ナルトに転生しちまった!?   作:みさごん

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投稿遅れてすいませんでした…
バイト探したりテスト勉強したり甲子園見たりオリンピック見たりしてました。
え? 後半二つは明らかに娯楽じゃないかって? …そこは目をつぶっていただけるとありがたいです。
では最新話をどうぞ。


~第六十二話~

 俺は今、死の森に入って数分のところにいる。今のところ誰とも接触はしていない。他の班とそんなにゲート遠いところだったのかな? そんなことを考えていると…

 

「ぎゃあああああ!?」

 

 遠くから悲鳴が聞こえた。他のところで戦闘が始まったのか罠にでもかかったかそんなところだろう。

 

「今の人の悲鳴よね?」

 

「そうだな。もう他では戦闘が始まってるってことだな。警戒を強めよう」

 

「ああ」

 

 今のうちに周囲の状況を確認しておいた方がいいかな…ナズナ達のところに大蛇丸が行ってないかがかなり気になるし…

 

「影分身使って情報を集めようと思うんだけどどうかな?」

 

「私は賛成だわ。サスケ君は?」

 

「そうだな…俺も賛成だ。俺達の中で情報収集に向いた術といえばナルトの影分身だろうからな。俺の写輪眼じゃ近くは分かっても遠距離は無理だからな。任せるぜ」

 

 サスケの言う通りなんだよな。俺が仙人モードを覚えればそんなことはなくなるんだけど…まだ自来也に会ってないから妙木山に行けないしそれは第三試験本戦前まで我慢だな。今は出来ることをしよう。

 

「じゃあやるってばよ。影分身の術!!」

 

 俺は影分身を十人出した。十人いれば俺の得たい情報は充分集められるからな。

 

「じゃあお前ら何か大きな情報を掴んだら消えて俺に情報を教えてくれ。散!!」

 

 俺がそう言うと影分身達は死の森の中に散っていた。

 

 影分身達が散ってしばらく経つと一人の気配が近づいてくるのを感じた。俺は後ろを向きながら右手で二人に合図を出すと二人とも顔つきが変わった。警戒度をかなり引き上げたみたいだ。

 

「敵は…一人みたいだな」

 

「ああ、そこまでの奴じゃないと思うけど油断するなってばよ」

 

「ええ」

 

 そのまま三人で警戒をしたまま歩いて行くと気配が近くの木の裏あたりまで来ているのがわかった。相手はまだこちらに気づかれてないと思ってるのか? それともわかっててここまで来たのか…どちらにしろもう逃げられないぞ。俺はホルダーから素早く手裏剣を一枚取り出し雷遁を纏わせ気配のする木に向かって手裏剣を投げつけた。手裏剣は木を貫通し…

 

「ぐっ!?」

 

 隠れている敵にヒットしたようだ。するとサスケがその声のした方向に素早く移動していき敵に蹴りを放った。

 

「があっ!?」

 

 変な叫び声を上げながら敵はこちらに向かって飛んできた。見たところどうやら雨隠れの忍者みたいだ。飛んできたところにサクラが拳を振り上げ…

 

「しゃーんなろ!!」

 

 敵の腹付近目掛けて振り下ろした。

 

「ごはぁあ!?」

 

 敵の悶絶する声と共にピキピキと音を立てながら地面にヒビが入った。少し気合入りすぎだよサクラ…明らかなオーバーキルだ。とりあえず息はありそうだな。意識は完全に飛んだみたいだが。まあでもいい連携だったかな。

 

「なあんだ…全然大した事無かったわね」

 

「今回の敵が最弱だった可能性もある。油断するなよサクラ」

 

「わ、わかってるよサスケ君」

 

 そんな二人の会話を聞きながら俺は敵の荷物を確認する。巻物持ってりゃいいんだけど…無いみたいだな。

 

「巻物持ってねえみてえだからこいつを縄で縛り上げたらさっさと先に行くってばよ」

 

「わかった」

 

「了解よ」

 

 俺が縛り上げ終わると三人で急いで進んでいった。

 

 しばらく進んで行くと突然木片が飛んできたのが目に入った。そしてその方向を見ると大きな風の塊が近づいてくるのがわかった。とうとうお出ましか…影分身から連絡がなかったところからすると最初に俺達を狙ってきたみたいだな…大蛇丸の奴。

 

「二人共足にチャクラを集中させて踏ん張れよ!!相殺しきれるかわかんねえからよ!!」

 

「わかった!!サクラ!!」

 

「う、うん!!」

 

 二人に念のための警告をしながら印を結んでいく。

 

「風遁 大突破!!」

 

 俺が術を発動すると風と風が衝突し、間にあった木があっという間に押しつぶされた。全くこちらが下忍だと思ってまだ本気じゃないにしろこの威力かよ…かくいう俺も本気じゃないけどさ。今まで敵対した忍者のなかじゃダントツかもしれねえな。そうしていると術が収まっていくのを感じたので俺も徐々に弱めながら術を解いた。すると女の草隠れの下忍と思しき奴が現れた。

 

「ふふ…なかなかやるじゃない。あなた。欲しくなっちゃったじゃない」

 

 俺を見てそう言いながら舌なめずりをした。ううう…気持ち悪い。じゃなくて…

 

「サスケ、サクラ。お前ら戦闘には加わらず離れることだけ考えろ。こいつは…レベルが違う。お前らを守りながら戦うなんてことは出来そうもない。ここは俺がなんとかするから急いで離れろ」

 

 俺は小さい声で二人にそう言った。対峙してみるとわかるが本当にこいつはヤバイな。今までイタチとかシスイ、綱手なんかと修行はしていたが本気の戦闘なんてするわけなかったからな…まだこいつが本気じゃないとは言えほぼ殺す気できてるからな。実力は俺より上だと思ってかからなければまず殺られる。そんな戦闘で仲間を守る余裕なんてできないからな。とっとと逃げてもらった方が俺としては戦闘に集中できる。

 

「なんでよ!!そんなに強い奴なら私達も一緒に…」

 

「サクラ!!ここはナルトの言う通りにするぞ!!悔しいが今の俺達じゃ足でまといにしかならねえ」

 

「そんな…修行してきたのに…」

 

「今は我慢しろ…俺も出来れば残りてえがそれは出来ねえ。実力が足らなすぎる。今はナルトに従うんだ」

 

 サスケは意外にも冷静に実力の差が見えてるみたいだな。サクラはまだわかんなくてもしょうがないか。

 

「ま、そういうことだ。俺がアイツを引き付けてる間にとっとと離れてくれよな」

 

 俺はそう言いながら印を結んだ。

 

「影分身の術!!」

 

 五人に分身して身構えた。

 

「お前の相手は俺だってばよ!!覚悟しろってばよ!!」

 

「ふふふ、生きが良いじゃない!!いいわ。まずはあなたから確かめさせてもらおうじゃない!!」

 

 俺はマーキング付きクナイを投げながら牽制し影分身の一人を突っ込ませた。

 

「その程度じゃ私には通用しないわよ」

 

「そんなのわかってるってばよ!!」

 

 俺はそう言いながらサスケの方に目をやった。突っ込んでいった影分身は右手に螺旋丸を作っている。

 

「サクラ行くぞ!!」

 

「うん!!」

 

 本体の俺はサスケ達が離れるのを確認しながら影分身を見ていた。

 

「ふふ、その歳でもうその術が使えるなんてねえ…いいじゃない!!」

 

 しかし突っ込んだ影分身はあっさり蹴り飛ばされてしまった。だがうまく注意を引きつけサスケ達を逃がすことには成功したからとりあえずはよしとしよう。

 

「なるほどねえ。今のは私に攻撃するんじゃあなくてあの子達を逃がすための時間稼ぎってわけね。なかなかやるじゃない」

 

「出来れば俺も逃げたいところだけど…見逃してくれそうにねえしな。てめえはここで俺がぶっ飛ばす!!絶対にな!!」

 

 それが出来なきゃサスケとナズナ…それに俺もまずいことになるからな。絶対に負けられねえ。最終手段として自分にもダメージが行くけど九喇嘛のチャクラを使ってでもやり遂げるつもりではいる。久しぶりで大丈夫か不安はあるけどやる。これは前もって九喇嘛にも伝えてあるからそこは大丈夫だ。

 

「ぶっ飛ばすですって? あなたに出来るのかしらねえ? さっきの動きじゃ私に攻撃なんて当たらないわよ」

 

「まだ全然本気出してねえからな。それはあんたもだろうけど。こっからが本番だ。あんたおそらくだが下忍じぇねえだろ。いや草隠れの忍者でもなさそうだ…大方自ら戦って目ぼしい奴を探してるか既に目をつけたあとに計画的に狙ったってとこだろう。それじゃなきゃあ一人で来て先制攻撃なんてするはずがねえ。実力に絶対の自信がなきゃあ出来ねえからな」

 

 まあおそらくじゃなくて確定なんだけどね。原作知識持ってるから知ってますなんて口が裂けても言えねえからな。こんな感じで言っておけばいいだろう。

 

「ふふふ…実力だけじゃなく頭も切れるのねえ。更に欲しくなったわぁ。そうあなたの察しの通り私は草隠れの人間じゃあないわ。私の名は大蛇丸。あなたも名前くらい聞いたことはあるんじゃないかしらね。音隠れの里ってあったでしょ? あれは私が作った里。でもまだ有望な人材が少なくてねえ」

 

「それで中忍試験に紛れ込み有望な下忍に唾付けようってか? しかも伝説の三忍様かよ…洒落にならないぞマジで。こっちからしたら迷惑でしかねえっての!!だけどここで諦めたら俺が残った意味がなくなるからな。宣言通りぶっ飛ばしてやるから覚悟しろよ!!」

 

「いいわ、実力の差をわからせてあげるわ!!」

 

 そうして戦いの火蓋が切って落とされた…




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