蒼き雫に救われし者   作:マスターBT

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珍しく重たい話です。


蒼き姫は墜ち、蒼の騎士は狂いの力を得る

主人公SIDE

 

セシリア達と共に無人機の反応が確認できるところまで向かう。

不気味な事に無人機は、最初に出現した位置から動かずに破壊活動をしている。

 

「まるで自分達は此処にいると教えるかの様な感じだな 」

 

「教師達の部隊も向かった様だけど直ぐにやれてる様だね 」

 

「あの時の強化タイプのようだからな。

教師のISじゃキツイだろうな 」

 

チビと織斑の第三世代機で苦戦するのだから幾ら腕があるとはいえ、第二世代機では辛いだろう。

 

「どうするファウスト?連中は、二手に分かれているようだが 」

 

「シャルロットとラウラで二機の反応がある右手に向かってくれ。

俺とお嬢様で三機の方を担当する 」

 

「「了解 」」

 

シャルロットとラウラが移動する。

あと、1分後に会敵か。

 

「セシリア準備はいいか?」

 

「はい。問題ありませんわ 」

 

「無茶は絶対にするなよ 」

 

「それは貴方にも言えることですわよ?」

 

緊張はしていない様だな。

 

「無論だ。約束を違える気は無い 」

 

視界に敵を捉える。

セシリアと目を合わせる。それだけで俺が言いたいことが分かったのかスターライトmk-lllをフルパワーで一機に狙いを付け放つ。

連中の認識外からの一撃だったのか回避行動が遅れ片腕を吹き飛ばされる。俺は、セシリアがフルパワーで狙撃した直後に加速し、片腕が吹き飛ばされた奴に近づき、損傷部分目掛けていきよい良くハルパーを突き刺しそのまま、横薙ぎにし破壊する。

 

「これで数的にはイーブンだな 」

 

ハルパーを構え直す。

無人機は離れているセシリアより近い俺に狙いを定めたのか同時に極太のビームを連発してくる。

強化タイプと云うのは本当らしく連発しているのにまったく威力が落ちない。

それらを回避し間合いを詰めたいところだが連中も馬鹿ではない為こちらが近づく素振りを見せれば即座に距離を取る。

セシリアが何発か狙撃を行うが余りダメージが通っている感じはしない。

 

『フルパワーで撃たないと貫通できませんわ 』

 

セシリアからの通信が入る。

 

「だが、チャージを始めれば狙いはセシリアに向くだろうな 」

 

『ではどうすれば?』

 

「エネルギーは、無限では無いだろう。この大出力を何時までも維持できるとは思えない。チャンスがあるとすればそこだろう 」

 

だが、もしこの無人機が自分でエネルギーを補充する術を持っていたら決死に出るしかないかもしれない。

そんな事を考えていたら一機が右手にエネルギーのブレードを作り、突撃してきた。

 

「チッ、ここで近接戦を仕掛けてくるか 」

 

ハルパーで受け止め蹴り飛ばす。その直後に上昇しビームを回避する。

二機揃って射撃をしていれば楽だというのにこれでは近接に対処しながらビームに注意を払わなければならない。

追いかけてきた一機をアサルトライフルで撃つが装甲を前に弾かれる。

セシリアがチャージを開始しようとするがその直後にビームで狙われチャージを中断される。

 

「セシリア一機頼めるか?」

 

『分かりましたわ‼︎ 』

 

セシリアがビームを撃ってくる無人機と交戦を開始する。

これで一機に集中できる。

突撃してくる無人機の右手ブレードの振り下ろしに合わせて右手を掴み、合気道の要領で一気に捻り上げて捥ぎ取る。

未だにブレードを構成している右腕をセシリアが相手している無人機に向け投げる。

セシリアに集中していた無人機は回避出来ずに背中に突き刺さる。

セシリアが貫通した背中に向けビットでゼロ距離一斉射撃をし無人機を破壊した。

片腕を捥ぎ取った無人機を羽交い締めにし地面へと一気に下降し、着陸する寸前に羽交い締めを解き、地面へと叩きつける。

無人機は起き上がるが、起き上がった直後にチャージが終わったセシリアに撃ち抜かれた。

 

「損傷はあるか?」

 

ブルーサーヴァントに確認をする。

 

『んー?エネルギーが少し少ないけど損傷はないね 』

 

ふー、と一息付く。

こっちは大丈夫だろう。シャルロット達が心配だがまぁ、やられるような連中じゃないか。

 

『ファウスト。其方は大丈夫?』

 

シャルロットから通信が入る。

何やら焦っているような感じだが何があった?

 

「どうした?何かあったのか?」

 

『無人機を破壊した後なんかもう一機来てね…。

ごめん、其方に向かったよ 』

 

「………分かった。休んでろ 」

 

シャルロットとラウラがやられた相手か…

エネルギーが少ない状態で戦えるか?

 

「ファウスト 」

 

「来たか 」

 

シャルロット達が向かった方向から黒色のISが飛んでくる。

サイレントゼフィルスでは、無いようだな。

だが、シャルロットとラウラを倒した相手か…

俺たちの目の前で、停止する。

 

「…何者だ貴様? 」

 

「貴様と同じイレギュラーさ 」

 

「男⁉︎それにイレギュラーだと?」

 

イレギュラーという意味が男性操縦者と云う事なら納得がいくがこいつは、『貴様と同じ』と言ったよな?

俺と織斑を含めるなら『貴様たち』と言うのが自然だろう。

 

「今回の事件は貴方が引き起こしたのですか?」

 

「間違っては無いぞ。

俺たちの計画の妨害のつもりか何処ぞの兎が木偶の坊を送り込んだせいで大幅に計画に乱れが出たけどな 」

 

「それで?お前はどうするんだ?」

 

この場で戦うのか、それとも計画の為に退くのか?

 

「こんなつまらん作戦に参加したのはお前と戦うためだからなぁ!」

 

言い終わると同時に右手に黒い刀を展開し切りかかってくる。

 

「チッ、面倒くさい 」

 

俺の首を狙って振られる刀をシールドビットで防ぎ、アサルトライフルで攻撃するが左手に展開された深紅の大剣で防がれる。

相手の蹴りをくらい後方へ飛ばされ壁に衝突する。

 

「そんなもんかよ‼︎ファウスト・ドラクレア‼︎ 」

 

「ファウスト‼︎このっ 」

 

セシリアがビットで攻撃するが容易に回避される。

 

「Mに比べれば全然だな。

と云うかお前はお呼びじゃないんだよぉ‼︎ 」

 

セシリアに瞬間加速し黒い刀で斬りかかるのを、セシリアは展開したインターセプターでギリギリ防いでいた。

 

「ほぉ、意外にやるじゃないかイギリス代表候補生 」

 

「ファウストのお荷物は嫌ですわ!」

 

「だがなそんな貧弱なナイフじゃあ持たないぜ?」

 

インターセプターに少しづつヒビが入っていく。

 

「ええ。これで止めれるなんて思っていませんわ。

でも、私ごときに時間をかけても宜しいのですか?」

 

「はっ!お前さんの執事はそこで伸びてるっていねぇ⁉︎ 」

 

「残念だったなアレぐらいじゃあ気絶しないぞ 」

 

セシリアが防いだ時に気付かれないように、此奴の死角に移動していた。

 

「お返しだ 」

 

態勢を立て直す前に回し蹴りを腹に直撃させる。

俺と同じ様に飛ばされていく。

 

「クククッハハハハハ!!

やっぱり貴様は最高だよ‼︎俺を此処まで愉しませてくれるとはなぁ!!!! 」

 

狂気の表情を浮かべながら起き上がる。

…壊れていやがる。

 

「もっと俺を愉しませてくれよ。ファウスト・ドラクレア‼︎ 」

 

右手に黒い刀を左手に深紅の剣を展開し、再び突撃してくる。

セシリアが狙撃を行うが深紅の剣で全て防がれている。

狂気の笑みを浮かべながら俺に向かってくる。

俺もハルパーを展開し再び向かい撃つ。

同時に振り下ろされたのをハルパーで受け止め蹴りを放つが避けられ、深紅の剣を横薙ぎにしてくる。

後方に一旦下がり回避し、右手に展開したアサルトライフルをなんの狙いも着けずに撃つ。

当然の如く回避されるが瞬間加速で近づき殴る。

手応えが薄い。

 

「ハハハハハッ‼︎ 喰らえ‼︎ 」

 

奴のISが黒く発光する。

 

『ッッッ⁉︎早く離れて‼︎ 』

 

ほぼ反射的にブルーサーヴァントの声に従い距離を取る。

 

『危なかった 』

 

「何が起きた?」

 

此奴が此処まで焦った声を出すなんて何があった?

 

『あのまま、近くにいたらシールドエネルギーどころか展開を維持する分のエネルギーさえ奪われてたよ 』

 

「マジかよ…… 」

 

エネルギーを奪う系統の単一能力という事か?

 

「勘が良いのか?どっちにしろコレを避けられるのは初めてだな。

じゃあもっとテンション上げていくか‼︎ 」

 

チッ、シールドエネルギーは唯でさえ少ないと云うのにこれ以上の戦いは辛いぞ。

 

「ファウスト避けて下さい‼︎ 」

 

セシリアの声に反射的に回避すると、俺がいた所に極太のレーザーが通過する。

セシリアの方を見ると、銃身が焼け焦げている。エネルギーを限界以上までチャージして放った様だ。

 

「お前はお呼びじゃねぇって言っただろうが‼︎ 」

 

深紅の剣に紅い稲妻が走る。

 

「クラレント‼︎ 」

 

剣を振り下ろすと同時に紅い稲妻がレーザーを真っ二つに切り裂きセシリアの元へ飛んでいく。

 

「セシリア‼︎ 」

 

急いで加速して向かうが此れでは間に合わない‼︎

俺の加速を嘲笑うが如く紅い稲妻がセシリアに向かっていく。

 

「キャァァァァ‼︎ 」

 

「セシリアーー!!」

 

紅い稲妻がセシリアを飲み込む。

地面へ落下するセシリアを抱き上げてゆっくりと地面に降ろす。

 

「セシリアしっかりしろ!」

 

「ファ……ウスト…… 」

 

「セシリア‼︎大丈夫か‼︎ 」

 

呟くように俺の名前を呼んだセシリアに声をかける。

 

「申し訳……ありませんわ………無茶をしてしまいましたわ… 」

 

力のない笑みを浮かべる。

 

「そんな事は良い‼︎もう喋るな‼︎ 」

 

やめてくれこれ以上は喋るな………俺の前から消えないでくれ……

 

「ファウスト……あんな奴に……負けないで下さいね…… 」

 

セシリアが手を伸ばして、俺の額を小突く。

 

「約……束…ですわよ?… 」

 

セシリアの手が力なく落ち、目を閉じる。

 

「セシリア?おい‼︎セシリア‼︎ 」

 

嘘だろ?俺はまた守れなかったのか………

 

「終わった?早く立って向かってこいよ 」

 

目の前の景色が急速に色を失っていく。

……ああ、またこれか。

 

「ブルーサーヴァント 」

 

『なに? 』

 

「お前はまだ何か隠してるだろ?寄越せ 」

 

『…………気付いてたの?』

 

「良いから寄越せ 」

 

今のシールドエネルギーの残量では勝てない。

ブルースピリットを発動した所ですぐに解除される。

 

「何時までブツブツやってんだ?」

 

黙れ。貴様の声など聞きたくない。

 

『凄まじい代償があるとしても?』

 

「寄越せ。そんな代償なんて今の俺は、気にしない 」

 

代償がある?知った事では無い。

今は、目の前の敵を唯殺す。

 

『はぁ、言っても聞かなそうだからあげるよ 』

 

目の前にパネルが表示される。

書いてある文字は《狂戦士システム 》と表示されている。

バーサーカーと云う奴か。

 

『起動と言えば発動するよ 』

 

「いい加減にしろよ。待ちくたびれたぞ‼︎ 」

 

彼奴が剣を振り下ろしてくる。

 

「起動 」

 

その瞬間に俺の周りをエネルギーの渦が取り囲む。

失われていたシールドエネルギーが急速に回復していく。

 

「ウォォォォォォォォォ!!!! 」

 

同時に考えられることが敵を倒す。

唯其れだけになっていく。

振り下ろされた剣を掴み、力だけで持ち上げて投げ飛ばす。

壁に凄まじい勢いでぶつかったがやはり起き上がってくる。

 

「クククッハハハハハ!!!!まだ上があったのか‼︎ 」

 

何か言っているが関係ない。

一瞬で近づき右手を掴み、上空に投げ飛ばし追撃しようとするが剣に拳を防がれる。

邪魔だ。このまま攻撃を続ける。

剣で失せがれたがそのまま殴り続ける。自分の手から血が出てくるが気にしない。

 

「オラッ!!!!」

 

腹部を蹴られたがそのまま足を掴み急降下し叩きつけて、かかと落としを食らわす。

 

「がはっ‼︎ 良いね面白い‼︎ 」

 

未だに笑みを浮かべている。

もう一度蹴りを食らわそうと思ったが刀に右太ももを貫かれる。

 

「ウォォォォ!! 」

 

太ももに突き刺さった刀を引き抜き、へし折る。

首を掴み、トドメを刺そうとしたが上空からビームが降り注いできた為に断念し回避する。

 

「何をしているF?」

 

「チッ、Mか良い所なんだから邪魔すんなよ 」

 

「撤退命令だ。オータムがしくじったからな 」

 

「時間オーバーか。じゃあなバーサーカー 」

 

目の前の奴から煙幕が出る。

煙幕の中から抜けた時には連中は居なかった。

 

「セシ……リア…… 」

 

ISが解除され最後の気力でセシリアの元に行き、意識を失った。

 




セシリアは死んでませんので安心してください!
戦闘だけで一話を作るのって難しいですね。
戦闘で長く投稿できる人を天才だと思った今日この頃。

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