蒼き雫に救われし者   作:マスターBT

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甘い話が書きたいんじゃーー!!



愛しい一日 前編

主人公SIDE

 

「ほら、朝食が出来たぞ 」

 

よく分からない夢を見た日の朝、俺はいつも通り朝食を作っていた。

俺の部隊の女性陣、ハートやダイヤ、クローバーついでにマドカもいるが揃いも揃って料理が出来ない。

何をどうやっても、黒焦げた物質を生み出す。

まぁ、昔のセシリアと違って見た目はまともな物を作らない分マシだが。

 

「いつもありがとう。隊長 」

 

「申し訳ございません。私達が不甲斐ないばかりに 」

 

「努力しても、丸焦げなんだ… 」

 

「……… 」

 

上から、ハート、ダイヤ、クローバー、マドカの反応だ。

まぁ、マドカは一心不乱に食べているだけだが。

なんて、思っていたらケータイが鳴り出す。

 

「如何したジョーカー?」

 

『スコール様と、セシリアさんを空港で確認。

現在、そちらに向かっています 』

 

………ちょっと待て、セシリアがいる?

スコールが、俺の反乱を起こしかね無い可能性を秘めているセシリアを連れて来た?

 

『隊長。もう一度言います。セシリアさんがいます 』

 

「二度も言わなくても分かってる 」

 

『このまま、連れて来て宜しいですか?』

 

「ああ。飯を作って待ってると伝えてくれ 」

 

通話を終了させ、もう一度キッチンに戻る。

急いで、もう二品作るか。スコールは適当で良い。

セシリアには、何が良いだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

ハートSIDE

 

「ねぇ、隊長嬉しそうじゃない?」

 

「そうですね。明らかに、先程までとは違います 」

 

「うん 」

 

電話が終わって、キッチンに戻った隊長は何処か嬉しそうだ。

あんなに嬉しいそうな隊長は、見たことが無い。

 

「十中八九、セシリアさん関係でしょう 」

 

ダイヤがそう言った。

私もそう思う。

鉄仮面とまで言わないけど、殆ど感情起伏を見せ無い隊長が私達でも分かるほど楽しそうだ。

隊長がそこまでなるなんて、セシリアさん以外居ない。

 

「だね。今確認したけど、此処から一番近い空港の利用客の中に二人が写ってるよ 」

 

クローバーが何処からか取り出したパソコンには、スコール様とセシリアさんが写っていた。

スコール様は知っていなければ分からないぱっと見学生に見える。

セシリアさんは、サングラスと帽子を着けてるだけ。

 

「「「本当に分かりやすい隊長」」」

 

三人で同時に言う。

 

「ふー、ん?なんだお前ら。そんなに面白いものを見つけた様な顔をして 」

 

食事を終えたマドカが、私達を見て戸惑っていた。

 

「悪いが、先に食べていてくれ。

俺は仕事をしてくる 」

 

一料理を作り終え、リビングに戻ってきた隊長が言う。

 

「一緒に食べないんですか?」

 

「これでも、結構忙しいんだ。

と、ああ。俺だ、それでどうする?」

 

話の途中で電話を始める隊長。

最近、色んな人と会話している回数が増えている気がする。

なんで、複数なのか分かるかと言うと毎回、口調が違うから。

 

「セシリアが到着したら教えてくれ 」

 

そう言って自室に戻った。

どんだけセシリアさんが大切なんだこの隊長は。

 

「冷めてしまうし食べましょうか 」

 

「そうだね。マドカは食べ終わってるけど 」

 

からかう様に言う。

 

「……… 」

 

「あれ、マドカ?って寝てるよ 」

 

反応が無いと思ったら、ぐっすりと眠ってるよ。

ここに来た頃と比べて、マドカは色々な姿を見せてくれている。

怒ったり、笑ったり、安心して眠ってくれたり。

来たばっかの時は周りを警戒して、こんな姿は見せてくれなかったからね。

 

「マドっち寝てる 」

 

近くにあった毛布をかけるクローバー。

私達の中で、一番仲が良いのがクローバー。

次に私で、殆ど事務的な会話しかしていないダイヤ。

コミ症にしても酷すぎると思う。お互いに。

 

「何か失礼な事を思われた気がします 」

 

「気のせい気のせい 」

 

さらっと心を読んでくる辺りが怖い。

そんなくだらない事を思いながら、朝食を食べていると、『ピンポーン』チャイムが鳴った。

この面子だと私が対応をする事に成るので、朝食の途中で扉に向かう。

 

「はいはい。誰ですかー 」

 

「私よ。スコール・ミュゼール 」

 

スコール様!急いで開けないと。

扉の二重ロックとパスワードを解除し扉を開ける。

 

「全く、随分と強力な扉になったものね 」

 

「お久しぶりですわ、ハートさん 」

 

「久しぶり、セシリアさん。

今、隊長を呼んできますね 」

 

先に、リビングで行ってて下さいと言って隊長を呼びに行く。

と言ってもリビングと隊長の部屋はそんなに離れていない。

リビングのちょっと奥に隊長の部屋がある。

 

「隊長。セシリアさん来ましたよ 」

 

ちゃんと扉をノックしてから声をかける。

 

「分かった。今行く 」

 

扉越しに返事が返ってきた。

こういう時は決まって忙しい時だ。

リビングでセシリアさんとおしゃべりしていよう。

そう思って、リビングへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

主人公SIDE

 

「ああ、すまない。

そうか。では、宜しく頼んだ 」

 

電話を終わらせ一息つく。

ハートが、セシリアが来たと言っていたな。

 

「という事は、スコールも来ているな。

マドカの事がバレなきゃいいが 」

 

天災がダミーのナノマシンは入れておいたと言っていたが、それはそれで大丈夫か?

さて、そろそろ行くか。

自室を出て、リビングへと向かう。

 

「すまない。少々、用事があったから遅れた 」

 

「ファウスト!」

 

セシリアが抱きついてくる。

 

「久しぶりだな。元気か?」

 

「ええ。ファウストが居なくて寂しかったですけど元気ですわ 」

 

顔を上げたセシリアが満面の笑みで答える。

本当に可愛いな。

 

「ん?まだ食べていなかったのか 」

 

「ファウストと一緒に食べたくて。ダメですか?」

 

「分かった。今、持ってくる 」

 

セシリアと一旦離れて、キッチンに立つ。

序でにと、一工夫を加え持っていく。

 

「サンドイッチだ。今、紅茶を淹れてくる 」

 

準備をしておいたので、すぐに紅茶が淹れ終わる。

面倒くさいが、余ったしスコールの分も淹れるか。

 

「出来たぞ。次いでだスコール 」

 

「私の扱いが雑じゃないかしら?」

 

「スコール様、無駄ですよ。

隊長は、セシリアさんが一番で行動しているのですから 」

 

クローバーが何か言っているが気にしない。

 

「待たせたな。食べよう、セシリア 」

 

「はい 」

 

セシリアの隣に座り、自分用に作ったサンドイッチを食べる。

まぁ、残った具材で作った物だから味はあまり保証しないがな。

 

「紅茶がまた一段と美味しくなりましたわね 」

 

「布仏先輩から、教わった技術に少々手を加えてみたんだが上手くいったようで何よりだ。

サンドイッチはどうだ?」

 

「美味しいですわ。ファウストの方はなんだか薄く見えますけど、足りているのですか?」

 

ばれた。

まぁ、別に問題ないが。

 

「余り物だからな 」

 

「では、私のを一口食べますか?」

 

そう言って俺にサンドイッチを差し出す。

 

「良いのか?」

 

「良いですわ 」

 

じゃあと一口かじる。

自分で作っといて言うのはあれだが美味いな。

 

「ナチュラルに間接キスしてるよ 」

 

「えーと、話良いかしら?」

 

スコールが何故か戸惑いながら、質問をしてくる。

何かあったのか?

 

「構わないが、話といってもいつ仕掛けるのかと云う事だろう?」

 

「ええ。貴方達の準備にどれくらいかかる?」

 

スコール側の準備は出来ているという事か?

それとも、単純に俺の部隊の話か?

まぁ、取り敢えず後者と判断しておくか。

 

「ダイヤ 」

 

「そうですね。最終調整もありますから、早くて一週間後でしょうか 」

 

「そうか。スコール、二週間後で良いか?」

 

最終調整をしても、扱えなければ意味が無いだろう。

 

「そう。ゼロ、セシリア嬢と出掛けてきたら?」

 

ゼロか、すでにコードネームとして定着しているのか。

 

「何故?」

 

「息抜きよ息抜き。貴方達、久々に会ったんだからデートでもして来なさい 」

 

スコールが変な事言ってる。

なんの裏がある?

 

「裏なんかないわよ 」

 

「……そうか。善意として受け取っておく 」

 

「素直じゃないわね 」

 

スコールが呆れたように見てくる。

いや、今までの行いを考えろよ。ここで素直に受け取れる奴いないだろう。

 

「セシリア、どうする……聞くまでも無かったな 」

 

隣のセシリアに問いかけようと見ると、明らかに嬉しそうに頬を緩めているセシリアが確認できた。

 

「へ?ど、どうしてですか?」

 

「鏡を見て来い。で、どうするお嬢様?」

 

「勿論出掛けますわ!!」

 

勢いよく立ち上がるセシリア。

偶に子供っぽくなるよな。

 

「じゃあ、これをあげるわ 」

 

スコールがチケットを差し出す。

 

「これは、最近ここの近くに出来たと云う水族館の入場券か。

似合わないなスコール 」

 

「皮肉を言わないと会話が出来ないのかしら?」

 

「それはお互い様だろう。

チケットは有り難く貰っておく 」

 

サンドイッチを平らげて、チケットを受け取る。

 

「準備が出来たら行くか?」

 

「そうですね。では、一時間後に 」

 

「了解。お嬢様 」

 

こうして、予想もしていなかった1日を過ごすこととなった。

 




という訳で前編、後編で甘い話を書きたいと思います。

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