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では、最新話をどうぞ
俺はいま呆然としている。シカクが俺達の修行を考えてくれていたんだが…そこに綱手が来るなんて夢にも思わなかったからな。
「え、ええまあこの子の修行内容を考えるのに困ってまして…」
「この子かい? そういえばお前らの誰にも似てないな。しいて言うなら山中んとこのガキに髪の色が似てないこともないが…」
そんなこと言いながら俺の方を見てきた。こんな時期に綱手に会うなんて…運がいいのか悪いのか。
「その子はうずまきナルト君ですよ、綱手様…」
「!?…なるほどな。こいつが…(九尾の…四代目の息子か…)」
いのいちの言葉を聞いて綱手の表情が少し驚いたようなものに変わった。
「さっき実力を図るために体術だけでチョウザと組手をさせたんですが…チョウザに一撃当てたんですよ。しかも足に重りをつけた状態で…」
「何!?それは本当か!?」
綱手は驚きが隠せないようだった。まあ三歳児が上忍に体術のみとはいえ、蹴りをいれるなんてありえないもんな。
「ええ、本当ですよ。それでですね修行をつけようと思ったんですが…俺達は息子達の修行も見なければいけなくて。同時に見ようとするのには無理があってですね…」
「なるほど、そういうことか…」
「なあ、親父。さっきから親父達と話してる女の人って誰だ? 俺達だけ仲間はずれなんてめんどくせーの嫌だからな」
シカマルがシカクに話しかけた。そういえば俺達さっきから放置されてる。
「ん? ああ、まあ勉強のためにもいいだろう。この方は伝説の三忍と呼ばれる木の葉でも最高峰の実力を持ったくノ一の綱手様だ。滅多に会うこともできない人だ」
「そんなにすごい人だったの!?私には綺麗なお姉さんにしか見えないんだけど」
「おや、嬉しいこと言ってくれるじゃないの」
まあいの達みたいに真実を知らなきゃそうにしか見えないんだろうけど…術で若く見せてるってのがな。まあ言ったら拳骨くらいそうだしやめておこう。
「ん? 私の顔に何かついてるのか?」
「いや、なんでもないですよ…」
顔に出てなかったよね。まさかこっち向くと思ってなかったから全然自分の表情とか気にしてなかった…
「よし! 決めた!!」
「ん? 何をお決めに…」
「綱手様~!!」
チョウザが綱手に質問しようとしたらそれを遮るように綱手を呼ぶ大きな声が近づいてきた。
「なんだいシズネ。騒々しい…」
「綱手様、勝手に行かないでください。探す方の身にもなってくださいよー」
「あ~はいはい、あたしが悪かったよ」
シズネまで現れた。今日はなんだかすごい日だな…
「つ、綱手様。先程決めたとおっしゃっていましたが何をお決めになったんですか?」
チョウザが改まって聴き直した。まあさっきのはしょうがないって…
「ああ、私が直々にナルトの修行をつけてやろうと思ってな」
「え、ええっ!?」
俺は思わず声を上げてしまった。まさかこんな展開になるとは…
「なんだ、嫌なのか?」
「いや、そういうわけではないってばよ…」
混乱していて敬語を使うのも忘れてしまった。ええいもう流れに任せよう。
「綱手様!?どういうことですか!?」
シズネが驚いたような顔をしている。
「さっきから声が大きいぞ、シズネ! もう少し声を抑えられんのか…」
「す、すいません…」
「それについてだったら俺から話そう」
シカクがシズネに経緯を説明している。これはどうなるんだろう。今日家に帰れないとかないよね? そんなことを考えていると…
「ねえ、ナルトだったわよね。そういえばアンタなんでうちの親達とかから修行受けることになったの? 親とかはどうしてるの?」
「ん? ああ、俺の両親二人共死んじゃってるんだ。俺が生まれた時に死んじゃったから顔も知らないんだ。二人共立派な忍びだったって聞いてるけど…」
本当は見たことあるけど…生まれたばっかりの記憶があるんだって言っても信じてもらえないだろうし…
「あ、ゴメン…何か悪いこと聞いちゃったわね…」
「ううん、気にしなくていいってばよ。確かに今の俺には両親はいないけど、じいちゃんがいる、俺を家族のように迎え入れてくれた人がいる。まだ友達はあんまりいないけど…一人じゃないからな!!」
俺は笑顔でいのの方を向いた、別にいのは悪気があって聞いたわけじゃないからな。笑顔みせれば気にしてないと伝わるはずだ。
「そ、そうなんだ。じゃ、じゃああたしが友達になってあげても…い、いいわよ」
「ほ、本当!?いいの!?」
「い、いいわよ。今から私とあんたは友達よ」
「ナルト。俺達もいるんだぜ」
「うん、そうだよ。僕もシカマルももうナルトと友達だからね」
「えへへ…友達。うん。いの、シカマル、チョウジこれから宜しくだってばよ!!」
めちゃくちゃ嬉しかった。俺には今まで同年代の友達なんてヒナタとネジくらいしかいなかったからな。一気に三人も増えてよかった。
「お前…さっきまでと顔が全然違うぞ。まあ今の顔の方がいいけどな」
「ナルトは笑ってたほうがいいね、難しい顔しない方がいいよ」
「あ、あんた…いい顔するじゃない///」
なんかいのがもじもじし始めた。ヒナタも前にそんなことやってたけど…女の子はこんなもんなのかな? そんなこんなをしてるうちにシズネへの説明が終わったようだ。
「なるほど、事情は分かりましたが綱手様よろしいんですか? 今日中には里を出る予定なんじゃ…」
「気が変わったんだよ。こいつは面白そうな奴だ。それにあいつらの子だ、もしかしたら何かあるかもしれないしね。こいつの忍術が見てみたいっていうのもある」
何か不敵な笑みを浮かべている。これは…何か企んでそうだな。もし組手なんかしてこの人の馬鹿力で殴られたら…うん、想像しただけでゾッとする。
「じゃあこいつ預かって行くからな、まあ長くなりそうなら追って連絡する。とりあえず昼には一旦ここに来ようとは思ってるからそう考えててくれ」
そう言いながら俺の首根っこをつかみ持ち上げた。拒否権はなさそうだな。
「わ、分かりました。よろしくお願いします」
「はいよ。じゃあ行くよ! シズネ!」
「分かりました、ではみなさんまた後で…」
俺は持ち上げられたまま連れて行かれた。俺、生きて帰ってこられるかな・・・
いかがだったでしょうか、ちょっと強引な部分があったかも・・・
その点も含めて感想、批評などよろしくお願いします。