博士とスコールの関係が判明します!
主人公SIDE
「…全く、君は暇人か?
朝っぱらから、整備室に来るなんて 」
「一つ聞きたい事がある 」
コンソールを弄る手を止めて、此方に振り返る。
そして、立ち上がり整備室の奥に歩いていく。
……話を聞きたかったら、付いて来いってか。
相変わらず、言葉が足りない野郎だ。
無言で所長に着いていく。
すると、机と椅子がある場所に着いた。
「簪君と休憩する時に、使っている場所だ。
適当な所に座りたまえ 」
所長の言葉に従い、一番近い場所に座る。
対面となる位置に所長が座り、お茶を差し出してくる。
「聞きたい事はなんだ?」
「お前は、何故亡国を抜けた?」
気にはなっていた。
亡国にいた時、幹部に近ければ近いほど此奴の事を知っていた。
コードネーム『ブレイン』は勿論の事、色々な所で研究者としていた事まで知っていた。
こいつは、対IS兵器の開発を主にしているが、そんな研究をしている奴なら裏を探せば幾らでもいる。
「ふむ。何れは話すつもりだったが、以外に早く気が付いたな 」
「当たり前だ。
元々、似た匂いは感じていた 」
亡国にいる間、お前の変人具合は飽きる程聞かされたからな、スコールに。
「私が亡国を抜けた理由か。
では、少し昔話をしようか 」
こうして始まった。
ブレインが、どの様に生きてきたのかと云う話が。
〜過去〜
ブレインSIDE
私が研究に没頭する理由に成ったのは、白騎士事件が発端だ。
白騎士を見た時、私は未だ二十歳だった。
「日本は、滅ぶのか?」
私は、イギリスから日本に来ていた。
日本の技術を学ぶためにな。
あの時、私は避難命令を無視し自分の家にいた。
どうせ、私を気にかける家族など居ないからな。
『謎の存在が、ミサイルを切り裂いています!』
ラジオの声に反応し、外に飛び出した。
私の家は、本来であればミサイルの直撃地点にあった。
だから、白騎士を一番近くで見る事が出来た。
「凄い!アレを造った奴は天才か?」
当時の私は、次世代の機械を開発する事を仕事にしていた。
所詮、パワードスーツと呼ばれる類のものだ。
その、究極の発展系を見る事が出来た事に興奮していた。
だが、私はその場を離れるべきだった。
「あれ〜?なんで、こんな所にゴミがいるのかな?」
「……君は誰だ?」
まるで、絵本の中から飛び出して来た様な姿の女性が立っていた。
「話しかけんなゴミ。
折角の白騎士の晴れ舞台が汚れちゃうじゃ無いか 」
そう言われ、振るわれた鉄の棒をギリギリで避けた。
「何をする⁉︎ 」
この女が狂っていやがる。
「ガハッ!」
直後に感じた腹部への痛み。
地面に蹲り、血を吐いた。
「邪魔だなぁ〜。
ん?政府が動くの随分と早いねぇ〜。
退却の手伝いをしてあげなきゃ!」
白騎士と呼んでいたものが、戦闘機などに囲まれた時、女は何処かに走っていった。
私は生きている?
ボロボロな体を引きずって、避難所まで行くと一つの放送がされていた。
『これは、白騎士と云う私が開発したISだよ〜。
各国にこれのコアを配って上げるから好きにしてね〜 』
さっきの女がテレビに映り、ISと云うものを宣伝していた。
ISか。アレを破壊出来る物を造ればあの女に仕返しが出来る。
そう思った私は、早速行動に移した。
今、勤めている会社に退職願いを出し、政府が作ったIS研究所に所属した。
先ずは、敵をよく知る事。
そう判断し、ISの研究を続けた。
第一世代の開発が終わり、試験稼働が始まった時だった私の前に一人の女性が現れた。
「スコール・ミューゼルよ。
貴方が、博士ね?」
「何の用事だ?」
胡散臭い金髪女だと思った。
「単刀直入に言うわ。
私達と一緒に、平和な世界を創らない?」
平和な世界?
この女尊男卑に染まった世界を平和にする。
どんな妄言だと思った。
「私がISの兵器を造っていると知っての事か?」
「ええ。貴方が、ISを破壊したいと云う願望を持っているのも理解しているわ 」
何処で知ったんだ?
いや、ここ最近で言った覚えがあるな。
確か、酒を飲まされ酔った勢いの愚痴で言った気がする。
「それで?私が、ISを破壊したいという願望と何の関係がある?」
私の願望と此奴の願望は、全くの別方向な気がするんだが。
「今の世の中を破壊するのには、ISが邪魔よ。
その為に、貴方の力を借りたい 」
そう言って頭を下げるスコール。
此奴のいる組織が、裏で殺人も厭わない組織だと云うのは調べがついている。
スコールを見る。
此奴の目は嫌いでは無い。
「良いだろう。
だが、スコール。お前以外の命令を聞く気はない 」
「ありがとう!」
この日から、私は亡国機業に入る事となった。
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