とらなのVRMMO ~魔法はゲームの中だけなの~【改訂版】   作:戯言紳士

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第41話   6月21日 日曜日⑥

 

風芽丘中高PT(ヴィヴィオ&リオ&コロナ&スバル&ティアナ) VS アミタ

 

 

「そっか、キリエは倒されちゃったか。それじゃあ、私がもっと頑張らないと!」

 

 アミティエ 【生命力】 8355 / 17560 ⇒ 11355 / 17560 (+3000)

 

「面倒ね。相方が敗れると、残された方の生命力が回復する仕様だったなんて。」

「でも、それだけじゃないみたいだよ。」

「これ、はやてちゃんがかけた弱体化も一緒に解けてるよね。」

「全快されなかったのが救いかな。」

「半分まで削ったのに全快されたんじゃあ、精神的にね?」

 

 なのは達がキリエを倒したとインフォが流れた後、生命力を半分まで削られていたアミタの生命力が回復し、同時にはやての弱体化の舞の効果が解けた。

 従来のRPGでもこのような展開は数え切れないほど使われているので、ヴィヴィオ達はこの事態を割り切って、これからどうするかを考えているみたいだが...。

 

 果たして、弱体化が解除され生命力も回復し、持ち直しつつあるアミタに対して、風芽丘PTはこのあと、どのように戦うのだろうか?

 

 

「ティア、どうしようか?」

「そうね。現状、私達の中にスターライトブレイカーみたいなフィニッシュ技がない以上、隙を生み出して高威力の技を当てていくのが正攻法なんだけど...。」

「弱体化した状態に慣れてきていたから、ちょっと厳しくなりそうだよね。」

「はい。それに、こっちはもう私がオールアップと他の個別強化を施している状態なので、これ以上のステータスの強化は個々のスキルでどうにかするしかないです。」

 

「でも、ここまで戦ってきた事で分かった事もあるよ。」

 

「それって、なんですか?」

「スバルはもう少し自分で考えなさい。...でも、確かにそうですね。

 まず、アミタさんの武器ですが、変化できる形状は、拳銃・長剣・大剣の3種類。拳銃については二丁拳銃も可能ですね。」

「それもあって、長剣や大剣よりも銃器の扱いの方が長けている感じ。」

「それに、アミタさん本人の性格を引きずっているみたいだから、攻撃はどれも直線的。」

 だから、予備動作自体は読み易いんだけど、一つ一つの動作が早いんだよね。」

 

「ほえー。みんな凄いね。アタシなんて、アミタさんの攻撃を防ぐだけで精一杯だったのに。」

 

「目の前の相手に集中する事も大切だけど、広い視野を持って、考えて行動しないと。」

 

 聞こえてくる声からは、ステータスの強化も限界まで施している様でこれ以上の強化も見込めず、決定打になりえる攻撃方法もないようだ。

 それでも、弱体化させた状態とはいえアミタの行動の予測・分析はしっかりしていたようで、堅実に正攻法で挑めば勝てない様子ではない。

 

 ただ、アミタは分っているだけでスキル【不屈の闘志】をしているので、生命力の残りが少なくなるにつれ攻撃力が強化されていくので、姫達にとって出来る事なら一連の攻撃の中で削り切りたい所だろう。

 

 

 

「…………。」

 

 そんな中、持ち直したアミタの対策会議に一言も発さずに、何かを考えている様子だったリオに他のメンバーの注目が集まった。

 

「リオさん、さっきから黙ってますけど、どうかしたんですか?」

「実は、喋れないほど負傷してたり?」

「そうなの!リオっ!」

 

 SLOでは、プレイヤーがダメージを受けて部位破損(腕や足がなくなる事態。防具が傷付き欠損する事はある。)は起こりえないのだが、チワワの発言によりPT全体が慌ただしくなった。

 

「...ん?全然平気。あたしは超元気だよ。」

 

 その雰囲気の変化を察したリオは、すぐにいつもと同じように返答した。

 

「じゃあ、どうしたの?」

「いや~、言うタイミング逃しちゃってね。どのタイミングで言おうか考えてたら、いつの間にかこんな状況に。」

 

 リオが反応した事で、場の雰囲気は落ち着きを取り戻したが、続いて出たリオの発言で再びリオに注目が集まる。

 

「はぁ...。それで、言い逃した事って何ですか?」

「あるよって。」

「あるって、何がですか?」

「今は勿体付けてる状況じゃないんだよ。」

 

「だから...その、フィニッシュ技的な? ここに来るまでに使える様になったから、一度も使ってないけど、多分5000ダメージは見込めると思う。」

 

 リオの口から飛び出したのは、決定打になりえる技が使えるようになったという吉報だったのだが、言うタイミングと推定ダメージ量から他のメンバーが沈黙した。

 

「「「「…………。」」」」

 

 どうでもいいが、戦っている相手がキリエだったら、間違いなくこの間に攻撃されているな。

 

「って、今度はそっちが無言!?」

 

「「「「そんな技があるなら、戦闘前に言ってよ(下さい)!!!!」」」」

 

「は、はいーっ!すみませんでした!」

 

 ともあれ、これで風芽丘PTにも決定打があると分かり勝機が見出せた。

 

 

「では、フィニッシュはリオさんに任せる事にして、どうやってそこまで削るかです。」

 

 残り問題点は、リオが技を繰り出すまでに、どうやってアミタの生命力を削るかという事だ。

 

「ここはなのはちゃん達を見習って、出し惜しみなしの全力でやるしかないんじゃないかな?」

「方向性はそれでいいとして、具体的には?」

「うぐっ..。」

 

 具体的な案までは出なかったが、あと6千近く生命力を削るとなると、チワワの言うように各々が出し惜しみなく全力で仕掛けていくしかないのは確かだ。

 しかし、無策で挑んだところで勝てる相手ではないので、簡単な作戦は欲しい。

 

「それじゃあ、私が一人でアミタさんの相手をするから、スバルちゃんはその拳に全精神力を籠めてアミタさんにぶつけて。」

 

「分かりました!だけど、ヴィヴィオさん一人で大丈夫なんですか?」

「大丈夫。弱体化した状態とはいえ何度も見てるから。でもその状況にするには、接近する際の銃弾を何とかしないといけないんだけど。」

 

 ヴィヴィオは現実でも動体視力は優れていたし運動神経も良い方だった。それが見切りや回避のスキル効果で補強されれば、アミタレベルの剣筋は見切る事は出来るだろう。

 

「それでは、ヴィヴィオさんが接近出来るように、私がアミタさんの放つ銃弾を相殺します。」

「ティアナちゃん、そんな事出来るの?」

「えぇ。兄に影響されてFPSは結構やり込んでいたので、接近で剣撃を見切る事は出来ませんが、飛んでくる銃弾を落とす事は出来るんです。それにSLOの銃弾の速度は、どれも変わらないみたいなのでイージーモードです。」

 

 そのサポート役に名乗り出たのは姫だった。

 確かに姫の兄ティーダさんは、シューティングやFPSのゲームを得意と聞いている。ティーダ程ではないにしろ、姫も何だかんだ言ってブラコンだ。

 その事を本人は認めないが、その姫が兄の影響を受けていても可笑しくはない。

 

「そうなると、私はリオの護衛とアーム・クリエイションでサポートするくらいしか出来る事は

 ないかな。アミタさん一人相手にゴライアスは、スペースを取るだけだし。」

「そんな事ありません。最初にゴライアスがアミタさんを吹き飛ばしてくれたお陰で、こうして

 戦えているんじゃないですか。」

「フォロー、ありがとう。それじゃあ、この作戦で行動に移していきましょう。」

 

 

「「「「はい!!」」」」

 

 

◇◆◇◆◇◆                                ◇◆◇◆◇◆

 

 

「待たせたわね。」

 

 アミタ討伐の算段し、生命力・精神力共に万全の状態まで回復させ、風芽丘PTはアミタの前に立った。

 

「問題ありません。私は万全の状態のアナタ達と戦い、打ち破るだけですから!」

 

 そして、ヴィヴィオ達が回復している間も決して手を出さず、むしろ顔つきが変わったヴィヴィオ達の変化を楽しむように、その先に待っている戦闘を心待ちにしている様子だった。

 

「一対多で、そのセリフ。立場的にアタシ達の方が悪者になってるよね。」

「今はそんな事いってる状況じゃないでしょ。」

 

「スバルちゃん、気にしないで行くよ! 一番手、ヴィヴィオ!行きます!」

 

 アミタの台詞や状況的にチワワの気持ちは分からなくもないが、あくまでも目の前にいるアミタは地下20階のボスとして出現しているので、紛れもなく敵は向こうである。

 

「そう簡単に私に近付けると思わないで下さい。」

 

 ―― バンッ! バンッ! バンッ! バンッ!

 

 そう言って、アミタの下に駆け出したヴィヴィオに何発も銃弾を発砲し、こちらとの距離感を保とうとするアミタ。

 

「ステータスで劣っているのに、1対1を挑むわけないでしょ!」

 

 ―― バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン)

 

が、この展開は推測済みで、ヴィヴィオに向かって放たれた銃弾を、姫が全て撃ち落とした。

 

「まさか、私の撃った弾を後から撃って落とすなんて。素晴らしい技能ですね。」

「お褒めに預かり光栄よ。」

 

 ―― バンッ! バンッ! バンッ! バンッ! バンッ!

 ―― バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン) バンッ! (...カラン)

 

 その後もアミタはヴィヴィオや姫に向けても発砲するが、どの銃弾も着弾する前に姫に撃ち落とされていった。

 

「ティアナちゃん...本当に凄い。」

「ティアの腕前はこんなものじゃありません。銃弾落としの他にも、鏡撃ち(相手が撃った銃弾に合わせて、自分で撃った銃弾をぶつけて相手に銃弾を撥ね返す技)や連鎖撃ち(相手が撃った2発の銃弾を、一つの銃弾で反射角度を計算した上で撃ち落とす技)も出来るんです。」

 

「スバル。捕捉説明は良いから、早く持ち場に向かいなさい。もうすぐ、ヴィヴィオさんがアミタさんと接触するわ。」

 

「分かった!」

 

 姫の技能を自分の事のように嬉しそうに説明していたチワワを制し、自分の持ち場に付くように促した姫は、すでにこの戦場を完全に支配していた。

 

 

 

「私も銃器の扱いには自信があったんですけどね。二丁拳銃でも勝ち目はありませんでしたか。」

 

 ―― シュッ!

 

「それじゃあ、今度は剣技を見せてもらおうかな?」

 

 アミタが姫の技量に魅入られた一瞬の隙をついて、ヴィヴィオは縮地を使用しアミタを完璧に自分の射程圏内に捉えた。

 

「もうここまで!!」

「まあね。それでどうするの? この距離だと拳銃じゃあ不利だよね?」

 

「仕方ありません、多少の遠距離攻撃による被弾は覚悟して、先に貴方を倒す事にしましょう。」

 

 ―― アクセラレート → ソニックスラッシュ → ダブルスラッシュ → スプライトザンバー

 

 アミティエ 【精神力】 2557 / 3400 ⇒ 2504 / 3400 (-53)

 

 アミタは武器を拳銃モードから長剣モードにシフトし、衝撃波で自身に向かって来る銃弾を弾き無効化すると、立て続けに2連撃と強力な一撃をヴィヴィオに向けて放った。

 

「私もそう簡単に倒されるわけにはいかないの!」

 

 ―― ブロッキング → スウェーバック → ジャブ → ストレート

 

 アミティエ 【生命力】 11355 / 17560 ⇒ 10974 / 17560 (-381)

 

 ヴィヴィオ 【精神力】 160 / 160 ⇒ 142 / 160 (-18)

 

 対するヴィヴィオは、アミタのダブルスラッシュとスプライトザンバーを完璧に見切り、ブロッキングとスウェーバックでダメージを無効化し、カウンターでワンツーを決めた。

 

「ヴィヴィオさんも凄いですね。」

「そうだね。完璧なブロッキングでダブルスラッシュを無効化。その後のスプライトザンバーは、上体を後ろに反らす事で回避して、僅かな硬直時間に、スウェーバック成功の効果が乗っている状態でジャブとストレートで綺麗にカウンターを入れるなんて。」

 

 ヴィヴィオが言った通り、アミタの攻撃を完璧に見切りカウンターまで入れている光景に感銘を受けた様子の、姫とチワワ。特にチワワは同じFAとして、色々と参考になる戦闘だろう。

 

 

「最初のソニックスラッシュでその後の攻撃のタイミングを読まれたみたいですね。」

「ステータスが戻った所で、武技の発動までの時間や繋ぎまでの硬直時間は変わらないからね。」

 

 ―― バシッ!

 

 アミティエ 【生命力】 10974 / 17560 ⇒ 10901 / 17560 (-73)

 

「そうなってくると、この援護射撃も後々響いて来そうですね。」

「そうかもしれないね。それじゃあ、今度は私からいくよ! ―― ソニックシュート!」

 

 アミティエ 【生命力】 10901 / 17560 ⇒ 10805 / 17560 (-96)

 

 ヴィヴィオ 【精神力】 142 / 160 ⇒ 132 / 160 (-10)

 

 アミタもヴィヴィオの力を認め、姫の援護射撃も甘く見れないと感じ取り、次のアクションを起こそうとした所で、今度はヴィヴィオが先に仕掛けた。

 

「発動までの時間は短いとは言え、この程度の魔法でなにを...。」

「こっちが本命だよ!」

 

 ―― ブレイズナックル+ディバインバスター

 

 ヴィヴィオ 【精神力】 132 / 160 ⇒ 90 / 160 (-42)

 

 風の初期魔法でアミタの注意を逸らした隙に、強力な打撃攻撃と最低限チャージされた零距離のディバインバスターを打ち込んだ。

 

「なっ!武技と魔法を同時に繰り出すなんて!」

 

 アミティエ 【生命力】 10805 / 17560 ⇒ 9928 / 17560 (-877)

 

 それで、この程度のダメージでとどまっている辺り、アミタの耐久力の高さが窺える。

 

「今だよ!スバルちゃん!」

 

「はいっ!今のアタシにヴィヴィオさんみたいな事は出来ないから、ただ思いっ切り力をぶつける

 だけ。"狂化"、"激情"。アミタサン!イキマスヨ!」

 

 先ほどの攻撃でヴィヴィオに意識が持っていかれ、今度はチワワの接近も許してしまったアミタ。

 その隙に乗じて、デメリットはあるがその分筋力値が膨大に増幅されるスキルを使用し、チワワは力任せにアミタに攻撃を仕掛けた。

 

「そんな力任せな攻撃なんt「―― ガシッ!」..これは!?ゴーレムの腕ですね。」

「そういう事。これならスバルちゃんの攻撃も避けられないでしょ?」

 

 突然の事ではあったが、ただの力任せな攻撃をアミタが受けるはずもなく、回避行動に移ろうとしたのだが、ここでコロナが創生したゴーレムの腕に羽交い締めされ、身動きが取れなくなった。

 

「アリアリアリアリアリ、アリーヴェデルチ!( ジャブ×45 → ミドルキック )」

 

 スバル 【精神力】 143 / 143 ⇒ 2 / 143 (-141)

 

「くっ!この攻撃力は流石に不味い。」

 

 アミティエ 【生命力】 9928 / 17560 ⇒ 4822 / 17560 (-5106)

 

 狂化+激情状態のチワワのサンドバッグとなったアミタは、大ダメージを受けながらもチワワのラッシュを受けきった。

 

「狂化してる分、凄い迫力だったわね。」

「それに凄いダメージ量。私もあのラッシュを全部見切るのは無理だよ。」

 

 確かに、攻撃中のチワワは完全に狂気に呑まれておりかなりの迫力があった。

 あれで、どれくらいの理性が残っているのだろうか?

 

 

「で..でも、これで舞台は整ったね。」

「ビシッと決めてよね、リオ!」

 

「もちろん!後はあたしに任せなさい!アミタさんには悪いけど、このまま決めちゃうよ!」

 

 ―― 絶招 炎雷炮!!

 

 リオ 【精神力】 25 / 200 ⇒ 0 / 200 (-25)

 

 リオが放った武技"絶招 炎雷炮"。

 おそらく元々の技は魔道武術の"ウェスティオー・キック"だろう。

 

「くっ......。素晴らしい...一撃..でした。」

 

 アミティエ 【生命力】 4822 / 17560 ⇒ 0 / 17560 (-4918)

 

「エンハンスメントで精神力の限界まで攻撃力を高めたて、残りの精神力で炎と雷の2種類の属性に変換し纏わせ、縮地を利用してそのスピードを乗せた蹴り。これが、今あたしに出来る最大の攻撃だよ。」

 

 アミタの生命力が尽きた後、リオが簡単な解説をしたおかげで、今の攻撃の全貌が明らかとなった。

 暗殺術で習得出来る武技も大概壊れ性能だと思っていたが、魔道武術も中々使い応えのありそうな武技があるらしい。

 

 

『"アミティエ"の討伐を確認しました。』

 

『地下20階のボス"アミティエ"と"キリエ"の討伐を確認しました。地下21階への通行許可と転

 移装置で地下20階への転移が可能になりました。

 また地下20階初回クリア報酬として、魔法スキル【時魔法】と強化スキル【熱血】の習得が可能になりました。』

 

 

 そして、アミタの討伐を告げるインフォの後に、地下20階のボスを倒した事を告げるインフォが表示された。

 

 結局、最後まで俺に頼る事もなく、なのは達は自分達の力だけで格上の相手を倒しきった。

 本音を言えば、俺も戦った事のない相手だったので直接対峙してみたかったが、見応えのある戦いを見る事が出来たので、結果的にこれで良かったのだと思う。それに、再戦する事は可能だ。

 

 それと初回クリア報酬で、新たな魔法と強化スキルの習得が可能になったらしい。

 このスキルは俺も知らない所なのだが、果たしてその効果とは...。

 

【スキル名】 時魔法 【スキルタイプ】 Passive 【消費SP】 10

【効果】時を操る魔法を習得する。レベル上昇で時魔法の効果が上昇する。

 

【スキル名】 熱血 【スキルタイプ】 Active 【消費SP】 10

【効果】自身の精神力を30%消費する事で、次の武技による与ダメージが2倍になる。

    レベル上昇でダメージ倍率の上昇、消費精神力が減少する。(最大10%)

 

 スキル習得画面での情報はこの通り。

 両方とも習得に必要なSPは10と最大値だったわけだが、それだけ効果は強力という事だろう。

 

 時魔法に関しては習得してみなければ使える魔法の内容が分からないが、熱血に関していえば、物理職にとっては必須スキルになる効果だと言える。

 現状、武技より魔法、特に砲撃魔法の方が簡単に高ダメージを叩き出せる環境なので、その救済も兼ねているのだろう。

 どちらにしろ、砲撃魔法を有さないアリサや、砲撃魔法を有しているが基の精神力が低いチワワやヴィヴィオには、喉から手が出るほど欲しいスキルだろう。

 

 

 とりあえず、この2つのスキルを習得するかどうかは、後日ゆっくり考える事にして、今は無限図書館から出てアルハザードに戻り、ダンジョンでの疲れを癒す事にしよう。

 

 

◇◆◇◆◇◆                                ◇◆◇◆◇◆

 

 

 そして、俺達は無限図書からアルハザードに戻ったのだが、時間的にそろそろログアウトしてアリサの家から撤退する頃だった。

 

「―― と訳で他のメンバーはログアウトしていて、多分、今日は無理だと思う。」

 

 加えて、俺が想定していた以上に疲弊していて、全員が夜に再ログインするくらいまで回復する見込みがなかったので、こうして俺がログアウトする前にユーリ達に連絡し説明をしている。

 

「合計8時間ダンジョンに潜り、地下20階の未見のボスを相手にしたのですから、仕方ありません。」

「ボク達でも流石にノックアウトしちゃうよ。」

 

 説明したとはいえ、こっちの都合で予定をキャンセルさせてしまったが、ユーリ達は俺の言い分を聞き入れてくれた。本当に良い子達で助かる。

 

「悪いな。それで一応ログアウトする前にメンバーには話したんだが、明日の21時にログイン出

 来るか?」

 

「レヴィが学校の課題を終わらせていれば、問題ありません。」

「全てはレヴィ次第という事だな。」

「頑張って下さい、レヴィちゃん。」

 

「少し手伝ってくれたりとかは?」

 

「まあ、イベントまで余り間もないので、多少の助言はしましょう。」

「直に答えを教えてはレヴィのためにならんからな。」

「私も一緒に考えるから頑張ろう!」

 

 本当に仲が良いなと思いながら、俺もログアウトするために締めの言葉を言って通信を切る事にした。

 

「それじゃあ、悪いが今日の予定はなしって事で頼む。また明日連絡するから。」

 

「はい。分りました。クロノスさんもダンジョン攻略、お疲れ様でした。」

「クロノん、おつ~。」

「お疲れ様でした。」

「しっかり休むと良い。」

 

「そうさせてもらうよ。それじゃあな。」

 

こうして俺の役目も終わったので、なのは達よりも少し遅れてSLOからログアウトした。

 

 

『クロノス様がログアウトしました。』

 

 





※ここまでの戦果報告
・プレイヤー
【名前】 クロノス 【種族】 人族 Lv.48 ⇒ 51
【職業】 大召喚士 Lv.9 ⇒ 10 / 暗殺者 Lv.9 ⇒ 10

【名前】 なのは 【種族】 エルフ族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 砲撃魔術師 Lv.3 ⇒ 6 / 大僧侶 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 フェイト 【種族】 獣人族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 魔術剣士 Lv.3 ⇒ 6 / 死神 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 アリシア 【種族】 獣人族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 剣闘士 Lv.3 ⇒ 6 / 探検者 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 はやて 【種族】 人族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 大魔術師 Lv.3 ⇒ 6 / 舞踏家 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 アリサ 【種族】 人族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 大騎士 Lv.3 ⇒ 6 / 神官 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 すずか 【種族】 魔人族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 魔術弓兵 Lv.3 ⇒ 6 / 退魔士 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 スバル 【種族】 ドワーフ族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 狂戦士 Lv.3 ⇒ 6 / 守護騎士 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 ティアナ 【種族】 人族 Lv.34 ⇒ 41
【職業】 魔術銃士 Lv.3 ⇒ 6 / 大幻術師 Lv.3 ⇒ 6

【名前】 ヴィヴィオ 【種族】 人族 Lv.39 ⇒ 44
【職業】 聖騎士 Lv.5 ⇒ 7 / 武闘家 Lv.5 ⇒ 7

【名前】 コロナ 【種族】 エルフ族 Lv.39 ⇒ 44
【職業】 魔導人形遣い Lv.5 ⇒ 7 / 修道士 Lv.5 ⇒ 7

【名前】 リオ 【種族】 獣人族 Lv.39 ⇒ 44
【職業】 魔術拳闘士 Lv.5 ⇒ 7 / 剣聖 Lv.5 ⇒ 7

・召喚モンスター
【名前】 久遠 【種族】 妖狐(七尾) Lv.16 ⇒ 18
【名前】 赤兎 【種族】 セージホース Lv.15 ⇒ 17
【名前】 さくら 【種族】 上級吸血鬼 Lv.7 ⇒ 8 / 神狼 Lv.7 ⇒ 8
【名前】 アトラ 【種族】 アラクネ Lv.12 ⇒ 15
【名前】 フィアッセ 【種族】 AS-30・リリス Lv.12 ⇒ 15
【名前】 知佳 【種族】 TE-01・マルティエル Lv.11 ⇒ 14
【名前】 カンナ 【種族】 マムクート・ダッチェス Lv.6 ⇒ 8
【名前】 グレイプ 【種族】 ゴーレム・ヴァイキング Lv.4 ⇒ 8
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