短くてすいません。
セシリアSIDE
「お母様……お父様……
なんで、私を置いていってしまったの… 」
『これは、昔の私。夢ですよね。』
両親の葬式が終わった日、自室に戻った私は今まで押さえ込んでいた涙を流してた。
『確かこの時に…』
「何、泣いてるんだ? 」
「貴方何処から⁉︎ 」
窓から唐突に現れた男の子に私はびっくりしていました。
でも、
「何処って窓から? 」
「それは分かってますわよ。
なんでそんなところからという意味ですわ。」
「ああなるほど。そういう意味か。」
「馬鹿でしょ貴方。」
「馬鹿とは酷いな。少しへこむぞ。」
「「フフッ、あはははは‼︎ 」」
「やっと笑ったな。」
「え? 」
「何で泣いていたのか知らないが、泣いたら笑え。
そうすれば、気付いた時には元気になってるさ。」
嬉しかった。両親が死んだ時から接してくる人はみんな私を見ていなかった。
見ていたのは両親が遺した遺産だった。
「本当に元気になれますか? 」
「ああ。なれるさ。」
「じゃあ、私が元気になるまで毎日ここに来てお話しして下さいな。」
「分かった。お前が元気になるまで来てやるよ。」
「約束ですわよ? 」
「ああ、約束だ。」
「あ、まだ名前を言ってませんでしたね。
私は、セシリア・オルコットですわ。
貴方は? 」
「俺か?
俺には名前が無いから名無しとでも呼んでくれ。」
「名前が無いんですの?
じゃあ、次に来た時私が名前を考えても宜しいですか? 」
「別に構わないぜ。」
「じゃあ、次来た時は名前を考えておきますね。名無しのヒーローさん。」
「名無しのヒーロー? すごい呼び方だな。
時間だ。じゃあなセシリア。」
「はい。ではまた。」
「懐かしいですわね。
あの時に会っていなければ今の私はいませんわね。」
「お嬢様どうか致しましたか? 」
ファウストが心配して話しかけてくる。
相変わらず私の変化には早く気がつきますわね。
「大丈夫ですわ。
少々懐かしい感傷に浸っていただけですわ。」
「そうですか。
朝食のご用意が出来ております。どうぞ。」
「フフッ、いただきますわ。
名無しのヒーローさん? 」
「……随分と懐かしい名前で呼んだなセシリア。」
驚いたような、懐かしむような顔をしてファウストが答える。
「懐かしんでいたのは、あの時の事か。」
「ええ、私と貴方が初めて会った時ですわ。」
「そうだったな。」
「まったく、私の大切な思い出だったのに貴方は忘れていたのはショックでしたわよ。」
「忘れてたんじゃなくてセシリアだとは思わなかったんだよ。
意識もハッキリしていなかったんだから。」
「そうだ。懐かしむついでに久々のアレやってくれませんか? 」
「あー、了解。」
ファウストは、ベットの上で正座をする。
「それじゃあ失礼しますね。」
私はファウストの膝の上に頭を乗せ横になる。
膝枕というものですわ。
横になった私の頭をファウストが撫でる。
「心地いいですわ。」
「そうか、ならゆっくりしろ。
お前の事だ、どうせロクに休んでないだろう。」
「そうですわね。お言葉に甘えて休ませていただきますわ。」
「ああ。おやすみセシリア。」
「おやすみファウスト。」
(面倒くさがりで口が悪いけど不器用で優しい私の心を救ってくれたヒーローさん
これからもずっとよろしくお願いしますね。)
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