ナルトに転生しちまった!?   作:みさごん

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ついに五十話まできました。内容はまだまだ進んでませんがこれからも頑張っていきますのでよろしくお願いします。


~第五十話~

 飛雷神で飛んできたが今にもクナイが発射されるところだ。急いで印を結んで…

 

「風遁 暴風壁!!」

 

 俺の正面に強い横風を起こし、壁のようになっている。三太夫達が横に広がっているのでかなりの幅をカバーしなきゃいけないんだけど…チャクラの消費が激しい。俺のチャクラ量は多い方だが長時間はキツい。とりあえず今はクナイを防げているが三太夫達に引いてもらわない限りここは俺一人じゃ無理だな。そんなことを考えていると…

 

「ナルト殿…なぜ我らのことを…」

 

「あんたらが死んだら雪の国を取り戻した時に誰が小雪さんを支えるんだ!!自分から死にに行くな!!小雪さんを一人にするな!!」

 

「…そうですな。姫が見守ってくれている中で戦えれば死んでも構わないと思っていました。ですがそれは我らだけの望みで姫のことを考えてはいなかったのですね…」

 

 わかってくれたみたいだな…

 

「わかったならみんな引いてくれ!!ここは俺達忍びでなんとかする!!」

 

「…わかり申した。任せましたぞ、ナルト殿」

 

「おう!!」

 

 そうして三太夫達は崖の裏まで引いてくれた。悲劇は防いだけど俺もこのままだと危ないしな。影分身と位置を入れ替えよう。

 

「飛雷神互瞬回しの術!!」

 

 カカシの方に残していた影分身と入れ替わった。入れ替わった影分身はクナイが刺さり消えてしまった。上手くいったな。チャクラは結構使っちゃったけどね。

 

「ナルト、ナイスだ」

 

「まあね。こっからはカカシ先生も頼むよ」

 

「そこは心配いらないよ。俺もお前が頑張ってる間ただじっとしてたわけじゃない」

 

 そう言ってカカシが印を結ぶと汽車の何箇所かが爆発を起こした。

 

「いつの間に…」

 

「影分身を使えるのはなにもお前だけじゃないしね」

 

 なるほど影分身を隠れさせて俺が目立ってる間にやったのか…

 

「ふふふ…なかなか面白いことしてくれるじゃない」

 

 赤い髪の女がこちらを見て笑っている。なんか変な奴だな…自分達がやられてるってのに笑っているなんて…

 

「でもその程度じゃどうにもならないわよ。氷遁 氷柱針!!」

 

 氷でできた針が何本も飛んでくる。それならば…

 

「風遁 真空連玉!!」

 

「火遁 豪火球の術!!」

 

 カカシが火遁を合わせてくれたのか…たまにはいい仕事するね。

 

「いつまでもお前に任せっきりにはできないでしょ。一応俺は担当上忍だし」

 

「いつもそうだといいんだけどね…」

 

「ハハハ…」

 

 氷を溶かしながら大きい火の玉が赤い髪の女に向かって飛んでいく。すると…

 

「水遁 水陣壁!!」

 

 赤い髪の女が規模の大きい水遁の術を使い相殺した。あいつはしっかり水遁も扱えるのか…

 

「私を甘く見ない方がいいわよ。それにしてもこのままの状況は芳しくないわね…ドトウ様一旦引いたほうがよろしいかと」

 

「お前がそう言うならそうなんだろう。わかった」

 

 そうすると汽車が動き出した。それと同時に汽車の先頭車両の近くの崖の上から爆発音がした。よく見るとサクラが起爆玉で崖を崩したみたいだ。崩れてできた大きな氷の塊を汽車に当てるってことか。なるほどな。氷の塊は先頭車両には当たらなかったが途中の車両に直撃しその車両を脱線させた。するとドトウ達はその車両を切り離して行ってしまった。ここでは仕留めきれなかったか…そういえば…

 

「カカシ先生、サスケは?」

 

「サスケは映画関係者の警護に回ってもらったんだ」

 

 なるほど、だから姿が見えなかったのか。

 

「逃げられちゃったわね」

 

「そうだな。でもこのまま引き下がるってわけじゃなさそうだし、また来ると思うってばよ」

 

「ナルトの言う通りだな。気を抜くなよ」

 

 次は飛行船みたいなので来るんだっけな…気をつけておかないと。

 

「一時落ち着いたみたいだな」

 

「サスケか。そっちはなんかあったのか?」

 

「いや、特に問題はなかった」

 

「そうか、また来るかもしれないから気は抜くなよ」

 

「ああ」

 

 あとは小雪の無事を確認しないといけないな。周りを見てみるとうずくまったままの小雪が見えた。

 

「小雪さん、大丈夫か?」

 

 ちょっと離れていたので少し大きな声で声を掛けた。

 

「ええ…なんとかね」

 

 怪我もないようだしとりあえず大丈夫か…

 

「氷遁 氷柱針!!」

 

「なに!?」

 

 俺に向かって氷の針が飛んできた。このタイミングでか…氷の針が飛んできた方を見ると飛行船みたいなのから飛んできている。俺はバク転で回避した。

 

「まだまだ!!氷遁 雪時雨!!」

 

「くっ…風遁 真空連波!!」

 

 なんとか術を使うことで相殺できてるが他に手が回らないようにされてる感じだ…そうだ小雪は!?

 

「きゃあ!?」

 

 小雪の方に目をやるとロケットパンチのような感じに射出された手に捉えられていた。クソッ!!こうなったら飛雷神で…

 

「フフフ…何かしようとしてるみたいだけど後ろを見てみることね」

 

「!?」

 

 一瞬後ろを見ると俺の後ろには映画関係者の姿が見えた。ここで俺が相殺するのをやめたら後ろの人達に被害がいくっていうのか…影分身の印を結ぶ暇もない。攻撃喰らいながら結ぶことはできるが、このままの状態だと影分身出した瞬間に消えてしまう。カカシやサスケの位置は…俺より小雪から離れている。俺が一番近いってのに…どうすればいいんだ。一瞬でいい…影分身の印を結ぶ一瞬を。壁を作れればいけるけど…俺の使える性質変化で壁を作れるとしたら…氷遁のみ。風遁や水遁で作っても維持するのに動けないから意味がないからな。時間もあんまりない。小雪はもう空中なんだ。隙があるなら飛行船に小雪が付いた瞬間に飛雷神がベストなはず。ぶっつけ本番でもやるしかない。少し攻撃は喰らうけど確か印はこうだ。

 

「あの印は…!?」

 

「氷牢の術!!」

 

 完成度は低いがなんとかできた。攻撃を防げてるな。よし、次は…

 

「影分身の術!!」

 

 上手くいったな。それにしても思ったより氷牢が丈夫だな。小雪は…ってもう時間ねえ!!

 

「飛雷神の術!!」

 

 小雪のところに一瞬で飛んだ。

 

「貴様…どうやって!?」

 

「小雪さんは返してもらうぜ」

 

 上段蹴りを麻呂熊に直撃させた。麻呂熊は奥に吹っ飛んでいった。小雪は大丈夫そうなのでとりあえずおんぶして保護した。近くに赤い髪の女もいるがなんか固まっている。今はこいつらを倒すより小雪を無事に連れ帰ることの方が優先事項だ。攻撃はしないでいいだろう。俺は飛雷神でカカシのところに飛んだ。

 

「カカシ先生、一旦全員で隠れよう!!いつまでもここに居るのはまずいってばよ!!」

 

「そうだな。お前にばっかり負担をかけてすまないな。ここからは俺が敵を引きつけておくからお前はみんなの避難を頼む」

 

「了解だってばよ!!」

 

 そうして俺はみんなを連れて崖の裏側まで逃げていった。裏まで行くと三太夫達がいた。事情を話すと三太夫達の集落に避難させてもらえることになった。カカシもきたので移動していった。集落に着くとみんなで休んだ。結構な戦闘があったしな。俺も休んでおかないとな…腕が少し凍傷になってる。術を喰らったところだな…治療しないと。そうして腕を治療していると…

 

「ナルト、少し話いいか?」

 

「カカシ先生か…いいってばよ」

 

 話ってなんだろうな。

 

「お前…血継限界を持ってたのか?」

 

「見てたんだ…どうもそうらしいね」

 

 まさか一発で術を発動できるとは思ってなかったんだけどね。

 

「そうらしいっていうのはどういうことだ?」

 

「確信はなかったんだってばよ。持ってるかもしれないと思ったのは白と組手したときかな」

 

 まあその前には気づいてたけどそれは事前知識あってのことだからな。こういったほうがいいだろう。

 

「そうか…それにしてもなぜ今まで黙ってたんだ?」

 

「さっきも言ったけど確信がなかったからだよ。なんとなくで修行はしてみていたんだけど…さっきはぶっつけ本番でやったんだ。それでできちゃったんだってばよ」

 

「なるほどな。というかあの場面でいちかばちかにかけられるお前の精神はすごいな」

 

「だってあそこで切り抜ける方法があれしか思いつかなくってさ」

 

 こんなことなら火遁忍術使えるようにした方がよかったかな? でもこんなに火遁が羨ましくなるのはこの国にいる間だけかもしれないしな。

 

「ま、なんにせよ上手くいってよかったな。でも少し一人でやろうとしすぎだな。少しはみんなを頼れ」

 

「そうだぞ、今回は一人で突っ走りすぎだ。ナルト」

 

「サスケ君の言う通り。大切なのはチームワークでしょ」

 

 いつの間にかサスケとサクラも来てたみたいだ。そうかもしれないな…今回は一人でやろうとしすぎたかもな…

 

「そうだな…次からはみんなにもう少し頼らせてもらうってばよ。仲間だもんな」

 

「ああ」

 

「うん」

 

「全く…下忍のくせに頼もしいなお前らは」

 

「で、どうする? ドトウ達をこのままほっとくわけにもいかないと思うんだけど」

 

 小雪が捕まってないとはいえドトウを倒さなきゃいけないことには変わりないしな。

 

「夜襲をかけよう。三太夫さん達にドトウ達の根城の場所は聞いておいた。夜になればお前も回復するだろ? ナルト」

 

「まあね。じゃあカカシ先生に従うってばよ」

 

「わかった」

 

「了解です」

 

「私も行っていいかしら?」

 

 後ろから声がしたのでそっちの方を見ると小雪がいた。

 

「小雪さん…そうだな、一緒に行こう。いいよねカカシ先生?」

 

「ま、いいでしょ。俺達でしっかり護衛しないとな」

 

「「「おう!!」」」

 

「…ありがとう」

 

 そうしてみんな夜に向けて体を休めたり準備したりしていった…




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