とらなのVRMMO ~魔法はゲームの中だけなの~【改訂版】 作:戯言紳士
『クロノス様がログインしました。』
現在、俺がいる場所はアルハザード。
昨日は、ここで装備の見直しをして直ぐにログアウトしたので、ここが開始地点になった。
なのは達は、最初にキャラメイクをする必要があるので、今すぐミッドチルダまで移動する必要はないが、のんびりしていて、先にSLOの開始地点に来られても、それはそれで困るので、とりあえず、ミッドチルダまでは移動してしまおう。
今回は赤兎ではなく、転移アイテムを使用しミッドチルダまでいく。
昨日は出さなかったが、金曜日に生産したモノに、このようなアイテムがある。
イベントリから取り出して、鑑定した結果は、以下の通り。
【アイテム名】 転移の杖 【分類】 杖 【品質】 A 【レア度】 8
【物理攻撃】 ― 【魔法攻撃】 ― 【耐久値】 150 / 150
【必要武器レベル】 なし
【付加スキル】 転移Ⅴ
【詳細】転移スキルが付加された杖。スキルを使用する度に精神力を10%消費する。
武器として装備する事は出来ない。
分類上は武器なのだが、装備する事も出来ない上に攻撃性能が全くない。
ただ、転移というスキルを使用するためだけのアイテムだ。
転移というスキルは、訪れた事のある場所へ一瞬で移動する事が出来る便利なモノで、通常はミッドチルダのNPCが営んでいる店で売っている"転移石"というアイテムに付加されている。
しかし、この転移石というアイテムは、使い捨ての上に値段が高いので、資金が乏しい序盤では、中々手の出しにくいアイテムとなっている。
しかし生産で作ったこの転移の杖なら、精神力を消費すれば何度でも使用出来るので、コスパが非常に高いアイテムなのだ。
β版でも、彫刻スキルで転移の紋章が刻めるようになってからは、非常にお世話になったアイテムである。
今のところ、俺が転移出来る場所は、ミッドチルダと、ここアルハザードだけなのだが、各フィールドに設置されている、ポータルと呼ばれる中継地点に触れれば、そこへも転移可能になる。
今までは、レベリングに専念していたり、生産に時間を当てていたので、眼中になかったのだがこれからは、見かけたら接触していく。
では、転移の杖を使って、ミッドチルダまで転移するとしよう。転移場所は、なのは達が跳ばされる場所と同じはずなので、その場で待っていれば、その内跳ばされてくるはずだ。
―― 転移スキルを使用。転移先は"ミッドチルダ"。対象は使用者のみ。
スキルを使用すると足元に魔法陣が浮かび、淡い光が俺を包み込み視界を奪う。
◇◆◇◆◇◆ ◇◆◇◆◇◆
そして、包み込む光が消失し周囲を見渡せば、その風景はミッドチルダのモノに変わっていた。
さて、問題はここからなのは達が来るまで何をするかだ。
プレシアさんの作業中に、あれこれ話している内に、クロノスという名前はもちろんだが、外見や服装の感じも伝わったので、あっちは俺が側にいれば気付くだろうから、この場で出来る事になるのだが......、この場で一体何が出来るのだろうか?
その場で、しばらく考えていると、
「くぅ♪」
昨日と同じように、地面に魔法陣が展開されて、そこから久遠が現れた。
そこで思いついたのが、召喚モンスターのステータスを見直す事だ。
昨日は、俺のステータスを見ただけで、久遠と赤兎のステータスを見直していなかった事を思い出した。時間を潰すには、丁度良いだろう。
俺は、近くに設置されていたベンチに座り、ステータス画面を開き、召喚モンスターの項目を展開し、久遠と赤兎の現在のステータスを見た。
ちなみに久遠だが、ベンチに座ると肩まで登ってきて、一緒にステータス画面を見る態勢をとり今も、表示されたステータスを見ている。
【名前】
【
【
【
【
【
【
【
【
【所有スキル】
神通力 火魔法 雷魔法 変化 気配遮断 回避 雷撃の心得 精神力自動回復[微]
まず基本的な話だが、召喚モンスターの場合はスキルレベルは表示されない。
しかし、表示されないだけで、種族レベルが上がるにつれて、新しい魔法などを使ったりするよになるので、ちゃんと存在はしている。
そして、久遠についてだが、実は1度クラスチェンジをしている。
久遠の最初の種族は妖狐(一尾)だったのだが、種族レベルが8になったところで、その場でクラスチェンジを行い、今の種族、妖狐(三尾)になった。
戦闘はステータスを見れば想像が出来ると思うが、後ろから魔法で攻撃する事が、久遠のスタンダードな戦い方だ。
スキルについては、赤兎のステータスを見た後で、まだなのは達が来ない場合に、まとめて見る事にする。
という事で、次が赤兎のステータス。
【名前】
【
【
【
【
【
【
【
【
【所有スキル】
突進 脚蹴り 疾走 一騎当千 受け
赤兎を呼んでからは、ほとんど生産活動をしていたので、大してレベルは上がっていない。なので、1度もクラスチェンジはしていない。
そのわずかな戦闘も、ほとんど俺と久遠で敵を倒してしまったので、赤兎の戦闘スタイルは、まだ定まっていないが、騎乗戦に向いたスキルを赤兎が所有しているので、どこかのタイミングで、一度、騎乗戦を行いたい。
さて、赤兎のステータスも見たが、まだなのは達は誰も来ていないので、スキルの内容も一通り見てみるか。
【スキル名】 神通力 【スキルタイプ】 Active
【基本攻撃力】 ?? 【対象】 ?? 【攻撃回数】 ?? 【消費精神力】 0 ~ ??
【効果】神に通じる力で不可能を可能にする事もある。
【スキル名】 雷魔法 【スキルタイプ】 Passive
【効果】雷属性の魔法を習得する。
【スキル名】 変化 【スキルタイプ】 Active
【効果】色々な姿に化ける事が出来る。
【スキル名】 気配遮断 【スキルタイプ】 Passive
【効果】敵のターゲットになり難くなる。
【スキル名】 回避 【スキルタイプ】 Passive
【効果】敵の攻撃を回避し易くする。
【スキル名】 雷撃の心得 【スキルタイプ】 Passive
【効果】雷魔法の基本攻撃力を上昇する。
【スキル名】 精神力自動回復[微] 【スキルタイプ】 Passive
【効果】自身の精神力を毎秒一定量回復する。[微]は毎秒1回復する。
ここまでが、久遠の所有スキルの中で、一度も効果を確認していなかったスキル。
【スキル名】 突進 【スキルタイプ】 Active
【基本攻撃力】 18 【対象】 単体(敵のみ) 【攻撃回数】 1 【消費精神力】 0
【効果】全身で対象にぶつかって、物理ダメージを与える。
反動で与ダメージの1/5のダメージを自身に受ける。
【スキル名】 脚蹴り 【スキルタイプ】 Active
【基本攻撃力】 12 【対象】 単体(敵のみ) 【攻撃回数】 1 【消費精神力】 0
【効果】脚で対象を蹴り飛ばし、物理ダメージを与える。
【スキル名】 疾走 【スキルタイプ】 Passive
【効果】騎乗者がいても敏捷値が低下せず、走る速度が落ちない。
【スキル名】 一騎当千 【スキルタイプ】 Passive
【効果】スキル所有者と騎乗者の全ステータスが上昇する。
【スキル名】 受け 【スキルタイプ】 Passive
【効果】受けるダメージを軽減する。レベル上昇で効果が増す。
そして、これが赤兎の所有するスキルの詳細だ。
久遠は、未だに全貌が把握できていない、神通力。
赤兎には、騎乗時に全ステータスが上昇するという、一騎当千に、可能性を感じる。
◇◆◇◆◇◆ ◇◆◇◆◇◆
これで久遠と赤兎のスキルも見終わったが、なのは達の姿はまだない。
とうとう本当に、やる事がなくなってしまった。
「あの、刻也先輩ですか?」
「...ん?」
そんな時に、SLOの中であるにも関わらず、現実での俺の名前を呼ぶ声が背後から聞こえたので、振り返って見ると、青い髪のボーイッシュな女の子と、オレンジ色の髪をしたツインテールの女の子の2人組がいた。
見た感じ、なのは達と同じ歳くらいだと思う。
それに、どこかで見た事があるような気もする。
俺の名前を知っていると言う事は、どこかで関わっているはずなのだが、どこだったかな?
「覚えてないんですか?スバルですよ!先輩が風芽丘中学の時n「ゴンッ!」痛いよ!ティア!」
「この馬鹿スバル!いきなり現実の話なんか持ち出すんじゃないわよ!人違いだったらどうする気なのよ!」
「だって「刻也先輩」って言ったらこっち見たし、ティアだって先輩だと思ったでしょ?」
「だからって、ちゃんと確認してから、そういう事は言いなさい!」
目の前で繰り広げられる漫才?どこかで見たような......。
青い髪のボーイッシュな方は、ナカジマとか言ってたよな。それに風芽丘中学とも。
青い髪のボーイッシュでナカジマ。それに中学時代で心当たりと言えば...っ!!
「お前、チワワか?それでそっちのツインテールの方は姫か?」
「「………。」」
心当たりのある、中学時代の後輩の名前を言ったのだが、2人は無反応だった。という事は...、
「すまない。どうやら人違いだったらしいな。」
「い..いえ。合ってますけど、あの頃から姫って呼ぶのは、やめて下さいって言ってますよね?」
「あたしをチワワと呼ぶのは先輩だけだし...。本当に先輩だったんだ!」
どうやら、合っていたらしい。
じゃあ、さっきの反応はなんだったんだろうか?
「それにしても、久しぶりだな。元気にしてたか?」
「元気だけが取り柄ですから!先輩が高校に行ってからも、変わらずにやってました!」
「私は、刻也先輩がいなくなった分、スバルの世話ばっかり焼いてます。」
「そうか。2人とも成長したみたいだけど、中身は変わらないんだな。」
最初に、気が付かなかったのは、2人とも、当時より大人っぽく成長していたからだろう。
少しは、キャラメイクの時に弄っているかもしれないが、1年と数ヶ月で大分変るものだな。
「何ですかその言い方。少なくとも私は中身も成長してますよ。」
「それだと、あたしだけ成長してないみたいじゃん。」
「そうでしょ?行動が1年の時と変わってないんだから。何度、あんたと一緒に、指導室に行ったと思ってるのよ。」
「えへへ。」
「笑っても誤魔化されないからね。」
この掛け合いを見る限り、2人の関係は、より深いモノになっているのだろう。
「しかし、お前らもSLOをやってたんだな。手に入れるの大変だったろ?」
「その...、実は兄が開発元で働いてまして、そのツテをで...。」
「なんだ、ティーダさんもivoryで働いてたのか。世間って意外と狭いんだな。」
姫の兄は、ティーダというのだが、かなりのシスコンなので、姫にお願いされたら、クビも覚悟で手に入れたんだろうな。
「刻也先輩、いつの間に兄と知り合いになったんですか?」
「姫達と知り合いになってすぐに、下校時に姫の兄だって名乗られて、そのまま夕食までご馳走になってからの付き合いだな。」
「よく付いて行きましたね。その時は私の兄だって確証はなかったんですよね?」
「いや。名刺代わりだって、姫の幼少期の写真を見せられた。」
「......今度帰ってきたら、問い詰める事にします。」
「ほどほどにしてやれよ。ティーダさんがいなくなって、SLOに支障が起きたら困るからな。」
「分かりました。ほどほどにします。」
おそらく今も懐にティアの写真を忍ばせているであろう、ティーダさん。強く生きて下さい。
「そんな事よりも先輩!暇ならこれから、あたし達と一緒にプレイしましょうよ!」
「ちょっと、スバル。刻也先輩にも予定があるだろうし、もう少し違った言い方にしなさい。」
「いいじゃん。暇だったから、ここのベンチで座ってたんじゃないの?」
「えっと...、刻也先輩。そうなんですか?」
予定がなかったら、チワワの誘いを受け入れても良かったんだが、
「人を待ってるんだよ。そいつら、今日から始めるから、キャラメイクが終わるのを、ここで待っている最中だったんだ。」
「...ほらみなさい。」
「その人達って、先輩がよく話してた聖祥の子達ですか?」
「そうだぞ。こっちもちょっとしたツテで、ついさっき手に入れたばかりだからな。
俺は、正規の手順で発売日に手に入れてたから、こうして待ってるわけだ。」
「そうなんだ。ねぇ先輩。あたし達も、同行していいですか?」
「ちょっと、いきなり何言ってんのよ!」
「いいじゃん。あの時から話聞いて、会ってみたい思ってたんだ。ティアだって、会ってみたいって思ってるでしょ?」
「それは...ちょっとくらいは思ってるけど。」
「なら良いじゃん。」
「先輩も良いですよね?」
どうやら、チワワと姫の2人は、前からなのは達に会ってみたかったらしい。
だが、同行もなにも、それは俺一人では決められないので、
「俺は構わないが、なのは達に聞かないと分からないぞ?」
「それでも良いです!楽しみだなー♪」
「いきなりで申し訳ありませんが、よろしくお願いします。」
こうして、なのは達を待つ仲間が増え、なのは達がキャラメイクを終えてここに現れるまで、懐かしい思い出話をして、時間を潰した。
途中で、チワワが眠っていた久遠を起こしてしまい、雷魔法を受けた時は、本当に久遠が国民的な電気ネズミに見えた。
「「「「「「刻也(さん)!!」」」」」」
姫達と話してしばらくしたら、正面から初期装備を身に付けたなのは達が、ようやく現れた。
てっきり別々で現れると思っていたのだが、6人揃って現れたな。
初期装備の美少女が6人も同時に現れたので、予想以上に、他プレイヤーから注目されていまっている。あぁ、さっさとこの場所を去りたい。
「お待たせしました。」
すずかが丁寧に頭を下げたのだが、今の俺の心境はそれどころではないので、
「とりあえず、場所を変えるぞ。今からフレンド申請をお前ら全員に送るから、変な連中に絡まれたくなかったら、速やかに承諾してくれ。」
俺がそう言って、この場にいるメンバー全員にフレンド申請を送ると、周りの視線に気付き、なのは達はもちろんの事、姫とチワワも速やかに、承諾してくれた。
「悪いが、話は移動した後だ。今は何も言わず、俺の指示に従ってくれ!」
なのは達は頷き、その後の指示に従い、2つのPTを組み、さらにユニオンを結成したところでここに来る時に使用した転移の杖を取り出して、
―― 転移スキルを使用。転移先は"アルハザード"。対象は使用者を含むユニオン全員。
転移スキルを使用し、俺達の足元に魔法陣が浮かび、淡い光が俺達を包み込み、次の瞬間に、俺達は指定した、アルハザードに転移していた。
突然の出来事に呆然とするなのは達だが、とりあえずこれだけは言っておくか。
「ようこそ。時の狭間に存在する隠れ家"アルハザード"へ。君たちの訪問を歓迎しよう!」
「「「「「「「「えぇぇぇーーー!!!」」」」」」」」
※スキル解説
【スキル名】 神通力 【スキルタイプ】 Active
【基本攻撃力】 ?? 【対象】 ?? 【攻撃回数】 ?? 【消費精神力】 0 ~ ??
【効果】神に通じる力で不可能を可能にする事もある。
【スキル名】 雷魔法 【スキルタイプ】 Passive
【効果】雷属性の魔法を習得する。
【スキル名】 変化 【スキルタイプ】 Active
【効果】色々な姿に化ける事が出来る。
【スキル名】 気配遮断 【スキルタイプ】 Passive
【効果】敵のターゲットになり難くなる。
【スキル名】 回避 【スキルタイプ】 Passive
【効果】敵の攻撃を回避し易くする。
【スキル名】 雷撃の心得 【スキルタイプ】 Passive
【効果】雷魔法の基本攻撃力を上昇する。
【スキル名】 精神力自動回復[微] 【スキルタイプ】 Passive
【効果】自身の精神力を毎秒一定量回復する。[微]は毎秒1回復する。
【スキル名】 突進 【スキルタイプ】 Active
【基本攻撃力】 18 【対象】 単体(敵のみ) 【攻撃回数】 1 【消費精神力】 0
【効果】全身で対象にぶつかって、物理ダメージを与える。
反動で与ダメージの1/5のダメージを自身に受ける。
【スキル名】 脚蹴り 【スキルタイプ】 Active
【基本攻撃力】 12 【対象】 単体(敵のみ) 【攻撃回数】 1 【消費精神力】 0
【効果】脚で対象を蹴り飛ばし、物理ダメージを与える。
【スキル名】 疾走 【スキルタイプ】 Passive
【効果】騎乗者がいても敏捷値が低下せず、走る速度が落ちない。
【スキル名】 一騎当千 【スキルタイプ】 Passive
【効果】スキル所有者と騎乗者の全ステータスが上昇する。
【スキル名】 受け 【スキルタイプ】 Passive
【効果】受けるダメージを軽減する。レベル上昇で効果が増す。
※ステータス更新
【名前】
【
【
【
【
【
【
【
【
【所有スキル】
神通力 火魔法 雷魔法 変化 気配遮断 回避 雷撃の心得 精神力自動回復[微]
【名前】
【
【
【
【
【
【
【
【
【所有スキル】
突進 脚蹴り 疾走 一騎当千 受け