ナルトに転生しちまった!?   作:みさごん

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~第四十話~

 作戦決行の当日となった。それまでにやった修行の成果はまあまあである。

 

 サクラと多由也の修行は順調に進んでいるがまだ第一段階もまだクリアしていない。半分位出来てきている感じだ。まあ影分身も使わずに一週間で習得できてしまったらそれこそ奇才と呼ばざるをえないだろう。原作のサスケでさえ雷の性質変化取得に一ヶ月近くかかってるんだし…まあこんなもんだろう。サスケとナズナの方はかなり上手くいった。正直こんなに早くできるなんて思ってなかった。二人共開眼してしまったのだ。厳しくしたおかげなのかなんなのかはわからないがこの短期間で会得してしまった。こいつら本当に天才だよ…はあ羨ましい。まあ写輪眼使われても組手は負けてないからいいか。

 

 俺の夜の修行の成果はいい感じである。自分で立てたコップの水を凍らせる課題をクリアできて次の課題に取り掛かり始めた感じだ。その課題は流れてる水を凍らせる修行である。これがかなり難しい。これができれば術の方に言ってもいいんじゃないかと思っているが、これをクリアするのはかなり時間がかかりそうだと気が遠くなった。まあ絶対にやってみせるけどね。

 

 修行の合間には再不斬達の所に行ったりもした。白にまた会いに行くと言った以上行かないわけにもいかなかったからな。行ったら白に好きな食べ物やら好きな色やらなんやら聞かれたりしてのんびり過ごしていた。白が再不斬そっちのけでずっと俺に話しかけてきていてなんとなく再不斬が寂しそうにしてたような気がした。聞いたらぶっ飛ばされそうだったから止めたけど。

 

 そんなこんなで今は人員分担を決めているところだ。この家に刺客が来ないとも限らないしね。今日はタズナにも橋作りは休むように言ってあるからここだけ守ればいいんだけど…

 

「じゃあ分担決めるってばよ、ここに残る人先に決めちゃいたいんだけど…まずはカカシ先生とサクラは残ってもらったほうがいい気がする」

 

「なんでよ!?」

 

「え、俺も?」

 

 二人共なんか疑問視してるみたいだけど…説明前に言わんで欲しい…

 

「…サクラはまだこの任務は難しいと思うんだ。まあ相手はほぼギャングだと思うんだけど中忍クラス以上の忍びがいたときに対応できるだけの忍術や体術を持ってないでしょ? それだと敵地に侵入してて一応こっちの方が不利だからそのハンデは痛いから残って欲しいんだ。カカシ先生は病み上がりっていうのとこっちにも上忍以上の人が一人はいた方がいいと思ったから。それにあっちで写輪眼使いすぎて倒れられても面倒なんでこっちにいて欲しいってばよ」

 

「…わかったわ、私の実力が低いのはこの一週間でわかっちゃったし…」

 

「なんか俺の方の理由酷くない!?」

 

「そうかな?」

 

「別に…普段の行いが悪いんじゃねえか?」

 

「ま、そう言われても仕方ないことしてるでしょ、カカシさんは」

 

 サスケ、シスイがそう言った。まあカカシの遅刻で嫌な目にあってる人からすればこんな扱いでいいだろうということなんだろう。俺も激しく同意するし。

 

「アハハハ…もうそれでいいよ…」

 

 カカシが諦めたように言った。いつも遅刻してくるあて付けをこれで済ませてるんだから逆に感謝して欲しいよ…まったく…

 

「あと一人位残した方がいいかな? みんなはどう思う?」

 

「俺はこのままでいいと思うぜ」

 

「別にいいんじゃねえか」

 

「私もこのままでいいと思う」

 

「うちも」

 

 みんなの意見は一致してるみたいだしこのままでいいか。

 

「じゃあこの分担で行くってばよ。突入組は再不斬達と合流してから作戦を話すってばよ。じゃあ準備が整い次第…」

 

「待てよ!!」

 

「ん?」

 

 声のした方を向いてみるとイナリが立っていた。

 

「なんで…なんでそんなに必死に頑張るんだよ!!そんなことしたってガトーの手下にかなうはずないんだ!!いくら格好つけて努力したり作戦たてたりしても本当に強い奴の前じゃ…弱い奴はやられちゃうんだ!!」

 

「いきなりきてなにを言うかと思えば…お前とは違うから問題ないってばよ」

 

「黙れよ!!お前を見てるとムカつくんだ!!この国のことをなにも知らないくせにでしゃばりやがって、辛いことなんてなんにも知らないでいつもヘラヘラやってるお前とは違うんだよ!!」

 

 俺そんなにヘラヘラしてたかな? まあ、ずっと苦しい顔ではやってはなかったけど…そんなこと言われてもな…

 

「確かにお前の言う通り俺はこの国のことは知らねえ。けどな、このままじゃなにも変わらねえこともわかる。それに俺が辛いことを知らねえだと!?お前こそ俺のことなにも知らねえくせに言ってくれるな!!辛いからってなにもしねえお前と一緒にするな!!お前は本当に強いということがどういうことかわかってねえ。わかろうともしてねえ…そんな馬鹿なお前はそのまま泣いてりゃあいい…この泣き虫野郎が!!」

 

 俺はイナリを睨みつけながら言った。イナリはビクッと反応した後泣き続けている…今はこれでいいんだ…こうじゃなきゃいけないんだ。

 

「ちょっと、ナルト。あんた言い過ぎよ!!」

 

 サクラが叫ぶが俺はそれを無視して突入組のみんなを見た。

 

「準備できてるようだから行くってばよ。俺の肩に手を置いてくれ」

 

 俺がそう言うとみんな無言で俺の肩に手を置いてきた。全員が手を置いたことを確認したので俺は飛雷神で再不斬達のところにとんだ。

 

 再不斬達のところに着くと二人共準備万端で待っていた。

 

「おせえぞ、ナルト!!」

 

「ごめん、少し準備に時間かかってね…」

 

「まあいい、それよりこれが成功したら…」

 

「わかってるってばよ。約束は守るって!!」

 

 再不斬と会話していると…

 

「ナルト君!!」

 

「うおっ!?」

 

 白が飛びついてきた。いきなりで吃驚したな…

 

「遅いじゃないですか!!待ちくたびれましたよ!!」

 

「お、おう。悪かったってばよ…」

 

 そんな会話をしていると背後から二つの殺気が…

 

「…ねえ、ナルっち。その女は誰?」

 

「…うちにも教えて欲しい…」

 

 二人共拳を作りながら近づいてくる…顔怖い、怖いって!!

 

「えっと、この子は白。再不斬と一緒に協力してくれる人だってばよ。それで俺の友達」

 

「白です。今回はよろしくお願いします」

 

 白が自己紹介したのに二人の表情が晴れない…怖いままだ…

 

「えっと…私はうちはナズナ。隣にいるのが多由也。よろしくね…ところでなんでナルっちに抱きついいたままなの?」

 

「別にいいじゃないですか。私がナルト君にくっついていようとあなた達に関係はないと思いますけど」

 

「ふーん、てめえ面白いこと言うな…」

 

 な、なんだか三人でにらみ合ってるよ…こんな殺気だった中にいたくないんだけど…どうにかしなきゃ…

 

「み、みんな落ち着くってばよ。あんまり時間はないから早く作戦を話したいんだけどいいかな?」

 

「そうでしたね…」

 

「わかったよ、ナルっち」

 

「…っち!!しょうがねえな」

 

 なんとか引いてくれた…早く静まってよかった…

 

「とりあえず残りのメンバーを紹介するってばよ。残りの二人は、うちはサスケとうちはシスイっていうんだ。シスイさんのことは聞いたことぐらいあるかな?」

 

「瞬身のシスイか…まさかここにくるなんてな…」

 

「まあ、担当の下忍に頼まれちゃったしこないわけにもいかないでしょ」

 

 大人二人が会話してるが今は…

 

「まあ、話は後でもいいでしょ? とりあえず作戦を伝えたいんだけどいいかな?」

 

 俺がそう言うと全体の空気が引き締まった感じがした。これでやっと本題に移れるよ…

 

「じゃあ話すってばよ。まず今回は突入型の任務になる。けど、突入先の中を知ってる奴がいるから普通の突入型任務よりは楽になる。相手もほぼギャングらしいから気を抜かなければまず死ぬことはないと思う。でも、いちいち相手をして時間を取られるのは面倒だ。よって今回の作戦の鍵には多由也の笛による幻術を使おうと思う。ギャングで幻術返しなんて出来る奴はいないだろうから動けなくしちゃえば素通りできるだろ。あとは多由也には幻術に専念してもらいたいから隊列を組む。先頭は再不斬と白、道案内してもらわなきゃいけないしな。その後ろに俺、さらに後ろに多由也だ。で多由也を守るために左右にナズナとサスケ、多由也の後ろにシスイさん。こんな感じで隊列を組んで突入しようと思うんだけど…なんか意見や質問ある?」

 

「いや、ねえな」

 

「大丈夫です」

 

「特にはないな」

 

「ナルっちの作戦でいいと思う」

 

「うちが鍵か…頑張るぜ」

 

「俺もないぜ」

 

「ならさっさと出発しよう。気合いれていくってばよ!!」

 

 そうしてガトーの本拠地に向かっていった…




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