一夏SIDE
体の痛みも消え、俺はファウストの部屋の前まで来ていた。
「ふー、何を緊張してるんだか俺は 」
ただ俺の理想を伝えるだけじゃないか。
でも、もしファウストの望む答えじゃなければ俺は………
『織斑か?とっとと入って来い 』
「お、おう 」
部屋からファウストに呼ばれる。
なんで気付いたんだ⁉︎
主人公SIDE
扉の前でずっと誰かの気配を感じていたがやっぱり織斑だったか。
「し、失礼します〜 」
「何しに来た? 」
まぁ、なんとなく分かるが。
「俺の答えを伝えに来た 」
「ほぅ、随分と早かったな 」
俺は読んでいた本から目を離し、織斑に向き合う。
「ちょうど、お嬢様も居ないし聞かせてもらおうか 」
「ああ。
俺は自分の大切な人達を守る 」
「其処まではっきりと言い切るとはな。
……行くぞ、織斑 」
立ち上がり扉の前まで移動した。
「ちょっと待てってどこ行くんだ? 」
「いいからついて来い 」
それだけ言い部屋から出て行った。
一夏SIDE
「此処は……… 」
ファウストに案内された場所は第三アリーナだ。
そして此処は…
「第三アリーナ。
クラス代表戦の時、お前に覚悟を聞いた場所だ 」
俺が、ファウストに何も出来ずに墜とされた場所。
「お前、ホントいい性格してるな 」
態々、俺の覚悟が鈍りそうな場所を選ぶのだから。
「さて、何のことだか? 」
ファウストがとぼける。
「始めるか 」
ファウストがISを展開する。
あー、やっぱり戦う事になった。
でも、
「望むところだ‼︎ 」
ファウストと戦うのは何処か面白い。
白式を展開し雪片弍型を正眼に構える。
「ククッ、随分といい目をするじゃないか。
此れなら、本気を出しても良さそうだな 」
ファウストがハルパーを展開しひだり斜め下に構える。
あの形なら下からの振り上げか?
「どうした来ないのか?
なら、此方から行くぞ 」
ファウストが瞬間加速で距離を詰めてくる。
雪片弍型を振り上げてくるであろう鎌を防ぐ為に鎌の動きを注視する。
だが、
「がっ!!!! 」
振り上げじゃなく肢の部分での突きだと‼︎
途中までは振り上げのコースだったというのに急停止して、鎌を引き戻して右手一本で鎌を突きに切り替えたのか。
「動かなくていいのか?
其処は、此奴の距離だぞ? 」
鎌が横薙ぎに振るわれ吹き飛ばされる。
「これが、ファウストの本気か…… 」
前戦ったときとは圧倒的なまでに動きが違う。
「これが俺と彼奴の差か 」
圧倒的過ぎて俺が勝てる姿が想像できない。
でも、だからこそ、ファウストと戦うのは面白い。
「どうしたその程度か? 」
「まだまだやれる‼︎ 」
瞬間加速し、ファウストに近づき雪片弍型を振り下ろす。
ファウストが防御に動く。
其れを待っていた‼︎
「なっ‼︎ 」
ファウストが驚く。
俺がやったのは振り下ろすのを防ぎに動いたファウストの隙を狙って蹴りを入れた。
「さっきのお返しだ 」
「はっ、この程度で威張るな 」
「其れでも、一撃まともに入れられたからな 」
「子供か、お前は 」
ファウストが呆れている。
「再戦と行きたいところだが、余計な邪魔が来たようだ 」
「何? 」
ファウストの視線を追っていくと打鉄やラファールリバイヴを纏った10人ぐらいの女子がいた。
「穢らわしい男共め神聖なるIS学園を出て行け‼︎ 」
「「「そうだ出て行け‼︎ 」」」
「えーと、何あれ? 」
「見て分からないのか?
女尊男卑などと云うくだらない思想に染まった馬鹿どもだ 」
相変わらずの毒舌だな。
「チッ、卿が削がれた。
織斑の覚悟は分かったし帰らして貰う 」
ファウストがピットに戻ろうとする。
「ふん、逃げるなんて弱い男 。
こんな男を従者として、仲良く過ごしているオルコットさんは代表候補生として相応しくない 」
「あ、おい「今なんつった? 」あー 」
あの女子、ファウストに絶対言っちゃいけない事言いやがった。
「俺の聞き間違いで無ければ、セシリアが代表候補生に相応しくないと聞こえたが? 」
「え、ええ。そう言ったわ 」
「そうか 」
ツッッッ!! ファウストから凄まじい殺気が!
「消えろ 」
ファウストが瞬間移動かと思うぐらい凄いスピードで女子に近づき地面に叩きつけた。
主人公SIDE
女子を地面に叩きつけ周りの様子を見る。
「数で攻めれば倒せるはずよ‼︎ 」
どうやらまだ戦う気の様だ。
丁度いいまだ頭が冷えていないんだ。
「撃ちなさい! 」
ラファールリバイヴを纏った三人の女子がアサルトライフルで撃ってくる。
「鬱陶しいな 」
シールドビットで全て防ぎ、一番近くにいた奴の頭を掴みそのまま地面に叩きつけ引きずりながら右側でアサルトライフルを撃っている女子に向け投げ飛ばす。
「ひっ、バ、バケモノ 」
怯えて動いていない女子は蹴り飛ばし気絶させる。
「で、まだやるのか? 」
「くそっこんなはずじゃ無かったのに 」
「取り敢えずコッチは終わらせたけど 」
織斑が此方にやって来る。
言葉通り残りを黙らせて来たのか。
「なっ⁉︎ 」
驚いてるな、織斑はノーマークだった様だな。
「くそぉぉぉ‼︎ 」
目の前の女子が突撃してくる。
黙って降参してれば何もしないというのに
「織斑千冬の前で全て後悔することだな 」
突撃してきた勢いを利用し地面に叩きつけた。
「チッ、無駄な体力を消費した 」
「怖いなぁお前… 」
「あ?何が? 」
何を言ってるんだこいつは?
「合格か俺? 」
「そうだな。前に比べればだいぶマシになったな 」
「よっしゃああ‼︎ 」
織斑が喜ぶ。
「じゃあな、俺は帰る 」
「おう‼︎ ありがとな 」
「はいはい 」
アリーナを後にした。
一夏SIDE
「其れにしても凄い状況だな… 」
ファウストが帰りアリーナを改めて見てみると凄惨な状況だった。
「此れをたった一人の人間がやるなんてやばいな 」
地面がぼろぼろで、でかい穴が空いている場所は女子がダウンしている。
女子が纏っているISもよく見ると装甲が砕け散っている部分が多い。
対して俺が戦っていたところは殆ど壊れてない。
女子のISのシールドエネルギーをゼロにしただけ。
「これが俺の甘さなんたろうけど俺は俺だ。
千冬姉やファウストとは違う 」
ああ。此れで良い。
自分が自分を否定しちゃいけない。
まだ迷っている事もこれで良かったのかと思う事もある。
其れでも、今の俺は
一夏の話は一旦終了です。
次からは、ファウストの話に戻ります。
疲れた……
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