俺は今、火影邸にいる。一緒に再不斬と白もいる。ここに居るのはこいつらをじいちゃんに紹介するためだ。
作戦の方はどうなったかというと、思ったより簡単に成功してしまった。再不斬達以外に忍びを雇ってはいなかったらしく幻術にみんな掛かりあっさり制圧。裏の仕事の証拠もあっさり見つかりガトーも簡単に捕縛した。これならシスイとか連れてこなくてもよかったかな…でも万が一があるわけだし万全の状態で行ってよかったはず。そう思っておこう。 なので作戦が終わり、再不斬達をタズナのところに連れて行くわけにもいかないので、報告ついでに連れていこうということになり今に至る。
「ふむ、こやつらが再不斬と白かの?」
「そうだってばよ。今回協力してくれたんだ。これが証拠と報告書。ガトーは尋問部隊に引き渡してきたってばよ。でさ、俺がいった約束守ってもらえるよね?」
念のためじいちゃんに確認を取る。これで駄目とか言われたら俺死んじゃうんだけど…
「うむ、しっかり協力してくれたようじゃしな。約束は守るぞ」
「よかったな。再不斬、白!!」
「っけ!!」
「はい!!」
一番命拾いしてるのはきっと俺なんだけどね…
「住むところじゃが、ナルトよ。お前の家の隣は空いとったよな?」
「空いてるどころか俺以外の部屋埋まってないんじゃねえの? あそこで近所の人とか見たことねえし」
まあおそらくだけど俺がくるのを知って引っ越したのが大半なんだろうけど…見学に行った時は結構人いたんだけどね…
「…そうか。では、一部屋で二人一緒か、二部屋で一人ずつ住むかは二人で決めてくれのお」
「白、お前はどうしたい?」
「一応二部屋にして欲しいです。再不斬さんが嫌いというわけじゃなくて一人でなんでもやってみたいんです」
「…わかった。二部屋で頼む」
「うむ、次に忍者登録じゃが…再不斬は各国に顔がしれているから暗部に所属してもらうことになる」
「ああ」
「白は、下忍からやってもらうからの。知り合いもおった方がやりやすいじゃろ。班はどうするかの…」
「それなら第十一班に配属すればいいんじゃねえの? あいつらなら今回の任務で白のこと知ってるし、俺が二重登録みたいになってるから俺の代わりにさ。これで中忍試験とかも問題なくなるんじゃねえか?」
これで俺の負担が減れば万々歳なんだよな…収入が減るけど全然問題ないし。常に影分身は意外ときついよ…
「うむ、そうじゃの。ではそうしよう。白、お主を第十一班に配属することにする。よいな?」
「はい!!」
「お金については手に入り次第お主らに渡すことにするからの。これからは木の葉の仲間じゃ。皆にも儂から伝えておくからの。ゆっくりなれてくれればいい。よろしく頼むの」
「「はっ!!」」
ふう、一段落着いたな…上手く再不斬と白を味方にできたし、ガトーも潰せたし今回は大成功だな。帰ったらご褒美にご馳走でも作ろう。まあタズナの護衛任務が終わってからだけどね。
「では、ナルトと白。お主らはもう一度波の国に行きこのことの説明と任務を続けてくれ。再不斬は暗部服のこともあるから儂についてこいの。では解散じゃ」
「じゃあ、白は肩に手を置いてくれってばよ」
「はい、ではいってきます」
「…いってこい」
「うむ」
そうしてカカシ達のところに戻った。
カカシ達のところに着くと外で修行してたみたいだ。俺の代わりにカカシがサクラの面倒を見てたり、サスケとナズナで組手をしていたりしている。なんだかんだ言って体力余ってるのね。幻術を使い続けた多由也以外は。そんなことを考えていると…
「ナルト。戻ってきたのか。それで隣にいる子は?」
カカシが声を掛けてきた。カカシにはなにも言ってなかったな。
「ああ、この子がお面つけてた子。白っていうんだ。今日付けで木の葉の下忍になったんだ。第十一班に配属することになったってばよ」
「白といいます。これからよろしくお願いします」
「俺ははたけカカシだ。よろしくな」
三人で会話しているとみんながよってきた。なのでそこでみんなにカカシと同じことと再不斬のことを説明した。これで俺の仕事は終わりかな? そんなことを考えていると…
「えー…ナルっちと別の班になっちゃうの…残念だな…」
「しょうがないだろ? いつまでも俺が二つの班を兼任している訳にもいかないんだし、たまたまこういう機会があったからそれが早くなっただけだろ?」
「…なんで十一班の方から抜けるんだ? 七班の方から抜けてもよかったんじゃないか?」
「そうだよナルっち!!どうなの!?」
そんな…原作通りの班でいたいからとは言えないし…班の力の均等具合でいくか。
「班の力を偏らないようにするためだってばよ。一応書類上は俺は一番のドべだし均等にしようとすると必然的にこうなるんだってさ。諦めてくれってばよ」
「…火影様の決定だししょうがないか。でもたまには遊びにきてよね!!ナルっち」
「うちからも言っておく。必ずこいよ。こないとぶっとばすからな!!」
「お、おう…」
こいつら怒らせると本当に怖いからな…休みがかぶったときは差し入れでも持っていけば満足するだろう。
「…話は終わったかな? それじゃあ修行を再開しよう。サクラは俺が見ておくからナルトはサスケとナズナ、それに白を見てくれ。そうするつもりだったんだろう?」
こういう時は鋭いんだよなカカシは…まあいいか。
「おう!!じゃあ今呼ばれた三人は来てくれってばよ!!」
とりあえず白がどれくらいの実力か調べたいな。サスケとナズナは写輪眼開眼したし、新術教えるか。
「集まったな。じゃあ修行内容を説明するぞ。白はとりあえず俺と組み手。どれくらいの実力があるのか見て修行内容を決めたいからな。サスケとナズナは新術を教える。ナズナは必殺技になる術、サスケは雷遁系の術を教えるってばよ。サスケにも雷遁系で必殺技になる術教えっから心配すんなよ。二人は俺の影分身に教わってね。じゃあ分かれるよ」
「はい!!」
「うん!!」
「ああ!!」
そして俺の影分身とサスケとナズナは別のところに移動した。
「じゃあ組手始めよっか。忍術体術ありでどちらかが参ったと言ったら終わり。まあ気をつける点は相手を殺さないようにってことかな」
「わかりました」
「じゃあ…始め!!」
その言葉を皮切りに組手が始まった。白は様子見で千本を投げてきた。俺はクナイを取り出し千本を弾いた。まあまあの速度だな。再不斬と一緒にいただけはあるな。そんなことを考えていると…
「氷遁秘術 魔鏡氷晶!!」
俺を取り囲むように複数の氷の鏡ができていく。これが実際の氷遁忍術か…結構すごいな…
「私の最速についてこれますかね?」
「まあ、ついていってみせるさ」
そうすると白の姿が全部の氷の鏡に映し出された。それを確認したと同時に俺はクナイから双剣に持ち替えた。流石に全てを避けるのは厳しいだろうから攻撃を弾きやすい双剣に変えたのだ。ハリネズミみたくはなりたくないしね。そんなことを考えていると白が攻撃を始めた鏡に囲まれた空間を縦横無尽に移動していく。思ったより速いな…シスイの瞬身の術より少し遅いぐらいか。まあ対応できないわけじゃない。俺は瞬身の術を用いながら攻撃を避けたり防いだりしている。原作のサスケのように写輪眼を持ってるわけじゃないから目視からの移動だからね。どうしても瞬身の術使わないと危ない。なんでこんな序盤でこんなに強い奴と原作のナルトは戦ってるんだか…とんでもないよ…
「初見でここまで完璧に防ぎきるとは…やっぱり強いですね。でも防いでるだけじゃどうにもなりませんよ」
「そうだね。じゃあそろそろ反撃といくってばよ」
俺はそう言いながら片方の刀を鞘にしまい構えた。
「一刀順手 水遁遣らずの雨!!」
氷の鏡に向かって剣を蹴り出した。水を纏わせることにより威力と攻撃範囲が広がっている。当たればおそらく氷は砕けるだろう。
「すごい威力ですね…でも当たらせなければいいだけで…!?」
「残念。これは囮だからね。そりゃ!!」
白が刀を止めにきたところに刀に付けてあるマーキングに飛び白を蹴り飛ばした。上手くいってよかった。ずっと瞬身で避けてたこともあって飛雷神のことを一時忘れさせることにもなってたみたいだしね。蹴ったついでにマーキングつけたからあと少しかな。白は反対側の氷の鏡に衝突していた。少し力入れすぎちゃったかな? まあ組手終わらせてから回復させてあげればそれでいいだろう。俺は飛雷神で白の元に飛び首にクナイを突きつけた。
「俺の勝ちかな」
「そう…みたいですね。まいりました」
「うし!!」
使ってて思うけど本当に飛雷神は便利だな。マーキングつけるまでが大変だけどつけたらあっという間に戦況変わるし、便利だよな。って今はそうじゃなくて…
「どっか怪我しなかったか?」
「ええ、目立つような怪我はしていませんよ。それにしても本当に強いですねナルト君」
「まあ、修行したからな。みんな修行すればこれくらいにはなるって。じゃあ修行内容を決めていくってばよ」
組手をした感じだとスピードが早くて忍具の扱いが上手い感じだけど体術面と忍術の幅の狭さが少し目に付く感じかな。先に体術をやるかな。
「体術が少し危ないと感じたから体術メインの修行でいくけどいいよね?」
「はい!!」
「じゃあ、少し休んだら始めるってばよ!!」
そうして修行が開始された…
次で波の国編が終わりますかね。
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