したけど、一撃が重い

 

「強い!!」

 

一旦距離を置こうとするがすぐに詰められる。普通の人間の身体能力でここまですごくなるなんて、私達ですらちょっと上がるくらいなのに……もしかしてこれが二人が使っている勇者の力……

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

薙刀の鋭い突きが何度も襲いかかる。だけど私は思いっきりジャンプした。

 

「勇者キック!!」

 

炎をまとった蹴りを放つ私。だけど灯華ちゃんは薙刀で防ぎきった。

 

「そ、そんな………」

 

「………私は負けない。勇者は負けたりは」

 

「違うよ。勇者だって負けることだってある!だって」

 

灯華ちゃんの攻撃を防ぎながら私は灯華ちゃんの両腕を掴んだ

 

「一人で戦っていれば負けることだってある。だけど仲間と一緒なら何度だって立ち上がれる。灯華ちゃんはそんな勇者に憧れたんだよね」

 

「わ、私は……うっ、うああああああああああ」

 

あの時と同じように眩い光が灯華ちゃんを包み込んだ。これはもしかして……

 

「無理やり戦わそうとしてるの?そんなことは………させない!!」

 

すると眩い光とともに満開時のあの巨大な腕が現れ、灯華ちゃんを包み込む光を破ろうとした

 

「うおおおおおおおおお」

 

光が消えた瞬間、灯華ちゃんの前に端末が浮かんでいた。私は渾身の一撃でそれを破壊するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、私は」

 

目を覚ますと泣きじゃくる桜がいた。あの時から全く覚えてない。

 

「私は……桜はどうして泣いてるの?」

 

「だって、灯華ちゃんが……元に戻ったから」

 

「私が……一体何が……」

 

するとボロボロの結城友奈が笑顔で私にあることを話してくれた。

 

「灯華ちゃんは悪い夢を見ていたんだよ。だけどもう大丈夫だね」

 

「………そういえば端末が……そっかもう勇者になれないのかな?」

 

落ち込む私、だけど結城友奈は私の手を握り言った。

 

「違うよ。勇者はこんな強い力を持って悪い人と戦うんじゃないの。勇者はみんなのためになることを勇んで行える事が勇者なんだよ。わたしはそう思ってる」

 

「皆のために……そうだったね」

 

物語の勇者はたしかにそうだった。わたしはそんなことも忘れていたんだ。

 

「ごめんなさい桜。わたし……間違ってた」

 

「ううん、私もすぐに止められていればよかったんだ。これからは二人でみんなのために勇んでいけるような人になろう」

 

「はい」

 

 

 

 

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