蒼き雫に救われし者   作:マスターBT

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福音戦決着

主人公SIDE

 

時は少し遡る。

 

福音に墜とされた筈の俺は荒れ果てた荒野に立っていた。

 

「どうなってんだ?傷の一つも負ってないなんておかしいだろ。」

 

荒野を歩きながら体に何か変わった所はないか調べていると一つの蒼い花の前に辿り着いた。

周りが荒れ果てているのにこの花の周りには緑がある。

 

「なんだ此処は? 」

 

『貴方の心の中とでも言えば分かるかな。』

 

後ろを振り返ると青い髪で右目が隠れているスレンダーな女性が立っていた。

 

「俺の心の中だと? 」

 

『そう。この荒れ果てた景色は貴方の心を映し出したもの。

どう?自分でこの殺風景な景色を見た感想は? 』

 

「さぁな自分で見たところで興味なんて無い。

で、ブルーサーヴァントお前が聞きたい事はなんだ? 」

 

『気付いてたんだ。じゃあ質問、力は欲しい? 』

 

ブルーサーヴァントが一瞬驚き胡散臭い顔で聞いてくる。

 

「欲しいと答えたところでその顔は素直に渡す気ないだろう。」

 

『ばれた? まぁ簡単に力なんて手に入ったらつまらないしね。

欲しいなら私と契約しない? 』

 

「契約だと? 」

 

『そう契約。

力を貸してあげるから私を楽しませて欲しい。』

 

「は? 」

 

俺は耳でもおかしくなったのか今こいつなんて言った? 楽しませて欲しい? それがこいつにとっての利点なのか?

 

『は?じゃないよ。私は快楽主義者なの。貴方に反応したのだって女がつまらないのしかいないからだし。』

 

自分の言っていることは当然でしょみたいな態度を取られても困るんだが、俺はどうもめんどい相棒を得ていたらしい。

 

「分かった。

お前を楽しませるとは具体的に何をすればいいんだ? 」

 

『随分と素直だねぇ。そんなに愛しのお嬢様の元に行きたい? 』

 

「うるさい。とっとと質問に答えろ。」

 

『私を楽しませるのは簡単だよ。

貴方が私を使って戦ってくれさえすればいい。』

 

「今までと変わらなくないか? 」

 

『違うよ。私が今まで抑えていた力を抑えなくなる分かりやすく言えば貴方にかかる負荷は大きくなるって事。』

 

「なんだその程度か。なら契約成立だ。」

 

『ふふっ、最悪貴方の身体を壊してしまう可能性があるのに? 』

 

「何度も言わせるな契約成立だ。」

 

『じゃあ力を貸してあげる。

早く行かないとお嬢様がピンチだからねぇ〜 』

 

ブルーサーヴァントが俺に近づき手を掴み光り輝き始める。

周りの景色がぼやけて俺は意識を手放した。

 

『さぁいってらっしゃい。存分に私を楽しませてよね。

たった一人の為だけに存在している英雄。』

 

 

 

 

 

 

 

そして時は戻り福音戦。

 

お嬢様と離れ福音と向かい合いハルパーを構える。

互いに同時に動きハルパーと拳がぶつかり拮抗する。福音の力をハルパーを傾けることで力を逃し柄の部分で突きを入れ一旦距離を取り後ろに回り込むが福音が回りながら光弾を撃ちだした為シールドビットを展開し防御しつつハルパーをしまいアサルトライフルを展開。

アサルトライフルで銃弾をばら撒くが回避されてしまう。

 

「チッ、随分と性能が上がってやがるな福音。」

 

俺が戦っていた時の福音ならダメージを負っていてもおかしく無い攻撃だったが無傷で切り抜けやがった。

 

「時間制限があるが今のお前を倒すには使うしかない。『ブルースピリット 』フルパワーで発動だ。」

 

纏っていた蒼い光がさらに激しく光りだす。

 

「行くぞ福音。」

 

瞬間加速で一気に福音の後ろに行き蹴り飛ばす。

 

『!!?? 』

 

反応していなかったのか福音が驚いたような機械音出す。

体勢を立て直した福音が光弾を撃ち出してくるが当たる前に弾幕の真ん中を駆け抜け顔面を殴りそのまま腹部を連打していく。

福音が下から蹴り上げてくるがそれを掴み急降下し近くの島の地面へ叩きつける。

土煙の中から福音が飛び出し俺との距離を取る。

 

『キァアアアアアア‼︎ 』

 

福音が咆哮し光弾を連射する。しかし今までのとは違い全く狙いが付いていないデタラメな攻撃だ。

その姿はまるで、

 

「怯えた銃を持った人間みたいだな… 」

 

狙いをつけていない弾に当たるわけもなく福音に近づきハルパーで斬り腕を掴み投げ飛ばし、かかと落としで地面へ叩きつけ福音が沈黙した。

 

「終わったか。」

 

蒼い光が消えていく。どうやら限界時間が来たようだ。

その時、通信が入る。

 

『ファウスト終わりましたか? 』

 

「はいお嬢様。福音は沈黙しました。」

 

『貴方に怪我はありませんか? 』

 

「大丈夫です。」

 

通信越しから安心した雰囲気が伝わってくる。

 

『それでは福音を回収して戻ってきてください。』

 

「りょ《ガシャ! 》何! 」

 

音がし振り返ると福音が立ち上がっている。

 

「チッ、しつこい野郎だな。」

 

『どうかしましたの⁉︎ 』

 

「福音が再び動き始めました。」

 

『大丈夫ですか⁉︎ 』

 

福音がこちらにゆっくりと向かってくる。

 

「はい。これくらいなら対処できると…ん? 」

 

福音があと一メートルというところで動かなくなり色が元に戻っていく。

 

『今度は何があったんですの⁉︎ 』

 

「動いていた福音が停止し色が元の白い色に戻りました。

どうやら完全に停止したようです。」

 

『ふぅ、心配かけないでくださいな。じゃあ今度こそ福音を回収して戻ってきてください。』

 

「イエスマイロード 」

 

停止した福音に近づき抱えると驚きの事実が分かった。

 

「おいおい、無人機って話じゃなかったのか、人が乗ってるぞおい。」

 

だから福音はあんなに必死に戦っていたのか。

 

「心配すんな福音。パイロットは安全に連れてってやるよ。」

 

福音を抱えて旅館へと戻った。

 




福音戦終了。
本当は解決した後の話も書きたかったけど取り敢えず決着までで許してください。
次回は福音の現象の解決と主人公とセシリアの甘い話を書くのでそれで許してください。

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