俺は今イタチの家にいる。イタチ、シスイと共に来たのだがついた瞬間にナズナに拘束され明日着ていく服がどれがいいかを選ばされている。俺こんなことやりに来たわけじゃないんだけどな。てかなんでナズナはここに着替えがあるんだ? まあいいか…事前にイタチに居間にみんなを集めてくれって言っておいてよかった。
「ねえ、ナルっち。こっちの赤い服とこっちの青い服どっちがいいかな?」
「赤い服のほうがいいんじゃないか? ナズナの黒い髪が目立って可愛く見えると思うってばよ」
「可愛いだなんて…///もうナルっちったら///」
ナズナの顔がりんごのように赤くなった。なんか俺変なこと言ったかな? まあいいや。
「ナズナ、みんなが居間で待ってるから早くいこうぜ」
「あ、待ってナルっち」
そう言うとナズナは俺の腕に抱きついてきた。動きにくいんだけど言っても放してくれそうにないからそのまま行くことにした。
そのまま入っていくとミコトとシスイににやにやした顔で見られた。くそう、好きでやってるんじゃないのに…まあいいや、とりあえず話す事話しちゃわなきゃな。
「みんな、集まってくれてありがとうございます」
「ふむ、重要な話だとイタチが言うのでな。で話とはなんだい?」
フガクが聞いてきた。フガクとは遊びに来た時に会っていて普通に話してくれている。イタチによるとミコトが頑張って説得してくれたらしい。おかげでこう話すことが出来るからあとでお礼に何か持っていこう。あ、話がそれた…
「ええ、おれ自身の過去と今の立場。あとは明日からアカデミーなのでその事について話そうと思っています。ついでに俺の夢も。おそらくみんなに関係が一番深そうなのは過去の話だと思うのでそこから話しますね…」
そう言って俺は話した。九喇嘛が俺に封印された理由や九尾事件に黒幕がいたこと、両親のこと、俺と九喇嘛が和解していること、みんなが俺を迫害していること、一人隠れて修行していたこと、俺が暗部に所属していることを話して言った。周りを見てみるとフガクは腕を組んで目を閉じながらも眉間に皺を寄せていた。ミコトは涙を流していた。イタチとシスイは拳を握り締めて血管が浮き出ていた。サスケとナズナは歯軋りをしながら怒っているような様子だった。俺はこの人達に話してよかったと思えた・・・しばらくすると・・・サスケが口を開いた。
「ナルトがそんな酷い目にあってたなんて俺知らなかった。ナルトが里を守ってくれてた事すら…な。なのにみんな本当の事も知らずにナルトを苦しめてたってのかよ。許せねえ…」
「サスケ、本当に悪いのはうちはマダラなんだ。里の人達は悪くない。里の人達はこれから変えていけばいいんだってばよ。俺がなんとかするから…な?」
「お前がそう言うなら…でもそれ俺にも手伝わせろよな!!強くなるからよ」
「おう! 頼むってばよ!!」
ありがとう、サスケお前は絶対闇になんか飲み込ませないからな。
「すまなかった。噂だけで君を化物と認識してしまっていた。でもそんなことはなかった。普段サスケやナズナと遊んでる様子は他の子となんら変わりのない素直な子。それこそが真実だったのだな。本当にすまなかった」
フガクに頭を下げて謝られた。そんなあなたは悪くない。
「いえ、謝らないでくださいフガクさん。あなたが悪いわけじゃないですから。本当に悪いのは九尾に木の葉を襲わせた黒幕、うちはマダラなんですから。それにあなたは俺を受け入れてくれた。それだけで十分です」
「そう言ってくれると助かる…」
「ナルト君、私からも謝らせて。ごめんなさい。あなたが里を守ってくれてたっていうのに私はあなたに何もしてあげられなかった…」
ミコトまで…こんなにいい人をこんな顔に。マダラめ!!
「ミコトさんも謝らないで…それにあなたは俺に母ちゃんの事をいろいろ聞かせてくれたじゃないですか。俺は凄く感謝してるんです。何もしてないなんて事は絶対にないです」
「ナルト、これから何かあったら俺に言ってくれないか? 俺に出来ることがあったら協力する。お前が里のためにしてくれた事には及ばないが…」
「イタチ、お前だけ格好つけようとすんなよ。ナルト、今日あったばかりだが俺にも頼ってくれよな。同じ木の葉の仲間なんだからな」
「ありがとだってばよ!!そうさせてもらうよ」
イタチ、シスイ…俺もあなた達を守れるように努力するよ。
「ナルっち…今まで里を守ってくれてありがとう。ナルっちのおかげで平和に暮らせていたんだね。私これからもっともっと修行してもっともっと強くなるから。そうしたらナルっちのことを私が守ってあげる」
「ナズナ、心強いってばよ!!俺も頑張るからな。強くなって大切な物を守れるように」
ナズナ…お前は優しいな。絶対にこの人達は失いたくない!!
「俺は幸せですね。みんなに思ってもらえている。だから俺はもっと強くなって里のみんなにも認められる火影を目指して行こうと思います。それが今の夢です。その第一歩として明日からアカデミーなんですが…」
「ん? 何か問題があんのか? ナルト」
「まあ、俺が勝手に決めたことなんですが。アカデミーの中では落ちこぼれを演じようと思ってます」
「「ええ、なんで!?」」
サスケとナズナが驚いてる。まあ普通そうだよな。
「「なるほど」」
イタチとシスイは分かったみたいだな。さすがだな…
「兄さん、シスイさん。何がなるほどなんだ?」
「俺が説明しよう。ナルトは今まで隠れて修行してきたと言っていたのは覚えているだろう。ということはほとんどの人がナルトの実力を知らないという事だ。つまりほとんどの人からすればナルトはただの子供と同じくらいの力しかないと思われている。ということはさして脅威とは思われていないということだ。しかしアカデミーで力を示せばナルトほどの力があれば脅威と思われてしまうだろう。そうしたらナルトを一刻も早く始末しなければという者が多く出てくるだろう。そうしたらナルトが里で暮らすことは難しくなるだろう。暗部の中にもナルトを憎んでいる者がいる。いくらナルトが強いといっても暗部を複数相手すればひとたまりもない。そこでアカデミーで落ちこぼれを演じる事により多くの人々に“こいつは弱いから放っておいても大丈夫だ”そう思い込まさせようということだ。そうだろ? ナルト」
「イタチさんの言う通りです。納得してくれたかな? サスケ、ナズナ。俺も不本意だけどこうした方がいいと思ったんだってばよ」
「っちい…そういう事かよ。俺が嫌だって言ってナルトが傷つくのはごめんだ。分かったよ」
「ナルっち…あんたそんなに重荷背負って大丈夫なの!?あんたはまだ私と同い年…なのになんであんたばっかりそんな目にあわなきゃいけないのよ。なんで…」
「ナズナ…これは俺の運命なのかもしれない。だとしたら残酷だけど…なにも苦しいことだけじゃない。お前を含めた俺の大切な友達や仲間がいる。それだけで嬉しいんだ。それがあればきっとなんでも乗り越えられると思うんだ。だからナズナ俺はお前が笑っていてくれると嬉しい。だから、笑っててくれよ」
こんなセリフ臭かったかな。まあいいや…ほぼ俺の思ってた事だし。
「わかったわ。ただし、アカデミーの後毎日私に修行をつけて…私を強くして!!」
「あ、お前だけずりいぞ!!俺にもつけろよな!!絶対だぞ!!」
「わかったってばよ。約束する」
なんだか、流れで修行つけることになっちゃったけど…うちは地区に毎日来られるのは俺にも都合がいいからいいけどね。
「ふふ、なんだかたくましいわね。あなた」
「ああ、そうだな…大人の出来る事は俺がやってやろう。息子達のためにもな」
「そうね…あら?もうこんな時間。ナルト君うちで夕ご飯食べていきなさい。作ってあげるから」
「あ、すいません。ご馳走になります」
そう言って俺はうちは家で夕飯をご馳走になり、急いで家に帰った。明日の準備をするために…
いかがだったでしょうか。なんかちょっと無理矢理だったかな・・・
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