蒼き雫に救われし者   作:マスターBT

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学園祭開始

主人公SIDE

 

遂に迎えた学園祭当日。

ただでさえ、うるさいこの学園が更にうるさいことになっていた。

 

「一組は、ご奉仕喫茶でしょ?」

 

「織斑君とドラクレア様のご奉仕…… ぐふふ 」

 

「キタコレ‼︎ 夢を叶えるチャンス‼︎ 」

 

ご奉仕の意味履き違えていないよな?

接客を担当しているのは、俺と織斑は勿論のことシャルロットにセシリア、ラウラに篠ノ之?が担当している。

偶に、布仏が現れるが何をするにも遅い。俺としては邪魔なのだが、如何してか人気が高い。

 

「執事長、三番テーブルのお嬢様がご指名です 」

 

「了解した。すぐに向かう 」

 

ちなみにだが、このクラスの女子は今回限り俺を執事長と呼ぶことにしたらしい。

俺が、メイドのなんたるかを叩き込んでいたらそう呼ばれていた。

 

「お待たせしました 」

 

「ええ 」

 

俺を指名したのは、学生では無く金髪の女性だった。

……隙がない。それも、どんな事態が起きても即座に対応出来る様に警戒している。

 

「ご注文は何でしょうか?」

 

「ふふ、そんなに警戒しなくても良いわよ?

此処では、何かをする気は無いわ 」

 

動揺に感付かれた⁉︎

表情に出たとしたらものの一瞬に押さえたはず。なのに、それを気づいたのかこの女は。

 

「この執事とお話しと云うのを頼むわ 」

 

「…分かりました。失礼します 」

 

俺は、用意されている女の前での席に座る。

 

「男でISを動かした気分はどう?」

 

「別にどうとも思っておりません 」

 

「そう?女子がこんなにたくさんいて、男はたったの二人なんだから喜んだりしないの?」

 

「興味ありません 」

 

此奴はこんな話をしたいが為だけに俺を呼んだのか?

 

「じゃあ本題ね。今の世の中について何を思ってる?」

 

「女尊男卑の風潮に関してですか?」

 

「ええ。それと、その口調では無く貴方の言葉で聞きたいわ 」

 

「……人間が知性を持って進化して辿り着いた果てがこんな世界だと思うと嫌気を感じる 」

 

「へぇ… 」

 

目の前の女が面白そうに笑う。

 

「だが、こんな世界でも自分を強く持ち、困難を打ち破った奴や、おとぎ話の様な理想を掲げている奴、今までの自分とは違う生き方を見つけようとしている奴。それに、一つの約束の為に代表候補生になった奴もいる。

そんな連中と関わって全部が全部悪い訳ではない事を俺は、このIS学園に来て学ぶ事が出来た 」

 

シャルロットに織斑、ラウラにチビ。

俺が変わる切っ掛けをくれた連中だ。

 

「世界が腐っていたとしても、生きている人間全てが腐っているわけでは無い。

俺も、大切な人を得る事が出来た。だから、こんな世界でも悪くないと思っている 」

 

「ふふ、貴方はそう云う結論を出したのね?」

 

「ああ。だから、次会う事があれば全力で排除させて貰うぞ亡国 」

 

「じゃあ、最後の質問。貴方の大切な人とその他大勢、貴方はどっちを取る?」

 

天災にも聞かれたような質問だな。

 

「大切な人 」

 

「そう。それじゃあ次あったら存分に殺し合いましょう 」

 

女が席を立ち出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドラクレア君 」

 

休憩に入り、一息ついていたら布仏先輩に呼ばれた。

 

「何でしょうか先輩 」

 

「生徒会企画の演劇に参加して頂きたいのです 」

 

「演劇?と云うか若しかして拒否権が無いパターンでは無いですよね?」

 

布仏先輩が目をそらす。

どうやら拒否権が無いようだ。

 

「オルコットさん達も参加しますので 」

 

「お嬢様が?まぁ、分かりました。

それで、何処に行けば良いんですか?」

 

「第四アリーナです。格好はそのままで良いですよ 」

 

「分かりました 」

 

強制になっていた点、セシリアまでもが参加、台本も何も無し。

あの更識が考えている事だから碌なことが無さそうだ。

 

 

 

 

布仏先輩に案内されたのは、舞台の真上。

更識が冒頭部分を喋っているがなんだこの怖いシンデレラは?

 

「ドラクレア君は、王子役の織斑君を守って下さい 」

 

「はぁ、了解しました 」

 

返事をした直後にチビが織斑に襲いかかる。

 

「そうでした。会長から伝言があります 」

 

「碌なことでは無いような…… 」

 

「『もし、一夏君を守れなかったりサボったりしたら、セシリアちゃんとの同室を解除するわ』と言っていました 」

 

「本当にぶっとばすぞ更識‼︎ 」

 

俺は、大声を上げながら織斑とチビの間に飛び降りる。

 

『此処で王子様の護衛が登場!シンデレラの抑止力として王子様の奴隷として雇われています 』

 

「黙れ更識!」

 

「邪魔しないでよドラクレア!」

 

チビが投げてくる飛刀を常備しているナイフで弾く。

 

『きゃっ!何するのよドラクレア君!』

 

チッ、強化ガラスで守られてるのか。

更識を狙い弾いた飛刀は、放送室の強化ガラスの前に容易に弾かれた。

ふと、地面に赤い点が泳いでいるのに気づく。

…そういえば、セシリアも参加してるんだっけか。

俺は、織斑を突き飛ばし近くにあったらテーブルを盾代わりする。

その瞬間にテーブルに穴が空く。

 

「とっとと逃げるぞ織斑!」

 

「わ、わかった 」

 

チビや、篠ノ之?だったら参加する理由なら何となく分かるが、セシリアが何で参加してるんだ?

 

 

 

 

セシリアSIDE

 

「くっ、逃しましたわ 」

 

やはり、ファウストを出し抜くのは難しいですわね。

 

「シャルロットさん、ラウラさん。其方に逃げましたわ 」

 

『『了解 』』

 

通信機で二人に連絡を取る。

何故、私達がこのイベントに参加していると云うとファウストが布仏先輩に誘われている時まで遡る。

 

〜参加前〜

 

「セシリアちゃん。生徒会の企画に参加しない?」

 

「面倒くさいので断らせて頂きます 」

 

「即答……おねぇさん悲しくなっちゃう 」

 

よよよと、わざとらしく更識先輩が悲しむ。

ファウストから、注意しろと言われていたので全く気にしない事にする。

 

「何故、参加しなければいけないんですの?」

 

「人手が足りないの。

報酬もあるわよ?」

 

「そんなので釣られませんわ 」

 

「じゃあしょうがないわね。ドラクレア君との同室を解除するしか無いわね 」

 

この人は何を言っていますの⁉︎

ファウストとの同室を解除する?そんなの嫌ですわ‼︎

 

「どういうことですの‼︎ 」

 

「実は、貴女達が主従を超えた関係では無いのかと云う噂が立ってるのよ 」

 

「………………そんな事ありませんわよ?」

 

「ダウトね。協力してくれるなら今まで通りの生活を保障するわよ?」

 

「…分かりました 」

 

「うん。因みにシャルロットちゃんとラウラちゃんも参加するわよ 」

 

「あの二人は参加する理由が無いと思うのですが?」

 

ファウスト関連であの二人が動くとは思えませんし、織斑さんは論外ですし。

 

「シャルロットちゃんは、ドラクレア君を追い詰めるのは楽しそうと云う理由で、ラウラちゃんは正面からドラクレア君と競えるからと云う理由だったと思うわよ?」

 

ファウストに結構毒されてますわね。

 

「そうそう、織斑君が着けている冠を奪えたら一つ願い事を叶えてあげるわ。

生徒会長権限でね 」

 

「分かりました 」

 

〜回想終了〜

 

「ファウストは、どうやら別の理由で参加させられた様ですわね 」

 

多分、布仏先輩に頼まれて参加したのでしょうね。

更識先輩に頼まれたとしても絶対に参加しないか、無理難題を吹っかけて意地悪しそうですわ。

 

「ラウラさんは、本当にファウストと戦いたいだけでしょうけどシャルロットさんは、不穏分子ですわね 」

 

狙撃がしやすい所に移動しながら考える。

取り敢えず、シャルロットさんの動向には注意を払う事にしましょう。

 

 

 

主人公SIDE

 

織斑と物陰に隠れチビとセシリアをやり過ごす。

 

「何でドラクレアが?」

 

「参加しないとお嬢様との同室を解除させられるからな 」

 

「あ、やっぱりか 」

 

織斑が呆れる。

守ってやってんのに大層な奴だな。

 

「見つけた‼︎ 」

 

「シャルロットか‼︎ 」

 

俺たちの後ろにサブマシンガンを構えたシャルロットが立っている。

……撃つ気満々だよな…

 

「走れ織斑‼︎ 」

 

「逃がさないよ 」

 

サブマシンガンを発砲する。

真っ直ぐに走らず、蛇行することで命中率を下げる。

それでも、当たりそうなのをナイフで弾き、飛刀を投げて注意を逸らす。

 

「危なっ‼︎なにすんのさ 」

 

「サブマシンガン乱射している奴に言われたく無い‼︎ 」

 

弾幕が薄くなった瞬間一気に駆ける。

近くにあった建物に逃げ込み身を潜める。

此処は学園だよな?戦場の間違いでは無いよな?

 

「はぁはぁ、何で俺こんなに狙われてるんだ?」

 

「更識が原因だろうな 」

 

ん?チラッと見えたあの銀髪は若しかして…

 

「見つけたぞファウスト‼︎ 」

 

「やっぱりお前かよ… 」

 

織斑を走らせる。

 

「ナイフの二刀流か、此れはしんどいな 」

 

「行くぞファウスト‼︎ 」

 

ラウラが俺めがけて二本のナイフを構え、突撃してくる。

右手のナイフで正面から突きを放ってきたのを左手で弾き、ナイフを振り下ろすがもう一本のナイフで弾かれる。

そのまま、蹴りを放つが後ろに飛び回避される。

距離を取られたのでチビから数本奪っておいた飛刀を投げる。

二本のナイフで容易に弾かれるが距離を詰めてガラ空きの腹部へ掌打を叩き込む。

気絶させるには威力が足りなかったらしく右手のナイフで斬りかかってきたのを掴み、関節を極めて動きを封じる。

 

「ぐっ……私の負けだ 」

 

「ふー、何でお前らまで参加してるんだ?」

 

「私は、お前と競えるチャンスだったからな。

あとの二人は知らん 」

 

此奴はまったく……。

 

「まぁいい、織斑を追いかけるか 」

 

「彼方には篠ノ之が居たぞ?」

 

『ウワァァー‼︎箒あぶねぇよ』

 

『王冠を寄越せー!』

 

はぁ、とっとと行くか。

ラウラと別れ、織斑の声がした方に向かう。

暫く走ると篠ノ之の日本刀を白刃取りしている織斑を発見した。

 

「それでは今から、フリーエントリー組みの参加です!みなさん頑張って下さい 」

 

「「はぁっ⁉︎」」

 

更識の奴何を考えていやがる?

飛刀を篠ノ之?に投げ、織斑と距離を離す。

 

「とっとと逃げろ‼︎王冠を取られたら殺すからな‼︎ 」

 

「味方はいないのか‼︎ 」

 

織斑が走って逃げる。

 

「退けドラクレア‼︎ 」

 

「断る 」

 

ことごとく面倒くさい。

篠ノ之?の動きに注意を払っていたら、周りが静かになる。

というか、人が避難し始めてる?

 

「ドラクレア君‼︎ 」

 

「なんだ更識?」

 

放送室に居たはずの更識がステージに現れる。

その様子はかなり慌てている。

 

「一夏君が消えると同時に、無人機が5機確認されたわ 」

 

「……無人機の方は任せろ 」

 

「ええ。頼もうと思っていたところよ。

一夏君の位置は分かってるから私はそっちに行くわ 」

 

更識が何処かへ走っていく。

さてと、俺も行きますか。

 

「僕達も行くよ‼︎ 」

 

後ろを向くとシャルロットにラウラ、セシリアがいた。

 

「流石に5機の無人機を同時に相手するのは辛いでしょ? 」

 

シャルロットが腰に手を当ててウィンクする。

 

「私達も手伝ってやる 」

 

ラウラが腕を組みながら言う。

 

「ファウストだけに無茶はさせませんわ 」

 

セシリアが俺の目の前まで移動してくる。

 

「フッ、足手纏いにだけはなるなよ?」

 

「「「当然!!」」」

 

無人機の反応がある所までISを展開し向かった。

 




学園祭の描写が少ない気がする……。
次回は、思いっきり戦闘描写になると思います。
戦闘描写頑張んないと……

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